150 / 280
子猫の雨月と男の子の雨月2
128
しおりを挟む
席に戻った私たちのちょっとした違和感にいち早く気づいたのは美樹ちゃんだった。
「葉月先輩、お帰りなさい!もう……子猫に引っ掛かれたくらいで柴犬の様子なんか気にしなくていいんですよ。あんなの、舐めてたら治りますって!」
その言葉をいいように解釈したのはもちろん柴田君。嬉しそうな顔の上にちょっと赤らめて私に向かってとんでもないことを言い出す。
「もちろん、葉月さんが舐めて治してくれるんでしょ?ぼ、僕……それでもいいです」
「わぁ、変態が二人もいただなんて……」
ドン引きの竹林さん。ま、誰だって引くと思うけど。
美樹ちゃんがその言葉に怒ったらしく珍しく柴田君に向かって応戦する。
「葉月先輩は私の大事な先輩なんです!柴犬でもいいかなっていっときでも思った私が馬鹿でした。金輪際応援はやめます!」
「え?どうしてそうなるの?利害関係は一致してるよね?」
二人で何の話をつけていたのよ……。密約でも交わしていたって云うの?
「一致も何も……葉月先輩にあんたの手なんか……舐めさせないからね!」
「わ、私、さすがに柴田君の手は……な、舐めません!」
舐めるわけないでしょ?さっき水で患部をキレイにした筈なんだから。
「柴田、お前も調子に乗るな。子猫の『うーちゃん』に嫌われたら、公認になんてなれないぞ」
「子猫に公認なんてなくても葉月さんとの愛があれば大丈夫です!」
胸を張って言いきる柴田君、本当……残念すぎ……。
私にはこれっぽっちも柴田君に対して愛なんか存在しないんだからね。
「『うーちゃん』のご主人様の星野は、好きな男と『うーちゃん』どっちしか選べなかったらどっちを選ぶ?」
究極の選択のように見える言葉に私は躊躇いもなく言いきった。
いい加減、『ご主人様』呼びはやめてほしいんだけど。
「もちろん『うーちゃん』を選びます!」
迷う筈ない。
一緒に暮らしている日々はまだ短いけど、私にはかけがえのない存在なんだもん。
起きなくなってしまった雨月に心が痛くてどうすればいいのかオロオロしてしまって仕方がなかった。一人がこんなにも孤独だなんて……初めて知った。
雨月との生活がないだなんて……あり得ない!
今はやっと……本当にやっと目覚めてくれた。
今川さんが戻って来ていてその言葉をしっかりと聞いていたなんて知らなかった。
「葉月先輩、お帰りなさい!もう……子猫に引っ掛かれたくらいで柴犬の様子なんか気にしなくていいんですよ。あんなの、舐めてたら治りますって!」
その言葉をいいように解釈したのはもちろん柴田君。嬉しそうな顔の上にちょっと赤らめて私に向かってとんでもないことを言い出す。
「もちろん、葉月さんが舐めて治してくれるんでしょ?ぼ、僕……それでもいいです」
「わぁ、変態が二人もいただなんて……」
ドン引きの竹林さん。ま、誰だって引くと思うけど。
美樹ちゃんがその言葉に怒ったらしく珍しく柴田君に向かって応戦する。
「葉月先輩は私の大事な先輩なんです!柴犬でもいいかなっていっときでも思った私が馬鹿でした。金輪際応援はやめます!」
「え?どうしてそうなるの?利害関係は一致してるよね?」
二人で何の話をつけていたのよ……。密約でも交わしていたって云うの?
「一致も何も……葉月先輩にあんたの手なんか……舐めさせないからね!」
「わ、私、さすがに柴田君の手は……な、舐めません!」
舐めるわけないでしょ?さっき水で患部をキレイにした筈なんだから。
「柴田、お前も調子に乗るな。子猫の『うーちゃん』に嫌われたら、公認になんてなれないぞ」
「子猫に公認なんてなくても葉月さんとの愛があれば大丈夫です!」
胸を張って言いきる柴田君、本当……残念すぎ……。
私にはこれっぽっちも柴田君に対して愛なんか存在しないんだからね。
「『うーちゃん』のご主人様の星野は、好きな男と『うーちゃん』どっちしか選べなかったらどっちを選ぶ?」
究極の選択のように見える言葉に私は躊躇いもなく言いきった。
いい加減、『ご主人様』呼びはやめてほしいんだけど。
「もちろん『うーちゃん』を選びます!」
迷う筈ない。
一緒に暮らしている日々はまだ短いけど、私にはかけがえのない存在なんだもん。
起きなくなってしまった雨月に心が痛くてどうすればいいのかオロオロしてしまって仕方がなかった。一人がこんなにも孤独だなんて……初めて知った。
雨月との生活がないだなんて……あり得ない!
今はやっと……本当にやっと目覚めてくれた。
今川さんが戻って来ていてその言葉をしっかりと聞いていたなんて知らなかった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
JKメイドはご主人様のオモチャ 命令ひとつで脱がされて、触られて、好きにされて――
のぞみ
恋愛
「今日から、お前は俺のメイドだ。ベッドの上でもな」
高校二年生の蒼井ひなたは、借金に追われた家族の代わりに、ある大富豪の家で住み込みメイドとして働くことに。
そこは、まるでおとぎ話に出てきそうな大きな洋館。
でも、そこで待っていたのは、同じ高校に通うちょっと有名な男の子――完璧だけど性格が超ドSな御曹司、天城 蓮だった。
昼間は生徒会長、夜は…ご主人様?
しかも、彼の命令はちょっと普通じゃない。
「掃除だけじゃダメだろ? ご主人様の癒しも、メイドの大事な仕事だろ?」
手を握られるたび、耳元で囁かれるたび、心臓がバクバクする。
なのに、ひなたの体はどんどん反応してしまって…。
怒ったり照れたりしながらも、次第に蓮に惹かれていくひなた。
だけど、彼にはまだ知られていない秘密があって――
「…ほんとは、ずっと前から、私…」
ただのメイドなんかじゃ終わりたくない。
恋と欲望が交差する、ちょっぴり危険な主従ラブストーリー。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる