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側近の事情
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婚約者同士の茶会と言えば聞こえは良いが、オープンサロンには険悪な雰囲気が漂う。
「何故私と言う婚約者がいるのに男を3人も侍らせておるのだ」
「何の事でございましょうか」
「ハッ。後ろに控えている男どもはお前の愛妾か?とんだ阿婆擦れだな」
「彼らはわたくしの側近、そして護衛も兼ねております。ルセリック様にも同じように側近、護衛を兼ねたお三方がおられましょう?それとも彼らはルセリック様の愛妾ですの?」
カッとなったルセリックは茶器に入った茶をヴィアトリーチェに向かって浴びせた。
ぽたぽたとぬるくなった茶が髪の毛から滴り落ちる。
咄嗟に数歩前に出た己の側近3人を手で諫め、ヴィアトリーチェは目の前の茶器の取っ手を持ち、中に注がれていた茶を飲み干した。
「王宮のサロンは雨漏りでもしているのかしら」
動じないだけでなく、チクリと嫌味を返すヴィアトリーチェに侍女がタオルを差し出す。すべからくルセリック付の専属執事が呼ばれ、やってくるとベージュのドレスに付いた茶の染みに溜息を漏らす。
ルセリックはそのままで動けない。怒りに任せて人目のある場所で茶を掛けたとなれば非はどちらなのか。内容の如何に関わらず手を出したほうが負けである。
場所も悪かった。他者から見えにくい個別のサロンであればまだ誤魔化しは出来たかも知れないが、大臣や議長なども寛いでいる一画での出来事。
声を荒げてしまった事で注目も浴びてしまったうえでの失態。
茶を掛けられても動じずに目の前の茶を飲んだヴィアトリーチェを誰もが目にした。
判ってはいたのに感情を露わにしてしまったルセリックの完敗である。
王位継承の1位と2位が婚約者同士で、仲違いをしている。
婚約の解消若しくはこの羞恥を取り立ててルセリック有責の破棄となる可能性もある。
ルセリックは自分の側近たちの顔を見た。アンソニーはふいと横を向き、チャールズとカイネスはやっちゃいましたね?とニヤついている。対してヴィアトリーチェの側近を見る。
ワズタリー子爵家のフレイザー。ベルン公爵家のステファン、アテセート伯爵家のアリオン。3人とも頭もキレて剣の腕もたつ者ばかり。神殿がらみでは選抜をしていないのかそれとも…。
睨みをきかせる3人から思わず目を反らしてしまった。
「き、今日の茶会はこれで終わりだ。目障りだ失せろ」
「言われずとも。14時ですからお開きでございますわ」
舌打ちをして椅子に座ると、軽めのカーテシーをして目の前から消えていくヴィアトリーチェ。しかしそのまま退室していくかと思えば、行政大臣、財務大臣などが話をする区画に向かい招き入れられている。
それはヴィアトリーチェだけではなく、側近兼護衛としてついてきた3人もである。
一旦着替えて出直してくるというヴィアトリーチェの声が耳に入った。
「くそっ!」
和気藹々と話が盛り上がる区画を見てまた悪態をつきながらも、市井でソフィーナとの約束があったと席を立ち側近たちに声を掛けた。いつもなら我先にと側に寄ってくるのだがアンソニーの様子がおかしい。
「どうした。アンソニー。ソフィーナが待っているから行くぞ」
「殿下…その…私はここで失礼をさせて頂きます」
「何故だ?」
「いえ、大したことではないのですがこの後、父の執務室に来るよう言われております」
毎回父に呼ばれていてもルセリックとの用事を優先させていたアンソニーだったが、顔色も悪く仕方がないとチャールズ、カイネスと共にオープンサロンを後にしていく。
そして馬車に乗り込んだまでは良かったが、脳筋でもあるカイネスの発言にルセリックは凍り付いた。
「アンソニーのヤツ。令嬢に婚約を破棄されて家を出されるみたいですよ」
「なんだって?!」
「そのくらいの事でビビってどうすんですかね。俺なんかもう家、追い出されてますよ」
「は?どういうことだ?」
「ベリーズ嬢の侯爵家から婚約破棄されたんです。親父のヤツ怒り狂ってしまいまして」
ソフィーナに一途なカイネスは家を追い出され、貴族籍も抹消されたというのに意に介していない。剣の腕がある事から今は騎士団の独身寮に入っているというが、平民となったカイネスは辺境の傭兵団か王都周辺を守る警護団しか道がなくなったという事である。
爵位がないとなれば第一王子であるルセリックの側近でいられるはずがないのだが、そう言えば…と思い起こせばルセリックに回ってくる書類の量は半年前から比べると格段に減っていた。どうでもいいような決済ばかりが回ってくるのだ。
恐らくはその中にカイネスについての報告もあったはずだが、見ていない。
