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子猫の雨月と男の子の雨月

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 ゆっくりお風呂に浸かってぬくぬくを堪能した私たち。
 
 濡れたバスタオルを身体に巻いたまま子猫の雨月を抱きしめ、お風呂から出た私は子猫の雨月を真っ先にタオルを二枚使って拭いた。もちろん雨月自身がプルプル脱水したあとで。
 最後にもう一枚使って仕上げ拭きを……。そのタオルを雨月の体に被せた。

 か、可愛い……!

「ニャァア!ニャァア!」

 ご満悦の子猫の雨月は首を伸ばして待っている。

「おとなしく待っててね!私は服着るから」

 洗面台の隣にある洗濯機の上に子猫の雨月を座らせ、私はバスタオルで身体を拭いてから別のバスタオルで髪の毛を巻いてからロングTシャツを着てショーツを履いた。
 バスタオルを両肩に掛けてドライヤーを取り出した。

「雨月ー、おいでー!」

「ニャァア!」

 片手を伸ばすと私の胸に飛びつく子猫の雨月。子猫の雨月を片腕で抱き抱え、もう片方の手でドライヤーと忘れずに雨月の首輪を持ってリビングへ。
 ドライヤーのコードをコンセントに繋げていつもの定位置に座る。

 いつもなら洗面台で髪の毛を乾かすんだけど、雨月がいるからね!

 もちろん子猫の雨月も定位置の私の膝の上……太股の上です。

「ニャァア!ニャァア!」

 座ってる体を揺らしながらこっちを見ている子猫の雨月。

「髪の毛を乾かすから、おとなしく待っててね!」

 そう言ってドライヤーのスイッチを入れた。

 ゴォオオオオオオ……

 突然の大きな音に

「ギャァア!」

 とビックリした声をあげて飛び上がり、体の毛を逆立てる。
 しっぽはボンッと大きく膨らませて。
 耳は真横にピンと伏せ気味。

「あ、驚いたのね、ゴメンゴメン」

 は、初めて猫が毛並みを逆立てるところ見ちゃった!
 特にしっぽが……。とっても可愛いよー!

 なんて思っちゃって……ごめんね。
 か、可愛くて思わず笑っちゃった!

「シャーーーッ!」

 子猫の雨月はドライヤーに向かってちょっと威嚇中です。

 そんな姿も……完全にツボです!

 ダメだ……。
 悶えたい!

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