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仕事が手につかない!
214 思い浮かぶのは……
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時間は午後の二時を過ぎているからなのだろう。
社員食堂にいる社員はあまりいない。いるとしてもたぶん食事の時間が不規則になる営業の人たちだろう。
「先に席座っててくださーい!」
美樹ちゃんは私たちをおいて小走りし出した。
私たちは空いている中央の席を陣取り私と渡辺さんは向かい合わせに席に着いた。
美樹ちゃんが真っ先に厨房の方へ行った。
きっとケチャップを拝借してくるのだろう。
渡辺さんが美樹ちゃんの方を見ながら怪訝そうな顔をしている。
「注文、しないのか?」
「うん、いいから」
顔を私に向けた渡辺さんが不審そうにいい、私は聞き流しながらトートバックの中からお弁当箱と半透明のタッパーを二つ取り出した。
「もしかして……三人分のお弁当だったりする?」
「もしかしてじゃなく、三人分のお弁当です。中身はお弁当らしくないですけど……ね」
暫く待っていると美樹ちゃんがお盆を持ってやってきた。
テーブルの上にお盆を置くとそこには黄金色をした具だくさんの野菜スープのお椀が三つとケチャップのボトルが。
「おばさんに言ったら野菜スープをおまけにもらっちゃった!もちろんケチャップは必須ですもんね!」
エッヘンとちょっと威張った美樹ちゃんは私の隣の席に座った。
「まだ開けてないんですか?」
「美樹ちゃんを待ってたの」
「さすが、葉月先輩!私のこと好きでしょ?」
「あーはいはい、好きですよー」
「先輩棒読みぃ!」
「なにやってんの?早くしてくれない?」
渡辺さんがいい加減にしてくれと言わんばかりだ。
私はお椀を皆のお弁当の横に置いた。
美樹ちゃんはケチャップを持って今から描く気満々だったりする。
まだ、お弁当開けてないよね?
なんて思いつつ、最初に開けたのは我慢できなくなった渡辺さんだった。
「おー、これって玉子だよね?もしかして……ケチャップっていうことは?」
「オムライス弁当でーす!」
自分が作ったみたいに美樹ちゃんが発表する。
「もうー朝から美味しいオムライスの匂いが漂っていたのに、朝御飯じゃあなかったんですよぉ?おあずけさせれてた私の気持ち、わっかりますー?」
「あー、わかんねー」
美樹ちゃんがプーッと頬を膨らましている。
そんな顔をしても可愛いって……ずるいなぁーってちょっと羨ましく思ってしまう私。
「もー渡辺さんはいいです。葉月先輩、お弁当開けてください。私待ってるんで」
え?私が開けるの?
美樹ちゃん甘えすぎでしょ?
「もう……しかたがないなぁ……」
そういいながらも私は美樹ちゃんのお弁当を開けた。
あ、忘れていた!
私はスプーンを取り出して渡辺さんと美樹ちゃんと自分の前に置いた。
「サンキューな」
渡辺さんが手を合わせて一口、味見のように口に含んだ。
「うまっ!」
「ありがとうございます……」
美樹ちゃんは玉子の真ん中にハートを描いて中を真っ赤に染めているところ。なんか、楽しそう。
「長谷部、早くしろよなー」
「わかってますよぉ……もうちょっと、待ってください」
ハートを書き終わった美樹ちゃんは、その回りに四つも小さく星マークを描いていた。
描き終わったのを見計らって渡辺さんが美樹ちゃんからケチャップを奪い取る。さっさと中央に定番の形にケチャップを何度もつけた。
「渡辺さん、芸がないです」
「オムライスに芸なんかいるか。食べてお腹に入れば同じだろ?」
二人の言い合いが楽しくなります。
「葉月先輩って、そんなにたくさん食べるのですか?」
大きなタッパーを見て美樹ちゃんが何気なく言った言葉に私は固まってしまった。
「お、おい……」
渡辺さんが美樹ちゃんを慌ててせいするけど、遅かったとわかり私に謝る。
「気が利かなくて……その、悪かった」
「葉月せんぱぁーい……」
ちょっとお通夜みたいにしんみりしちゃった空気に私は無理矢理笑顔を作った。
美樹ちゃんが泣きそうな口調で話し続けそうなのを制するように早口になりそうだった。
「大丈夫、大丈夫ですよ。冷めちゃってるけど美味しく食べてくれると嬉しいです」
そういうのが精一杯だった。
私は下を向いてスプーンを持ち、一口オムライスを口に含んだ。
食べ慣れたオムライスは……雨月の思い出でいっぱいになった……。
右手にちっちゃなスプーン、左手はそのままで両方にオムライス。
むしゃくしゃ美味しそうに、好きに食べていた雨月。
雨月に……会いたい!
雨月……雨月ぅ……
涙が滲みそうなのを必死に堪えた。
社員食堂にいる社員はあまりいない。いるとしてもたぶん食事の時間が不規則になる営業の人たちだろう。
「先に席座っててくださーい!」
美樹ちゃんは私たちをおいて小走りし出した。
私たちは空いている中央の席を陣取り私と渡辺さんは向かい合わせに席に着いた。
美樹ちゃんが真っ先に厨房の方へ行った。
きっとケチャップを拝借してくるのだろう。
渡辺さんが美樹ちゃんの方を見ながら怪訝そうな顔をしている。
「注文、しないのか?」
「うん、いいから」
顔を私に向けた渡辺さんが不審そうにいい、私は聞き流しながらトートバックの中からお弁当箱と半透明のタッパーを二つ取り出した。
「もしかして……三人分のお弁当だったりする?」
「もしかしてじゃなく、三人分のお弁当です。中身はお弁当らしくないですけど……ね」
暫く待っていると美樹ちゃんがお盆を持ってやってきた。
テーブルの上にお盆を置くとそこには黄金色をした具だくさんの野菜スープのお椀が三つとケチャップのボトルが。
「おばさんに言ったら野菜スープをおまけにもらっちゃった!もちろんケチャップは必須ですもんね!」
エッヘンとちょっと威張った美樹ちゃんは私の隣の席に座った。
「まだ開けてないんですか?」
「美樹ちゃんを待ってたの」
「さすが、葉月先輩!私のこと好きでしょ?」
「あーはいはい、好きですよー」
「先輩棒読みぃ!」
「なにやってんの?早くしてくれない?」
渡辺さんがいい加減にしてくれと言わんばかりだ。
私はお椀を皆のお弁当の横に置いた。
美樹ちゃんはケチャップを持って今から描く気満々だったりする。
まだ、お弁当開けてないよね?
なんて思いつつ、最初に開けたのは我慢できなくなった渡辺さんだった。
「おー、これって玉子だよね?もしかして……ケチャップっていうことは?」
「オムライス弁当でーす!」
自分が作ったみたいに美樹ちゃんが発表する。
「もうー朝から美味しいオムライスの匂いが漂っていたのに、朝御飯じゃあなかったんですよぉ?おあずけさせれてた私の気持ち、わっかりますー?」
「あー、わかんねー」
美樹ちゃんがプーッと頬を膨らましている。
そんな顔をしても可愛いって……ずるいなぁーってちょっと羨ましく思ってしまう私。
「もー渡辺さんはいいです。葉月先輩、お弁当開けてください。私待ってるんで」
え?私が開けるの?
美樹ちゃん甘えすぎでしょ?
「もう……しかたがないなぁ……」
そういいながらも私は美樹ちゃんのお弁当を開けた。
あ、忘れていた!
私はスプーンを取り出して渡辺さんと美樹ちゃんと自分の前に置いた。
「サンキューな」
渡辺さんが手を合わせて一口、味見のように口に含んだ。
「うまっ!」
「ありがとうございます……」
美樹ちゃんは玉子の真ん中にハートを描いて中を真っ赤に染めているところ。なんか、楽しそう。
「長谷部、早くしろよなー」
「わかってますよぉ……もうちょっと、待ってください」
ハートを書き終わった美樹ちゃんは、その回りに四つも小さく星マークを描いていた。
描き終わったのを見計らって渡辺さんが美樹ちゃんからケチャップを奪い取る。さっさと中央に定番の形にケチャップを何度もつけた。
「渡辺さん、芸がないです」
「オムライスに芸なんかいるか。食べてお腹に入れば同じだろ?」
二人の言い合いが楽しくなります。
「葉月先輩って、そんなにたくさん食べるのですか?」
大きなタッパーを見て美樹ちゃんが何気なく言った言葉に私は固まってしまった。
「お、おい……」
渡辺さんが美樹ちゃんを慌ててせいするけど、遅かったとわかり私に謝る。
「気が利かなくて……その、悪かった」
「葉月せんぱぁーい……」
ちょっとお通夜みたいにしんみりしちゃった空気に私は無理矢理笑顔を作った。
美樹ちゃんが泣きそうな口調で話し続けそうなのを制するように早口になりそうだった。
「大丈夫、大丈夫ですよ。冷めちゃってるけど美味しく食べてくれると嬉しいです」
そういうのが精一杯だった。
私は下を向いてスプーンを持ち、一口オムライスを口に含んだ。
食べ慣れたオムライスは……雨月の思い出でいっぱいになった……。
右手にちっちゃなスプーン、左手はそのままで両方にオムライス。
むしゃくしゃ美味しそうに、好きに食べていた雨月。
雨月に……会いたい!
雨月……雨月ぅ……
涙が滲みそうなのを必死に堪えた。
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