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こんなにも何かが揺らいだのは始めてだ。何かを隠してるなんて考えもしなかった。いや、少しはしてると思ったけど、大したこと無いだろうなって思ってたし、恒例行事過ぎて深く考えもしなかっただけ。けど、まさかオジィを味方に付けて京崎と家族になってるなんて。なんで何も言わないで勝手に全部決めてんの?まぁ、全力で反対されると思ったから言わなかったんだろうけどさ。実際猛烈に反対だし。つーか、あの場に居た全員知ってたよな。俺と葵だけ仲間外れとか意味解んないし。山積みの解らないに生き埋めにされてる気分だよ。いつから家族になるって決めてたんだろう。誰が言い出したのかなんて考えたくない。あの家に、ひょっこり出てきた人間が毎日ただいまとか言って帰っていくのか。マジ最悪。何でそれが俺じゃないの?俺の方が近くに居たのに。お母さんだって車の中では京崎にデレデレであんまり俺の事かまってくれなかった。もともと俺の実の親じゃないだろって言われれば、それまでなんだけどさ。でも大事な事だよ。確かに家族の問題だから俺には関係無いって幸の考えも解ってるつもりだけど。でも、それは幸だけで……。
「俺だって家族になりたいのに」
溢れた言葉は、誰かに拾われることもなく簡単に空気の中へと溶けていった。
暴れ狂うと思ってた葵は、予想に反して無言でお母さんと京崎を見てたな。まるで値踏みでもするみたいな目付きが気にくわなくて文句を言いたくなったけど、お母さんの前だからと我慢して流れる景色に目を向けた。京崎の事情は千秋から聞いたから、ある程度は知ってる。実の親の代わりに借金を払い続ける健気な子。世間一般にはそう捉えられるだろうな。借金の事を知ったのは、葵が京崎に惚れた後だった。たまたまお金の入った封筒を渡す所に出くわして、千秋に調べさせて発覚したらしい。薫と雅は気付けなかった自分を責めたみたいだけど、本人が知られたくなくて隠してたんだから、簡単にバレたら意味ないと思う。長年そういう生活をしてきたなら、隠すのも上手になるだろうし。本当、上手すぎるのも考え物だよね。
お母さんと京崎の並ぶ姿を見たくなくて、葵の学校に到着してすぐに車を降りて、約束があるから帰ると言って皆から離れた。弱虫と後ろ指を指されても構わない。ただ、ぐちゃぐちゃした何かを上手く隠し通せる自信がなかった。
「最悪」
俺の気持ちを代弁するかのように耳に入ってきた声の方へ顔を向けると、ビニール袋を持った千秋が居た。
「何で約一億二千人居る人口の中で、今日鉢合わせしないといけないわけ」
それはこっちの台詞だ、とか、強がって返す気力もない。ビニール袋に入っているのは、薫のための物ばかりなんだろうな。良いなと羨ましがっては、どうして俺には出来ないんだろうかと空しくなる。どこでズレたんだろう。どこで間違えたのかな。何で、幸のところに行けないの?本当に俺が要らなかったらどうしよう。ぐるぐると走る痛みが、目に膜を作って溢れ出す。
「何で俺は駄目なの?」
流れて止まらない涙を両手で乱暴に拭いながら、項垂れて背中は猫みたいに丸くなっていく。
「勘弁してよ」
声が上から聞こえたと思ったら、襟首を後ろから掴まれて後ろに引っ張られらて、倒れそうになるのを左足を一歩引くことで耐える。背中は伸びて千秋と目が合う。
「家に連れていくのは嫌だけど、こういうのは俺には向かないから我慢する」
何言ってんの?
「その代わり、豪華なお礼宜しく」
何に対しての?
「とっとと歩いて、本当に転ぶよ」
「ちょっ、なんだよっ」
千秋って、こんなことする人間だっけ?いや、俺が知ってる限り、こんなことをしたなんて聞いたことがない。
「どこに行く気?」
俺の質問に千秋は手を離して、同じことを二度も言わせるな、と溜め息を吐いた。
「家に連れていくって言ったんだよ」
「俺の?オジィの?」
「俺と薫の」
あー、千秋と薫のねー。確かにここからなら近いかもなぁ。
「……(は?へ?マジで言ってる?)あー、はい」
今だけは考えることを放棄したい。千秋が面倒事を薫の所へ運ぶなんて絶対に有り得ない事なのに。それが今起ころうとしてる。明日って台風だっけ?
「失礼なこと考えてない?生物買ってるから、早く冷蔵庫に入れたいだけなんだけど」
「あー」
「マジで失礼なヤツ」
「じゃあ放っておけば」
「薫だったら、放っておくなんてしないと思うから(最近はそれだけじゃない時もあるけど)」
やっぱり安定の千秋でした。まぁ、二人とも京崎の事知ってるみたいだし、色々聞くには丁度良いかもね。俺の頭が理解できるかは別として。本当は理解しないといけないんだろうけど、目を反らしたい俺が居るも事実。こんな言い訳まみれのくせして、仲間外れは嫌とか図々しいにも程があるよな。
「喧嘩したことないの?」
「ない」
「何で?」
「しろって言ってる?」
不機嫌になりそうな声色に、首を左右に振って違うと伝える。
「単純に不思議でさ。文通してたにしろ、再会して一緒に暮らし始めれば、お互いの見えなかった部分も見えてくるじゃん。些細なきっかけで喧嘩してもおかしくないのになぁって」
「……深く考えた事ないけど、知らなかった事を知るのは嬉しいし、些細なきっかけだって一方的に意見を通そうとするから喧嘩になるんでしょ」
一方的に意見を通そうとする、か。心当たりがありすぎて耳が痛い。
「薫から一方的に意見を言われたことないの?」
「ないよ。俺達の場合は全部がゼロからだったから、二人で一緒に考えて最初から作っていった感じかな。正反対でも、どこかに中立的なポイントはあるはずだから、そこを探せば良いし」
千秋が薫に全部合わせてるんだと思ってたけど、そうでもないってわけか。なんか二人の話を改めて聞いたことないから新鮮かも。
「難しいのは一人暮らしをしてた同士だと思うよ」
「何で?」
「自分のルールで成り立ってた世界に、恋人とは言え、他人を招いて一緒に暮らす訳だからね。新しい部屋を借りるにしても、相手の部屋に住むにしても必ずぶつかるよ。友達相手なら許せることも、恋人相手だと許せなかったりするとか聞いたことあるし」
「何で?恋人なら何でも許せるんじゃないの?」
「そんなだから恋人が出来ても長続きしないんだよ」
なんで今更そんな事を持ち出されないといけないのさ。高校に入ってからは身綺麗だっての。めちゃくちゃ純粋人間だし。
「わざわざ喧嘩しろって事?それより楽しい方が良いじゃん」
「幸慈とは喧嘩ばかりに見えるけど」
当たり前のように出てきた幸慈の名前に足を止める。
「幸慈幸慈って……なんでそんなに仲良くなってるわけ?」
「親しければ名前で呼び合うのは普通だろ」
それはそうだ。当たり前の事。なのに脳味噌がざわついてくらくらする。俺一人が、世界からのけ者にされてる気分だ。
「歩いてくれないと困るんだけど」
「行ったとして、何があるわけ?」
「さぁ。でも、少しなら知らなかった時間を知れるんじゃない」
知らなかった時間。それをなんで千秋が全部知ってるみたいに言ってんの?俺が知りたくてしかたないことを。
「気にくわないだろうけど、こっちは愛とか恋ってものを幸慈に向けてないから、その分懐に入りやすかったとでも思いなよ。薫が先に親しくなったから、俺もついでに知ったって感じだけど。で、来るの?来ないの?」
歩こうとしない俺に、千秋は何でもないような目をして聞いてきた。
「俺の薫は優しいから、同情の言葉なら言ってくれると思うよ」
「幸慈だって優しいし」
「そうだね。だから光臣に手を差し出したんじゃない?」
千秋の言葉に両手を拳にして握り締める。
「だからって家族はないだろ!他に方法はあったのにっ、なんで家族なのさ!俺が居たい場所を平気で奪って、一人占めしてる姿が心底憎いよ!俺の場所なのに!あそこに帰るのは俺が良い!でもっ……幸慈は違う」
それが、嫌でも解るから、言葉が意味を失くしていくんだ。何を言っても、届かないって思う。朝の三人を見た時、俺が割って入る場所なんて無いんだと思い知らされた。大切にしてたはずなのに。こんな簡単に取られるなんて思わなかったな。
「悪い。千秋に言っても意味ないのにな。完全に八つ当たりした」
項垂れて謝罪を口にしても、当然気持ちは晴れない。
「俺も怖かった」
千秋からの予想してなかった言葉に、同情から嘘でも吐かれてるんじゃないかと疑いの目を向けた。
「薫と離れて、手紙だけが俺と薫を繋いでくれた。文通なんて、可愛いの一言で終わるものかもしれない。でも、俺にとっては薫を繋ぎ止めるたった一つの方法だったんだ。薫の好きを俺以外に向けてほしくない。奪われたくない。今思えば、がむしゃらだったな」
子供だったんだから、文通が楽しいとかで無邪気に続いてたものだと思ってた。でも、千秋にとっては違ったらしい。当人同士にしか解らないとか言うけど、結局は個人の受け止め方次第で変わるんだな。
「今はがむしゃらじゃないって事?」
「まぁ、考える余裕は出来たからね。誰かさんみたいに脳ミソがパンクする事はないよ」
