Eternity

鱗。

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第二章

第二話

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「ひ、あっ、や・・・ん、もぅ、やめッ、ぁあっ」


浴室に反響する、自分の物とは思えない甲高い声に、辟易する。耳を塞ごうにも、耳穴には先を尖らせた聡の舌が突き刺さり蠢いていて、グチュグチュと卑猥な水音を脳内に直接送り届けているし。頭を引き剥がそうにも、急所を右手で握り込まれ激しく上下に扱き上げられ、足にも腕にも力が入らず、目の前にある洗面台に縋り付く格好にしかならない。ぬとりと左手に纏わせたローションでぬかるんだ秘孔は彼の太く長い指を三本も難なく飲み込んでいて、前立腺を内側からひっきりなしに刺激され、脳天を貫く様な酷たらしい快楽を僕の身体に叩き込んでいた。


慣れ親しんだ自分の身体が、自分の物ではないみたいに感じてしまい、うんざりして。にも関わらず、自分の意思とは無関係に貪欲に快楽を貪ろうとするので、二重の意味で恥ずかしくて。羞恥心でどうにかなってしまいそうだったし、自然な流れで僕はぐずぐずに泣きべそを掻いていた。


「やら、ぅ・・・い、も、いく、いくから、はなし、あぅっ、あ、あっあ、・・・ッひいっ?!」


そろそろ一回目の絶頂を経験しそうだと言うタイミングで、秘孔からずりゅ、と指が取り出された。代わりに、何の刺激も加えずに、熱く、棍棒かと見まごうほどの太さと硬度を保った肉棒が秘孔にぬちゃ、と押し当てられる。無理、むりだよぉ、やめて、許して、と半狂乱になりながら絶叫し、恐怖からガチガチと奥歯の歯の根が合わない僕を見て、聡は大丈夫、大丈夫だから、と根拠を示さない、軽薄な慰めを口にしながら、俺の額を大きな手の平で覆って顔を自分の方に引き寄せ、無理矢理な体勢で顔中に滅茶苦茶にキスを降らせた。


「なんで、こんなに俺にも快楽にも従順なの・・・初めてなのに、信じられない。ねぇ、泣かないで、葵さん。俺が貴方に、SEXの気持ち良さを教えてあげる。だから、このまま大人しく、ケツこっちに向けて」

「やだ、やだよぅ、僕、まだ女の子ともしてないの。だから、許してっ・・・」

「あはは、可哀想にね。一生そのままでいようね」


そして、それを合図に、聡はゴムすら纏っていない剥き出しの肉棒を、一気に根元付近まで秘孔にずぶぶ、と突き入れた。


「・・・っぃ・・・ぁ、っ・・・ッく、ぅ・・・」

「あー、さいこ」


あまりの圧迫感に僕が声を失うと、聡は簡素でありながら深い感慨の籠った感想を漏らしてから、じっくりと腰を前後に動かした。僕の腰骨をしっかり掴みながら、後ろから僕を責め立てていく彼の腰遣いは手慣れたもので、男としての格の違いを身をもって思い知らされる。排泄器官に無理矢理押し入ってくる異物を排除しようと、必死に秘孔に力を込めると、それが肉棒に更なる刺激を与えたのか、その動きに合わせて、次第に聡の腰の動きが大胆な物となっていった。


「身体の使い方上手だね。良い子」

「ぃ、ぁ、ッア、っああ、や、おく、やだ、入んないで、も、それ以上、むり、むりだよぅっ」

「大丈夫、ちゃんとシャワーで浣腸もしたし、もっと深くまでいけるよ。自信持って、葵」

「無理だもん、むり、やぁ、あっ、ひぃ・・・だめ、そこ、いっぱいされたら、ぁ、あぁんッ」


信じられない。本当に僕のお尻に、あんなに太いモノが突き刺さって。初めてなのに。初めて会った人に、こんな風に好き勝手にされて。それでいて、こんなに淫らに、女の子みたいに喘いで。身体はずっとゾクゾクしっぱなしで。


 どこまでも、厭々しく、悦んで。


「こんなに素直に受け入れるくらいなら、どうして俺の前から消えようとしたの?・・・無駄なのに。全部全部、無駄な足掻きなのに」


聡の言っている事の意味が分からない。朦朧とした頭を抱えたまま、後ろから激しく揺さぶられ、強烈な快楽を身体と頭に叩き込まれるから、全身が馬鹿になっていて、ちっとも思考が働かなかった。


背中に、生温い液体がぱらぱらと散ったので、これ何だろう、とぼんやりと思って、背後にいる犯罪者を洗面台の鏡越しに覗くと、彼は迷子の子供の様に顔をぐしゃぐしゃにして泣きながら、激しく腰を振って、僕の尻たぶに自らの鼠蹊部を打ち付けていた。


綺麗な生き物だ。純粋で、穢れを知らない。一般常識に照らしても罪深い犯罪を、現在進行形で犯している人間とは到底思えない。


彼は、いくつ何だろう。昼間、彼女のアパートにあるTⅤで観た時より、見た目の年齢は明らかに上がっているけれど。僕と彼の接点は、どこにあるのか。


一般人と、芸能人。
実家で撮った写真。
夏。日に焼けて二人。笑顔で。


僕は、いつまた、彼を置いて、飛ぶんだろう。こんな、綺麗で美しいばかりの生き物を、子供みたいに泣かせるんだろう。


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