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僕は少し汚いリビングにあるソファーで1人寝ている日向を横に、パーティーに呼んでもらったお礼として置き去りにされたお皿やグラスを片付けていると急にリビングの扉が勢いよく開いて心臓が飛び出そうになる。
「呑んだ呑んだぁ。あ、おはー。」
と、少し酒臭い男が僕を見つけ声をかけてきた。
しかもその男は日向のおでこにキスしたクソ野郎。
僕は自分の胃がジリジリと焼ける感覚を堪えて挨拶をすると、その男はソファーで寝ている日向を見つけてすぐそばの床に腰を落とした。
「可愛いぃ…。ちゅーしていいかな…ぁ。」
琥太郎「ダメです。」
僕は日向が酔っ払いの餌食になるのが嫌で少し離れたオープンキッチンで大きめの声を出すと、男がこちらを振り返った。
「なんで?君は天ちゃんの彼氏?」
琥太郎「…違いますけど。」
「じゃあいいじゃん。」
琥太郎「ダメです。日向の許可がないです。」
「はいはーい。許可あればいいんでしょー。」
そう言いながら男は日向が体にかけているブランケット下に手を入れて腰あたりを弄る。
すると、日向はゆっくりと目を開けて起き立てとは思えないくらい目を見開く。
「おはよー。天ちゃん♡」
日向「…お、おは…、え?」
「天ちゃん可愛い。抱かせてー。」
僕は行き過ぎたことを言う男から日向を守るために駆け出し、男がまた日向の顔のどこかにキスしようとするのをその間に手を入れて止めると日向はいつのまにかブランケットに顔を隠していた。
琥太郎「ちょっと…!お兄さん、やめてください。」
「なんだよ。彼氏じゃないんだろ?」
そんなことを拗ねた表情で言う男に僕はプチっと堪忍袋の緒が切れそうになる。
琥太郎「やめてくれないなら今から彼氏になります。」
「だってよ。天ちゃん、俺とこいつどっちが好き?」
そう聞いた男は日向が隠れていたブランケットを剥ぎ取り、じっと目を見つめる。
その目が前に見た鏡に映る自分みたいで少し背中に汗をかいてしまったけれど、こんな風に日向の好きを僕は聞きたくなかった。
だけど、こいつを好きとは言わせない方法を取ることにした。
琥太郎「この人酔ってるから。とりあえず僕のこと好きって言っとけばいいよ。」
「酔ってないよーん。さっきまで仕事仲間と呑んでただけ。」
琥太郎「酒は入ってるじゃないですか。」
「入ってるけど酔ってないの。俺は酒を嗜む派なの。」
琥太郎「だったら大人しく寝ててください。日向に構わないでください。」
「やあだ。天ちゃんと一緒に寝るの。」
そう言って男は起き上がりかけの日向に抱きつき、片手で胸が出そうだったドレスを引き上げた。
けど、そんな紳士な手のはずなのに日向の谷間に指1本触れてることに僕は苛立つ。
琥太郎「日向に触るな。」
僕は男の手を掴んで空に捨てたけれど、男は何も気にせず日向と目を合わせた。
「天ちゃん、俺とゆっくり寝よ?なんもしないから抱き枕になって?」
琥太郎「してるじゃないですか。」
「してないよ。するっていうのは動詞だから動いてなかったらいいの。」
琥太郎「抱きしめてることが動詞だと思うのでやめてください。」
そんな言い合いをしていると男は日向を抱きしめたまま立ち上がり、日向の目をまっすぐ見た。
「行こ?ベッドで寝たい?」
琥太郎「ベッドはどこも空いてません。」
僕は全ての部屋に誰かしら寝ているのを加湿器の水を足した時に見てきたので2人で寝るとしたらここしかない。
これは僕の勝ちだと思っていると、日向は少し眠そうで不機嫌な顔をしたまま男をどこかの部屋へ引っ張っていってしまった。
…なんだよ。
あいつ、年上だったら誰でもいいのか?