遠巻きか直球か解らないけど、確実にバカにされたのだけは解る。
「これがドッキリなら早く看板持ってきてほしいよ」
「現実だから無理」
それが気に食わないんだってば。初対面の相手が京崎と同じ問題抱えて前に現れたとしても、絶対に家族になろうなんて考えない。京崎だから、そうなっても良い思ったんだ。
「仮に、薫か雅が京崎の立場として幸慈の前に現れても、同じ事をするだろうね」
解ってる。幸慈の世界はモノクロで狭かった。それが今は鮮やかで広がり始めてる。その世界を守るために決めた選択で、それを選んだのは京崎だ。周りもそれを喜んで受け入れた。それぞれが違う世界を生きてるはずなのに、編み物を編むように絡まって、繋がっていってる。俺の世界だけが繋がれないまま、置き去りになってる気分だ。
「それが俺でも、同じ事をするって言える?」
「俺達に相談を持ち込むんじゃないか?即決はしないだろ」
ほら、やっぱり俺だけが独りだ。
「茜は好きを持ってるから」
「またそれ?いい加減にしてよ。聞き飽きたってば」
「愛に殺されかけたんだから、そんなものを向けてくる他人ともう一度家族になるなんて、考えたくもないんだろ」
「俺は、俺を受け入れてほしいだけで、それだけなのに」
なんでこんなに難しいの?恋をしただけなのに。拒否されても、それを手放せなくて、叶えたくて必死になることの何が駄目なのさ。
「行き過ぎた愛情は怖いだけだからね。ニュースでも痴情のもつれとか聞くし。あー、身近にストーカーになったヤツも居たなぁ」
冷めた目を向けてくる千秋の視線が、俺の事だと訴えてくる。昨日窓を叩いて薫を怖がらせたこと根に持ってるな。
「そろそろ歩いてよ。卵が腐る」
「俺が行くこと、薫は嫌がらないの?」
「前もって連絡するから平気。でも、話すだけ話したら帰ってよ」
早くに帰したがるなら招かなきゃ良いのに。肩を竦めながら足を動かし始めると、千秋も歩きだした。
「因みに、幸慈はキスされても何も感じないらしいよ」
「大丈夫だって。完璧な殺意を持って殺しに来るから」
「……それのどこが大丈夫なのか理解出来ない(殺したくなるほど嫌って事だと思うけど)」
だよね。俺もそう思う。でも、本当に何も感じないよりかはマシだと思うようにしたんです。
「てか、どこ情報!?」
「本人に聞いた。警察に駆け込まれなくて良かったね」
本人?本人って本人?何も思わないって言ってたの?じゃあ、あの殺意は、本気の嫌、からきてるわけ?
「ないないない。ないよ。なしだって。なしなし。照れ隠し的なものだって。そうだって。そうそう。それしかない。ないんだよ。でないと駄目でしょ。駄目なんだよ。駄目なんだよなぁ」
「動揺が口から駄々漏れだけど。もしかして、その状態で幸慈の家行くつもりだったとか?」
「行ってきた」
朝幸慈の家に行ったこと、京崎の学校まで行って一人考え事をしたくて側を離れたことを、なるべく順をおって説明した。
「(秋谷からの報告通りだな)」
「お母さんに酷いことを言ったら責めてやるつもりだった。でも、そんな事なくて。むしろお母さんが京崎にベッタリで。それがすごく嫌だった」
「(まぁ、確かにベッタリだったな)そこまで光臣が嫌いな理由って何?」
嫌い?嫌いじゃない。むしろどうでも良い。どこの誰でも良かったのに。
「京崎は家族を知らないから嫌なんだ」
「……あぁ、家族になれば友達とは違う好意が生まれるからね。それが恋だったら面倒なわけか」
千秋の言葉に目を細めて歩幅を緩める。色んな家族の形があるから、養子制度にも反対はしない。でも、それに幸が絡んでるなら話は別。
「俺の場所なのに」
「へぇー意外」
何が意外なのか解らなくて、前を向いたままの千秋の背中に視線をぶつける。
「一緒に居られれば兄弟でも何でも良いんだ。俺は、何でも良くないけど」
千秋の試すような言葉に、情けなくも反論したくなった。
「何でも良いわけない。恋人が良いに決まってるし」
「じゃあ、茜の言う俺の場所って何?」
「は?」
改めて聞かれて、すぐに答えてやろうと思ったのに、これといった言葉が思い付かなくて、言い返せなかった。俺の場所って、どこだろう。あんなにこだわってたのに、今はそれが解らない。
「兄弟になりたいなら光臣に場所を取られたって言っても良いけど、それは違うみたいだし。かといって保護者のようになりたいわけでも、仲の良い友人として隣に居たいわけでもない。なら、どの立場の人間も茜の場所を取った事にはならないわけだけど。それでもまだ自分の場所を取られたなんて思うなら、駄々っ子としか言いようがない」
「駄々っ子は言いすぎでしょ」
「そう?幸慈の恋人という場所はまだ誰のものでもないのに、勝手に取られたとか言ってふて腐れてる人間は、駄々っ子が丁度良いと思うけど」
