42 / 77
第一章 死んだらそこは異世界でした
37話 旅立ちの準備へ
しおりを挟む
とりあえず明日から能力を使う方法を教えて貰う事になったけど、この話が終わっても一向にカー君が来ない。
……遅いなぁ、どうしたのかなぁって思っていると、本殿の扉がゆっくりと開いて
「プリムラスグロリア様、すいません遅くなりました」
「セイラ、結構遅かったのぅ……カーティスとやらと何かしておったのか?」
「……しようとしたんだけどね、ガードが固すぎて口説き落とせなかったよ」
セイラさんが入って来た後に続いて、何があったのか片方の頬が叩かれたように赤くなっているカー君が入って来る。
……いったい兄をしようとしたんですかねぇ、それに口説き落とせなかったって、栄花の首都で現地妻でも作ろうとしていたとか?。
まぁ……カー君の目的の事を考えたらしょうがないのかもしれないけど、色んな国に行って奥さんを増やして、その度に子供が増えていたら、そのうち歴史に名を残すレベルで家族が増えそう。
この世界には無いけど、ギネス記録達成とか……?ん-身内が奥さんの数と子供の数で有名になるってなんかいやかも。
「それはしょうがない、こやつはわっちに付き従っておきながら未だに生娘じゃからな……早く繁殖して子を残せと言うておるのに頑なに伴侶を作ろうとせん、あのマチザワでさえ子を残したというのに、まだ伴侶を得て無いのはセイラとゼンだけじゃぞ?老いる前に誰でもいいからさっさと捕まえんか」
「あ?それくらいおまえの能力で勝手に増やせばいいだろ……、俺達の生命力を集めてんだから組み合わせて増やせんだろ?」
「……え?ゼンさんそうなの?」
「あぁ、プリムラスグロリアは任意の二人の生命力を凝縮させて掛け合わせて産み出した新たな命に自身の権能を使う事で、何時でも新しい命を作ることが出来んだよ」
「普段はわっちが外で活動する用の身体を作るのに使っておるがな、この幼い肉体もそうじゃよ?、作った身体にわっちの生命力を流し込んで作り上げた分霊のようなものじゃな、まぁ……意識は本体と繋がっておるから別人とかではなく、今動いてる個体は全て同一人物じゃよ」
なんていうかファンタジーだなぁ、でもそうやって命を産み出す事が出来るって凄いかも。
例えば……夫婦がいたとして、子供が出来る前に片方が無くなってしまったら……プリムラスグロリアさんにお願いする事で、子供を授かる事が出来る。
そう思ったら良い神様だと思う。
「まぁ……本人の承諾が無ければ子孫を産み出す気は無いぞ?」
「それなら勝手にしろよ……」
「……ほう?言質は取ったのじゃ、ならおぬし等が旅立った後ゼンと遺伝子的に相性が良い者を見繕い、子孫を作らせて貰うぞ?」
「好きにしろって」
「なら……子孫には【キリサキ】の姓を名乗らせ、更にはおぬしが振るう剣術を【斬裂流剣術】として残し、後の世に残すとしよう」
何か置いてけぼり感があるなぁ……。
セイラさんもなんかそれを聞いて驚いた顔してたし、それに今は何か言いたげにしてる。
「……考えは叶えてやるから安心するのじゃよ、だがその前にセイラは伴侶を見つける所からじゃな」
「なら今度適当な相手を捕まえて来ます」
「その場合は変な奴につかまらぬようにな」
「えぇ……気を付けます」
適当な相手を捕まえるってそれでいいのかなぁ、でもその人の事情もあるし……。
「とはいえ、おぬしにはこの神社を管理して貰わねばならぬからな、どうしても見つかりそうになければわっちが男の身体を作って面倒見てやるから安心するが良い」
「ならプリムラスグロリア様で良いです」
「えっ……」
「知らない誰かよりも知ってる相手の方がいいので、とりあえずこの話はこれで終わりでいいですよね?、ゼン、あなたの子は私が責任を持って育てるから安心してよね、別にあなたの為じゃなくて子供の為だから」
「お、おぅ……なら頼むわ」
