私が拾ったのは子猫なんですけど!そして私は男じゃない!

わらいしなみだし

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男の子?の雨月はイチャイチャしたがる

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 会社へ向かう途中、おさない雨月は初めてのおそとにキャっキャキャっキャ騒いでいてとても嬉しそうだった。
 何キロか想像したくないけど、おさない雨月を抱き抱えて三十分も歩ける筈もなく……。
 いつも通る途中の公園の中へ入ってベンチに座ることにした私。
 その公園の入り口に差し掛かると、左側の少し奥を目にした。

 此処で子猫の雨月に出合ったんだ……!

 私は少し足を止めてちょっとばかり感慨に耽ることにした。

 会社を往復する毎日が彩りに覆われるかの如く、雨月との生活は刺激的でなくてはならない日常になった。
 子猫の雨月、男の子の雨月……。
 今は何故か子どもの状態ではなく、年齢が戻った状態のおさなくなってしまった雨月……。

 私はベンチに到着すると、おさない雨月を座らせて私もその横に座ってベンチの背に持たれた。
 男の子の雨月はTシャツだけの格好で……おまわりさんに見つかったら職務質問だけではすまないよね。
 なんて嫌な想像がわきつつも、少しは腕を休憩させなきゃ私がもたないんだよね。
 そんなことを思いつつ、横に座ってるおさない雨月を眺めた。
 雨月は目の前の緑一杯の公園を眺めていた。
 お遊戯機具がある公園内はここからはもう少し歩いたところで、住宅街の近くの方にある。
 おさない雨月には未だ早いけど、いつか一緒に遊んであげてもいいかな?
 もしかして……公園デビューとか?

 「にいちゃ、ちゃいちょーびゅ?」


 不安そうな顔をしながらおさない雨月がベンチの上に危なっかしい状態で何とか立ち上がり、私の頭をナデナデして……。

「ぼくがいるから……ちゃいちょーびゅなの!にいちゃ、ちゅきっ!ちゅきっ」

 おさない雨月はにっこりと明るく笑ったのだった。
 公園の緑の景色が霞むくらいまばゆい笑顔で。

 何があっても……ずーっと一緒にいようね!雨月……

 私は腕の疲れも一気に吹き飛んで笑顔でおさない雨月に言葉を返した。

「うん!雨月がいるから大丈夫だよね?ずーっと一緒にいようね!大好きだよ、雨月!」

「うん!ぼくも、にいちゃ、ちゅきっ!らびゅなのぉ!」

 二人で笑みを交わし私たちは少しばかりの休憩を終わらせ、私はまた雨月を抱き抱え会社へ足早に歩き出した。

 いつもと違う道、公園の中を潜り抜けた……。

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