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47 ジェレマイア
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帰路の途中で。
感極まって、キスをして。
いつまでもリデルを離さないジェレマイアに、恥ずかしがった彼女が怒って。
彼は彼女に、3度目の鉄槌を下された。
リデルを見つけたその日は、デイヴに連れられて湖に釣りに行っていた、とジェレマイアが話すのを、リデルは黙って聞いていた。
リデルを見つけた時、デイヴが荷馬車に忘れ物をしたので取りに行き、ジェレマイアは1人だった。
小さな湖の向こう側の林から、自分より幼い感じの女の子が1人で泣きながら、こちらに向かって歩いて来た。
その普通ではない様子に慌てて駆け寄って、ふらつく彼女を支えた。
最初は迷子かと思って、慰めた。
お腹がすいてるみたいだったから、持っていたお菓子をあげたら貪るように食べた。
自分はリデル、と名前は言えたが、何処の子なのかは言えなかった。
取り敢えずデイヴの指示待ちで、元居たところに戻ろうと彼女と手を繋いで歩いたら、何だか不思議な感覚になった。
それは嫌な感じではない、どこか胸の奥がむずむずするような不思議な感じだった。
「不思議な感じ?」
「そう、その日は母親が本邸に戻ってたんだ。
鬱みたいになってる俺を、デイヴが連れ出してくれた。
その鬱が、君と手を繋いだら消えた」
ジェレマイアは、話を続けた。
「デイヴが戻ってきて、大人が来たから安心したのか、急に君は倒れた。
俺に会うまでひとりでさ迷っていたみたいで、疲れと空腹で限界だったんだろう、熱を出して。
デイヴは、一目で君をこの国の人間じゃない、と分かって、じゃあどうするかみたいになって、俺は君が欲しかったから連れて帰りたい、と言ったのに。
反対されたデイヴに、君を取られた」
ジェレマイアは短い文節で言葉を繋げていく自分を、子供のようだと我ながら呆れてしまうが。
これ以上、上手く話せそうもない。
ただ、正直にその時の状況や、自分の気持ちを伝えようとすると、不器用な拙い話し方になってしまうのだ。
「取られたって……欲しかったから、連れて帰る?
捨て子の女の子を、奥様が帰っている本邸に連れて行く気だったの?」
「デイヴなら、何とかしてくれるんじゃないかと思ったんだ。
でも容姿と君が持っていた護符の文字から、おそらく君は北大陸の人間だから、少なくとも母親が領地に居る間は絶対に無理だろう、って。
君の熱はどんどん上がって、手を当てたデイヴはこれは私には専門外のような気がすると言って、北から移ってきた婆さんに君を診せた」
この国では、皆が持てないその力を厭う奴等が居るが、リデルの力は誇ってもいいものだ。
それ故、ジェレマイアはここからリデルの力については、何も隠さないと決めた。
「そこで診て貰うと、君の内には魔力があって。
まだ幼くて、その制御が出来なくて、許容量が超えると高熱を出す、と……
それで、この国に来てからの初めての高熱で、少し診せるのが遅れたせいで、目覚めた君は全部の記憶を失ってて。
自分の名前も、最初に会ったのが俺だったのも、忘れてた」
「……貴方が拾ってくれなかったら、わたしはどうなっていたか、分からないのに。
それを忘れるなんて……」
俯くリデルを、ジェレマイアは抱き締めたが、今度は叩かれなかった。
「魔女なんて、力を持たない人間の戯れ言だよ。
君の国には大勢居て、その力の強さは尊敬されている。
グーレンバイツの皇位は世襲制ではなく、議会が候補者の中から、最も高い魔力を持つ人物を皇帝に選ぶ」
「グー?」
北の大国グーレンバイツは、ここから余りにも遠過ぎて、聞かされたリデルには、よく分かっていなかったのだろう。
「グーレンバイツ帝国。
こんなに迎えに来るのが遅くなってしまったのは、俺は君の母国に行ってきたんだ。
君の実家を見て、君のご両親の話を聞いてきた。
リィ、君の『癒し手』の力はお母さんから受け継いだ、神様からのギフトなんだ」
◇◇◇