……セイラが満足そうにうなずく。
そしてプリムラスグロリアの隣に行くと……彼女を抱き上げて
「……そんな小さい身体だと髪の毛が床に擦れて汚れてしまいますよ?」
「それ位別に良かろう……、取り合えず話がそれてしまったがゼンにシャルネ、並びにカーティスよ、おぬしらはこの首都に暫く滞在し毎日この神社に顔を出すのじゃ、その間の衣食住はわっちが保障するからのぅ、必要なら神社の部屋を貸すぞ?」
「なら俺はシャルネと家から通うわ、こいつもその方が安心するだろうし」
「う、うん……私もそれがいい」
「んー、俺はそうだね、この首都に残した妻達が気になるから様子見ついでに暫くはそこに住むよ」
神社の神聖な雰囲気でゆっくり休める気がしないから、暫くこの首都で過ごすならゼンさんの所がいい。
集落で一緒に過ごしてたりもしたからその方が安心出来るし……。
「そうか……取り合えずこの三人の中で実力が一番低いシャルネ、おぬしはわっちが責任を持って育てるから安心するが良い」
「え、あ……うん、よ、よろし、く」
……こうして首都に着いた私達はプリムラスグロリアの元でお世話になりつつ、五つの国に旅立つ前の準備をする事になった。
ゼンさんとカー君は特にやることは無いみたいだけど、私は逆に今まで戦った経験が無いからやる事が山積みだ。
安心して旅に出せる能力を得たら、私と相性が良い神様が支配する国へと旅立つ事になるそうだから、急いで強くなろうと決心するのだった。
……遅いなぁ、どうしたのかなぁって思っていると、本殿の扉がゆっくりと開いて
「プリムラスグロリア様、すいません遅くなりました」
「セイラ、結構遅かったのぅ……カーティスとやらと何かしておったのか?」
「……しようとしたんだけどね、ガードが固すぎて口説き落とせなかったよ」
セイラさんが入って来た後に続いて、何があったのか片方の頬が叩かれたように赤くなっているカー君が入って来る。
……いったい兄をしようとしたんですかねぇ、それに口説き落とせなかったって、栄花の首都で現地妻でも作ろうとしていたとか?。
まぁ……カー君の目的の事を考えたらしょうがないのかもしれないけど、色んな国に行って奥さんを増やして、その度に子供が増えていたら、そのうち歴史に名を残すレベルで家族が増えそう。
この世界には無いけど、ギネス記録達成とか……?ん-身内が奥さんの数と子供の数で有名になるってなんかいやかも。
「それはしょうがない、こやつはわっちに付き従っておきながら未だに生娘じゃからな……早く繁殖して子を残せと言うておるのに頑なに伴侶を作ろうとせん、あのマチザワでさえ子を残したというのに、まだ伴侶を得て無いのはセイラとゼンだけじゃぞ?老いる前に誰でもいいからさっさと捕まえんか」
「あ?それくらいおまえの能力で勝手に増やせばいいだろ……、俺達の生命力を集めてんだから組み合わせて増やせんだろ?」
「……え?ゼンさんそうなの?」
「あぁ、プリムラスグロリアは任意の二人の生命力を凝縮させて掛け合わせて産み出した新たな命に自身の権能を使う事で、何時でも新しい命を作ることが出来んだよ」
「普段はわっちが外で活動する用の身体を作るのに使っておるがな、この幼い肉体もそうじゃよ?、作った身体にわっちの生命力を流し込んで作り上げた分霊のようなものじゃな、まぁ……意識は本体と繋がっておるから別人とかではなく、今動いてる個体は全て同一人物じゃよ」
なんていうかファンタジーだなぁ、でもそうやって命を産み出す事が出来るって凄いかも。
例えば……夫婦がいたとして、子供が出来る前に片方が無くなってしまったら……プリムラスグロリアさんにお願いする事で、子供を授かる事が出来る。
そう思ったら良い神様だと思う。
「まぁ……本人の承諾が無ければ子孫を産み出す気は無いぞ?」
「それなら勝手にしろよ……」
