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極道とウサギの甘いその後+サイドストーリー
臆病な極道と月のウサギ?1(竜次郎・湊)
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本日もつつがなく仕事を終え、更衣室でスマホを確認すると、竜次郎から、すぐに自分も戻るから、事務所に来るのではなく先に家に戻っていてほしいとメッセージが入っていたので、制服を着替えビルを出て、いつものように迎えにきてくれた組員に、その指示を伝えた。
湊としても、事務所に来いという指定がなければ今夜は先に家に戻るつもりだったため、ちょうどいいタイミングだったのだが、後ほど、湊より数十分遅れて帰宅した竜次郎は、台所に立つ湊を見つけると、待たせて悪かったと律儀に謝ってくれる。
大丈夫、と伝える代わりに、笑顔で「はい」とちょうど盛り付け終わったものを差し出した。
「………………団子?」
団子である。
白くて丸くてもちもちした、月見団子。
団子を供えるときによく見る三方の用意がなくて、とりあえず適当な皿の上にピラミッド状に積み上げてみたのだが、適当なイメージなのでどこか違っているのだろうか、竜次郎の反応はかなり鈍い。
「竜次郎、松平家ではお月見しない?」
「月見ぃ~?んな風流な習慣はうちにゃねえな。夜は何かと忙しいしよ」
確かに、博徒一家が稼ぎどきにぼんやり月を眺めているわけはないだろう。
組長である松平金の住む本邸はあんなに見事な日本庭園なのにもったいないと内心苦笑しつつ、『SILENT BLUE』の副店長が突然『俺、今日仕事終わったら月見する』と言い出して、厨房の鹿島に団子を作らせすぎたため、余ったものがスタッフに配られたという経緯を説明すると、竜次郎はあからさまにげんなりした。
「お前の職場のノリは今ひとつわかんねえな……」
「もう深夜だけど、折角いただいたから、俺達もお月見してみない?」
「特に反対する理由もねえが、月見って、具体的には何すんだ」
「俺もあんまりよく知らないんだけど、これをお供えして月を眺めればいいのかな」
副店長に聞いてくればよかったのだが、なんとなくゴタゴタしていて聞きそびれてしまったのだ。
調べるほどの熱意もなく、とりあえずイメージでやってみようということで意見はまとまり、あまり使用されたことのない居間を通って縁側へと移動した。
団子を置き、窓を開けて二人して空を見上げる。
昼間はまだ暑い日も多いが、夜になると涼しい風が吹くようになった。
庭木を揺らす風の音と、虫の声。
静かに地上を見下ろしている、満月の優しい光。
「ん~……改めて見ると……いつもより綺麗に見えるような……?」
「まあ……月だな」
湊の感想も今一つ振るわなかったが、竜次郎もあまりピンとこないようだ。
季節のイベントについては、幼少期に家族とどう過ごしたかは大きいと思う。
湊の母は、色々とそれどころではなかったし、松平家でも先程竜次郎が自分で言っていた通り、周囲の大人はみんな忙しくしていたに違いない。
夜空は綺麗だが、少し寂しい感じがして、わざわざ見上げたことはあまりなかった。
今は、竜次郎が一緒にいてくれるので、穏やかな気持ちでこうして月見もできる。
『お月見』というイベントの薄ぼんやりとしたイメージで、そういえばススキか何かを供えるのではなかったかと考えていると、退屈してしまったのか、隣の竜次郎はゴロリと横になった。
「お月様も別に悪かねえが、やってる時、月明かりにぼんやり浮かび上がるお前の尻の方が、俺にとっちゃありがてえな」
「えぇ……でも自分のお尻は自分じゃ見れないし……あっ、ちょ、竜次郎、こんなところで」
無造作に伸びてきた大きな手に、二つの丸みを撫でられてびくんと体が揺れる。
そっと手を退けてみたが、竜次郎はささやかな制止など意にも介さない。
「自分の家だろ?」
「でも、窓開いてるから庭に出てるみたいなものだし」
「誰も聞いてねえよ」
腕を引かれ、どこをどうしたのかわからない早業で体勢を入れ替えられてしまえば、湊も仕方がないなと諦める。
力を抜いて身を任せると、覆い被さる竜次郎の肩越しに、月が見えた。
「月のウサギに見られちゃうかも……」
こういう時、「小鳥が見てる」とか言うよねと思いながら冗談で言ったのだが。
竜次郎は何やらハッとして、ガバッと身を起こした。
「家ん中、入るぞ」
「え?」と聞き返したが、竜次郎は応えず、雪見障子を開けて湊を居間へと引っ張り込むと、ぴしゃんとそこを閉ざしてしまう。
月がよく見えるようにと電気をつけていなかったので、室内はかなり暗い。
暗闇の中、ぎゅっと抱きしめられて、湊はぱちぱちと目を瞬かせた。
「きゅ、急にどうしたの竜次郎?カチコミ?」
もしや、鉄砲玉でもいたのだろうかと声を顰めたが、そうではないらしい。
「……お前が月に帰るとか言い出しそうな気がしてきた」
「???俺の実家は隣の町だけど……?」
いつの間に自分は宇宙人に?