テリオスからグーレンバイツへの入国を
「そんなに怒らなくてもいいじゃないか、命令じゃない、行ってくれたら助かるなぁ……」となだめられたジェレマイアはベージルーシュ家を知りたくて、北大陸へ渡った。
夜に紛れて人目を避けながら、シェイマスへと発った時とは違い、今回はアリステア聖下の一筆を胸に、侍従まで用意されての旅立ちだった。
テリオスがどれ程上手く口説いたのか知らないが、大主教聖下は彼に協力してくださった……見張り役の侍従は付けられたが。
「俺の代わりに、ルーファスを差し出すと言えば、その気になった」
ルーファスは、あのクズ野郎のゴードンの弟で、兄の代わりに公爵家の後継者になった、父よりも兄よりも謙虚で優秀な少年だ。
今回の内乱の咎で、まだ11歳の彼が公爵と共に処刑されるのは余りにも哀れだ、神のご慈悲を賜るべき、とのテリオスの訴えを受け入れたのだ。
そのテリオスの満足気な様子に、ジェレマイアは余計な事は言わないが。
おそらく、この目の前の腹黒よりルーファスの方が操りやすいと聖下が判断したのは間違いない、と思われた。
ルーファスの身分は公爵家だが国王陛下の甥に当たるので、王家の男子として血筋も問題なし、と教皇猊下への面目も立つのだろう。
そのように、万全に準備された彼のグーレンバイツ入国は、想像していたような苦労もなく、滞りなく。
かの商会会頭と面会までこじつけた。
その結果、ジェレマイアの説得など必要は無かった。
既に商会側は、その情報網から、これ以上公爵に肩入れしても、旨味は無いと判断していた。
今回の内輪揉めには、どちらにも加担しない、と密約を交わす事が出来た。
その上で、会頭はジェレマイアの拙い発音の帝国語を聞き、それが独学であると知り、
「気に入った」と大笑いした。
それからの彼女はまるで、ジェレマイアの祖母のように。
彼を自分の孫のように扱った。
「あの……ベージルーシュ侯爵家の事は、お詳しいですか?」
帝都のホテルを引き払い、会頭の自宅でお世話になっていたジェレマイアは、思い切って会頭アメリ・パリロゥに尋ねた。
「ベージルーシュ……マイアと何の関係が?」
いくら世話になっていても、アメリにリデルの事を話す気は無いので、裏取りの出来ない作り話をする。
「亡くなってしまったのですが、先代の祖父が昔お世話になった、と聞いていて。
グーレンバイツに来たからには、ご挨拶した方がいいのか、分からなくて」
「……お世話になった、と言うなら。
侯爵閣下じゃなくて、御方様の方じゃないか?
先代様はそう仰っていなかった?」
「御方様?」
「言い方はあれだけど、侯爵閣下最愛の第2夫人で癒し手を持っていらして、市井におられた頃に沢山の人を救われていたんだよ。
それはそれは、国外からも大勢来ていたから、先代様もそうじゃないの」
「……」
「残念だけど、今はご挨拶は遠慮した方がいい。
御方様が亡くなられてからは、閣下は領地に籠っていらっしゃるし、ベージルーシュまで行っても、会ってくださらないだろうね」
「……それは、やはり御方様が亡くなったショックで?」
「それが大きいだろうけど。
……マイアだから話すけど、その前にお嬢様が子守りに拐かされてね、今も見つかっていない。
最初は閣下もそりゃ必死になって探されていたんだが、御方様が亡くなって……もう諦められたんだと思う。
その上、拐かしの犯人がお嬢様の魔力量を恐れた第1夫人とその実家だ、って判明してね……
それで、もう完全に気力を失って閉じ籠ってしまわれた。
議員も辞められてしまったし、皇帝陛下のお召しでもない限り、帝都には出て来られないんだよ」
ジェレマイアはグーレンバイツでアメリから聞いた、リデルの誘拐の理由と父親の現状を、リデルに隠さずに伝えた。
リデルが実家に戻りたいと言うのなら、デイヴに反対されても連れて行く。
実の父親がとんでもない奴だったら、身体を張って彼女を連れて帰る。
そのために、剣も体術も語学も努力して、身に付けた。
「これを聞いて、決めるのはリィだ。
俺は直接、君のお父さんには会っていない。
この話だって、あくまで伝聞でしかない。
だけどね、分かっただろう?
その力を恐れられて、誘拐されて。
犯人の手から次々に渡されて、お父さんの手が届かないように、帝国外へ、他の大陸へと移された。
君は捨てられた子じゃない。
力が存在しないこの国に、置き去りにされた子だった」
感極まって、キスをして。
いつまでもリデルを離さないジェレマイアに、恥ずかしがった彼女が怒って。
彼は彼女に、3度目の鉄槌を下された。
リデルを見つけたその日は、デイヴに連れられて湖に釣りに行っていた、とジェレマイアが話すのを、リデルは黙って聞いていた。
リデルを見つけた時、デイヴが荷馬車に忘れ物をしたので取りに行き、ジェレマイアは1人だった。
小さな湖の向こう側の林から、自分より幼い感じの女の子が1人で泣きながら、こちらに向かって歩いて来た。
その普通ではない様子に慌てて駆け寄って、ふらつく彼女を支えた。
最初は迷子かと思って、慰めた。
お腹がすいてるみたいだったから、持っていたお菓子をあげたら貪るように食べた。
自分はリデル、と名前は言えたが、何処の子なのかは言えなかった。
取り敢えずデイヴの指示待ちで、元居たところに戻ろうと彼女と手を繋いで歩いたら、何だか不思議な感覚になった。
それは嫌な感じではない、どこか胸の奥がむずむずするような不思議な感じだった。
「不思議な感じ?」
「そう、その日は母親が本邸に戻ってたんだ。
鬱みたいになってる俺を、デイヴが連れ出してくれた。
その鬱が、君と手を繋いだら消えた」
ジェレマイアは、話を続けた。
「デイヴが戻ってきて、大人が来たから安心したのか、急に君は倒れた。
俺に会うまでひとりでさ迷っていたみたいで、疲れと空腹で限界だったんだろう、熱を出して。
デイヴは、一目で君をこの国の人間じゃない、と分かって、じゃあどうするかみたいになって、俺は君が欲しかったから連れて帰りたい、と言ったのに。
反対されたデイヴに、君を取られた」
ジェレマイアは短い文節で言葉を繋げていく自分を、子供のようだと我ながら呆れてしまうが。
これ以上、上手く話せそうもない。
ただ、正直にその時の状況や、自分の気持ちを伝えようとすると、不器用な拙い話し方になってしまうのだ。
「取られたって……欲しかったから、連れて帰る?
捨て子の女の子を、奥様が帰っている本邸に連れて行く気だったの?」
「デイヴなら、何とかしてくれるんじゃないかと思ったんだ。
でも容姿と君が持っていた護符の文字から、おそらく君は北大陸の人間だから、少なくとも母親が領地に居る間は絶対に無理だろう、って。
君の熱はどんどん上がって、手を当てたデイヴはこれは私には専門外のような気がすると言って、北から移ってきた婆さんに君を診せた」
この国では、皆が持てないその力を厭う奴等が居るが、リデルの力は誇ってもいいものだ。
それ故、ジェレマイアはここからリデルの力については、何も隠さないと決めた。
「そこで診て貰うと、君の内には魔力があって。
まだ幼くて、その制御が出来なくて、許容量が超えると高熱を出す、と……
それで、この国に来てからの初めての高熱で、少し診せるのが遅れたせいで、目覚めた君は全部の記憶を失ってて。
自分の名前も、最初に会ったのが俺だったのも、忘れてた」
「……貴方が拾ってくれなかったら、わたしはどうなっていたか、分からないのに。
それを忘れるなんて……」
俯くリデルを、ジェレマイアは抱き締めたが、今度は叩かれなかった。
「魔女なんて、力を持たない人間の戯れ言だよ。
君の国には大勢居て、その力の強さは尊敬されている。
グーレンバイツの皇位は世襲制ではなく、議会が候補者の中から、最も高い魔力を持つ人物を皇帝に選ぶ」
「グー?」
北の大国グーレンバイツは、ここから余りにも遠過ぎて、聞かされたリデルには、よく分かっていなかったのだろう。
「グーレンバイツ帝国。
こんなに迎えに来るのが遅くなってしまったのは、俺は君の母国に行ってきたんだ。
君の実家を見て、君のご両親の話を聞いてきた。
リィ、君の『癒し手』の力はお母さんから受け継いだ、神様からのギフトなんだ」
◇◇◇
テリオスからグーレンバイツへの入国を
「そんなに怒らなくてもいいじゃないか、命令じゃない、行ってくれたら助かるなぁ……」となだめられたジェレマイアはベージルーシュ家を知りたくて、北大陸へ渡った。