「……ほう?言質は取ったのじゃ、ならおぬし等が旅立った後ゼンと遺伝子的に相性が良い者を見繕い、子孫を作らせて貰うぞ?」
「好きにしろって」
「なら……子孫には【キリサキ】の姓を名乗らせ、更にはおぬしが振るう剣術を【斬裂流剣術】として残し、後の世に残すとしよう」
何か置いてけぼり感があるなぁ……。
セイラさんもなんかそれを聞いて驚いた顔してたし、それに今は何か言いたげにしてる。
「……考えは叶えてやるから安心するのじゃよ、だがその前にセイラは伴侶を見つける所からじゃな」
「なら今度適当な相手を捕まえて来ます」
「その場合は変な奴につかまらぬようにな」
「えぇ……気を付けます」
適当な相手を捕まえるってそれでいいのかなぁ、でもその人の事情もあるし……。
「とはいえ、おぬしにはこの神社を管理して貰わねばならぬからな、どうしても見つかりそうになければわっちが男の身体を作って面倒見てやるから安心するが良い」
「ならプリムラスグロリア様で良いです」
「えっ……」
「知らない誰かよりも知ってる相手の方がいいので、とりあえずこの話はこれで終わりでいいですよね?、ゼン、あなたの子は私が責任を持って育てるから安心してよね、別にあなたの為じゃなくて子供の為だから」
「お、おぅ……なら頼むわ」
……セイラが満足そうにうなずく。
そしてプリムラスグロリアの隣に行くと……彼女を抱き上げて
「……そんな小さい身体だと髪の毛が床に擦れて汚れてしまいますよ?」
「それ位別に良かろう……、取り合えず話がそれてしまったがゼンにシャルネ、並びにカーティスよ、おぬしらはこの首都に暫く滞在し毎日この神社に顔を出すのじゃ、その間の衣食住はわっちが保障するからのぅ、必要なら神社の部屋を貸すぞ?」
「なら俺はシャルネと家から通うわ、こいつもその方が安心するだろうし」
「う、うん……私もそれがいい」
「んー、俺はそうだね、この首都に残した妻達が気になるから様子見ついでに暫くはそこに住むよ」
神社の神聖な雰囲気でゆっくり休める気がしないから、暫くこの首都で過ごすならゼンさんの所がいい。
集落で一緒に過ごしてたりもしたからその方が安心出来るし……。
「そうか……取り合えずこの三人の中で実力が一番低いシャルネ、おぬしはわっちが責任を持って育てるから安心するが良い」
「え、あ……うん、よ、よろし、く」
……こうして首都に着いた私達はプリムラスグロリアの元でお世話になりつつ、五つの国に旅立つ前の準備をする事になった。
ゼンさんとカー君は特にやることは無いみたいだけど、私は逆に今まで戦った経験が無いからやる事が山積みだ。
安心して旅に出せる能力を得たら、私と相性が良い神様が支配する国へと旅立つ事になるそうだから、急いで強くなろうと決心するのだった。
0
あなたにおすすめの小説
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
クラス最底辺の俺、ステータス成長で資産も身長も筋力も伸びて逆転無双
四郎
ファンタジー
クラスで最底辺――。
「笑いもの」として過ごしてきた佐久間陽斗の人生は、ただの屈辱の連続だった。
教室では見下され、存在するだけで嘲笑の対象。
友達もなく、未来への希望もない。
そんな彼が、ある日を境にすべてを変えていく。
突如として芽生えた“成長システム”。
努力を積み重ねるたびに、陽斗のステータスは確実に伸びていく。
筋力、耐久、知力、魅力――そして、普通ならあり得ない「資産」までも。
昨日まで最底辺だったはずの少年が、今日には同級生を超え、やがて街でさえ無視できない存在へと変貌していく。
「なんであいつが……?」
「昨日まで笑いものだったはずだろ!」
周囲の態度は一変し、軽蔑から驚愕へ、やがて羨望と畏怖へ。
陽斗は努力と成長で、己の居場所を切り拓き、誰も予想できなかった逆転劇を現実にしていく。
