248 / 280
仕事が手につかない!
211 総務課ピンチ!
しおりを挟む
こういうときに限って雑務は襲ってくるもので……。
第一営業部のコピー機の紙詰まりから始まって挙げ句の果てには給湯室のコーヒーメーカーまで作動しないだなんて?!
どうしてこういうときに限っていろんな物が故障したり動作不良になるんでしょうか?
総務課の人は雑務に駆り出されてんやわんやの状態。
その上、夏川上司の無断欠勤?まだ出勤するかどうかもわからないまま混乱が続いています。
佐伯さんが戻らない中、必死に対応していた藤森さんも午前中はなんとか頑張っていたけど午後には緊張の糸が切れたように放心状態。
総務課はピンチです!
みんな昼食を取る時間もないまま個々の業務に没頭中。
「藤森さん、休憩入って貰えますか?食事もして来てください」
見かねた渡辺さんが促すけど、疲れた表情をしつつ頭を横に振った。
「この状態で私だけ休憩だなんて……」
「その状態で此処に居られても戦力になりませんから。さっさと休憩一時間行ってきてください。順々に休憩とりますから。さっさと行ってリフレッシュして来てください。仕事はまだまだありますので」
いつも適当に仕事をこなしている渡辺さんに「戦力にならない」と厳しく言われてちょっとぐうの音も出ないようで顔を歪めている。
さすがにそう言われたら出ていくしかないみたいで。
仕方なく立ち上がった藤森さんは
「ありがと。あとはお願いね」
ひとこと残して部屋をあとにした。
入れ違いに総務課に来たのは第一営業課のエース、今川さんだった。
「星野さん、大丈夫?総務課の夏川課長が無断欠勤らしいね。昼休みの社食ではその話でもちきりだったよ」
総務課の心配をして来てくれるだなんて……やっぱり素敵な人です。
「あ!今川さーん、お気遣いありがとうございますぅ!そうなんですよぉー。どうして夏川課長が出社して来ないのか、私たちは知らされていないので全然わからないですし、前期の決済週間だから課長がいないと……佐伯さんじゃあ、頼りないし……もう、本当に困ってるんですよぉー」
内情……ペラペラ喋りすぎじゃない?
本当に、もう!美樹ちゃんったら……。
「星野さん、顔色悪いですね。大丈夫ですか?」
「みんな顔色悪いですよ?私でも悪いんですからぁー」
「う、うん。長谷部さんもそうだね……」
あー、なんかすみません。
今川さんは何か言いにくそうにしていたので取り敢えず質問してみた。
「今川さん、用件があって総務課に来たんですよね?」
「うん。仕事の件と個人的な件だけど……」
何かしら?
ちょっと気になる。
「私が……」
「私がお伺いいたしましょうか?」
駆け寄ろうとしている美樹ちゃんの言葉を遮って私が受け付けることにした。
後ろの方で膨れっ面の顔をしている美樹ちゃんの顔を想像しながら淡々と説明を聞くことにした。
「これ……こんな時期に申し訳ないけど……」
そう言いながら差し出されたのは領収書の束。
「立て替えた分、清算できるかな?」
十枚どころじゃない……。今川さんの領収書の分だけではなく……これって、第一営業部の全部じゃないの?
「あの……第一営業部さん。溜め込まないで下さいって、常々言ってますよね?」
「出張に行っていた分がどうしても溜まっちゃって……ごめん」
この笑顔で謝られたら……反則技です。
これで虜にならない女子社員、見たことがないんですけど?
「明日中でいいですか?今日はちょっと無理です。ごめんなさい」
「うん、さすがにそれは理解しているから……で、個人的な件なんだけど……」
受け取った領収書を眺めてため息をつく私。
話が続いていることに気がついていない私は自分の名前を言われてちょっと驚いた。
「星野さんに」
「えっ?」
個人的な用件が私だとはこれっぽっちも思っていなかったです。
「昨日……総務課三人で飲みに行ったんだって?今日、僕も入れてくれない?一緒に飲みに行きたいんだけど?」
連チャン……ですか?
いつもなら嬉しいお誘いなんだけど……どうしよう?
