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女人禁制の☆あみだん☆開始!
49 GWの約束 6
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智さんが神崎川の耳元に何かを話してから立ち去り、校門前で「翔琉ーまたね!」と言い残して手をブンブン振りながら先に学校をあとにした。
完全に智さんが見えなくなったのを確認してから神崎川が立ち上がった声が聞こえた。
「よっこらせっと!お前、待たせ過ぎ」
「ごめんって……さっき言った筈なんだけど?」
「ああ?アイツに連れ込まれてただろ?」
「そういう神崎川だって、智さんを阻止してないよね?暗黙の了承みたいに無言だったよね?」
ここんところは……さすがに俺でも納得できない。
そんなことを言うのだったら、二人きりにしなければよかったんじゃないかな?
二人きりにならなかったら……智さんにバレずに済んだと思うしバレてたとしても神崎川の前では俺の口を割らせることはなかった筈だ。
誰にも知られたくなかったのに……!
薄々わかっていたとしてもほっといてくれていたんじゃないかな?って甘い考えが浮かぶ。
それほど……俺はあの事を知られたくなかったんだ……!
二人に辱しめられたこと……
二人がしていた行為……
服従行為にしか、見えなかった……
どっちも思い出すだけで、気持ちが悪くなるし寒気がする。
俺はからだをプルッと震わせ、尚も神崎川を睨み付けた。
「一時間もだぜ?……心配したんだ。……何かあったんじゃないかって……。だけど二人で信じて待とう……って言われたんだ。アイツとずっと一緒にいるのは……癪だったけどな……」
俺を信じて……待っていてくれた二人。
目頭が……熱く、滲みそうになる。
ふわり……と神崎川に抱きしめられた。
あたたかく、逞しいからだ。
この神崎川の匂いが好き。
大きな優しさに包まれる。
大好きなじょうちゃんに……
頭の中に淡々とした声が響く。
ーお前は肌の温もりも熱い熱も知ってしまって、離れられるのか?ー
田岡先輩の声が俺を攻め立てる。
ー愛おしくてたまんないもんが突然なくなる恐怖に耐えられるのか?ー
……じょうちゃんのぬくもり、この熱い熱?
……この今のぬくもりが、なくなる恐怖?
ー恋ヲスルト……友達ニハ……戻レナイ……ー
そっか……
そういうことなんだ……
俺はどうしようもない気持ちを胸に秘めて……
「ごめん……なさい……」
じょうちゃんを抱きしめ返した。
玉砕する……この想い……
粉々に砕けるとわかっているのに?
……友達になんて……戻れる筈なんか……ない!
砕けたって想いがなくなる……本気で俺は思ってたの?
そんな、安っぽい想いだったっていうの?
はっきり認識してしまった……。
好きが消える筈はないってことに。
抱きしめ合っているじょうちゃんと俺。
きょうだけ……きょうだけでも……このぬくもりを忘れさせないで!
必ずなくなる未来に恐怖をかかえながら、強く……強く……。
完全に智さんが見えなくなったのを確認してから神崎川が立ち上がった声が聞こえた。
「よっこらせっと!お前、待たせ過ぎ」
「ごめんって……さっき言った筈なんだけど?」
「ああ?アイツに連れ込まれてただろ?」
「そういう神崎川だって、智さんを阻止してないよね?暗黙の了承みたいに無言だったよね?」
ここんところは……さすがに俺でも納得できない。
そんなことを言うのだったら、二人きりにしなければよかったんじゃないかな?
二人きりにならなかったら……智さんにバレずに済んだと思うしバレてたとしても神崎川の前では俺の口を割らせることはなかった筈だ。
誰にも知られたくなかったのに……!
薄々わかっていたとしてもほっといてくれていたんじゃないかな?って甘い考えが浮かぶ。
それほど……俺はあの事を知られたくなかったんだ……!
二人に辱しめられたこと……
二人がしていた行為……
服従行為にしか、見えなかった……
どっちも思い出すだけで、気持ちが悪くなるし寒気がする。
俺はからだをプルッと震わせ、尚も神崎川を睨み付けた。
「一時間もだぜ?……心配したんだ。……何かあったんじゃないかって……。だけど二人で信じて待とう……って言われたんだ。アイツとずっと一緒にいるのは……癪だったけどな……」
俺を信じて……待っていてくれた二人。
目頭が……熱く、滲みそうになる。
ふわり……と神崎川に抱きしめられた。
あたたかく、逞しいからだ。
この神崎川の匂いが好き。
大きな優しさに包まれる。
大好きなじょうちゃんに……
頭の中に淡々とした声が響く。
ーお前は肌の温もりも熱い熱も知ってしまって、離れられるのか?ー
田岡先輩の声が俺を攻め立てる。
ー愛おしくてたまんないもんが突然なくなる恐怖に耐えられるのか?ー
……じょうちゃんのぬくもり、この熱い熱?
……この今のぬくもりが、なくなる恐怖?
ー恋ヲスルト……友達ニハ……戻レナイ……ー
そっか……
そういうことなんだ……
俺はどうしようもない気持ちを胸に秘めて……
「ごめん……なさい……」
じょうちゃんを抱きしめ返した。
玉砕する……この想い……
粉々に砕けるとわかっているのに?
……友達になんて……戻れる筈なんか……ない!
砕けたって想いがなくなる……本気で俺は思ってたの?
そんな、安っぽい想いだったっていうの?
はっきり認識してしまった……。
好きが消える筈はないってことに。
抱きしめ合っているじょうちゃんと俺。
きょうだけ……きょうだけでも……このぬくもりを忘れさせないで!
必ずなくなる未来に恐怖をかかえながら、強く……強く……。
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