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第五章 囚われの姫と紅の槍
6話 冒険者ギルド
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受け付けにいる目立つ銀色の髪を持った女性を見て何とも言えない気持ちになる。
先に行ってるとは聞いていたけど、冒険者ギルドで働いている何て思わなかった。
「……なるほど、ヒジリちゃん考えましたね」
「え?どういうこと?」
「試しに近づいてみたら分かりますよ」
「レース、カエデちゃんの言う通りにしてみて?」
言われたように受付に近づいて見ると、ヒジリと眼が合う。
そしてこっちを暫く見たと思うと後ろに花が咲いて見える程の綺麗な笑顔をする。
そんな彼女の姿を見て一瞬脚が止まってしまったけど、後ろに受付に用がある冒険者達が並び始めてしまってそれどころではない。
これは速く彼女の元へ行かないと……、
「おい、坊主っ!後ろがつっかえるから早く受付に行けやっ!」
「今日は見た事が無い美人のねーちゃんがいるからよぉ、俺達はあそこの受付で依頼を受けるんよっ!、せやからはよせぇや!」
「あ、は、はいっ!すいませんっ!」
後ろの人達に怒られてしまい咄嗟に謝罪をしながら急いで、付に行くと、顔を笑顔で固定したヒジリが事務的な声で話しかけてくる。
「いらっしゃいませ、こちらは冒険者専用の窓口になっております、依頼の受理ですか?それとも、冒険者ギルドに登録しに来た方ですか?」
「あ、いや、そのどちらでもないというか……」
「という事は、依頼を出される方ですね?……、すいませーん!先輩っ!この人受付の場所間違えちゃった一般の方みたい何で、あたしこの人と一緒に一般受付の方に行ってきますぅーっ!」
「はーいっ!、ついでにあなた午前の休憩がまだだから一般受付終わったら休んで来ていいよー?」
「ありがとうございますぅっ!……、ではお客様、あちらの一般受付にご案内致しますので付いて来て下さい」
一般受付?依頼を出す!?、ヒジリはいったい何を言ってるんだ!?、頭の中が理解出来なくて混乱していると、彼女がぼくの手を取って『さぁ、こちらですよ』と言うと少し離れた場所にある小さな受付へと誘導していく。
その道中冒険者の人達から『冒険者じゃねぇ奴が受付間違えてんじゃねぇよっ!』、『あぁ、銀色の女神がさってまうやん……、休憩時にお話しとよ思うたんにまじかぁっ!』、『受付さんから良い匂いがする……、俺もう幸せ過ぎて死んでもいいかもしれん』等と変な声が聞こえて来るけど聞かなかった事にしよう。
「お客様、一般受付の方に着きましたのでご用件をお伺い致します、どのようなご依頼でしょうか」
「依頼って、ヒジリさ……っ!」
ぼくが彼女の名前を言おうとすると、握っていた手を強く握って来る。
痛みで声が途切れると同時に小声で『あたしに合わせてレースくん』と囁かれた。
きっと何かしらの考えがあるのだろう。
「えっと……、実は」
「えぇ!?、そんな重大な依頼を、【冒険者ギルド:オルキアデス支部】にですか!?……、大変光栄ですっ!」
「……え?あの……」
「合わせて……」
「は、はいっ!そうなんですよっ!トレーディアスの首都として名高い、オルキアデスの冒険者ギルドに是非と思いまして……」
周囲の冒険者と、依頼を出していた一般の人達の目線がぼく等に集まる。
こんな注目を集めてどうするんだ……。
「ふむふむ……、なるほどぉっ!トレーディアスを出て行方不明になっていた、ミント王女が昨今帰って来たのは有名ですが、その王女を誑かした賊が処刑された筈が生きていると可能性があるという噂がっ!?」
「はい……、実はそうらしくてジラルドを探しているんです」
「なんとっ!その賊はジラルドと言うのですねっ!?、冒険者の皆様聞いてくださいっ!、ジラルドと言う処刑された賊が生きている可能性があり、この王都に潜伏している可能性があるとの事で、見つけて無傷で依頼主様の元へ連れて来た方にはなんと白金貨一枚だそうですっ!」
首都って呼んでたけど、王都何だって思うけど、古い言い方だなぁって思う。
五大国の王がいる都を昔は、帝都や王都等と呼んだらしいけど、それは昔の事で、今では呼び方を統一して王の居る都市を首都と呼ぶようになったというのに……と思ってしまうけど、個人的にはそれ以上に大きい問題が目の前で起きている。
白金貨一枚……、いきなりそんな大金を出せと言われても無理だ。
「聞いたかてめぇらっ!ジラルドって奴を捕まえたら白金貨一枚だってよっ!」
「おぅっ!草の根分けてでも見つけんとやねぇ」
「おいら、それで美味しいご飯ぎょーさん食うだっ!」
冒険者の人達が凄い勢いで盛り上がって冒険者ギルドを出て行く人達が出て来た。
これは……、やっぱりその金額を出せません何て言ったらどうなるか分からない奴だ。
「ふむふむ……、なんとっ!ジラルドと言う人物は『紅の魔槍』と呼ばれるAランク冒険者らしいです……、お客様、内容が思っていた以上に重大案件なので冒険者ギルド奥にある会議室でお話しをお伺いさせて頂きますのでこちらへ来てください」
……紅の魔槍と言う声を聞いた瞬間に『俺はそいつと同じ依頼を受けた事があるから見た事あるぜ、一緒に捕まえて山分けだっ!』と叫ぶと更に複数人出て行ってしまった。
ヒジリはその光景を見て怪しげに笑うと強引に今度は腕を掴んで受付の奥にある扉の中に入る。
