子宮が疼く愛が欲しい

環流 虹向

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Fiction Lover

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ニートながらやっぱりどこかに行きたくなる無子は、新作のアイデアを貰いに鎌倉へ1人旅行に行った。

その時期はちょうど季節の変わり目の時期で、湘南キャンドルというとても興味が惹かれるイベントもやっていたので御朱印集めをしながらキャンドルの灯がつく夕方頃に、シーキャンドル下にある会場に行き1人煌めきを放つキャンドルに目を奪われつつ、写真を撮っていく。

けど、そんなロマンチックな場所はカップルや友達連れで溢れかえっていて1人でいる無子はだいぶ浮いてる存在。

ゆっくりしたいけど、空気にもなれない場所だからいい感じの写真を撮ったら帰ろうと、色気もなく写真を淡々と撮っていると肩をつんつんと叩かれたので後ろを振り向くと首から一眼レフを下げた男性が無子が落としていたことに気づかなかった刻印入りのリップを手に持っていた。

無子はずっとつけていたワイヤレスイヤフォンを取り、その男性にお礼を言う。

するとその男性は携帯でいい感じに写真が撮れる方法を教えてあげると言って、無子のカメラアプリで操作を説明し丁寧に教えてくれた。
 
それが愛恋あこくんとの出会い。

けど、その愛恋くんが未来の彼氏なのとは知らない無子は2つも嬉しいことをしてもらったので、近場にあった自販機で買ったいつもより水っぽいミルクティーを愛恋くんにあげる。

すると愛恋くんはとっても驚き、眉毛を飛ばす勢いで太陽のような笑顔をしながら無子からミルクティーをもらった。

無子はマスク越しでも感情が顔から溢れ出す愛恋くんに少し気持ちが寄りつつも、一期一会な今日だからと言う理由でリップと写真のお礼を言ってその場から駅に向かい、実家へ帰る電車へ乗った。

その帰る電車の中で無子は淡い期待を持ちながら、SNSの投稿でハッシュタグつけ、まだ名前も知らない愛恋くんに届かないかなぁと思っていると寝る前に確認した通知欄に誰からもきたことがないDMが来ていた。

そのDMを見ると、

「今日口紅を拾った愛恋と申します。写真よく撮れてて思わず保存しちゃいました。」

と来ていた。

無子はまさかのDMに驚きつつ、その人のアカウントを確認して今日会った人ということが確定のカメラの機種と今日の投稿を見て胸が少し高鳴った。

そこから無子は数日に一度で投稿される愛恋くんのSNSにいいねをしたり、拡散したりしてその度くるありがとうDMに返信したりしていると、今度クリスマスマーケットの写真を一緒に撮りに行きませんか?と誘われた。

無子はこの時もニートで自営業のフードデリバリーなので、愛恋くんが決めた日時に合わせて東京タワー下でやっていた小さなクリスマスマーケットでまずは待ち合わせをして、お互いいい感じと思う写真を撮っていく。

その自由に動いて度々集合する感じが無子的にとても楽。

自由が楽な無子はある程度写真を撮ったので休憩がてら、出店にあったキャンドルで焚くレンガハウス型のアロマディフューザーを見ていると、撮影を終えた愛恋くんが隣にやってきて無子と同じように目の前の街並みに目を煌めかせる。

けど、また近場にあるクリスマスマーケットに移動することになってるから荷物も増えるし、同じお店があるかもしれないなと無子が眉間にシワを寄せて、お気に入りのお家を買うか悩んでいると愛恋くんはそれを手にとって値段を確認すると迷わず購入した。

まあ、愛恋くんに買われるならこのお家のアロマディフューザーも嬉しいだろうと思っていると、愛恋くんは新聞に包まれたディフューザーを自分のカバンに入れて大切そうにお腹前に抱いた。

そういう感じ好きだなぁと無子は思いつつ、近場にある次のクリスマスマーケットでの写真も撮り終えてそこにあったフィッシュ&チップスをお昼ご飯で一緒に食べ、少し暗くなってきた頃、家へ帰る電車に乗ろうと駅に行くと愛恋くんはおもむろにあの新聞紙に包まれたディフューザーを出して、無子に手渡した。

「今日付き合ってくれたお礼です。」

無子が他人の男性に初めて貰った残る物のプレゼントに若干泣きかけると、愛恋くんは慌てふためく。

けど、無子は涙を堪えてちゃんとお礼を言い、絶対壊さないようにプレゼントをカバンにそっと入れた。

「…今度、呑みに行きませんか。」

好きが久しぶりに芽生えた無子は初めて自分から付き合ってない男性を対面でデートに誘った。

すると愛恋くんは快くいいよと言ってくれたので、次の週に食事をすることになった。


環流 虹向/子宮が疼く愛が欲しい
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