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誰も貴女に嘘はつきません
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「その事なら、お答え出来ます。
秘密も何も有りませんから。
まず、妹に替わってお茶会で会った理由ですが。」
何を聞かれるのかと不審そうだったエドガー様の表情が明るく
なられました。
「皇妃陛下の取り巻きというか、お遊び仲間のご息女が
ご出産後に気鬱の病にかかられて。」
いきなり皇妃陛下のお名前が出て、一瞬何の話をされているのか
混乱しました。
「乳母を置いていず乳飲み子が居るので薬は飲めぬ、と悩んで
居られたら、ガルテンのお茶をいただいてから、その気鬱が
治ったそうです。」
「父が皇家にお茶を献上した、と云うのでしょうか?」
そんな話はお父様から聞いたことも有りませんでした。
お母様が私に黙っていたとは思えません。
「そんな大層なものではなく、お知り合いの伝手で母親の伯爵夫人に
渡された物なので、もしかしたら貴女のお父上はその事をご存じでは
ないかもしれません。」
気鬱の病が治まるガルテンのお茶?
領地の名産品等も学んでおりましたが、心当たりは有りません。
「たかが気鬱、と簡単な病でないことは知られていますから。
その話を聞かれた皇妃陛下が貴女に接見したいと仰られたので、
皇太子殿下が先に貴女の人となりを確かめたいと。
貴女には失礼なことですが、やはりあの女と同じカステードの
女性なので、殿下も用心されていたのです。」
想像さえしていなかった話の展開に言葉が出ませんでした。
「お茶、なんて…そんな理由で、あの…。」
「元々はノーマンの話を聞く為だけに、殿下は学院でお声をかける
つもりでしたが、こう色々と貴女にお聞かせするとは…。
私の方が驚いています。」
私に対しての理由ではなく、実家のお陰で殿下に受け入れられたと、
云う事でしたら。
エドガー様からも、このお茶会がおかしなものだと見えているの
だったら。
この先のお誘いは、ご辞退させていただけたら…。
「次にお茶会を続けた理由ですが、殿下に確認した話ではなく、
あくまで私の推論でよろしければ。
妹が殿下の事を、邪悪と言っているのはご存じですね?」
私は頷きました。
「幼い頃から知った仲なので、殿下は妹には顔を作りません。
それと同じ様に貴女に対しては、初対面から些か失礼な態度を
取られた。
殿下は女性には皇太子の顔を外されないのに、私は驚きました。
多分、殿下にとって貴女は楽なお相手だという事です。」
「…」
「別な言い方ですと、気に入られたのだと。
こんな単純な理由はご納得出来ない、ですか?」
エドガー様からじっと見つめられて、尋ねられて。
再び私は頷きました。
「…殿下はあの地位と、あの容姿から女性からはその…色々と
ありまして。
その上クリスティンのせいで、今の殿下は女性に対して潔癖な程、
用心されています。
ですから、ご自分をその様に見ていない貴女に安心されたの
だろうと。」
「私がその様に殿下に想いを持っていないから、ですか?」
「初めてお会いした日に、殿下が貴女の肩に触れましたね?
その時に確証を得られたのだと思いますが。」
初対面で相手が自分をどう見ているか感じ取り、
肩に触れただけで確証を得た?
また、それも何かの力なのでしょうか?
「殿下も力をお持ち、なのでしょうか?」
「『力』というより、『勘』の方が近いかと。
私の場合は『気配を感じる』ですが、誰しもこのくらいの勘は
持っているのでは?