そのまま廊下を越えて大きな両開きの扉を開くとそこには、ダートとカエデ、そしてクロウの姿があった。
先に行ってるとは聞いていたけど、冒険者ギルドで働いている何て思わなかった。
「……なるほど、ヒジリちゃん考えましたね」
「え?どういうこと?」
「試しに近づいてみたら分かりますよ」
「レース、カエデちゃんの言う通りにしてみて?」
言われたように受付に近づいて見ると、ヒジリと眼が合う。
そしてこっちを暫く見たと思うと後ろに花が咲いて見える程の綺麗な笑顔をする。
そんな彼女の姿を見て一瞬脚が止まってしまったけど、後ろに受付に用がある冒険者達が並び始めてしまってそれどころではない。
これは速く彼女の元へ行かないと……、
「おい、坊主っ!後ろがつっかえるから早く受付に行けやっ!」
「今日は見た事が無い美人のねーちゃんがいるからよぉ、俺達はあそこの受付で依頼を受けるんよっ!、せやからはよせぇや!」
「あ、は、はいっ!すいませんっ!」
後ろの人達に怒られてしまい咄嗟に謝罪をしながら急いで、付に行くと、顔を笑顔で固定したヒジリが事務的な声で話しかけてくる。
「いらっしゃいませ、こちらは冒険者専用の窓口になっております、依頼の受理ですか?それとも、冒険者ギルドに登録しに来た方ですか?」
「あ、いや、そのどちらでもないというか……」
「という事は、依頼を出される方ですね?……、すいませーん!先輩っ!この人受付の場所間違えちゃった一般の方みたい何で、あたしこの人と一緒に一般受付の方に行ってきますぅーっ!」
「はーいっ!、ついでにあなた午前の休憩がまだだから一般受付終わったら休んで来ていいよー?」
「ありがとうございますぅっ!……、ではお客様、あちらの一般受付にご案内致しますので付いて来て下さい」
一般受付?依頼を出す!?、ヒジリはいったい何を言ってるんだ!?、頭の中が理解出来なくて混乱していると、彼女がぼくの手を取って『さぁ、こちらですよ』と言うと少し離れた場所にある小さな受付へと誘導していく。
その道中冒険者の人達から『冒険者じゃねぇ奴が受付間違えてんじゃねぇよっ!』、『あぁ、銀色の女神がさってまうやん……、休憩時にお話しとよ思うたんにまじかぁっ!』、『受付さんから良い匂いがする……、俺もう幸せ過ぎて死んでもいいかもしれん』等と変な声が聞こえて来るけど聞かなかった事にしよう。
「お客様、一般受付の方に着きましたのでご用件をお伺い致します、どのようなご依頼でしょうか」
「依頼って、ヒジリさ……っ!」
ぼくが彼女の名前を言おうとすると、握っていた手を強く握って来る。
痛みで声が途切れると同時に小声で『あたしに合わせてレースくん』と囁かれた。
きっと何かしらの考えがあるのだろう。
「えっと……、実は」
「えぇ!?、そんな重大な依頼を、【冒険者ギルド:オルキアデス支部】にですか!?……、大変光栄ですっ!」
「……え?あの……」
「合わせて……」
「は、はいっ!そうなんですよっ!トレーディアスの首都として名高い、オルキアデスの冒険者ギルドに是非と思いまして……」
周囲の冒険者と、依頼を出していた一般の人達の目線がぼく等に集まる。
こんな注目を集めてどうするんだ……。
「ふむふむ……、なるほどぉっ!トレーディアスを出て行方不明になっていた、ミント王女が昨今帰って来たのは有名ですが、その王女を誑かした賊が処刑された筈が生きていると可能性があるという噂がっ!?」
「はい……、実はそうらしくてジラルドを探しているんです」
「なんとっ!その賊はジラルドと言うのですねっ!?、冒険者の皆様聞いてくださいっ!、ジラルドと言う処刑された賊が生きている可能性があり、この王都に潜伏している可能性があるとの事で、見つけて無傷で依頼主様の元へ連れて来た方にはなんと白金貨一枚だそうですっ!」
首都って呼んでたけど、王都何だって思うけど、古い言い方だなぁって思う。
五大国の王がいる都を昔は、帝都や王都等と呼んだらしいけど、それは昔の事で、今では呼び方を統一して王の居る都市を首都と呼ぶようになったというのに……と思ってしまうけど、個人的にはそれ以上に大きい問題が目の前で起きている。
白金貨一枚……、いきなりそんな大金を出せと言われても無理だ。
「聞いたかてめぇらっ!ジラルドって奴を捕まえたら白金貨一枚だってよっ!」
「おぅっ!草の根分けてでも見つけんとやねぇ」
「おいら、それで美味しいご飯ぎょーさん食うだっ!」
冒険者の人達が凄い勢いで盛り上がって冒険者ギルドを出て行く人達が出て来た。
これは……、やっぱりその金額を出せません何て言ったらどうなるか分からない奴だ。
「ふむふむ……、なんとっ!ジラルドと言う人物は『紅の魔槍』と呼ばれるAランク冒険者らしいです……、お客様、内容が思っていた以上に重大案件なので冒険者ギルド奥にある会議室でお話しをお伺いさせて頂きますのでこちらへ来てください」
……紅の魔槍と言う声を聞いた瞬間に『俺はそいつと同じ依頼を受けた事があるから見た事あるぜ、一緒に捕まえて山分けだっ!』と叫ぶと更に複数人出て行ってしまった。
ヒジリはその光景を見て怪しげに笑うと強引に今度は腕を掴んで受付の奥にある扉の中に入る。
そのまま廊下を越えて大きな両開きの扉を開くとそこには、ダートとカエデ、そしてクロウの姿があった。
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