助け損を感じる僕は今はどうしてもこの家にいたくないと思い、部屋の片付けをある程度終えてから1人でそっと瑠愛さんの家を出て自分の家に帰った。
環流 虹向/てんしとおコタ
「呑んだ呑んだぁ。あ、おはー。」
と、少し酒臭い男が僕を見つけ声をかけてきた。
しかもその男は日向のおでこにキスしたクソ野郎。
僕は自分の胃がジリジリと焼ける感覚を堪えて挨拶をすると、その男はソファーで寝ている日向を見つけてすぐそばの床に腰を落とした。
「可愛いぃ…。ちゅーしていいかな…ぁ。」
琥太郎「ダメです。」
僕は日向が酔っ払いの餌食になるのが嫌で少し離れたオープンキッチンで大きめの声を出すと、男がこちらを振り返った。
「なんで?君は天ちゃんの彼氏?」
琥太郎「…違いますけど。」
「じゃあいいじゃん。」
琥太郎「ダメです。日向の許可がないです。」
「はいはーい。許可あればいいんでしょー。」
そう言いながら男は日向が体にかけているブランケット下に手を入れて腰あたりを弄る。
すると、日向はゆっくりと目を開けて起き立てとは思えないくらい目を見開く。
「おはよー。天ちゃん♡」
日向「…お、おは…、え?」
「天ちゃん可愛い。抱かせてー。」
僕は行き過ぎたことを言う男から日向を守るために駆け出し、男がまた日向の顔のどこかにキスしようとするのをその間に手を入れて止めると日向はいつのまにかブランケットに顔を隠していた。
琥太郎「ちょっと…!お兄さん、やめてください。」
「なんだよ。彼氏じゃないんだろ?」
そんなことを拗ねた表情で言う男に僕はプチっと堪忍袋の緒が切れそうになる。
琥太郎「やめてくれないなら今から彼氏になります。」
「だってよ。天ちゃん、俺とこいつどっちが好き?」
そう聞いた男は日向が隠れていたブランケットを剥ぎ取り、じっと目を見つめる。
その目が前に見た鏡に映る自分みたいで少し背中に汗をかいてしまったけれど、こんな風に日向の好きを僕は聞きたくなかった。
だけど、こいつを好きとは言わせない方法を取ることにした。
琥太郎「この人酔ってるから。とりあえず僕のこと好きって言っとけばいいよ。」
「酔ってないよーん。さっきまで仕事仲間と呑んでただけ。」
琥太郎「酒は入ってるじゃないですか。」
「入ってるけど酔ってないの。俺は酒を嗜む派なの。」
琥太郎「だったら大人しく寝ててください。日向に構わないでください。」
「やあだ。天ちゃんと一緒に寝るの。」
そう言って男は起き上がりかけの日向に抱きつき、片手で胸が出そうだったドレスを引き上げた。
けど、そんな紳士な手のはずなのに日向の谷間に指1本触れてることに僕は苛立つ。
琥太郎「日向に触るな。」
僕は男の手を掴んで空に捨てたけれど、男は何も気にせず日向と目を合わせた。
「天ちゃん、俺とゆっくり寝よ?なんもしないから抱き枕になって?」
琥太郎「してるじゃないですか。」
「してないよ。するっていうのは動詞だから動いてなかったらいいの。」
琥太郎「抱きしめてることが動詞だと思うのでやめてください。」
そんな言い合いをしていると男は日向を抱きしめたまま立ち上がり、日向の目をまっすぐ見た。
「行こ?ベッドで寝たい?」
琥太郎「ベッドはどこも空いてません。」
僕は全ての部屋に誰かしら寝ているのを加湿器の水を足した時に見てきたので2人で寝るとしたらここしかない。
これは僕の勝ちだと思っていると、日向は少し眠そうで不機嫌な顔をしたまま男をどこかの部屋へ引っ張っていってしまった。
…なんだよ。
あいつ、年上だったら誰でもいいのか?
助け損を感じる僕は今はどうしてもこの家にいたくないと思い、部屋の片付けをある程度終えてから1人でそっと瑠愛さんの家を出て自分の家に帰った。
環流 虹向/てんしとおコタ
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