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第一章 非日常へ
11話 二人の朝食
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リビングから良い匂いがする?でも少し焦げ臭いような。
ダートさんは一体何をしているのだろうか、そう思うと心配になるけれどもしかしたら何か作ってくれてるのかもしれない。
昨日のあの態度だとてっきり家の事もぼくがやらなければいけないのだろうかと内心心配なところがあったけれど、ご飯を作ってくれるって事はぼくの事を気遣ってくれてるのだろうか。
そう思うと嬉しくなるけれど、ダートさんがご飯を作れるかどうかぼくは知らないから心配になる。
そんな複雑な気持ちを抱きながらリビングへのドアをゆっくりと開けた。
「ダートさん、おはようございます。」
「おぅっ!おはようさんっ!」
元気な挨拶が返って来て、日常の変化を感じる。
今日からこの人と一緒に暮らす事になるわけだけど、正直異性と暮らすって考えると意識をしたくなくても意識をしてしまう。
それにしても一体何を作ってくれたんだろうか、もしかしてお肉だけ置かれてたりして?流石にそんなことはないと信じたい。
「飯なら用意出来てんぞっ!冷める前にさっさと食えっ!」
「はい、ありがとうございます」
テーブルに用意されている料理に目を通す。
これは……、肉野菜炒めとパンか多少焦げているのが気になるけど美味しそうで安心する。
「それでは頂きますね」
「おぅっ!一緒に食おうぜっ!…じゃあいただきますっ!」
ダートさんが元気よく手を合わせ声を出す。
ぼくの知らない作法で困惑するけどそれを顔に出してしまうのは失礼だろう。
そんな細かい事を気にするよりも、今は作って貰ったのだから美味しく頂こう。
ぼくは手を合わせ祈りを済ますと朝ご飯を口に入れる。
「どうだうめぇか?」
味付けは塩胡椒かな?…ただ少し付け過ぎな感じがするけど美味しいと思う。
美味しいけれど、少し味が濃いと伝えるべきかどうか悩んでしまうが普段料理をしない人が一生懸命作った雰囲気を料理から感じて微笑ましく感じる。
「えぇ…、美味しいですね」
「にしっ、やったぜ!お母様の言う通りだなっ!」
何が言う通りなのだろう?突っ込んで聞いては行けない気がする。
そして食べていて気付いたのだけれどこの味付け、パンと合わせると美味しくて自然と食べる手が進む。
もしかしたらその為に少しだけ味を濃くしてくれたのかもしれない。
味を楽しんでいるうちに気が付いたら朝ご飯が無くなっていた。
もっと食べたかったから残念だ。
「ごちそうさまっ!どうだどうだ?うまかったか?」
「えぇ…、美味しかったです。」
「おぉっ!そうか!もっと食いてぇって思うかっ?」
「はい、作って貰えるならお願いします。」
余程嬉しかったのか、うっし!とポーズを決めているダートさんがぼくの前にいる。
美味しかったけど何度も聞く程なのだろうか?気になるけど微笑ましいからいいか……。
「これは俺の作戦勝ちだな、お母様もこうやったに違いないっ!」
一人で舞い上がって何やら言い出しているダートさんを見ながら食器を片して行く。
先程から言っているお母様とは一体何なのだろう?昨日は横暴な所がある人だったけどもしかしたら面白い人なのかもしれない。
「っとすまねぇ、片づけさせちまったな」
「いえ、気にしないでください。」
「そうか?にししっ!あんがとなっ!」
そんなやりとりをしながら食後にお茶を出してゆっくりする。
今日はこの後村の雑貨屋に行ってダートさんの日用品の買い出しに行って色々と揃えよう。
いつもなら大量に買ってしまうと運ぶことが出来ないけどダートさんは空間収納が使えるから大丈夫な筈、そんなことを考えつつ床で寝たら背中が痛かったし肩が凝ってしんどいという他愛もない話をしつつ一息ついたから今日の予定を伝える。
「ダートさん、この後雑貨屋に行ってあなたの日用品を揃えようと思うのですが……何か欲しい物とかってありますか?」
「そうだな日用品はお前が適当に選んでくれていい、ただ雑貨屋の後に服屋に行きてぇ」
「服屋ですか?」
「あぁ、お前の助手として一緒に暮らすって事は服装もそれなりにした方がいいだろ」
確かにそれも一理あると思う。
その服装だと確かに治癒術師の助手と言われても説得力がない。
合わせてくれるのは嬉しいけれど良いのだろうか?
「後は髪の色だけど、この色は目立つし地味な色に染めた方が良かったりするか?」
「髪色……ですか?そのままで大丈夫ですよ。」
「いい……のか?」
「えぇ、それにその色は綺麗ですし染めるの勿体ないじゃないですか」
ダートさんの顔が真っ赤に染まる。
何か失礼な事を言ってしまったのだろうか?もしそうなら謝らないと行けない。
一体何をしてしまったのだろうか……
「おぉっ!おまえっ綺麗っておまえなぁっ!」
「あ、あのごめんなさいっ!」
「怒ってねぇよっ!!ただ…ふふっ、いやなんでもねぇっ!今はこっち見んじゃねぇよ!」
本当に何をしてしまったのだろうか?
明らか挙動不審なダートさんを見て困惑してしまう。
両手を顔に当てて顔を真っ赤にしてまるで少女のような仕草をしている彼女を見ると照れ臭い気持ちになってくる。
これは……どうすればいいんだ。
暫くして落ち着いて来たと思うとぼくの腕を勢い良くつかみ引っ張り出す。
「ふぅ……それよりも早く買いに行くぞっ!いつまでも喋ってっと日が暮れる!」
「ちょっ!いきなり腕を掴んで引っ張られると痛いです!」
「うるせぇ!おめぇがあんなこと言うのが悪いんだろ!」
……そのまま引きずられるように家を出て村に向かって歩き出す。
村まで少し距離はあるあら確かに遅くなると帰るのに時間がかかってしまうから大変だ。
にぎやかな朝が過ぎて行く。
日常の変化が大き過ぎて戸惑ってしまうけれど慣れる時は来るのだろうか……。
後これは余談になるのだけれど、村に行く道中で獣臭い臭いがするので何とかしてほしいと伝えたら「気付いてんなら早く言えよっ!」と怒らせてしまい。
今にも殴りかかりそうな勢いで睨まれてしまったので、急いで謝りながら治療術で体と服を清潔に整えてた。
ダートさんは一体何をしているのだろうか、そう思うと心配になるけれどもしかしたら何か作ってくれてるのかもしれない。
昨日のあの態度だとてっきり家の事もぼくがやらなければいけないのだろうかと内心心配なところがあったけれど、ご飯を作ってくれるって事はぼくの事を気遣ってくれてるのだろうか。
そう思うと嬉しくなるけれど、ダートさんがご飯を作れるかどうかぼくは知らないから心配になる。
そんな複雑な気持ちを抱きながらリビングへのドアをゆっくりと開けた。
「ダートさん、おはようございます。」
「おぅっ!おはようさんっ!」
元気な挨拶が返って来て、日常の変化を感じる。
今日からこの人と一緒に暮らす事になるわけだけど、正直異性と暮らすって考えると意識をしたくなくても意識をしてしまう。
それにしても一体何を作ってくれたんだろうか、もしかしてお肉だけ置かれてたりして?流石にそんなことはないと信じたい。
「飯なら用意出来てんぞっ!冷める前にさっさと食えっ!」
「はい、ありがとうございます」
テーブルに用意されている料理に目を通す。
これは……、肉野菜炒めとパンか多少焦げているのが気になるけど美味しそうで安心する。
「それでは頂きますね」
「おぅっ!一緒に食おうぜっ!…じゃあいただきますっ!」
ダートさんが元気よく手を合わせ声を出す。
ぼくの知らない作法で困惑するけどそれを顔に出してしまうのは失礼だろう。
そんな細かい事を気にするよりも、今は作って貰ったのだから美味しく頂こう。
ぼくは手を合わせ祈りを済ますと朝ご飯を口に入れる。
「どうだうめぇか?」
味付けは塩胡椒かな?…ただ少し付け過ぎな感じがするけど美味しいと思う。
美味しいけれど、少し味が濃いと伝えるべきかどうか悩んでしまうが普段料理をしない人が一生懸命作った雰囲気を料理から感じて微笑ましく感じる。
「えぇ…、美味しいですね」
「にしっ、やったぜ!お母様の言う通りだなっ!」
何が言う通りなのだろう?突っ込んで聞いては行けない気がする。
そして食べていて気付いたのだけれどこの味付け、パンと合わせると美味しくて自然と食べる手が進む。
もしかしたらその為に少しだけ味を濃くしてくれたのかもしれない。
味を楽しんでいるうちに気が付いたら朝ご飯が無くなっていた。
もっと食べたかったから残念だ。
「ごちそうさまっ!どうだどうだ?うまかったか?」
「えぇ…、美味しかったです。」
「おぉっ!そうか!もっと食いてぇって思うかっ?」
「はい、作って貰えるならお願いします。」
余程嬉しかったのか、うっし!とポーズを決めているダートさんがぼくの前にいる。
美味しかったけど何度も聞く程なのだろうか?気になるけど微笑ましいからいいか……。
「これは俺の作戦勝ちだな、お母様もこうやったに違いないっ!」
一人で舞い上がって何やら言い出しているダートさんを見ながら食器を片して行く。
先程から言っているお母様とは一体何なのだろう?昨日は横暴な所がある人だったけどもしかしたら面白い人なのかもしれない。
「っとすまねぇ、片づけさせちまったな」
「いえ、気にしないでください。」
「そうか?にししっ!あんがとなっ!」
そんなやりとりをしながら食後にお茶を出してゆっくりする。
今日はこの後村の雑貨屋に行ってダートさんの日用品の買い出しに行って色々と揃えよう。
いつもなら大量に買ってしまうと運ぶことが出来ないけどダートさんは空間収納が使えるから大丈夫な筈、そんなことを考えつつ床で寝たら背中が痛かったし肩が凝ってしんどいという他愛もない話をしつつ一息ついたから今日の予定を伝える。
「ダートさん、この後雑貨屋に行ってあなたの日用品を揃えようと思うのですが……何か欲しい物とかってありますか?」
「そうだな日用品はお前が適当に選んでくれていい、ただ雑貨屋の後に服屋に行きてぇ」
「服屋ですか?」
「あぁ、お前の助手として一緒に暮らすって事は服装もそれなりにした方がいいだろ」
確かにそれも一理あると思う。
その服装だと確かに治癒術師の助手と言われても説得力がない。
合わせてくれるのは嬉しいけれど良いのだろうか?
「後は髪の色だけど、この色は目立つし地味な色に染めた方が良かったりするか?」
「髪色……ですか?そのままで大丈夫ですよ。」
「いい……のか?」
「えぇ、それにその色は綺麗ですし染めるの勿体ないじゃないですか」
ダートさんの顔が真っ赤に染まる。
何か失礼な事を言ってしまったのだろうか?もしそうなら謝らないと行けない。
一体何をしてしまったのだろうか……
「おぉっ!おまえっ綺麗っておまえなぁっ!」
「あ、あのごめんなさいっ!」
「怒ってねぇよっ!!ただ…ふふっ、いやなんでもねぇっ!今はこっち見んじゃねぇよ!」
本当に何をしてしまったのだろうか?
明らか挙動不審なダートさんを見て困惑してしまう。
両手を顔に当てて顔を真っ赤にしてまるで少女のような仕草をしている彼女を見ると照れ臭い気持ちになってくる。
これは……どうすればいいんだ。
暫くして落ち着いて来たと思うとぼくの腕を勢い良くつかみ引っ張り出す。
「ふぅ……それよりも早く買いに行くぞっ!いつまでも喋ってっと日が暮れる!」
「ちょっ!いきなり腕を掴んで引っ張られると痛いです!」
「うるせぇ!おめぇがあんなこと言うのが悪いんだろ!」
……そのまま引きずられるように家を出て村に向かって歩き出す。
村まで少し距離はあるあら確かに遅くなると帰るのに時間がかかってしまうから大変だ。
にぎやかな朝が過ぎて行く。
日常の変化が大き過ぎて戸惑ってしまうけれど慣れる時は来るのだろうか……。
後これは余談になるのだけれど、村に行く道中で獣臭い臭いがするので何とかしてほしいと伝えたら「気付いてんなら早く言えよっ!」と怒らせてしまい。
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