もしやウサギ繋がりなのだろうか。いやそんなまさか。
竜次郎は、湊がオーナーにもらった大きなウサギのぬいぐるみに、やけに対抗心を燃やしていた。
大事な相棒ではあるが、竜次郎があまり好きではないなら仕方がないと、今は母に預かってもらっているけれど、そういえばあのウサギに似ているなんて言われたこともあったような気がする。
それと竹取物語あたりとの連想なのだろうか?
意外にロマンチスト?と笑いかけて、竜次郎の恐れの原因は、そもそも湊がすぐに逃げ出すからじゃないかと改めて己の心の弱さを戒める。
腕を回して抱き返し、子供をあやすようにぽんぽんと背中をたたく。
「俺はどこにも行かないよ」
竜次郎が望んでくれる限り、というのは脳内で付け足す。
逃げ道を作っておくのは、ついつい相手にのめり込みすぎてしまう湊には必要なことだが、今それをいう必要はない。
しばらく湊にあやされるまま黙っていた竜次郎だったが、気が済んだのか、抱擁を解くと照れ臭そうに笑った。
「ま、宇宙に逃げても追いかけてって、連れ戻すけどな」
竜次郎なら本当に宇宙まで追いかけてきそうな気がする。
「竜次郎が宇宙に行っちゃったら松平組の人が困るかもしれないから、逃げるとしても国内くらいにしておくね」
「結局逃げるのかよ」
お前な、と軽口を戒めるように、唇を塞がれた。
湊としても、事務所に来いという指定がなければ今夜は先に家に戻るつもりだったため、ちょうどいいタイミングだったのだが、後ほど、湊より数十分遅れて帰宅した竜次郎は、台所に立つ湊を見つけると、待たせて悪かったと律儀に謝ってくれる。
大丈夫、と伝える代わりに、笑顔で「はい」とちょうど盛り付け終わったものを差し出した。
「………………団子?」
団子である。
白くて丸くてもちもちした、月見団子。
団子を供えるときによく見る三方の用意がなくて、とりあえず適当な皿の上にピラミッド状に積み上げてみたのだが、適当なイメージなのでどこか違っているのだろうか、竜次郎の反応はかなり鈍い。
「竜次郎、松平家ではお月見しない?」
「月見ぃ~?んな風流な習慣はうちにゃねえな。夜は何かと忙しいしよ」
確かに、博徒一家が稼ぎどきにぼんやり月を眺めているわけはないだろう。
組長である松平金の住む本邸はあんなに見事な日本庭園なのにもったいないと内心苦笑しつつ、『SILENT BLUE』の副店長が突然『俺、今日仕事終わったら月見する』と言い出して、厨房の鹿島に団子を作らせすぎたため、余ったものがスタッフに配られたという経緯を説明すると、竜次郎はあからさまにげんなりした。
「お前の職場のノリは今ひとつわかんねえな……」
「もう深夜だけど、折角いただいたから、俺達もお月見してみない?」
「特に反対する理由もねえが、月見って、具体的には何すんだ」
「俺もあんまりよく知らないんだけど、これをお供えして月を眺めればいいのかな」
副店長に聞いてくればよかったのだが、なんとなくゴタゴタしていて聞きそびれてしまったのだ。
調べるほどの熱意もなく、とりあえずイメージでやってみようということで意見はまとまり、あまり使用されたことのない居間を通って縁側へと移動した。
団子を置き、窓を開けて二人して空を見上げる。
昼間はまだ暑い日も多いが、夜になると涼しい風が吹くようになった。
庭木を揺らす風の音と、虫の声。
静かに地上を見下ろしている、満月の優しい光。
「ん~……改めて見ると……いつもより綺麗に見えるような……?」
「まあ……月だな」
湊の感想も今一つ振るわなかったが、竜次郎もあまりピンとこないようだ。