いや、覚えていないのだ。ソフィーナとの約束の時間に間に合うようにといつも内容は見ずにサインだけをしていたからである。
「待て、ちょっと待て。カイネス。という事はお前どうやってサロンに入った」
「どうやってって…入る時は殿下が俺の肩を抱いてたじゃないですか」
流石にルセリックも冷や汗が背中を伝うのが判る。ルセリックは第一王子であるため言うなれば「顔パス」状態でそのルセリックが肩を抱いて親密な関係だと示唆すれば咎められずに入城出来る。
仮にカイネスがヴィアトリーチェに茶を掛けたり、危害を加えようとした場合の全責任は連れ込んだルセリックが追う事になるのだ。
チラリとチャールズを見れば涼し気な表情である。
「まさかと思うがお前も婚約は‥‥」
「破棄になっていますよ。まぁ僕は気にもしませんがね」
チャールズが落ち着いているのは、ルセリックの側近ではあるが王家の意向はあまり影響しない立場にある。婚約者との関係が続こうが破綻しようが神殿側にはさして問題はない。むしろ破棄や解消となった時に次の縁談を神殿側が認めるかどうか。認めてほしいのなら寄付を多くすれば済む。それだけである。
有利な条件を握っている以上政略的なつながりを欲しがる貴族は多いのである。
もっと資産があり、もっと見目麗しく、もっと従順な令嬢など掃いて捨てるほどいる。それはチャールズの考えであり、側近でいる事も「暇つぶし」程度なのである。
ルセリックは更に背中を伝う冷や汗の量が増えた感覚に陥った。
ヴィアトリーチェに付いていた側近兼護衛に神殿側の人間はいなかった。あの3人の家は…と考えれば「反神殿派」である事は直ぐに思いつく。
アンソニーの父親は国王の側近である宰相であるが、アンソニーが廃嫡となれば当然婚約者だった令嬢の公爵家もチャールズの婚約者だった令嬢の家の侯爵家もルセリックに付くことはない。
宰相もアンソニーを見限るという事はルセリックとの縁も切れるという事だ。
息子が側近だから付いていただけで、それがなくなれば後ろ盾になる筈もない。
残ったルセリックの後ろ盾は神殿のみである。
だがその神殿がルセリックを押してくれるかと言えば違う。
禁書を読み解いていなければ、押そうにも押せない。つまりは国王にはなれないのだ。
チャールズが側近だからと言ってこれと言って取り立てて何かがあるわけではない。
人選の失敗ではなかったかという考えが頭をよぎった。
非常に不味い事になったと思いつつも馬車から降りればソフィーナが駆け寄ってくる。
ルセリックはソフィーナの笑顔に今は考えるのは止めようと楽しむ事にした。
「何故私と言う婚約者がいるのに男を3人も侍らせておるのだ」
「何の事でございましょうか」
「ハッ。後ろに控えている男どもはお前の愛妾か?とんだ阿婆擦れだな」
「彼らはわたくしの側近、そして護衛も兼ねております。ルセリック様にも同じように側近、護衛を兼ねたお三方がおられましょう?それとも彼らはルセリック様の愛妾ですの?」
カッとなったルセリックは茶器に入った茶をヴィアトリーチェに向かって浴びせた。
ぽたぽたとぬるくなった茶が髪の毛から滴り落ちる。
咄嗟に数歩前に出た己の側近3人を手で諫め、ヴィアトリーチェは目の前の茶器の取っ手を持ち、中に注がれていた茶を飲み干した。
「王宮のサロンは雨漏りでもしているのかしら」
動じないだけでなく、チクリと嫌味を返すヴィアトリーチェに侍女がタオルを差し出す。すべからくルセリック付の専属執事が呼ばれ、やってくるとベージュのドレスに付いた茶の染みに溜息を漏らす。
ルセリックはそのままで動けない。怒りに任せて人目のある場所で茶を掛けたとなれば非はどちらなのか。内容の如何に関わらず手を出したほうが負けである。
場所も悪かった。他者から見えにくい個別のサロンであればまだ誤魔化しは出来たかも知れないが、大臣や議長なども寛いでいる一画での出来事。
声を荒げてしまった事で注目も浴びてしまったうえでの失態。
茶を掛けられても動じずに目の前の茶を飲んだヴィアトリーチェを誰もが目にした。
判ってはいたのに感情を露わにしてしまったルセリックの完敗である。
王位継承の1位と2位が婚約者同士で、仲違いをしている。
婚約の解消若しくはこの羞恥を取り立ててルセリック有責の破棄となる可能性もある。
ルセリックは自分の側近たちの顔を見た。アンソニーはふいと横を向き、チャールズとカイネスはやっちゃいましたね?とニヤついている。対してヴィアトリーチェの側近を見る。
ワズタリー子爵家のフレイザー。ベルン公爵家のステファン、アテセート伯爵家のアリオン。3人とも頭もキレて剣の腕もたつ者ばかり。神殿がらみでは選抜をしていないのかそれとも…。
睨みをきかせる3人から思わず目を反らしてしまった。