だが、これはただのサクセスストーリーではない。
嫉妬、裏切り、友情、そして恋愛――。
陽斗の成長は、同級生や教師たちの思惑をも巻き込み、やがて学校という小さな舞台を飛び越え、社会そのものに波紋を広げていく。
「笑われ続けた俺が、全てを変える番だ。」
かつて底辺だった少年が掴むのは、力か、富か、それとも――。
最底辺から始まる、資産も未来も手にする逆転無双ストーリー。
物語は、まだ始まったばかりだ。
サハギンに転生した俺、最弱から進化して海の覇王になりました
☆ほしい
ファンタジー
目を覚ますと、俺は異世界の海底でサハギンに転生していた。しかも、生まれたての最弱個体。弱すぎて、敵どころか仲間にも狩られるレベルの雑魚だった。
だがこの世界には、「進化」システムと「スキル取得」の概念がある。戦い、喰らい、生き延びれば、どんな存在にでもなれる。
一匹で深海を生き抜き、強敵との死闘を重ね、仲間を得て、次第に領海を広げていく俺。やがて襲い来る海賊、魔族、そして異世界の神々さえも──
進化の果てに手にした力は、神話の海獣すら屈服させる“覇王の威光”。
これは、最弱種族に転生した俺が、知恵と本能を武器に進化を重ね、深海・外洋・空すら制し、異世界の“海王”として君臨するまでの成り上がり戦記!
旧校舎の地下室
守 秀斗
恋愛
高校のクラスでハブられている俺。この高校に友人はいない。そして、俺はクラスの美人女子高生の京野弘美に興味を持っていた。と言うか好きなんだけどな。でも、京野は美人なのに人気が無く、俺と同様ハブられていた。そして、ある日の放課後、京野に俺の恥ずかしい行為を見られてしまった。すると、京野はその事をバラさないかわりに、俺を旧校舎の地下室へ連れて行く。そこで、おかしなことを始めるのだったのだが……。
ラストアタック!〜御者のオッサン、棚ぼたで最強になる〜
KeyBow
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞奨励賞受賞
ディノッゾ、36歳。職業、馬車の御者。
諸国を旅するのを生き甲斐としながらも、その実態は、酒と女が好きで、いつかは楽して暮らしたいと願う、どこにでもいる平凡なオッサンだ。
そんな男が、ある日、傲慢なSランクパーティーが挑むドラゴンの討伐に、くじ引きによって理不尽な捨て駒として巻き込まれる。
捨て駒として先行させられたディノッゾの馬車。竜との遭遇地点として聞かされていた場所より、遥か手前でそれは起こった。天を覆う巨大な影―――ドラゴンの襲撃。馬車は木っ端微塵に砕け散り、ディノッゾは、同乗していたメイドの少女リリアと共に、死の淵へと叩き落された―――はずだった。
腕には、守るべきメイドの少女。
眼下には、Sランクパーティーさえも圧倒する、伝説のドラゴン。
―――それは、ただの不運な落下のはずだった。
崩れ落ちる崖から転落する際、杖代わりにしていただけの槍が、本当に、ただ偶然にも、ドラゴンのたった一つの弱点である『逆鱗』を貫いた。
その、あまりにも幸運な事故こそが、竜の命を絶つ『最後の一撃(ラストアタック)』となったことを、彼はまだ知らない。
死の淵から生還した彼が手に入れたのは、神の如き規格外の力と、彼を「師」と慕う、新たな仲間たちだった。
だが、その力の代償は、あまりにも大きい。
彼が何よりも愛していた“酒と女と気楽な旅”――
つまり平和で自堕落な生活そのものだった。
これは、英雄になるつもりのなかった「ただのオッサン」が、
守るべき者たちのため、そして亡き友との誓いのために、
いつしか、世界を救う伝説へと祭り上げられていく物語。
―――その勘違いと優しさが、やがて世界を揺るがす。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる