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第二章 修行、そして旅に出る
7話 警戒される理由
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あの後、駆けつけて来た店長さんに呼ばれて来たらしい衛兵の人達に囲まれてしまい。
以前のように捕まりそうになったけど、ゼンさんの顔を見た瞬間に全員が敬礼して……
「私達にあなたを捕まえる権限は無いので見逃しますが、公共の場で暴れるのはお控えください」
「おぅ、悪かったな……詫びと言ったらなんだけど、店の修理代やここにいる奴らの飯代は俺が出すわ」
「……分かりました、本当にくれぐれもお気を付けください、そちらのお嬢様もこの方と一緒にいると大変だと思いますが、面倒見が良い人でもあるのでよろしくお願いします」
「え、あ……はい」
壁に穴を開けてしまったのは私なんだけどな……そう思いながら店長さんに大金を渡してるのを見ると申し訳ない気持ちになる。
そしてお店を出ると……
「ゼンさん、あの……ごめんね?」
「ん?あぁ、気にすんなこれくらいの金、また巻き上げればいいだけだからな」
「でも……」
「大丈夫だって、それよりも今日はもう帰って休もうぜ?明日からカーティスを入れた三人で朝早くから訓練だからな」
「朝早くってそれでとプリムラスグロリアさんの所に行く時間がないんじゃ……」
午前中は毎日神社に行く事になっていたから、行けないなら早めに連絡しといた方がいいと思う。
だから……その事を伝えようとすると
「まさか……プリムラスグロリアに伝えないととか思ってんじゃねぇだろうな」
「え?だっていつも朝は神社に行ってたから……」
「俺達は試験であいつらと戦うんだぞ?それなのに律儀にこれから三人で戦闘訓練をしに行くので来れませんとか、相手側に情報を与えるだけだろ、セイラはあんな性格だが正々堂々とした戦い方を好む奴だから問題無いけど、マチザワは確実に偵察に来るぞ?」
「あれ?でも……マチザワさんって仕事で首都の外にいるんじゃ?」
「……とっくに帰って来てるぞ?、あいつが姿を現さないのは単純に今の俺達の実力を確認してるからだろ」
マチザワさん、真面目な人な気がしたけど……そうやって私達を監視するなんて……、でも戦いにおいて情報は武器だって元居た世界で見たマンガやアニメで見た記憶がある。
そう思うとやってる事は正しいのかもしれない。
「そもそもおかしいと思わねぇか?俺の家にいきなり大金を持った挑戦者が来るようになったの」
「え?でもそれって……ゼンさんに挑戦するのに必要な事なんじゃ」
「別に金目の物があったら巻き上げて俺の物にするけど、無かったら何も取りはしねぇよ」
「じゃあもしかして……あの大量のお金って」
「俺に挑もうとしてる奴等にマチザワが持たせて俺達の元へ送ってんだろ?……金を渡す変わりに生きてたら何があったか聞いて、もし死ぬような事があったら死体の状態から今のシャルネの実力を確認する為に、まぁそのおかげで結構あいつ警戒してると思うぜ?大鎌何て言うマイナーな武器を使って相手をスプラッタにしたり相手の武器を壊す事が出来るやべぇのがいるってさ」
別にスプラッタにしたくてしてるわけじゃないんだけどな……。
この世界の人の身体が脆いだけで……、でもそれがマチザワさんを警戒させる理由に繋がってるなら良かったのかも。
「それにあの店の出来事もあいつの耳に衛兵を通じて入ると思うぜ?」
「え?それって大丈夫なの?」
「問題ねぇよ、むしろ周囲の目撃情報から綺麗な見た目の少女が大人の男を殴ったら、そいつが凄い速度で吹っ飛ばされて店の壁に大穴を開けたとかもう怪事件だろ、見た目だけなら誰もが目を奪われる超絶美少女がそんな事すんだからな」
「超絶美少女って……言葉にされると凄い恥ずかしいんだけど」
「中身はともかく、容姿は本当に良いからな……使える者は使って武器にしねぇと、俺達が店を出る時だって衛兵の奴らずっとシャルネの事見てたぜ?ありゃあ一目見て惚れましたって顔だったぞ」
一目見て惚れましたって、そんな学園ラブコメ系ストーリーみたいな事言われても困るんだけどなぁ。
それにそこまで見た目がいいならゼンさんも意識してくれたっていいんじゃないかな、ほら一つ屋根の下で暮らしてるのに未だにそういう素振りを見せないし……どっちかというと年の離れた妹に接するかのような距離感があってもどかしい。
身近な男性がそんなんだから、幾ら容姿が良いって褒められて武器にしろって言われても実感が沸かないし、けど私が超絶美少女なのは自分でも自覚してる。
でも私の認識と周りの認識があってるのかこの人を見ると分からなくなりそう。
「まぁ、そんなんでマチザワが今最も警戒しているのは間違いなくシャルネ……お前だろうな」
「……警戒されてもまだそこまで私は強くないよ?」
「いや、身体能力だけで見るなら凄まじく強い……けど、その種族的身体能力の差を俺や試験で戦う事になる達人レベルの実力を持つマチザワやセイラは技術で補ってシャルネに勝てるだけで、お前が武器を使いこなせるようになったらさすがの俺も少しは本気を出さないと勝てないんじゃねぇかな」
「少し本気を出せば勝てるって言われると……嬉しいけどそれと同じ位自身が無くなりそうっていうか、何かもう気持ちが難しいかも」