あの女の様に他者に影響を与えるようなものではありません。」
「…」
「まだ、ご納得いただけていないようですが…。
そんな事で、と信じられないと思います。
ですが、意外にこの世の中は、そんなに難しく考えなくてもいい
のではないでしょうか。」
「…」
「王子殿下の婚約破棄にしても、何人かの人間の単純な欲が
重なっただけです。
それに、あの婚約破棄がなければ貴女はここには居ない。
無関係とは言えません。」
「私は殿下のお話しを聞いているだけ、ですのに…。」
「それだけでいいのではないでしょうか…。
貴女は、ご自分の事を『たかが』と言われました。
殿下や私に、たかがの貴女を騙しても何の得など有りません。
ここでは、誰も貴女に嘘はつきません。」
「…」
「今の貴女は男性を、特に年齢の近い殿下は信用出来ないかも
しれませんが…。
繰り返しになりますが、私達は決して貴女を傷付けたりしません。」
エドガー様が俯いた私の手を、そっと握られました。
そして直ぐに外されましたが、その手はとても温かく、
外されても私の心を包んでくれている様に感じました。
◇◇◇
殿下は学院に戻ってこられましたが、時折お見掛けするそのお姿は、
決まった顔触れの4人の男子生徒に囲まれており、少し離れた場所
からはエドガー様ではない騎士様が見守られておりました。
お茶会は開かれず、私が皇太子殿下とエドガー様にお会いする機会は
ありませんでした。
静かな日常が戻って来て、学院の日々は過ぎていきました。
季節は冬を迎えようとしていました。
お父様やお母様、スカーレットとギリアン、ステーシー様からも
お便りが届きました。
お父様は、まだ半年先の卒業式に出席しそのままカステードへ連れて
帰るのでその心積もりでいるように、と綴られていました。
お母様からのお手紙には、カステードの社交界の噂と最後に
『気が合わない人にほど笑顔を見せなさい』と書かれていて、
『それで大概は乗り切れる』と結ばれていました。
ステーシー様のお手紙には、領地経営科の皆様や先生方の近況が
綴られていて卒論のテーマに迷っていると悩んでおられるようでした。
スカーレットからの手紙の内容の大半は
ヒューバート様との喧嘩とその仲直りの経緯が書かれていました。
ギリアンからは卒業式には出席出来ないけれど、代わりに花を贈るので
希望はないかと尋ねられましたので、彼にはまだ愛する人はいないのだ
と判りました。
誰からも、その後のノーマン様とクリスティン様の事を知らせる手紙は
届きませんでした。
お父様にガルテンのお茶についてお尋ねしようかと思いましたが、
殿下からその事についてお話があるまでは動くのは止めようと、
思いました。
もう3人だけのお茶会でお話をすることはないかもしれませんが、
アーロン王子殿下やノーマン様のことを私は考え続けていました。
王子殿下のご遺体は確認出来ていない、と皇太子殿下は仰られましたが
現在どちらにいらっしゃるのか、監視は続けておられるのでしょう。
ペロー嬢の墓前に、10日に一度花を手向けるそのお姿は確認されて
いるのですから。
その死を一生背負い続ける、とも言われました。
王太子だったアーロン王子殿下は何もかも手にされているように
見えたのに。
国王としての輝かしい未来
優秀で信頼できる側近
強力な後ろ楯になる完璧な婚約者
そして愛しい恋人
…この中で本当に手にされていたものは、ひとつもなかったのです。
決められた婚約者に惹かれていたのに、その力を恐れた。
言うまま、望むままにされてしまう事に抗ったのは、
ご自分がコントロールされることに我慢が出来なかったから。
惹かれているからこそ、我慢出来なかった…。
私は。
私は、ノーマン様が仰るまま、望むまま。
彼にコントロールされても愛そうと努力しました。
本当は。
泣きたかった。
あのカフェで、あのおふたりの前に飛び出して。
私の努力を。
返してと叫びたかった。
ブライトン家の為。
解消にした理由をそのように言い張り。
話し合いでは感情的にならず。
ちっぽけな自尊心を守る為に。
平気な振りして。
笑って。
そして、逃げ出した。
◇◇◇
今まで通りの顔をして、毎日を過ごしていました。
ですが、心の中はぐずぐずで。
以前は誰にも気持ちを悟られるのは嫌でした。
今は…誰かにこの苦しさを判ってもらいたい、
本当に言いたかった言葉を聞いて欲しいと、思いました。
『話すことで整理が出来る』
その通りだと思いました。
3回目のお誘いがあり、エドガー様がお迎えに来てくださったのは
前回のお茶会より1ヶ月余り後の事でした。
*****
次話、視点変わります!
