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63 これからはすれ違うだけの彼とわたし
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解術される直前のフィンに。
最後の最後に、好きだと告白をしたのは、温室に向かう前(つまり解術する前)にベッキーさんがわたしに、わざわざ声をかけてくれたからだ。
「過去の文献で読んだのですが、多重魔法を解いた場合、高確率でその対象者の記憶は失われるようです。
フィニアスさんが貴女を忘れる前に、言いたい事は伝えないと、後悔しますよ」
フィンが記憶喪失……
それで、わたしは決めた。
フィン、貴方がわたしを忘れてしまう前に。
これまで知り合いでさえなかった、と何度も思い出し。
わたし達は違う世界の人間だ、と自分に言い聞かせ。
彼が元に戻れば、同じ場所から同じ景色を見る事も無いのだから、と覚悟もして。
けれど忘れ去られるのは……辛い。
遠くからでも、多くの人に囲まれる彼を見て、それに気付いてくれた彼が手を振ってくれて。
それ位の関係は続けて貰えると思ってた。
それ位なら望んでも、罰は当たらない、と。
人殺し、と罵られた気味の悪いわたしを受け入れてくれた御礼と、貴方を好きだと止められない想いを伝えたい。
誰にも知られたくなくて、小さな声で早口で言った。
「今日まで本当にありがとう。
わたしは、貴方が好きです」
それが、あの最後の告白だった。
言った瞬間に後悔した。
余りにも、簡単な告白になったから。
もっと言いようはあっただろうに、告白され慣れているフィンも驚いて、わたしに何かを言いかけて、そのまま気を失った。
ずっと彼が見えていたわたしには、倒れたのが見えていたけれど。
同時に他の人からも彼の姿が再び見えるようになったのだろう。
お祖父様が彼の名前を叫び、駆け寄って、抱きしめた。
そこからは、全てがあっと言う間だった。
意識を失ってぐったりした彼を、使用人達が温室から運び出して、自宅へと戻って行くのを見送った。
ベッキーさんがメイトリクスを抱えて、今夜はこれで失礼しますが、後日検証の機会を必ず設けます、と言いながら姿を消した。
アリア叔母様とペンデルトン氏は未だ戻らずで。
わたしは温室に、1人で残り。
痛くてたまらなかった、重いイヤリングを外した。
これで、金曜日から今日までの、1週間にも満たない恋は終わった。
明日からは、視線すら合わせて貰えない、すれ違うだけの関係に戻ってしまう。
そう思うと、耳たぶよりも胸の奥が痛かった。
◇◇◇
2日後の夜、約束通りベッキーさんから集合が掛かった。
場所はベッキーさんのご自宅で、集まった顔触れは、わたしと叔母、そしてペンデルトン氏だ。
フィンは、ペンデルトン氏がダミーで押さえていたセントラル・ホスピタルの特別室に入院中で、身体を取り戻したあの夜から、まだ意識は戻っていなかった。
「まぁ、それでは、さぞやルディア夫人がご心配されているでしょう?」
「意識は戻っていませんが、病気でも怪我でもありませんから。
解術後はしばらく意識が戻らないだろう、と聞いていたので、そんなに心配していません」
叔母がそう尋ねると、ペンデルトン氏はベッキーさんから先に聞いていたので、と答えながら、わたしの方を見る。
その眼差しは、わたしが彼の容態を尋ねない、お見舞いにも来ない事に対して、言いたいことがあるように見えて、わたしは目を伏せた。
多重魔法の解術後には記憶喪失の恐れがある事をベッキーさんから聞いていないのだろうか?
そんな一通りの挨拶が終わったので、ベッキーさんが話し出した。
「今日はペンデルトン邸ではなく、こちらにお呼びだてしたのは、ルディア夫人や会長のお耳に入れるかどうかは、一旦ザカリーさんにお預けした方が良い事案だと思ったからです」
「つまり、妻や父が知らない方がいい話になる?」
「それと……多分、フィニアスさんご自身も」
いつもは明快な物言いのベッキーさんなのに。
その奥歯に物が挟まった様な感じは、わたし達3人に不安を抱かせた。
「時間もあまり無いので、手短に話しますね」
これはメイトリクスの自供である、と前置きをして、ベッキーさんは今回の事の顛末を話し出した。
ヨエル・フラウ逮捕の余波で、魔法学院から逃亡したメイトリクスは、国外へ逃げるため、変身魔法を使い資金稼ぎの小さな悪事に手を染めた。
そんな彼に伝手を辿って声をかけてきたのが、アイリーン・シーバスで、変身魔法が得意なら簡単な仕事だから、と紹介された依頼人がカレラ・アボットだった。
「カレラが? ……あいつの方から? そんな……」
わたしの目の前に座っているペンデルトン氏が立ち上がり、また腰を下ろした。
思わず身体が動いたのだろう。
「カレラさんの依頼内容は、甥のフィニアスさんを、次期後継者から外したい、というものでした。
その理由として、彼女が上げたのが。
5年後、甥がペンデルトンの社長の座に就くと、今のままでは居られないから、でした」
「……」
それを聞いて、ペンデルトン氏は絶句していた。
多分、その理由の意味が分からないのだ。
わたしだって分からない。
「殺せばいいのか、とメイトリクスが確認したところ、そこまでは要らない、女性スキャンダルで後継者を辞退させるような目に遭わせるだけで良い、と言ったそうです。
自分を好いていないフィニアスさんが社長になると、グループ内での自分の発言力は弱まる。
ペンデルトンの娘であり、妹であった自分も、単なる叔母では社交界での価値も立ち位置も変わってしまう。
それが我慢ならない、そう説明したようです」
息子のロジャーをフィンの代わりに社長にしたい、と言うような分かりやすい理由からではなく、自分が我慢ならない?
そんな自分本位の考えで、フィンの排除を黒魔法士に依頼したの!?
「そんな理由なら、フィンでなく、誰が社長になっても、あいつは満足出来ないはずだろ!?」
「希望通りにフィニアスさんを排除した後をカレラさんがどうしたいと思っていたのかは、彼女が亡くなった今では、知る術はありません」
ペンデルトン氏が口にしたのは当然の疑問だが、カレラさんの思惑を推察するのは、魔法士の仕事ではないとベッキーさんははっきり告げたようなもの。
彼女は親切な人だが、同時に無慈悲な一面も持ち合わせていて、それを隠さない。
今にも倒れそうな顔色のペンデルトン氏を横目に見て、ベッキーさんは話を続けた。
「依頼を受けたメイトリクスは最初は女性に変身してフィニアスさんを誘惑する予定でしたが、アイリーンから買った例の古代魔術の指南書を読んで、気が変わりました」
「それが、身体を消す魔法やその他の?」
叔母の問いに、ベッキーさんが頷く。
「日曜夜のパーティーから出てきたフィニアスさんの跡を付けて、離れた場所から魔法を重ねて掛けました。
その後はダニエルさんの推察通り、秘本に記されている通りになるのか、それを見届けようとして、ペンデルトン家の周辺を探り、マーレイ・アボット氏を見つけたのです」
そこから先は、あの断罪劇の前の打ち合わせで聞いた話に繋がる。
それはカレラさんの夫がヨエル・フラウと同じ銀髪赤眼だったから、だ。
「メイトリクスにとって、銀髪に赤い瞳のヨエル・フラウは、自分が抱える闇の部分の理解者でした。
それを知る事になったのは、慌てて逃げたせいで寮から持ち出せなかった、メイトリクスの日記からです」
持ち出せなくて、残された日記。
それは証拠物件として保管されて……そのページを破いて、オルくんはわたしに渡した?
メイトリクスの心の内を記した日記だから、叔母は彼の中にある劣等感やその他諸々を嗅いでしまったんだ。
「これは性的嗜好とは別ですので、誤解されないようにお願いしたいのですが、メイトリクスは男性である自分に長年違和感を抱えていて、その事で日々苦痛を感じ、日記にそれを吐き出していました。
それを知って、理解者の振りをしたのがヨエル・フラウで、孤独だったメイトリクスは彼に傾倒したのです」
誰かの言葉や相槌が欲しかったのでは無いんだろう。
ベッキーさんは話し続ける。
「わたしも奴を追い詰めた内の1人です。
自分は『女らしく』や『女のくせに』等と言われると我慢がならないのに、メイトリクスには無意識で『男なんだからしっかりしろ』だの『それでも男か』と言ったような気がします。
言った気がするのに、はっきり覚えていないわたしは……」
◇◇◇
「以上がジャック・メイトリクスの自供部分ですが、あくまで本人目線ですから、事実との齟齬は、あるかもしれませんが」
「……いや、これ以上は充分だ。
カレラの物欲や名誉欲がきっかけなら、それを増長させたのは、父と私だ。
君が事の真相を妻や父や息子に話すのは私に任せると言うのなら、私は知らせない。
3人が死んだカレラのために流した涙はまだ乾いてないんだ……
本当のあいつを教えなくても良いだろう」
そう言いながら、ペンデルトン氏はいち早く帰ろうとした。
事の顛末の真実を、自分1人の胸に納める、と決めて。
「もし私の証言なりが必要なら、連絡してくれ。
私は気を落ち着かせたいから、歩いて帰る。
レディ・アリアとダニエル嬢は、うちの車を使ってください。
それじゃ、今回は世話をかけたな、ベッキー」
「あぁ、さよなら、ザカリー」
それが、20年振りに顔を合わせたお2人のお別れの言葉だった。
こんな風に、人は簡単に離れていける。
きっと、わたしとフィンも。
最後の最後に、好きだと告白をしたのは、温室に向かう前(つまり解術する前)にベッキーさんがわたしに、わざわざ声をかけてくれたからだ。
「過去の文献で読んだのですが、多重魔法を解いた場合、高確率でその対象者の記憶は失われるようです。
フィニアスさんが貴女を忘れる前に、言いたい事は伝えないと、後悔しますよ」
フィンが記憶喪失……
それで、わたしは決めた。
フィン、貴方がわたしを忘れてしまう前に。
これまで知り合いでさえなかった、と何度も思い出し。
わたし達は違う世界の人間だ、と自分に言い聞かせ。
彼が元に戻れば、同じ場所から同じ景色を見る事も無いのだから、と覚悟もして。
けれど忘れ去られるのは……辛い。
遠くからでも、多くの人に囲まれる彼を見て、それに気付いてくれた彼が手を振ってくれて。
それ位の関係は続けて貰えると思ってた。