夜に紛れて人目を避けながら、シェイマスへと発った時とは違い、今回はアリステア聖下の一筆を胸に、侍従まで用意されての旅立ちだった。
テリオスがどれ程上手く口説いたのか知らないが、大主教聖下は彼に協力してくださった……見張り役の侍従は付けられたが。
「俺の代わりに、ルーファスを差し出すと言えば、その気になった」
ルーファスは、あのクズ野郎のゴードンの弟で、兄の代わりに公爵家の後継者になった、父よりも兄よりも謙虚で優秀な少年だ。
今回の内乱の咎で、まだ11歳の彼が公爵と共に処刑されるのは余りにも哀れだ、神のご慈悲を賜るべき、とのテリオスの訴えを受け入れたのだ。
そのテリオスの満足気な様子に、ジェレマイアは余計な事は言わないが。
おそらく、この目の前の腹黒よりルーファスの方が操りやすいと聖下が判断したのは間違いない、と思われた。
ルーファスの身分は公爵家だが国王陛下の甥に当たるので、王家の男子として血筋も問題なし、と教皇猊下への面目も立つのだろう。
そのように、万全に準備された彼のグーレンバイツ入国は、想像していたような苦労もなく、滞りなく。
かの商会会頭と面会までこじつけた。
その結果、ジェレマイアの説得など必要は無かった。
既に商会側は、その情報網から、これ以上公爵に肩入れしても、旨味は無いと判断していた。
今回の内輪揉めには、どちらにも加担しない、と密約を交わす事が出来た。
その上で、会頭はジェレマイアの拙い発音の帝国語を聞き、それが独学であると知り、
「気に入った」と大笑いした。
それからの彼女はまるで、ジェレマイアの祖母のように。
彼を自分の孫のように扱った。
「あの……ベージルーシュ侯爵家の事は、お詳しいですか?」
帝都のホテルを引き払い、会頭の自宅でお世話になっていたジェレマイアは、思い切って会頭アメリ・パリロゥに尋ねた。
「ベージルーシュ……マイアと何の関係が?」
いくら世話になっていても、アメリにリデルの事を話す気は無いので、裏取りの出来ない作り話をする。
「亡くなってしまったのですが、先代の祖父が昔お世話になった、と聞いていて。
グーレンバイツに来たからには、ご挨拶した方がいいのか、分からなくて」
「……お世話になった、と言うなら。
侯爵閣下じゃなくて、御方様の方じゃないか?
先代様はそう仰っていなかった?」
「御方様?」
「言い方はあれだけど、侯爵閣下最愛の第2夫人で癒し手を持っていらして、市井におられた頃に沢山の人を救われていたんだよ。
それはそれは、国外からも大勢来ていたから、先代様もそうじゃないの」
「……」
「残念だけど、今はご挨拶は遠慮した方がいい。
御方様が亡くなられてからは、閣下は領地に籠っていらっしゃるし、ベージルーシュまで行っても、会ってくださらないだろうね」
「……それは、やはり御方様が亡くなったショックで?」
「それが大きいだろうけど。
……マイアだから話すけど、その前にお嬢様が子守りに拐かされてね、今も見つかっていない。
最初は閣下もそりゃ必死になって探されていたんだが、御方様が亡くなって……もう諦められたんだと思う。
その上、拐かしの犯人がお嬢様の魔力量を恐れた第1夫人とその実家だ、って判明してね……
それで、もう完全に気力を失って閉じ籠ってしまわれた。
議員も辞められてしまったし、皇帝陛下のお召しでもない限り、帝都には出て来られないんだよ」
ジェレマイアはグーレンバイツでアメリから聞いた、リデルの誘拐の理由と父親の現状を、リデルに隠さずに伝えた。
リデルが実家に戻りたいと言うのなら、デイヴに反対されても連れて行く。
実の父親がとんでもない奴だったら、身体を張って彼女を連れて帰る。
そのために、剣も体術も語学も努力して、身に付けた。
「これを聞いて、決めるのはリィだ。
俺は直接、君のお父さんには会っていない。
この話だって、あくまで伝聞でしかない。
だけどね、分かっただろう?
その力を恐れられて、誘拐されて。
犯人の手から次々に渡されて、お父さんの手が届かないように、帝国外へ、他の大陸へと移された。
君は捨てられた子じゃない。
力が存在しないこの国に、置き去りにされた子だった」
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