千秋の言う駄々っ子というものには納得出来ないけど、内容は俺を黙らせるのに充分だった。確かにそうだ。俺は幸の近くに居たいって思うばかりで、それが自分の望む形だと思ってた。確かに一番近くに居るのは俺が良い。でも、近ければ何でも良いわけじゃないよな。だって、俺は幸からの愛が欲しいんだから。家族愛とか友情の好きじゃない。たった一人しか貰えない愛。確かに、それがあって最終的に家族になるのかもしれないけど。それは今じゃない
「でも、このままじゃ何も進まない。幸慈に否定されたままじゃ」
「それは、無責任な自分が背負った業だと思うしかないよ」
今までの行いか。またここで過去の自分に足元をすくわれるとはね。あの頃の自分を正当化するつもりはない。あの時はあの時で楽しんでたのも事実だし。まぁ、業だと言われるなんて思ってなかったけどね。
「今までの関係を終わらせても、あったことが白紙になるわけじゃない。まぁ、それは実際に経験して肝が冷えたと思うけど。そういうのがこれから先、絶対に無いなんて言える?」
正直、言いきれない。
「言いきれないだろ。幸慈はそれも怖いんだよ。まぁ、最低な事をしてきたんだから、良い薬だと俺は思ったけど。幸慈からすれば、茜からの好きが向けられ続けている限り、直接的でなくても人が死ぬきっかけに自分がなるんじゃないかって不安なんだろ」
「そんなのっ……」
「関係ない。なんて言うつもりなら今すぐ口を閉じろ」
急に冷たくなった千秋の言葉に、口を閉じる。関係ない。その場しのぎでも、そう言えたら良かった。
「現に幸慈が茜を拒絶した原因がそうだろ」
そうだ。俺が死ねと言ったから。絶対に言ったら駄目な言葉だったのに。
「いつも後になって気づいてばかりだと、本当に手の届かない場所に行くかもな」
「何がなんでも見つけ出すに決まってる」
「拒絶しかなくても?」
そんなの、今に始まった事じゃない。なのに、何で今までとは違う恐怖が体を這い回ろうとするんだ。
「茜の理想や夢が正しいと決めつけて押し付けた先に、幸慈の幸福は本当にあるの?」
ある。そう答えるのは俺の理想。解ってるよ。幸には幸の考えがあって、生き方がある。それでも、何もしないままいたら忘れられるかもしれない。簡単に現れて消える虹みたいに。色だけ。色だけが幸の世界にいるとして、同じ色の名前を持つ俺は、虹と同じように消えるのかな。それとも、覚えていてくれる?あの虹も、幸にとっては大切なものになってるかな?
思考回路はぐるぐるでゴールが見えないのに、足は千秋の後を追いかけて動き続ける。今は目指す場所があるって事が、唯一の救いに思えた。
「俺だって家族になりたいのに」
溢れた言葉は、誰かに拾われることもなく簡単に空気の中へと溶けていった。
暴れ狂うと思ってた葵は、予想に反して無言でお母さんと京崎を見てたな。まるで値踏みでもするみたいな目付きが気にくわなくて文句を言いたくなったけど、お母さんの前だからと我慢して流れる景色に目を向けた。京崎の事情は千秋から聞いたから、ある程度は知ってる。実の親の代わりに借金を払い続ける健気な子。世間一般にはそう捉えられるだろうな。借金の事を知ったのは、葵が京崎に惚れた後だった。たまたまお金の入った封筒を渡す所に出くわして、千秋に調べさせて発覚したらしい。薫と雅は気付けなかった自分を責めたみたいだけど、本人が知られたくなくて隠してたんだから、簡単にバレたら意味ないと思う。長年そういう生活をしてきたなら、隠すのも上手になるだろうし。本当、上手すぎるのも考え物だよね。
お母さんと京崎の並ぶ姿を見たくなくて、葵の学校に到着してすぐに車を降りて、約束があるから帰ると言って皆から離れた。弱虫と後ろ指を指されても構わない。ただ、ぐちゃぐちゃした何かを上手く隠し通せる自信がなかった。
「最悪」
俺の気持ちを代弁するかのように耳に入ってきた声の方へ顔を向けると、ビニール袋を持った千秋が居た。
「何で約一億二千人居る人口の中で、今日鉢合わせしないといけないわけ」
それはこっちの台詞だ、とか、強がって返す気力もない。ビニール袋に入っているのは、薫のための物ばかりなんだろうな。良いなと羨ましがっては、どうして俺には出来ないんだろうかと空しくなる。どこでズレたんだろう。どこで間違えたのかな。何で、幸のところに行けないの?本当に俺が要らなかったらどうしよう。ぐるぐると走る痛みが、目に膜を作って溢れ出す。
「何で俺は駄目なの?」
流れて止まらない涙を両手で乱暴に拭いながら、項垂れて背中は猫みたいに丸くなっていく。
「勘弁してよ」
声が上から聞こえたと思ったら、襟首を後ろから掴まれて後ろに引っ張られらて、倒れそうになるのを左足を一歩引くことで耐える。背中は伸びて千秋と目が合う。
「家に連れていくのは嫌だけど、こういうのは俺には向かないから我慢する」
何言ってんの?