……そんなやり取りをしながら私達の家に帰ると、何時ものように幽霊さんと一緒に料理をして、食後に身体を綺麗にした後明日の戦闘訓練は何をやるのかなぁと楽しみに思いながら眠りにつくのだった。
以前のように捕まりそうになったけど、ゼンさんの顔を見た瞬間に全員が敬礼して……
「私達にあなたを捕まえる権限は無いので見逃しますが、公共の場で暴れるのはお控えください」
「おぅ、悪かったな……詫びと言ったらなんだけど、店の修理代やここにいる奴らの飯代は俺が出すわ」
「……分かりました、本当にくれぐれもお気を付けください、そちらのお嬢様もこの方と一緒にいると大変だと思いますが、面倒見が良い人でもあるのでよろしくお願いします」
「え、あ……はい」
壁に穴を開けてしまったのは私なんだけどな……そう思いながら店長さんに大金を渡してるのを見ると申し訳ない気持ちになる。
そしてお店を出ると……
「ゼンさん、あの……ごめんね?」
「ん?あぁ、気にすんなこれくらいの金、また巻き上げればいいだけだからな」
「でも……」
「大丈夫だって、それよりも今日はもう帰って休もうぜ?明日からカーティスを入れた三人で朝早くから訓練だからな」
「朝早くってそれでとプリムラスグロリアさんの所に行く時間がないんじゃ……」
午前中は毎日神社に行く事になっていたから、行けないなら早めに連絡しといた方がいいと思う。
だから……その事を伝えようとすると
「まさか……プリムラスグロリアに伝えないととか思ってんじゃねぇだろうな」
「え?だっていつも朝は神社に行ってたから……」
「俺達は試験であいつらと戦うんだぞ?それなのに律儀にこれから三人で戦闘訓練をしに行くので来れませんとか、相手側に情報を与えるだけだろ、セイラはあんな性格だが正々堂々とした戦い方を好む奴だから問題無いけど、マチザワは確実に偵察に来るぞ?」
「あれ?でも……マチザワさんって仕事で首都の外にいるんじゃ?」
「……とっくに帰って来てるぞ?、あいつが姿を現さないのは単純に今の俺達の実力を確認してるからだろ」
マチザワさん、真面目な人な気がしたけど……そうやって私達を監視するなんて……、でも戦いにおいて情報は武器だって元居た世界で見たマンガやアニメで見た記憶がある。
そう思うとやってる事は正しいのかもしれない。
「そもそもおかしいと思わねぇか?俺の家にいきなり大金を持った挑戦者が来るようになったの」
「え?でもそれって……ゼンさんに挑戦するのに必要な事なんじゃ」
「別に金目の物があったら巻き上げて俺の物にするけど、無かったら何も取りはしねぇよ」
「じゃあもしかして……あの大量のお金って」
「俺に挑もうとしてる奴等にマチザワが持たせて俺達の元へ送ってんだろ?……金を渡す変わりに生きてたら何があったか聞いて、もし死ぬような事があったら死体の状態から今のシャルネの実力を確認する為に、まぁそのおかげで結構あいつ警戒してると思うぜ?大鎌何て言うマイナーな武器を使って相手をスプラッタにしたり相手の武器を壊す事が出来るやべぇのがいるってさ」
別にスプラッタにしたくてしてるわけじゃないんだけどな……。
この世界の人の身体が脆いだけで……、でもそれがマチザワさんを警戒させる理由に繋がってるなら良かったのかも。
「それにあの店の出来事もあいつの耳に衛兵を通じて入ると思うぜ?」
「え?それって大丈夫なの?」
「問題ねぇよ、むしろ周囲の目撃情報から綺麗な見た目の少女が大人の男を殴ったら、そいつが凄い速度で吹っ飛ばされて店の壁に大穴を開けたとかもう怪事件だろ、見た目だけなら誰もが目を奪われる超絶美少女がそんな事すんだからな」
「超絶美少女って……言葉にされると凄い恥ずかしいんだけど」
「中身はともかく、容姿は本当に良いからな……使える者は使って武器にしねぇと、俺達が店を出る時だって衛兵の奴らずっとシャルネの事見てたぜ?ありゃあ一目見て惚れましたって顔だったぞ」
一目見て惚れましたって、そんな学園ラブコメ系ストーリーみたいな事言われても困るんだけどなぁ。
それにそこまで見た目がいいならゼンさんも意識してくれたっていいんじゃないかな、ほら一つ屋根の下で暮らしてるのに未だにそういう素振りを見せないし……どっちかというと年の離れた妹に接するかのような距離感があってもどかしい。
身近な男性がそんなんだから、幾ら容姿が良いって褒められて武器にしろって言われても実感が沸かないし、けど私が超絶美少女なのは自分でも自覚してる。
でも私の認識と周りの認識があってるのかこの人を見ると分からなくなりそう。
「まぁ、そんなんでマチザワが今最も警戒しているのは間違いなくシャルネ……お前だろうな」
「……警戒されてもまだそこまで私は強くないよ?」
「いや、身体能力だけで見るなら凄まじく強い……けど、その種族的身体能力の差を俺や試験で戦う事になる達人レベルの実力を持つマチザワやセイラは技術で補ってシャルネに勝てるだけで、お前が武器を使いこなせるようになったらさすがの俺も少しは本気を出さないと勝てないんじゃねぇかな」
「少し本気を出せば勝てるって言われると……嬉しいけどそれと同じ位自身が無くなりそうっていうか、何かもう気持ちが難しいかも」
……そんなやり取りをしながら私達の家に帰ると、何時ものように幽霊さんと一緒に料理をして、食後に身体を綺麗にした後明日の戦闘訓練は何をやるのかなぁと楽しみに思いながら眠りにつくのだった。
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