季節のイベントについては、幼少期に家族とどう過ごしたかは大きいと思う。
湊の母は、色々とそれどころではなかったし、松平家でも先程竜次郎が自分で言っていた通り、周囲の大人はみんな忙しくしていたに違いない。
夜空は綺麗だが、少し寂しい感じがして、わざわざ見上げたことはあまりなかった。
今は、竜次郎が一緒にいてくれるので、穏やかな気持ちでこうして月見もできる。
『お月見』というイベントの薄ぼんやりとしたイメージで、そういえばススキか何かを供えるのではなかったかと考えていると、退屈してしまったのか、隣の竜次郎はゴロリと横になった。
「お月様も別に悪かねえが、やってる時、月明かりにぼんやり浮かび上がるお前の尻の方が、俺にとっちゃありがてえな」
「えぇ……でも自分のお尻は自分じゃ見れないし……あっ、ちょ、竜次郎、こんなところで」
無造作に伸びてきた大きな手に、二つの丸みを撫でられてびくんと体が揺れる。
そっと手を退けてみたが、竜次郎はささやかな制止など意にも介さない。
「自分の家だろ?」
「でも、窓開いてるから庭に出てるみたいなものだし」
「誰も聞いてねえよ」
腕を引かれ、どこをどうしたのかわからない早業で体勢を入れ替えられてしまえば、湊も仕方がないなと諦める。
力を抜いて身を任せると、覆い被さる竜次郎の肩越しに、月が見えた。
「月のウサギに見られちゃうかも……」
こういう時、「小鳥が見てる」とか言うよねと思いながら冗談で言ったのだが。
竜次郎は何やらハッとして、ガバッと身を起こした。
「家ん中、入るぞ」
「え?」と聞き返したが、竜次郎は応えず、雪見障子を開けて湊を居間へと引っ張り込むと、ぴしゃんとそこを閉ざしてしまう。
月がよく見えるようにと電気をつけていなかったので、室内はかなり暗い。
暗闇の中、ぎゅっと抱きしめられて、湊はぱちぱちと目を瞬かせた。
「きゅ、急にどうしたの竜次郎?カチコミ?」
もしや、鉄砲玉でもいたのだろうかと声を顰めたが、そうではないらしい。
「……お前が月に帰るとか言い出しそうな気がしてきた」
「???俺の実家は隣の町だけど……?」
いつの間に自分は宇宙人に?
もしやウサギ繋がりなのだろうか。いやそんなまさか。
竜次郎は、湊がオーナーにもらった大きなウサギのぬいぐるみに、やけに対抗心を燃やしていた。
大事な相棒ではあるが、竜次郎があまり好きではないなら仕方がないと、今は母に預かってもらっているけれど、そういえばあのウサギに似ているなんて言われたこともあったような気がする。
それと竹取物語あたりとの連想なのだろうか?
意外にロマンチスト?と笑いかけて、竜次郎の恐れの原因は、そもそも湊がすぐに逃げ出すからじゃないかと改めて己の心の弱さを戒める。
腕を回して抱き返し、子供をあやすようにぽんぽんと背中をたたく。
「俺はどこにも行かないよ」
竜次郎が望んでくれる限り、というのは脳内で付け足す。
逃げ道を作っておくのは、ついつい相手にのめり込みすぎてしまう湊には必要なことだが、今それをいう必要はない。
しばらく湊にあやされるまま黙っていた竜次郎だったが、気が済んだのか、抱擁を解くと照れ臭そうに笑った。
「ま、宇宙に逃げても追いかけてって、連れ戻すけどな」
竜次郎なら本当に宇宙まで追いかけてきそうな気がする。
「竜次郎が宇宙に行っちゃったら松平組の人が困るかもしれないから、逃げるとしても国内くらいにしておくね」
「結局逃げるのかよ」
お前な、と軽口を戒めるように、唇を塞がれた。
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