「その代わり、豪華なお礼宜しく」
何に対しての?
「とっとと歩いて、本当に転ぶよ」
「ちょっ、なんだよっ」
千秋って、こんなことする人間だっけ?いや、俺が知ってる限り、こんなことをしたなんて聞いたことがない。
「どこに行く気?」
俺の質問に千秋は手を離して、同じことを二度も言わせるな、と溜め息を吐いた。
「家に連れていくって言ったんだよ」
「俺の?オジィの?」
「俺と薫の」
あー、千秋と薫のねー。確かにここからなら近いかもなぁ。
「……(は?へ?マジで言ってる?)あー、はい」
今だけは考えることを放棄したい。千秋が面倒事を薫の所へ運ぶなんて絶対に有り得ない事なのに。それが今起ころうとしてる。明日って台風だっけ?
「失礼なこと考えてない?生物買ってるから、早く冷蔵庫に入れたいだけなんだけど」
「あー」
「マジで失礼なヤツ」
「じゃあ放っておけば」
「薫だったら、放っておくなんてしないと思うから(最近はそれだけじゃない時もあるけど)」
やっぱり安定の千秋でした。まぁ、二人とも京崎の事知ってるみたいだし、色々聞くには丁度良いかもね。俺の頭が理解できるかは別として。本当は理解しないといけないんだろうけど、目を反らしたい俺が居るも事実。こんな言い訳まみれのくせして、仲間外れは嫌とか図々しいにも程があるよな。
「喧嘩したことないの?」
「ない」
「何で?」
「しろって言ってる?」
不機嫌になりそうな声色に、首を左右に振って違うと伝える。
「単純に不思議でさ。文通してたにしろ、再会して一緒に暮らし始めれば、お互いの見えなかった部分も見えてくるじゃん。些細なきっかけで喧嘩してもおかしくないのになぁって」
「……深く考えた事ないけど、知らなかった事を知るのは嬉しいし、些細なきっかけだって一方的に意見を通そうとするから喧嘩になるんでしょ」
一方的に意見を通そうとする、か。心当たりがありすぎて耳が痛い。
「薫から一方的に意見を言われたことないの?」
「ないよ。俺達の場合は全部がゼロからだったから、二人で一緒に考えて最初から作っていった感じかな。正反対でも、どこかに中立的なポイントはあるはずだから、そこを探せば良いし」
千秋が薫に全部合わせてるんだと思ってたけど、そうでもないってわけか。なんか二人の話を改めて聞いたことないから新鮮かも。
「難しいのは一人暮らしをしてた同士だと思うよ」
「何で?」
「自分のルールで成り立ってた世界に、恋人とは言え、他人を招いて一緒に暮らす訳だからね。新しい部屋を借りるにしても、相手の部屋に住むにしても必ずぶつかるよ。友達相手なら許せることも、恋人相手だと許せなかったりするとか聞いたことあるし」
「何で?恋人なら何でも許せるんじゃないの?」
「そんなだから恋人が出来ても長続きしないんだよ」
なんで今更そんな事を持ち出されないといけないのさ。高校に入ってからは身綺麗だっての。めちゃくちゃ純粋人間だし。
「わざわざ喧嘩しろって事?それより楽しい方が良いじゃん」
「幸慈とは喧嘩ばかりに見えるけど」
当たり前のように出てきた幸慈の名前に足を止める。
「幸慈幸慈って……なんでそんなに仲良くなってるわけ?」
「親しければ名前で呼び合うのは普通だろ」
それはそうだ。当たり前の事。なのに脳味噌がざわついてくらくらする。俺一人が、世界からのけ者にされてる気分だ。
「歩いてくれないと困るんだけど」
「行ったとして、何があるわけ?」
「さぁ。でも、少しなら知らなかった時間を知れるんじゃない」
知らなかった時間。それをなんで千秋が全部知ってるみたいに言ってんの?俺が知りたくてしかたないことを。
「気にくわないだろうけど、こっちは愛とか恋ってものを幸慈に向けてないから、その分懐に入りやすかったとでも思いなよ。薫が先に親しくなったから、俺もついでに知ったって感じだけど。で、来るの?来ないの?」
歩こうとしない俺に、千秋は何でもないような目をして聞いてきた。
「俺の薫は優しいから、同情の言葉なら言ってくれると思うよ」
「幸慈だって優しいし」
「そうだね。だから光臣に手を差し出したんじゃない?」
千秋の言葉に両手を拳にして握り締める。
「だからって家族はないだろ!他に方法はあったのにっ、なんで家族なのさ!俺が居たい場所を平気で奪って、一人占めしてる姿が心底憎いよ!俺の場所なのに!あそこに帰るのは俺が良い!でもっ……幸慈は違う」
それが、嫌でも解るから、言葉が意味を失くしていくんだ。何を言っても、届かないって思う。朝の三人を見た時、俺が割って入る場所なんて無いんだと思い知らされた。大切にしてたはずなのに。こんな簡単に取られるなんて思わなかったな。
「悪い。千秋に言っても意味ないのにな。完全に八つ当たりした」
項垂れて謝罪を口にしても、当然気持ちは晴れない。
「俺も怖かった」
千秋からの予想してなかった言葉に、同情から嘘でも吐かれてるんじゃないかと疑いの目を向けた。
「薫と離れて、手紙だけが俺と薫を繋いでくれた。文通なんて、可愛いの一言で終わるものかもしれない。でも、俺にとっては薫を繋ぎ止めるたった一つの方法だったんだ。薫の好きを俺以外に向けてほしくない。奪われたくない。今思えば、がむしゃらだったな」
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遠巻きか直球か解らないけど、確実にバカにされたのだけは解る。
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「現実だから無理」
それが気に食わないんだってば。初対面の相手が京崎と同じ問題抱えて前に現れたとしても、絶対に家族になろうなんて考えない。京崎だから、そうなっても良い思ったんだ。
「仮に、薫か雅が京崎の立場として幸慈の前に現れても、同じ事をするだろうね」
解ってる。幸慈の世界はモノクロで狭かった。それが今は鮮やかで広がり始めてる。その世界を守るために決めた選択で、それを選んだのは京崎だ。周りもそれを喜んで受け入れた。それぞれが違う世界を生きてるはずなのに、編み物を編むように絡まって、繋がっていってる。俺の世界だけが繋がれないまま、置き去りになってる気分だ。
「それが俺でも、同じ事をするって言える?」
「俺達に相談を持ち込むんじゃないか?即決はしないだろ」
ほら、やっぱり俺だけが独りだ。
「茜は好きを持ってるから」
「またそれ?いい加減にしてよ。聞き飽きたってば」
「愛に殺されかけたんだから、そんなものを向けてくる他人ともう一度家族になるなんて、考えたくもないんだろ」
「俺は、俺を受け入れてほしいだけで、それだけなのに」
なんでこんなに難しいの?恋をしただけなのに。拒否されても、それを手放せなくて、叶えたくて必死になることの何が駄目なのさ。
「行き過ぎた愛情は怖いだけだからね。ニュースでも痴情のもつれとか聞くし。あー、身近にストーカーになったヤツも居たなぁ」
冷めた目を向けてくる千秋の視線が、俺の事だと訴えてくる。昨日窓を叩いて薫を怖がらせたこと根に持ってるな。
「そろそろ歩いてよ。卵が腐る」
「俺が行くこと、薫は嫌がらないの?」
「前もって連絡するから平気。でも、話すだけ話したら帰ってよ」
早くに帰したがるなら招かなきゃ良いのに。肩を竦めながら足を動かし始めると、千秋も歩きだした。
「因みに、幸慈はキスされても何も感じないらしいよ」
「大丈夫だって。完璧な殺意を持って殺しに来るから」
「……それのどこが大丈夫なのか理解出来ない(殺したくなるほど嫌って事だと思うけど)」
だよね。俺もそう思う。でも、本当に何も感じないよりかはマシだと思うようにしたんです。
「てか、どこ情報!?」
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本人?本人って本人?何も思わないって言ってたの?じゃあ、あの殺意は、本気の嫌、からきてるわけ?
