私が拾ったのは仔猫なんですけど?そして私は男じゃない!【再編集版】

わらいしなみだし

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 マンションと職場の間にちょっと大きめの公園がある。平日でも賑わいを見せているけど、土日は平日の比ではないくらい大勢の家族で賑わう憩いの場になる。
 マンションや住宅街を歩いて会社に向かうのは好きではないので公園の横を通って通勤する。毎日緑のシャワーを浴びるのは心地よくてひとときの癒しを得られる貴重な時間だったりする。
 公園の中は通らない。公園の中を通ってしまうと仕事したくなくなってここでまったりしたくなる誘惑と戦わなければいけなくなるから。それでも公園の横を歩くのはやめられない。木々を、葉々を、木漏れ日を見て歩くのが好きだから。
 今日は、ちょっとどんよりしてる雲が多めで日差しは見えない。
 私のちょっとした楽しみが……。
 残念……。

 ふと公園の入り口付近に目をやる。公園の東側の入り口。ちょっと奥まった場所に段ボールが置いてある。

 ありきたりな展開?……を想像して段ボールの方に歩を進めた。

「あ……やっぱり居ましたか……」

 黒い子猫が一匹、段ボールの中で縮こまっていた。
 敷物も何もなくただ子猫だけがそこにいて、捨てられているのはすぐにわかってしまう。
 六月とはいえ、この気候じゃあ寒いんじゃないかな?
 猫の大きさをじっくり眺める。どうやら生まれたてではないようだ。何か月だろう?猫に詳しくなくてもこの小ささならまだ子猫だとわかる。

「にゃーお!」
 猫らしく声をかけてみた。猫の物真似のつもり。
 見知った人が傍に居たら絶対しないことなんだけど。

 その声にゆっくり振り向いて「ニャー」とか細く泣く子猫。黒いピカピカの毛艶はこの子猫がグルーミングを丁寧にしているせいかな?……なんて想像。

 そんなことを思っていたら子猫と目と目があった。つぶらな瞳。
 めっちゃ可愛い!
 雑種でもこの野良の真っ黒な子猫……私タイプなんですけど。

 どうしよう?
 仕事がなかったらお持ち帰りする?
 でもでもでも、ペット可のマンションだけど、私、ペット飼ったことがないから躊躇しちゃう。

 そんな私の葛藤なんか知る由もない子猫はジーっと私の方を見つめてくる。

 なんか……「お願い!もらって!」って懇願されているような……。ウルウル瞳。
 ああ、ダメダメ!
 今から会社に行ってお仕事しなきゃ……なんだから。一瞬でも絆されちゃダメ!

「ゴメンね!いい人に拾われることを祈ってるからね!」

 そう言って足早に去ることにした。
 未練を残しつつ……。
 
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