「二人きりじゃなくても……いいから……」
誰にも聞かれない声でそっと耳元で言われたのは……
「二人きりは……またいずれ……ね!」
ちょっとだけ……顔が赤らめてしまうところでした!
でも、でもでもでもでも!
総務課の件だけではなく、夏川上司が何処にいるのか、雨月は何処なのか気になっちゃっているのに……。
今はそんな状況ではないんですけど?
今川さん、その反則な笑顔……ズルいです!
第一営業部のコピー機の紙詰まりから始まって挙げ句の果てには給湯室のコーヒーメーカーまで作動しないだなんて?!
どうしてこういうときに限っていろんな物が故障したり動作不良になるんでしょうか?
総務課の人は雑務に駆り出されてんやわんやの状態。
その上、夏川上司の無断欠勤?まだ出勤するかどうかもわからないまま混乱が続いています。
佐伯さんが戻らない中、必死に対応していた藤森さんも午前中はなんとか頑張っていたけど午後には緊張の糸が切れたように放心状態。
総務課はピンチです!
みんな昼食を取る時間もないまま個々の業務に没頭中。
「藤森さん、休憩入って貰えますか?食事もして来てください」
見かねた渡辺さんが促すけど、疲れた表情をしつつ頭を横に振った。
「この状態で私だけ休憩だなんて……」
「その状態で此処に居られても戦力になりませんから。さっさと休憩一時間行ってきてください。順々に休憩とりますから。さっさと行ってリフレッシュして来てください。仕事はまだまだありますので」
いつも適当に仕事をこなしている渡辺さんに「戦力にならない」と厳しく言われてちょっとぐうの音も出ないようで顔を歪めている。
さすがにそう言われたら出ていくしかないみたいで。
仕方なく立ち上がった藤森さんは
「ありがと。あとはお願いね」
ひとこと残して部屋をあとにした。
入れ違いに総務課に来たのは第一営業課のエース、今川さんだった。
「星野さん、大丈夫?総務課の夏川課長が無断欠勤らしいね。昼休みの社食ではその話でもちきりだったよ」
総務課の心配をして来てくれるだなんて……やっぱり素敵な人です。
「あ!今川さーん、お気遣いありがとうございますぅ!そうなんですよぉー。どうして夏川課長が出社して来ないのか、私たちは知らされていないので全然わからないですし、前期の決済週間だから課長がいないと……佐伯さんじゃあ、頼りないし……もう、本当に困ってるんですよぉー」
内情……ペラペラ喋りすぎじゃない?
本当に、もう!美樹ちゃんったら……。
「星野さん、顔色悪いですね。大丈夫ですか?」
「みんな顔色悪いですよ?私でも悪いんですからぁー」
「う、うん。長谷部さんもそうだね……」
あー、なんかすみません。
今川さんは何か言いにくそうにしていたので取り敢えず質問してみた。
「今川さん、用件があって総務課に来たんですよね?」
「うん。仕事の件と個人的な件だけど……」
何かしら?
ちょっと気になる。
「私が……」
「私がお伺いいたしましょうか?」
駆け寄ろうとしている美樹ちゃんの言葉を遮って私が受け付けることにした。
後ろの方で膨れっ面の顔をしている美樹ちゃんの顔を想像しながら淡々と説明を聞くことにした。
「これ……こんな時期に申し訳ないけど……」
そう言いながら差し出されたのは領収書の束。
「立て替えた分、清算できるかな?」
十枚どころじゃない……。今川さんの領収書の分だけではなく……これって、第一営業部の全部じゃないの?
「あの……第一営業部さん。溜め込まないで下さいって、常々言ってますよね?」
「出張に行っていた分がどうしても溜まっちゃって……ごめん」
この笑顔で謝られたら……反則技です。
これで虜にならない女子社員、見たことがないんですけど?
「明日中でいいですか?今日はちょっと無理です。ごめんなさい」
「うん、さすがにそれは理解しているから……で、個人的な件なんだけど……」
受け取った領収書を眺めてため息をつく私。
話が続いていることに気がついていない私は自分の名前を言われてちょっと驚いた。
「星野さんに」
「えっ?」
個人的な用件が私だとはこれっぽっちも思っていなかったです。
「昨日……総務課三人で飲みに行ったんだって?今日、僕も入れてくれない?一緒に飲みに行きたいんだけど?」
連チャン……ですか?