「ないないない。ないよ。なしだって。なしなし。照れ隠し的なものだって。そうだって。そうそう。それしかない。ないんだよ。でないと駄目でしょ。駄目なんだよ。駄目なんだよなぁ」
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「お母さんに酷いことを言ったら責めてやるつもりだった。でも、そんな事なくて。むしろお母さんが京崎にベッタリで。それがすごく嫌だった」
「(まぁ、確かにベッタリだったな)そこまで光臣が嫌いな理由って何?」
嫌い?嫌いじゃない。むしろどうでも良い。どこの誰でも良かったのに。
「京崎は家族を知らないから嫌なんだ」
「……あぁ、家族になれば友達とは違う好意が生まれるからね。それが恋だったら面倒なわけか」
千秋の言葉に目を細めて歩幅を緩める。色んな家族の形があるから、養子制度にも反対はしない。でも、それに幸が絡んでるなら話は別。
「俺の場所なのに」
「へぇー意外」
何が意外なのか解らなくて、前を向いたままの千秋の背中に視線をぶつける。
「一緒に居られれば兄弟でも何でも良いんだ。俺は、何でも良くないけど」
千秋の試すような言葉に、情けなくも反論したくなった。
「何でも良いわけない。恋人が良いに決まってるし」
「じゃあ、茜の言う俺の場所って何?」
「は?」
改めて聞かれて、すぐに答えてやろうと思ったのに、これといった言葉が思い付かなくて、言い返せなかった。俺の場所って、どこだろう。あんなにこだわってたのに、今はそれが解らない。
「兄弟になりたいなら光臣に場所を取られたって言っても良いけど、それは違うみたいだし。かといって保護者のようになりたいわけでも、仲の良い友人として隣に居たいわけでもない。なら、どの立場の人間も茜の場所を取った事にはならないわけだけど。それでもまだ自分の場所を取られたなんて思うなら、駄々っ子としか言いようがない」
「駄々っ子は言いすぎでしょ」
「そう?幸慈の恋人という場所はまだ誰のものでもないのに、勝手に取られたとか言ってふて腐れてる人間は、駄々っ子が丁度良いと思うけど」
千秋の言う駄々っ子というものには納得出来ないけど、内容は俺を黙らせるのに充分だった。確かにそうだ。俺は幸の近くに居たいって思うばかりで、それが自分の望む形だと思ってた。確かに一番近くに居るのは俺が良い。でも、近ければ何でも良いわけじゃないよな。だって、俺は幸からの愛が欲しいんだから。家族愛とか友情の好きじゃない。たった一人しか貰えない愛。確かに、それがあって最終的に家族になるのかもしれないけど。それは今じゃない
「でも、このままじゃ何も進まない。幸慈に否定されたままじゃ」
「それは、無責任な自分が背負った業だと思うしかないよ」
今までの行いか。またここで過去の自分に足元をすくわれるとはね。あの頃の自分を正当化するつもりはない。あの時はあの時で楽しんでたのも事実だし。まぁ、業だと言われるなんて思ってなかったけどね。
「今までの関係を終わらせても、あったことが白紙になるわけじゃない。まぁ、それは実際に経験して肝が冷えたと思うけど。そういうのがこれから先、絶対に無いなんて言える?」
正直、言いきれない。
「言いきれないだろ。幸慈はそれも怖いんだよ。まぁ、最低な事をしてきたんだから、良い薬だと俺は思ったけど。幸慈からすれば、茜からの好きが向けられ続けている限り、直接的でなくても人が死ぬきっかけに自分がなるんじゃないかって不安なんだろ」
「そんなのっ……」
「関係ない。なんて言うつもりなら今すぐ口を閉じろ」
急に冷たくなった千秋の言葉に、口を閉じる。関係ない。その場しのぎでも、そう言えたら良かった。
「現に幸慈が茜を拒絶した原因がそうだろ」
そうだ。俺が死ねと言ったから。絶対に言ったら駄目な言葉だったのに。
「いつも後になって気づいてばかりだと、本当に手の届かない場所に行くかもな」
「何がなんでも見つけ出すに決まってる」
「拒絶しかなくても?」
そんなの、今に始まった事じゃない。なのに、何で今までとは違う恐怖が体を這い回ろうとするんだ。
「茜の理想や夢が正しいと決めつけて押し付けた先に、幸慈の幸福は本当にあるの?」
ある。そう答えるのは俺の理想。解ってるよ。幸には幸の考えがあって、生き方がある。それでも、何もしないままいたら忘れられるかもしれない。簡単に現れて消える虹みたいに。色だけ。色だけが幸の世界にいるとして、同じ色の名前を持つ俺は、虹と同じように消えるのかな。それとも、覚えていてくれる?あの虹も、幸にとっては大切なものになってるかな?
思考回路はぐるぐるでゴールが見えないのに、足は千秋の後を追いかけて動き続ける。今は目指す場所があるって事が、唯一の救いに思えた。
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氷の第一王子、野獣の第二王子、知略の第三王子――最強のアルファ兄弟から、匂いを嗅がれ、抱きつかれ、執着される日々。
「私はただの執事です。平穏に仕事をさせてください」
辞表を出せば即却下、他国へ逃げれば奪還作戦。
これは、無自覚に王子たちを癒やしてしまった最強執事が、国ぐるみで溺愛され、外堀を埋められていくお仕事&逆ハーレムBLファンタジー!