秘密も何も有りませんから。
まず、妹に替わってお茶会で会った理由ですが。」
何を聞かれるのかと不審そうだったエドガー様の表情が明るく
なられました。
「皇妃陛下の取り巻きというか、お遊び仲間のご息女が
ご出産後に気鬱の病にかかられて。」
いきなり皇妃陛下のお名前が出て、一瞬何の話をされているのか
混乱しました。
「乳母を置いていず乳飲み子が居るので薬は飲めぬ、と悩んで
居られたら、ガルテンのお茶をいただいてから、その気鬱が
治ったそうです。」
「父が皇家にお茶を献上した、と云うのでしょうか?」
そんな話はお父様から聞いたことも有りませんでした。
お母様が私に黙っていたとは思えません。
「そんな大層なものではなく、お知り合いの伝手で母親の伯爵夫人に
渡された物なので、もしかしたら貴女のお父上はその事をご存じでは
ないかもしれません。」
気鬱の病が治まるガルテンのお茶?
領地の名産品等も学んでおりましたが、心当たりは有りません。
「たかが気鬱、と簡単な病でないことは知られていますから。
その話を聞かれた皇妃陛下が貴女に接見したいと仰られたので、
皇太子殿下が先に貴女の人となりを確かめたいと。
貴女には失礼なことですが、やはりあの女と同じカステードの
女性なので、殿下も用心されていたのです。」
想像さえしていなかった話の展開に言葉が出ませんでした。
「お茶、なんて…そんな理由で、あの…。」
「元々はノーマンの話を聞く為だけに、殿下は学院でお声をかける
つもりでしたが、こう色々と貴女にお聞かせするとは…。
私の方が驚いています。」
私に対しての理由ではなく、実家のお陰で殿下に受け入れられたと、
云う事でしたら。
エドガー様からも、このお茶会がおかしなものだと見えているの
だったら。
この先のお誘いは、ご辞退させていただけたら…。
「次にお茶会を続けた理由ですが、殿下に確認した話ではなく、
あくまで私の推論でよろしければ。
妹が殿下の事を、邪悪と言っているのはご存じですね?」
私は頷きました。
「幼い頃から知った仲なので、殿下は妹には顔を作りません。
それと同じ様に貴女に対しては、初対面から些か失礼な態度を
取られた。
殿下は女性には皇太子の顔を外されないのに、私は驚きました。
多分、殿下にとって貴女は楽なお相手だという事です。」
「…」
「別な言い方ですと、気に入られたのだと。
こんな単純な理由はご納得出来ない、ですか?」
エドガー様からじっと見つめられて、尋ねられて。
再び私は頷きました。
「…殿下はあの地位と、あの容姿から女性からはその…色々と
ありまして。
その上クリスティンのせいで、今の殿下は女性に対して潔癖な程、
用心されています。
ですから、ご自分をその様に見ていない貴女に安心されたの
だろうと。」
「私がその様に殿下に想いを持っていないから、ですか?」
「初めてお会いした日に、殿下が貴女の肩に触れましたね?
その時に確証を得られたのだと思いますが。」
初対面で相手が自分をどう見ているか感じ取り、
肩に触れただけで確証を得た?
また、それも何かの力なのでしょうか?
「殿下も力をお持ち、なのでしょうか?」
「『力』というより、『勘』の方が近いかと。
私の場合は『気配を感じる』ですが、誰しもこのくらいの勘は
持っているのでは?
あの女の様に他者に影響を与えるようなものではありません。」
「…」
「まだ、ご納得いただけていないようですが…。
そんな事で、と信じられないと思います。
ですが、意外にこの世の中は、そんなに難しく考えなくてもいい
のではないでしょうか。」
「…」
「王子殿下の婚約破棄にしても、何人かの人間の単純な欲が
重なっただけです。
それに、あの婚約破棄がなければ貴女はここには居ない。
無関係とは言えません。」
「私は殿下のお話しを聞いているだけ、ですのに…。」
「それだけでいいのではないでしょうか…。
貴女は、ご自分の事を『たかが』と言われました。
殿下や私に、たかがの貴女を騙しても何の得など有りません。
ここでは、誰も貴女に嘘はつきません。」
「…」
「今の貴女は男性を、特に年齢の近い殿下は信用出来ないかも
しれませんが…。
繰り返しになりますが、私達は決して貴女を傷付けたりしません。」
エドガー様が俯いた私の手を、そっと握られました。
そして直ぐに外されましたが、その手はとても温かく、
外されても私の心を包んでくれている様に感じました。
◇◇◇
殿下は学院に戻ってこられましたが、時折お見掛けするそのお姿は、
決まった顔触れの4人の男子生徒に囲まれており、少し離れた場所
からはエドガー様ではない騎士様が見守られておりました。
お茶会は開かれず、私が皇太子殿下とエドガー様にお会いする機会は
ありませんでした。
静かな日常が戻って来て、学院の日々は過ぎていきました。
季節は冬を迎えようとしていました。
お父様やお母様、スカーレットとギリアン、ステーシー様からも
お便りが届きました。
お父様は、まだ半年先の卒業式に出席しそのままカステードへ連れて
帰るのでその心積もりでいるように、と綴られていました。
お母様からのお手紙には、カステードの社交界の噂と最後に
『気が合わない人にほど笑顔を見せなさい』と書かれていて、
『それで大概は乗り切れる』と結ばれていました。
ステーシー様のお手紙には、領地経営科の皆様や先生方の近況が
綴られていて卒論のテーマに迷っていると悩んでおられるようでした。
スカーレットからの手紙の内容の大半は
ヒューバート様との喧嘩とその仲直りの経緯が書かれていました。
ギリアンからは卒業式には出席出来ないけれど、代わりに花を贈るので
希望はないかと尋ねられましたので、彼にはまだ愛する人はいないのだ
と判りました。
誰からも、その後のノーマン様とクリスティン様の事を知らせる手紙は
届きませんでした。
お父様にガルテンのお茶についてお尋ねしようかと思いましたが、
殿下からその事についてお話があるまでは動くのは止めようと、
思いました。
もう3人だけのお茶会でお話をすることはないかもしれませんが、
アーロン王子殿下やノーマン様のことを私は考え続けていました。
王子殿下のご遺体は確認出来ていない、と皇太子殿下は仰られましたが
現在どちらにいらっしゃるのか、監視は続けておられるのでしょう。
ペロー嬢の墓前に、10日に一度花を手向けるそのお姿は確認されて
いるのですから。
その死を一生背負い続ける、とも言われました。
王太子だったアーロン王子殿下は何もかも手にされているように
見えたのに。
国王としての輝かしい未来
優秀で信頼できる側近
強力な後ろ楯になる完璧な婚約者
そして愛しい恋人
…この中で本当に手にされていたものは、ひとつもなかったのです。
決められた婚約者に惹かれていたのに、その力を恐れた。
言うまま、望むままにされてしまう事に抗ったのは、
ご自分がコントロールされることに我慢が出来なかったから。
惹かれているからこそ、我慢出来なかった…。
私は。
私は、ノーマン様が仰るまま、望むまま。
彼にコントロールされても愛そうと努力しました。
本当は。
泣きたかった。
あのカフェで、あのおふたりの前に飛び出して。
私の努力を。
返してと叫びたかった。
ブライトン家の為。
解消にした理由をそのように言い張り。
話し合いでは感情的にならず。
ちっぽけな自尊心を守る為に。
平気な振りして。
笑って。
そして、逃げ出した。
◇◇◇
今まで通りの顔をして、毎日を過ごしていました。
ですが、心の中はぐずぐずで。
以前は誰にも気持ちを悟られるのは嫌でした。
今は…誰かにこの苦しさを判ってもらいたい、
本当に言いたかった言葉を聞いて欲しいと、思いました。
『話すことで整理が出来る』
その通りだと思いました。
3回目のお誘いがあり、エドガー様がお迎えに来てくださったのは
前回のお茶会より1ヶ月余り後の事でした。
*****
次話、視点変わります!
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