いつもなら嬉しいお誘いなんだけど……どうしよう?
「二人きりじゃなくても……いいから……」
誰にも聞かれない声でそっと耳元で言われたのは……
「二人きりは……またいずれ……ね!」
ちょっとだけ……顔が赤らめてしまうところでした!
でも、でもでもでもでも!
総務課の件だけではなく、夏川上司が何処にいるのか、雨月は何処なのか気になっちゃっているのに……。
今はそんな状況ではないんですけど?
今川さん、その反則な笑顔……ズルいです!
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
そのほかに外伝も綴りました。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
ヤンデレ美少女転校生と共に体育倉庫に閉じ込められ、大問題になりましたが『結婚しています!』で乗り切った嘘のような本当の話
桜井正宗
青春
――結婚しています!
それは二人だけの秘密。
高校二年の遙と遥は結婚した。
近年法律が変わり、高校生(十六歳)からでも結婚できるようになっていた。だから、問題はなかった。
キッカケは、体育倉庫に閉じ込められた事件から始まった。校長先生に問い詰められ、とっさに誤魔化した。二人は退学の危機を乗り越える為に本当に結婚することにした。
ワケありヤンデレ美少女転校生の『小桜 遥』と”新婚生活”を開始する――。
*結婚要素あり
*ヤンデレ要素あり
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
クラスのマドンナがなぜか俺のメイドになっていた件について
沢田美
恋愛
名家の御曹司として何不自由ない生活を送りながらも、内気で陰気な性格のせいで孤独に生きてきた裕貴真一郎(ゆうき しんいちろう)。
かつてのいじめが原因で、彼は1年間も学校から遠ざかっていた。
しかし、久しぶりに登校したその日――彼は運命の出会いを果たす。
現れたのは、まるで絵から飛び出してきたかのような美少女。
その瞳にはどこかミステリアスな輝きが宿り、真一郎の心をかき乱していく。
「今日から私、あなたのメイドになります!」
なんと彼女は、突然メイドとして彼の家で働くことに!?
謎めいた美少女と陰キャ御曹司の、予測不能な主従ラブコメが幕を開ける!
カクヨム、小説家になろうの方でも連載しています!
罰ゲームから始まった、五人のヒロインと僕の隣の物語
ノン・タロー
恋愛
高校2年の夏……友達同士で行った小テストの点を競う勝負に負けた僕、御堂 彼方(みどう かなた)は、罰ゲームとしてクラスで人気のある女子・風原 亜希(かざはら あき)に告白する。
だが亜希は、彼方が特に好みでもなく、それをあっさりと振る。
それで終わるはずだった――なのに。
ひょんな事情で、彼方は亜希と共に"同居”することに。
さらに新しく出来た、甘えん坊な義妹・由奈(ゆな)。
そして教室では静かに恋を仕掛けてくる寡黙なクラス委員長の柊 澪(ひいらぎ みお)、特に接点の無かった早乙女 瀬玲奈(さおとめ せれな)、おまけに生徒会長の如月(きさらぎ)先輩まで現れて、彼方の周囲は急速に騒がしくなっていく。
由奈は「お兄ちゃん!」と懐き、澪は「一緒に帰らない……?」と静かに距離を詰める。
一方の瀬玲奈は友達感覚で、如月先輩は不器用ながらも接してくる。
そんな中、亜希は「別に好きじゃないし」と言いながら、彼方が誰かと仲良くするたびに心がざわついていく。
罰ゲームから始まった関係は、日常の中で少しずつ形を変えていく。
ツンデレな同居人、甘えたがりな義妹、寡黙な同クラ女子、恋愛に不器用な生徒会長、ギャル気質な同クラ女子……。
そして、無自覚に優しい彼方が、彼女たちの心を少しずつほどいていく。
これは、恋と居場所と感情の距離をめぐる、ちょっと不器用で、でも確かな青春の物語。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる