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『編み物男子部』?ができるまで。
13 乳首事件 1
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俺が悪いんじゃない。
断言する。
どう思われたって、俺のせいなんかじゃない。
言い訳に聞こえても、事実だ。
そう思いたい。そう、思わせてくれ……。
クラスの男子生徒たちにとって、最悪の一日になった。
他のクラスも巻き込んで……。
***
事件が起こるまでの話をかいつまんで言うと……。
昨日あれから神崎川と一緒に帰った。
神崎川が降りる駅の次の駅が俺が降りる地点。
駅の近くのショッピングセンターでスポーツタオル二枚を買い、食品売り場でスポーツドリンクとレモンと一番安い大きなボトルのハチミツを購入。手痛い支出だ。
まだ少し余裕が残っていたので手芸用品売り場まで足を運ぶ。
春の時期なので置いてあるのはアクリル毛糸のみ。
並太で赤・橙・黄・緑・青の五色セットが袋に入って売られているのを発見。
財布の中身とにらめっこして購入を決めた。
ランラン気分で帰宅した。
そこまでは、よかったんだ。
朝、いつものように五時に起きてランニングに出掛けた。
中学時代は朝練で早くから学校に行っていたのが癖で、今はその時間をランニングに当てている。どうも、身体を動かさないとスッキリしない身体になっていた。
戻って来て軽くシャワーを浴びて、朝食を食べて学校に行く。それが今のスタイルになっていた。
忘れていたんだ。
スポーツドリンクどころか、はちみつレモン漬けも、スポーツタオルさえも……。
朝は大抵パンなのでそれを口に頬張りサラダと目玉焼きは諦め、レモンを洗って輪切りにしてタッパーにほり込んでハチミツをまんべんなく掛ける。
中学時代に使用してたマイ水筒を棚からごそごそ探しだし、綺麗に洗って氷を二個、冷蔵庫で冷やしてたペットボトル大のスポーツドリンクを流し込む。
時間がない時間がない時間がない!
いつもなら余裕なのに……。
律儀にマネージャーをしようとしてる俺って、やっぱり神崎川に惚れてると思った。
部屋に戻って着ていたTシャツを脱いでそれで身体を拭い、身体を拭くウエットティッシュを取り出しそれで身体を素早く拭き、そのままの状態で学校指定の服を着た。
何気ないひとつのことが、大きな過ちになる。
いつも、カッターシャツを着用する前にTシャツを着ていたのに、その時だけは忘れてしまっていた。
Tシャツを着てカッターシャツを着るのと、地肌でそのまま着るのとは大違いだということは、歩いて暫くして気がついた。目の前はこれから乗る電車の駅前だ。
え……。
硬めの肌触りのシャツが乳首を擦る……。
う、うそだろ???
軽く頭がパニクる。
何が起こってるんだ?
微かだが乳首が立ち上がってきていたのだ。
擦れた場所がうっすらと疼く。
な、何で?
訳がわかんない。
胸の場所だということは大まかに理解していても、そこが自分の乳首だとは想像の範囲外。
そんなことがあるだなんて知る由もないから、その違和感にただただ混乱する。
何も知らない俺にはそれは未知の出来事だった。
家に戻って着替え直す時間なんて全くない。
諦めと苦悶の中、そのまま学校へ向かうことにした。
そして……俺はすっかり忘れていたのだ。
今日その日、体育の授業があることに……。
断言する。
どう思われたって、俺のせいなんかじゃない。
言い訳に聞こえても、事実だ。
そう思いたい。そう、思わせてくれ……。
クラスの男子生徒たちにとって、最悪の一日になった。
他のクラスも巻き込んで……。
***
事件が起こるまでの話をかいつまんで言うと……。
昨日あれから神崎川と一緒に帰った。
神崎川が降りる駅の次の駅が俺が降りる地点。
駅の近くのショッピングセンターでスポーツタオル二枚を買い、食品売り場でスポーツドリンクとレモンと一番安い大きなボトルのハチミツを購入。手痛い支出だ。
まだ少し余裕が残っていたので手芸用品売り場まで足を運ぶ。
春の時期なので置いてあるのはアクリル毛糸のみ。
並太で赤・橙・黄・緑・青の五色セットが袋に入って売られているのを発見。
財布の中身とにらめっこして購入を決めた。
ランラン気分で帰宅した。
そこまでは、よかったんだ。
朝、いつものように五時に起きてランニングに出掛けた。
中学時代は朝練で早くから学校に行っていたのが癖で、今はその時間をランニングに当てている。どうも、身体を動かさないとスッキリしない身体になっていた。
戻って来て軽くシャワーを浴びて、朝食を食べて学校に行く。それが今のスタイルになっていた。
忘れていたんだ。
スポーツドリンクどころか、はちみつレモン漬けも、スポーツタオルさえも……。
朝は大抵パンなのでそれを口に頬張りサラダと目玉焼きは諦め、レモンを洗って輪切りにしてタッパーにほり込んでハチミツをまんべんなく掛ける。
中学時代に使用してたマイ水筒を棚からごそごそ探しだし、綺麗に洗って氷を二個、冷蔵庫で冷やしてたペットボトル大のスポーツドリンクを流し込む。
時間がない時間がない時間がない!
いつもなら余裕なのに……。
律儀にマネージャーをしようとしてる俺って、やっぱり神崎川に惚れてると思った。
部屋に戻って着ていたTシャツを脱いでそれで身体を拭い、身体を拭くウエットティッシュを取り出しそれで身体を素早く拭き、そのままの状態で学校指定の服を着た。
何気ないひとつのことが、大きな過ちになる。
いつも、カッターシャツを着用する前にTシャツを着ていたのに、その時だけは忘れてしまっていた。
Tシャツを着てカッターシャツを着るのと、地肌でそのまま着るのとは大違いだということは、歩いて暫くして気がついた。目の前はこれから乗る電車の駅前だ。
え……。
硬めの肌触りのシャツが乳首を擦る……。
う、うそだろ???
軽く頭がパニクる。
何が起こってるんだ?
微かだが乳首が立ち上がってきていたのだ。
擦れた場所がうっすらと疼く。
な、何で?
訳がわかんない。
胸の場所だということは大まかに理解していても、そこが自分の乳首だとは想像の範囲外。
そんなことがあるだなんて知る由もないから、その違和感にただただ混乱する。
何も知らない俺にはそれは未知の出来事だった。
家に戻って着替え直す時間なんて全くない。
諦めと苦悶の中、そのまま学校へ向かうことにした。
そして……俺はすっかり忘れていたのだ。
今日その日、体育の授業があることに……。
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