それ位なら望んでも、罰は当たらない、と。
人殺し、と罵られた気味の悪いわたしを受け入れてくれた御礼と、貴方を好きだと止められない想いを伝えたい。
誰にも知られたくなくて、小さな声で早口で言った。
「今日まで本当にありがとう。
わたしは、貴方が好きです」
それが、あの最後の告白だった。
言った瞬間に後悔した。
余りにも、簡単な告白になったから。
もっと言いようはあっただろうに、告白され慣れているフィンも驚いて、わたしに何かを言いかけて、そのまま気を失った。
ずっと彼が見えていたわたしには、倒れたのが見えていたけれど。
同時に他の人からも彼の姿が再び見えるようになったのだろう。
お祖父様が彼の名前を叫び、駆け寄って、抱きしめた。
そこからは、全てがあっと言う間だった。
意識を失ってぐったりした彼を、使用人達が温室から運び出して、自宅へと戻って行くのを見送った。
ベッキーさんがメイトリクスを抱えて、今夜はこれで失礼しますが、後日検証の機会を必ず設けます、と言いながら姿を消した。
アリア叔母様とペンデルトン氏は未だ戻らずで。
わたしは温室に、1人で残り。
痛くてたまらなかった、重いイヤリングを外した。
これで、金曜日から今日までの、1週間にも満たない恋は終わった。
明日からは、視線すら合わせて貰えない、すれ違うだけの関係に戻ってしまう。
そう思うと、耳たぶよりも胸の奥が痛かった。
◇◇◇
2日後の夜、約束通りベッキーさんから集合が掛かった。
場所はベッキーさんのご自宅で、集まった顔触れは、わたしと叔母、そしてペンデルトン氏だ。
フィンは、ペンデルトン氏がダミーで押さえていたセントラル・ホスピタルの特別室に入院中で、身体を取り戻したあの夜から、まだ意識は戻っていなかった。
「まぁ、それでは、さぞやルディア夫人がご心配されているでしょう?」
「意識は戻っていませんが、病気でも怪我でもありませんから。
解術後はしばらく意識が戻らないだろう、と聞いていたので、そんなに心配していません」
叔母がそう尋ねると、ペンデルトン氏はベッキーさんから先に聞いていたので、と答えながら、わたしの方を見る。
その眼差しは、わたしが彼の容態を尋ねない、お見舞いにも来ない事に対して、言いたいことがあるように見えて、わたしは目を伏せた。
多重魔法の解術後には記憶喪失の恐れがある事をベッキーさんから聞いていないのだろうか?
そんな一通りの挨拶が終わったので、ベッキーさんが話し出した。
「今日はペンデルトン邸ではなく、こちらにお呼びだてしたのは、ルディア夫人や会長のお耳に入れるかどうかは、一旦ザカリーさんにお預けした方が良い事案だと思ったからです」
「つまり、妻や父が知らない方がいい話になる?」
「それと……多分、フィニアスさんご自身も」
いつもは明快な物言いのベッキーさんなのに。
その奥歯に物が挟まった様な感じは、わたし達3人に不安を抱かせた。
「時間もあまり無いので、手短に話しますね」
これはメイトリクスの自供である、と前置きをして、ベッキーさんは今回の事の顛末を話し出した。
ヨエル・フラウ逮捕の余波で、魔法学院から逃亡したメイトリクスは、国外へ逃げるため、変身魔法を使い資金稼ぎの小さな悪事に手を染めた。
そんな彼に伝手を辿って声をかけてきたのが、アイリーン・シーバスで、変身魔法が得意なら簡単な仕事だから、と紹介された依頼人がカレラ・アボットだった。
「カレラが? ……あいつの方から? そんな……」
わたしの目の前に座っているペンデルトン氏が立ち上がり、また腰を下ろした。
思わず身体が動いたのだろう。
「カレラさんの依頼内容は、甥のフィニアスさんを、次期後継者から外したい、というものでした。
その理由として、彼女が上げたのが。
5年後、甥がペンデルトンの社長の座に就くと、今のままでは居られないから、でした」
「……」
それを聞いて、ペンデルトン氏は絶句していた。
多分、その理由の意味が分からないのだ。
わたしだって分からない。
「殺せばいいのか、とメイトリクスが確認したところ、そこまでは要らない、女性スキャンダルで後継者を辞退させるような目に遭わせるだけで良い、と言ったそうです。
自分を好いていないフィニアスさんが社長になると、グループ内での自分の発言力は弱まる。
ペンデルトンの娘であり、妹であった自分も、単なる叔母では社交界での価値も立ち位置も変わってしまう。
それが我慢ならない、そう説明したようです」
息子のロジャーをフィンの代わりに社長にしたい、と言うような分かりやすい理由からではなく、自分が我慢ならない?
そんな自分本位の考えで、フィンの排除を黒魔法士に依頼したの!?
「そんな理由なら、フィンでなく、誰が社長になっても、あいつは満足出来ないはずだろ!?」
「希望通りにフィニアスさんを排除した後をカレラさんがどうしたいと思っていたのかは、彼女が亡くなった今では、知る術はありません」
ペンデルトン氏が口にしたのは当然の疑問だが、カレラさんの思惑を推察するのは、魔法士の仕事ではないとベッキーさんははっきり告げたようなもの。
彼女は親切な人だが、同時に無慈悲な一面も持ち合わせていて、それを隠さない。
今にも倒れそうな顔色のペンデルトン氏を横目に見て、ベッキーさんは話を続けた。
「依頼を受けたメイトリクスは最初は女性に変身してフィニアスさんを誘惑する予定でしたが、アイリーンから買った例の古代魔術の指南書を読んで、気が変わりました」
「それが、身体を消す魔法やその他の?」
叔母の問いに、ベッキーさんが頷く。
「日曜夜のパーティーから出てきたフィニアスさんの跡を付けて、離れた場所から魔法を重ねて掛けました。
その後はダニエルさんの推察通り、秘本に記されている通りになるのか、それを見届けようとして、ペンデルトン家の周辺を探り、マーレイ・アボット氏を見つけたのです」
そこから先は、あの断罪劇の前の打ち合わせで聞いた話に繋がる。
それはカレラさんの夫がヨエル・フラウと同じ銀髪赤眼だったから、だ。
「メイトリクスにとって、銀髪に赤い瞳のヨエル・フラウは、自分が抱える闇の部分の理解者でした。
それを知る事になったのは、慌てて逃げたせいで寮から持ち出せなかった、メイトリクスの日記からです」
持ち出せなくて、残された日記。
それは証拠物件として保管されて……そのページを破いて、オルくんはわたしに渡した?
メイトリクスの心の内を記した日記だから、叔母は彼の中にある劣等感やその他諸々を嗅いでしまったんだ。
「これは性的嗜好とは別ですので、誤解されないようにお願いしたいのですが、メイトリクスは男性である自分に長年違和感を抱えていて、その事で日々苦痛を感じ、日記にそれを吐き出していました。
それを知って、理解者の振りをしたのがヨエル・フラウで、孤独だったメイトリクスは彼に傾倒したのです」
誰かの言葉や相槌が欲しかったのでは無いんだろう。
ベッキーさんは話し続ける。
「わたしも奴を追い詰めた内の1人です。
自分は『女らしく』や『女のくせに』等と言われると我慢がならないのに、メイトリクスには無意識で『男なんだからしっかりしろ』だの『それでも男か』と言ったような気がします。
言った気がするのに、はっきり覚えていないわたしは……」
◇◇◇
「以上がジャック・メイトリクスの自供部分ですが、あくまで本人目線ですから、事実との齟齬は、あるかもしれませんが」
「……いや、これ以上は充分だ。
カレラの物欲や名誉欲がきっかけなら、それを増長させたのは、父と私だ。
君が事の真相を妻や父や息子に話すのは私に任せると言うのなら、私は知らせない。
3人が死んだカレラのために流した涙はまだ乾いてないんだ……
本当のあいつを教えなくても良いだろう」
そう言いながら、ペンデルトン氏はいち早く帰ろうとした。
事の顛末の真実を、自分1人の胸に納める、と決めて。
「もし私の証言なりが必要なら、連絡してくれ。
私は気を落ち着かせたいから、歩いて帰る。
レディ・アリアとダニエル嬢は、うちの車を使ってください。
それじゃ、今回は世話をかけたな、ベッキー」
「あぁ、さよなら、ザカリー」
それが、20年振りに顔を合わせたお2人のお別れの言葉だった。
こんな風に、人は簡単に離れていける。
きっと、わたしとフィンも。
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