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一章
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しおりを挟むあたしはあずき。元々はハッカーで国家機密までも全て暴けるほどの技術をあたしには持っていた。でも、今は普通の学校の教師をやっている。
「そんなことより! 『フェルさん』が出てる小説を買わなきゃ!!」
時間が経ち大人になったあたしの唯一の楽しみがこの小説を読むこと。一足先に公式サイトを見て発売日を把握し発売日が来たらあたしはそれを即買いに行っては読む。そして、仕事をして帰って作者の考えの伝えたい事やこの物語はこの後どうなるか考察してみる。
そんな毎日を送っています。
そんな感じで今日も七瀬さんとばったり会いました。
「にしし、あずきちゃん!!」
「七瀬さん?どうしましたか?」
「あのね、キーボードは出来たりする?」
「出来ますけど…ある程度の音とかの高さや音感を把握出来たら…」
「ほほぉ~。一緒にアイドルしない?」
「え……?」
七瀬さんは突然アイドル活動の誘いをあたしにしたのです。
「……あの…七瀬さんは何を…? あたし、嫌ですよ?」
「りーちゃんはトップアーティストで、もしかしたら久しぶり会えるかもしれないよ?」
「うぐっ! でも…あたしには……人前に出るなんて向いてませんし…セーヌちゃんは…可愛いからファンも増えたし…あたしみたいな人を誘っても無意味ですよ?」
そうあたしが断ると七瀬さんはちょっと困った顔をした。
「そもそも、あたしをどうして誘おうも思ったんですか?」
「それは~、あずきちゃんってインテリ系で大人になってから髪短くなってるから王子様っぽいし、おめめは大きいから女の子らしさが残ってるからあずきちゃんに萌えを感じちゃって!」
「いつからおっさん思考になったんですか!? あたしを口説くみたいに褒めないでくださいよ!?」
「えー、率直な感想を言ってるだけだよー。」
七瀬さんは見た目に反して学生の頃よりも素直な女性になっていた。しかも色々と大きいから嫉妬してしまいそう…。
「そ、そんなに褒められても行かないのは行かないです!」
「変なところは相変わらず頑固だなぁ。」
「悪かったですね。あたしは人前には出たくないんです!!」
「でも、教師してるじゃん?」
「…それは……こっちの方があたしの出来ることが出来そうだと思ったし七瀬さんみたいにまっすぐは進めないですよ。それに大人になったんですから次は子供達にバトンを渡す歳になるまで色々教えていくのが大人の務めだと思っています。」
「じゃあ。これあげるよ。」
七瀬さんはあたしに本を渡す。
「こ、これは!!『あの小説』のこ、公式ファンブックと…『新訳学園編』の本…!!それはとてもレアなやつじゃないですか!?ネットオークションでは…10万ぐらい掛かる…」
「アイドルしよ?」
「物で釣る気ですか!?」
「にしし、この本ね~、あずきちゃんの為に100万円払って買ってきたの~。今日は誕生日でしょ?」
「まさか…自分の特性のおもてなし魔法を使って万札を大量に……」
「お金ならいくらでもあるよ♡」
「まっ!?」
あたしは必死に悩んだ…まさか…目の前に公式ファンブックと『新訳学園編』の本…しかも全巻……しかし…人の前には出たくない! どうしよう………。
「その…アイドルの話にのります!」
やっぱり欲には勝てなかった。
「ありがとう…!あずきちゃんは一生親友だよー!」
「なんか都合良いですね…」
あたしは苦笑いする。
「あと、あずきちゃんに彼氏が出来たら良いね!」
「うるさい!!」
「怒られちゃった。」
あたしは怒って帰ろうとするが七瀬さんは慌ててあたしを引き止める。
「まだ何かありますか? 用件がそれだけならあたしは乗りますので余計な雑談は遠慮させてもらいます。」
「わぁぁ!? 違うよ! 今日はあずきちゃんの誕生日!たしか今日は四月四日でしょ?
だから2人で飲みに行こうかと思って。行かない?」
「それなら…先に言ってくださいよ…。行きましょう」
あたしは照れ隠しをしてクールに振る舞う。やっぱり好きなキャラの影響を受けてしまって恥ずかしい…。
「それで…なんで私のところなんじゃ?」
飲みに行って数時間したところ相変わらず七瀬さんはテキーラを75杯飲んでベロンベロンになっていた。
「よっしゃぁぁぁぁ!!あずにゃん!もっと飲んでいくよ!!」
「もうよしてくださいよ!七瀬さん。騒ぎ過ぎたらマスターの娘さんみたいな人が起きるじゃないですか!?」
その後七瀬さんが爆睡してあたしらはマスターのお店にお泊りするというのは言うまでもない。
続く。
※『』友人様の小説より。一部引用しました。
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