「き、今日の茶会はこれで終わりだ。目障りだ失せろ」
「言われずとも。14時ですからお開きでございますわ」
舌打ちをして椅子に座ると、軽めのカーテシーをして目の前から消えていくヴィアトリーチェ。しかしそのまま退室していくかと思えば、行政大臣、財務大臣などが話をする区画に向かい招き入れられている。
それはヴィアトリーチェだけではなく、側近兼護衛としてついてきた3人もである。
一旦着替えて出直してくるというヴィアトリーチェの声が耳に入った。
「くそっ!」
和気藹々と話が盛り上がる区画を見てまた悪態をつきながらも、市井でソフィーナとの約束があったと席を立ち側近たちに声を掛けた。いつもなら我先にと側に寄ってくるのだがアンソニーの様子がおかしい。
「どうした。アンソニー。ソフィーナが待っているから行くぞ」
「殿下…その…私はここで失礼をさせて頂きます」
「何故だ?」
「いえ、大したことではないのですがこの後、父の執務室に来るよう言われております」
毎回父に呼ばれていてもルセリックとの用事を優先させていたアンソニーだったが、顔色も悪く仕方がないとチャールズ、カイネスと共にオープンサロンを後にしていく。
そして馬車に乗り込んだまでは良かったが、脳筋でもあるカイネスの発言にルセリックは凍り付いた。
「アンソニーのヤツ。令嬢に婚約を破棄されて家を出されるみたいですよ」
「なんだって?!」
「そのくらいの事でビビってどうすんですかね。俺なんかもう家、追い出されてますよ」
「は?どういうことだ?」
「ベリーズ嬢の侯爵家から婚約破棄されたんです。親父のヤツ怒り狂ってしまいまして」
ソフィーナに一途なカイネスは家を追い出され、貴族籍も抹消されたというのに意に介していない。剣の腕がある事から今は騎士団の独身寮に入っているというが、平民となったカイネスは辺境の傭兵団か王都周辺を守る警護団しか道がなくなったという事である。
爵位がないとなれば第一王子であるルセリックの側近でいられるはずがないのだが、そう言えば…と思い起こせばルセリックに回ってくる書類の量は半年前から比べると格段に減っていた。どうでもいいような決済ばかりが回ってくるのだ。
恐らくはその中にカイネスについての報告もあったはずだが、見ていない。
いや、覚えていないのだ。ソフィーナとの約束の時間に間に合うようにといつも内容は見ずにサインだけをしていたからである。
「待て、ちょっと待て。カイネス。という事はお前どうやってサロンに入った」
「どうやってって…入る時は殿下が俺の肩を抱いてたじゃないですか」
流石にルセリックも冷や汗が背中を伝うのが判る。ルセリックは第一王子であるため言うなれば「顔パス」状態でそのルセリックが肩を抱いて親密な関係だと示唆すれば咎められずに入城出来る。
仮にカイネスがヴィアトリーチェに茶を掛けたり、危害を加えようとした場合の全責任は連れ込んだルセリックが追う事になるのだ。
チラリとチャールズを見れば涼し気な表情である。
「まさかと思うがお前も婚約は‥‥」
「破棄になっていますよ。まぁ僕は気にもしませんがね」
チャールズが落ち着いているのは、ルセリックの側近ではあるが王家の意向はあまり影響しない立場にある。婚約者との関係が続こうが破綻しようが神殿側にはさして問題はない。むしろ破棄や解消となった時に次の縁談を神殿側が認めるかどうか。認めてほしいのなら寄付を多くすれば済む。それだけである。
有利な条件を握っている以上政略的なつながりを欲しがる貴族は多いのである。
もっと資産があり、もっと見目麗しく、もっと従順な令嬢など掃いて捨てるほどいる。それはチャールズの考えであり、側近でいる事も「暇つぶし」程度なのである。
ルセリックは更に背中を伝う冷や汗の量が増えた感覚に陥った。
ヴィアトリーチェに付いていた側近兼護衛に神殿側の人間はいなかった。あの3人の家は…と考えれば「反神殿派」である事は直ぐに思いつく。
アンソニーの父親は国王の側近である宰相であるが、アンソニーが廃嫡となれば当然婚約者だった令嬢の公爵家もチャールズの婚約者だった令嬢の家の侯爵家もルセリックに付くことはない。
宰相もアンソニーを見限るという事はルセリックとの縁も切れるという事だ。
息子が側近だから付いていただけで、それがなくなれば後ろ盾になる筈もない。
残ったルセリックの後ろ盾は神殿のみである。
だがその神殿がルセリックを押してくれるかと言えば違う。
禁書を読み解いていなければ、押そうにも押せない。つまりは国王にはなれないのだ。
チャールズが側近だからと言ってこれと言って取り立てて何かがあるわけではない。
人選の失敗ではなかったかという考えが頭をよぎった。
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