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記憶の中へ……
196 ***永遠の別れでも……***
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あれから一週間が過ぎた。
愛人は眠ったままだ。
おさない男の子……雨月君は昨日、消えた。
きっと彼女の元へ戻ったのだろう。
愛人の見た記憶は私も同じように見ることが可能だった。
彼女は……なにも知らずに子猫に名をつけた。
でも、なにひとつ契約を交わしていなかったので
本当の力に目覚めることもなく、命のカウントダウンが始まった。
もし、本当の契約を結んでいたとしてもどうなっていたのだろう?
私も愛人とは半分しか契約を交わしていない。
どうすれば本当の契約になるか……
知ってしまったとしても私はそれをしないだろう。
本当の契約になればすべての言葉に忠実に行動する……
そんな状態にしたくなかった。
そんなこと……知らなかった。
知らないから……名を与えてしまった。
そんなこと知っていたら……
名を与えなかったら……
きっと私は君を手放さなかっただろう。
私は本当の姿のまま、君の本当の想いを知りたかった。
もう……それは叶いはしない。
二度と本当の想いに触れることは……ないのだ……。
私の想いを生き写しのように想う愛人は
生身でありながら人形の心……
本当に私を想っているのでは……決してないのだから……。
……なんて残酷な……偽物の想いなんだ……?
愛人の言葉はすべて嘘なのだから……
本当の想いではないのだから……
彼女の場合は違う。
子猫になってしまった彼の方が
彼女を好きになったのだから……。
だから……賭けることが出来る。
私と愛人とは違う、両想いになれる可能性が……。
彼女は……彼を救えるのだろうか?
愛人と同じような目に遭わないようにするために……
私は君にまた命じることにしよう。
「愛人……私のことは忘れなさい」
愛している……愛していた……
そう過去の言葉になったとしても、
愛していたという言葉を否定はしないから、
私の偽りの想いになど気づくなかれ……
「すべてを全うしたら……それに満足して、それでもなにかを気になったとしたら……」
そんな可能性なんかない……
それを一番知っているのは、この私なのだから……。
それでも……
嘘の想いを受け止めたいと想うのは……業なのか……?
「私の元に戻っておいで。そうしたら……今度こそ、お前を離しはしまい」
眠っている愛人に軽く口付けた。
何度も何度も啄むように口付け、別れの儀式のように名残惜しそうに……最後におでこに口付けをした。
「約束しよう。愛人、生きなさい……。彼のために……」
愛しげに頬をそっと撫でる。
「さようなら……愛しい人……」
青い光が愛人を包み……彼は忽然と消えた。
「待ってる……いつまでも……」
声が震えそうだ……。
別れたくはない、二度と離したくはない。
二度目も……別れるだなんて……
またしても自らの……手で…………!
「たとえ……戻ってくることはなくても…………ま、まな…………」
意識が遠退いていく……
私は……もう……
尽きるのだな…………。
愛人……、愛しい人…………
その言葉を残して……
龍一は意識を失いベッドに沈んだ。
『さようなら……愛しい人……』
その言葉を愛人は実行してしまっていたのだ。
なにも知らずに……
龍一にはわかっていた……。
この世の命と引き換えたことを……
龍一は暫くして青白い光に呑み込まれた………………。
愛人は眠ったままだ。
おさない男の子……雨月君は昨日、消えた。
きっと彼女の元へ戻ったのだろう。
愛人の見た記憶は私も同じように見ることが可能だった。
彼女は……なにも知らずに子猫に名をつけた。
でも、なにひとつ契約を交わしていなかったので
本当の力に目覚めることもなく、命のカウントダウンが始まった。
もし、本当の契約を結んでいたとしてもどうなっていたのだろう?
私も愛人とは半分しか契約を交わしていない。
どうすれば本当の契約になるか……
知ってしまったとしても私はそれをしないだろう。
本当の契約になればすべての言葉に忠実に行動する……
そんな状態にしたくなかった。
そんなこと……知らなかった。
知らないから……名を与えてしまった。
そんなこと知っていたら……
名を与えなかったら……
きっと私は君を手放さなかっただろう。
私は本当の姿のまま、君の本当の想いを知りたかった。
もう……それは叶いはしない。
二度と本当の想いに触れることは……ないのだ……。
私の想いを生き写しのように想う愛人は
生身でありながら人形の心……
本当に私を想っているのでは……決してないのだから……。
……なんて残酷な……偽物の想いなんだ……?
愛人の言葉はすべて嘘なのだから……
本当の想いではないのだから……
彼女の場合は違う。
子猫になってしまった彼の方が
彼女を好きになったのだから……。
だから……賭けることが出来る。
私と愛人とは違う、両想いになれる可能性が……。
彼女は……彼を救えるのだろうか?
愛人と同じような目に遭わないようにするために……
私は君にまた命じることにしよう。
「愛人……私のことは忘れなさい」
愛している……愛していた……
そう過去の言葉になったとしても、
愛していたという言葉を否定はしないから、
私の偽りの想いになど気づくなかれ……
「すべてを全うしたら……それに満足して、それでもなにかを気になったとしたら……」
そんな可能性なんかない……
それを一番知っているのは、この私なのだから……。
それでも……
嘘の想いを受け止めたいと想うのは……業なのか……?
「私の元に戻っておいで。そうしたら……今度こそ、お前を離しはしまい」
眠っている愛人に軽く口付けた。
何度も何度も啄むように口付け、別れの儀式のように名残惜しそうに……最後におでこに口付けをした。
「約束しよう。愛人、生きなさい……。彼のために……」
愛しげに頬をそっと撫でる。
「さようなら……愛しい人……」
青い光が愛人を包み……彼は忽然と消えた。
「待ってる……いつまでも……」
声が震えそうだ……。
別れたくはない、二度と離したくはない。
二度目も……別れるだなんて……
またしても自らの……手で…………!
「たとえ……戻ってくることはなくても…………ま、まな…………」
意識が遠退いていく……
私は……もう……
尽きるのだな…………。
愛人……、愛しい人…………
その言葉を残して……
龍一は意識を失いベッドに沈んだ。
『さようなら……愛しい人……』
その言葉を愛人は実行してしまっていたのだ。
なにも知らずに……
龍一にはわかっていた……。
この世の命と引き換えたことを……
龍一は暫くして青白い光に呑み込まれた………………。
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