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子猫の雨月と男の子の雨月

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「雨月、ひとりにしてゴメンね!反省してるから……。ゴメンねゴメンね!雨月……」

 抱きしめて背中を撫でても泣き止まない。
 引っ掻くのはなんとかやめてはくれたけど。

「痛かったでしょ?本当にゴメンね!雨月ぅ……」

「ギャアァア!ギャァ、ギャ、ギャァアア!ギャ、ギャアギャアア、ギャァアァア!」

 私の顔を見ながら必死に何かを言ってるみたいです……。
 雨月……ゴメン。
 おねーさん、猫語はわかんない……

 雨月の気持ちをわかってあげたい。
 理解してあげたいと思っていたのに……!

「雨月ー!私は雨月を見捨てないよ。ここは私と雨月のおうちだから。ね?出掛けてもちゃんと帰ってくるんだよ。寝ている時に勝手に出掛けちゃったから……私が居なくなってて不安になったのね。ゴメンね!私の考えが甘かったね……」

 まだ泣きながら抗議をしている雨月の顔を見ながら思いを伝えた。
 内心、服がまた一着……お陀仏になった……なんて思いながら。

 何度も背中を撫でながらゴメンねを繰り返しているうちに、漸く抗議の泣き声が収まった。

 あれほど泣いてたってことは……気が狂うほど突然ひとりになってしまったことが怖かったのかもしれない。

 そうだよね。
 私だって、独りで置いていかれるのは嫌。
 雨月だってひとりは嫌だよね……。
 ゴメンね……。

 靴を脱いで部屋を見渡すと……子猫の雨月が暴れまわった跡が……。

 イヤだ……。
 なに……この散らかり振りは?

 こんなことになるのだったら寝ている時に出掛けるのだけはやめようと、そう心に決めた日になりました。

 反省……。
  
  
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