勇者ブレイドの冒険~無能な勇者(リーダー)呼ばわりで皆脱退?!でもかわいい女の子たちとハーレムパーティー組んだんで戻りたいと言っても遅い!

三浦ウィリアム

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第1章~無能な勇者~

第4話Part.3~君のためにも必ず勝つ~

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「さっきどうして謝ったんですか?」

 シューインと決闘することが決まった俺はギルド裏手にある空き地へ行く。ここで決闘を行うのだが、決闘用に用意された防具を装着している時にミリアからさっき謝ったことについて尋ねれられた。俺は用意された防具を装着しながら

「俺がもっと用心していればこうはならなかったかもしれないことに巻き込んでしまったからだ。」

 自分が確たる証拠を持っておらず不要な決闘を行わされることになり、そしてもし自分が負けたら彼女自身も汚名を被ってしまうことだって有り得る。もっと自分がしっかりとしていればよかったんだと俺はもう一度謝った。

「謝らないでください。私も何も言えなかったですし……。」

 ミリアは目を伏せながら沈んだ声で俺にそう答える。彼女も責任を感じてしまっているようだ。俺はその時丁度防具を手足と胴体に装着し終わった。そして彼女のすぐ近くまで行き、彼女の両肩に手を置いた。ミリアは顔を上げて「どうしたんですか?」と怪訝そうな顔をして尋ねた。

「必ず勝ってくる。」

 俺は彼女のためにも必ず勝たなければならない。俺は闘いに向かうため彼女に背を向けて空き地の中心へと歩みを進めながら頭部の防具を装着した。
 今回の決闘用の防具は怪我を少なくするために身体中に防具を装着している。木剣での決闘なので防具も多少は軽い素材で作られてはいるものの、やはり全身装備はかなり重さを感じる。だがそれはシューインの方も同じ。
 俺は片手木剣と木盾を持ってシューインの準備を待った。

 元々草原の街道沿いに作られたこのロデードの町、この空き地はその草原の名残があった。足を踏み鳴らしてみると地面は非常に柔らかく、攻撃で吹き飛ばされて落下してもダメージが多少吸収されるだろう。

 そして決闘が行われると聞いて、ギルド内に居た冒険者や町の住民が続々と集まり始めた。集まっている者たちをよく見てみると何やら賭け事のような事まで始めている。更には酒の杯を片手に見ている者も。この決闘はある意味娯楽のようになっているのかもしれない。

 俺が空き地や見物人などを見回している間にシューインの準備もできたらしい。ヤツも俺と同じ防具を身につけ、そしてヤツの得物と似た長さの長木剣を持っている。
 顔を保護するために鉄仮面付きの兜を装備しているためヤツの表情は全く分からないが。どうせニヤニヤとしているのだろうと思う。
 審判役のコング支部長が対峙する俺たちの間に立つ。

「お互い、準備はできたかな?」
「もちろん!」
「いつでも大丈夫です。」

 彼の言葉に即座に反応するのがシューイン。俺も準備はできていると答えると支部長は両腕を広げて俺たちに少し距離を取るように指示をする。
 俺もシューインも後ずさるように距離を取る。そして「構え!」という声で戦闘態勢を取り「始め!」の声で動き出した。
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