【完結】毎日きみに恋してる
藤吉めぐみ
BL
青春BLカップ1次選考通過しておりました!
応援ありがとうございました!
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その日、澤下壱月は王子様に恋をした――
高校の頃、王子と異名をとっていた楽(がく)に恋した壱月(いづき)。
見ているだけでいいと思っていたのに、ちょっとしたきっかけから友人になり、大学進学と同時にルームメイトになる。
けれど、恋愛模様が派手な楽の傍で暮らすのは、あまりにも辛い。
けれど離れられない。傍にいたい。特別でありたい。たくさんの行きずりの一人にはなりたくない。けれど――
このまま親友でいるか、勇気を持つかで揺れる壱月の切ない同居ライフ。
【完結】ルガルの星―冷徹な社長は、僕の運命を知っていた―
綾波絢斗
BL
この世界には、二つの特別な称号を持つ者たちが存在する。
一つは、絶対的な権力を持つ王の称号――ルガル(lugal)。
もう一つは、ルガルと対をなし、その力を補う「番」――ムル(mul)。
ルガルは生まれながらに選ばれし存在。
国家からエリート教育と地位を与えられ、能力に応じて厳格なランク分けが行われる。
最上位のルガルは、政治さえも動かす絶対者だ。
一方で、ムルは生まれた瞬間にはその正体がわからない。
遺伝子検査や学力テストを経て候補が絞られるが、
最終的に「真のムル」かどうかを見極められるのは――ルガルだけ。
ムルが覚醒したとき、同じ場所に「紋章」が現れ、その瞬間から、ルガルとムルの力は共鳴し始める。
ムルの能力はルガルの力を最大限に引き出す。
ゆえにルガルたちは、自らのムルを求め、時には他人のムル候補を奪い合う。
そして、すべての出生データと遺伝情報を管理するのは、
巨大企業イルジオン――国家をも超える存在。
その頂点に立つ社長、一条レイ。
冷徹なルガルの頂点に君臨する彼が「自分のムル」と出会った。
【16+4話完結】虚な森の主と、世界から逃げた僕〜転生したら甘すぎる独占欲に囚われました〜
キノア9g
BL
「貴族の僕が異世界で出会ったのは、愛が重すぎる“森の主”でした。」
平凡なサラリーマンだった蓮は、気づけばひ弱で美しい貴族の青年として異世界に転生していた。しかし、待ち受けていたのは窮屈な貴族社会と、政略結婚という重すぎる現実。
そんな日常から逃げ出すように迷い込んだ「禁忌の森」で、蓮が出会ったのは──全てが虚ろで無感情な“森の主”ゼルフィードだった。
彼の周囲は生命を吸い尽くし、あらゆるものを枯らすという。だけど、蓮だけはなぜかゼルフィードの影響を受けない、唯一の存在。
「お前だけが、俺の世界に色をくれた」
蓮の存在が、ゼルフィードにとってかけがえのない「特異点」だと気づいた瞬間、無感情だった主の瞳に、激しいまでの独占欲と溺愛が宿る。
甘く、そしてどこまでも深い溺愛に包まれる、異世界ファンタジー
異世界転生した俺のフェロモンが「全種族共通の特効薬」だった件 ~最強の獣人たちに囲まれて、毎日代わりばんこに可愛がられています~
たら昆布
BL
獣人の世界に異世界転生した人間が愛される話
一部終了
二部終了
ジャスミン茶は、君のかおり
霧瀬 渓
BL
アルファとオメガにランクのあるオメガバース世界。
大学2年の高位アルファ高遠裕二は、新入生の三ツ橋鷹也を助けた。
裕二の部活後輩となった鷹也は、新歓の数日後、放火でアパートを焼け出されてしまう。
困った鷹也に、裕二が条件付きで同居を申し出てくれた。
その条件は、恋人のフリをして虫除けになることだった。
闘乱世界ユルヴィクス -最弱と最強神のまったり世直し旅!?-
mao
BL
力と才能が絶対的な存在である世界ユルヴィクスに生まれながら、何の力も持たずに生まれた無能者リーヴェ。
無能であるが故に散々な人生を送ってきたリーヴェだったが、ある日、将来を誓い合った婚約者ティラに事故を装い殺されかけてしまう。崖下に落ちたところを不思議な男に拾われたが、その男は「神」を名乗るちょっとヤバそうな男で……?
天才、秀才、凡人、そして無能。
強者が弱者を力でねじ伏せ支配するユルヴィクス。周りをチート化させつつ、世界の在り方を変えるための世直し旅が、今始まる……!?
※一応はバディモノですがBL寄りなので苦手な方はご注意ください。果たして愛は芽生えるのか。
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