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第2章~新たなる旅立ち~
第1話Part.2~長槍の騎士・アンの戦い~
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「ブレイド殿、今からどちらへ赴かれるのでありますか?」
「昨日受けた薬草採集の仕事が少し残ってるんだ。そう時間は掛からんと思う」
「分かりました!」
騎士のアン・オーウェンを仲間に加え、俺はロデードの町から出て再び昨日薬草を集めていた草原に出た。俺が先頭でアンが最後尾、そして中央にミリアで草原を進む。
昨日はイングジャミが姿を現していたが、基本的にそこまで強い魔物は出ない。彼女のとりあえずの力量を見るにはちょうどいい。
「ところでアン、胴体はどうしてそのような鎧なんだ……?」
「あっ……こ、これでありますか?」
「ああ。手足はしっかり固めているのに胴体だけは随分肌が出ているが」
町を出る時にアンは外套を脱いで動きやすい格好になったのだが、それが何とも妙な姿に思えて思わず聞いてしまった。彼女の手足は白銀の鎧でしっかりと防御を固めているのだが、胴体部分が妙に肌の露出が多かった。
まずお腹はほぼ隠れておらず、隠れているのは胸の部分ぐらいだった。彼女の鍛え上げられた腹は腹筋が薄っすらと割れているのがはっきりと見える。
肩当てとそしてそこから繋がった紐の部分で胸当てを支えており、肩当てが無ければほとんど下着のような形。そして彼女の胸がまた豊満でハリがあり、非常に挑発的だった。
好き者には眼福な代物だろうが、そうはいってもやはり戦闘にはあまり向かないだろう。それを敢えて装備している理由が気になったのだ。
「実は……わた、自分の体形に合う鎧がこれしか無かったであります……」
「あ……」
「自分もこれはあまりにも向かないと思ったでありますが、胸が入る鎧はこれか男物しかなく、男物だとお腹の隙間が開き過ぎてしまって動きづらくなってしまい仕方なくこれを……」
「そ、そうか……悪かった」
アンは顔を真っ赤にしながら答えた。これは我ながら失言だったと思う。まだ駆け出しの彼女は装備を自分専用に特注で作ってもらう費用が無く、防御力に劣るこの鎧をつけるしかなかったようだ。パリッシュ王国への道中、少しでもお金を稼いで彼女に新しい鎧を買った方がいいかもしれない。
そういった会話をしながら草原を進んでいると、草むらから魔物が飛び出してきた。コイツらはケンゲール・ティグサラ。前の仲間と旅をしていた時にも遭遇した魔物。それが2体だ。2体なら俺とアンで倒せるだろうと判断し、俺とアンが1体ずつ、ミリアには周囲の警戒を指示した。
俺が担当したのは2本の片手剣を扱うケンゲール。二刀流で素早く剣を振るってくるが剣術といったものは無くただ剣を振り回しているだけだ。俺は盾で無造作に振るわれる剣を全て受け流し、俺は攻撃の瞬間を見計らってこちらから盾を押し出してケンゲールの体勢を崩して、俺はすかさず剣を突き出してケンゲールの身体を貫いた。
俺は剣に付着したケンゲールの血を払ってからアンの戦いを見る。アンの使う武器は鉾槍の一種。穂先が肉厚な三角形の刃で左右対称の突起があるのが特徴の武器で、穂先の刃が重く鋭いため斬撃、刺突両方で威力を発揮する武器だ。
だがそうなるとますます俺に弟子入りした理由がよく分からない。俺は鉾槍どころか普通の槍すら扱ったことは無い。
彼女と対峙するケンゲールは右手に剣、左手に盾を装備した個体。アンは何度か槍を突こうと牽制し、ケンゲールはその度に引っかかる。そして鋭い突きが飛んでケンゲールの盾を弾き飛ばしたと思えばそのままケンゲールの胴体に刃先が突き刺さる。だが威力が落ちていたようで致命傷には至っていなかったが、それを見るや刃を引き抜いて一閃してケンゲールの胴体を真っ二つにしてしまった。
俺は彼女の戦いぶりを見て思った、(やっぱり俺の指導いらないんじゃないかな?)と。
「昨日受けた薬草採集の仕事が少し残ってるんだ。そう時間は掛からんと思う」
「分かりました!」
騎士のアン・オーウェンを仲間に加え、俺はロデードの町から出て再び昨日薬草を集めていた草原に出た。俺が先頭でアンが最後尾、そして中央にミリアで草原を進む。
昨日はイングジャミが姿を現していたが、基本的にそこまで強い魔物は出ない。彼女のとりあえずの力量を見るにはちょうどいい。
「ところでアン、胴体はどうしてそのような鎧なんだ……?」
「あっ……こ、これでありますか?」
「ああ。手足はしっかり固めているのに胴体だけは随分肌が出ているが」
町を出る時にアンは外套を脱いで動きやすい格好になったのだが、それが何とも妙な姿に思えて思わず聞いてしまった。彼女の手足は白銀の鎧でしっかりと防御を固めているのだが、胴体部分が妙に肌の露出が多かった。
まずお腹はほぼ隠れておらず、隠れているのは胸の部分ぐらいだった。彼女の鍛え上げられた腹は腹筋が薄っすらと割れているのがはっきりと見える。
肩当てとそしてそこから繋がった紐の部分で胸当てを支えており、肩当てが無ければほとんど下着のような形。そして彼女の胸がまた豊満でハリがあり、非常に挑発的だった。
好き者には眼福な代物だろうが、そうはいってもやはり戦闘にはあまり向かないだろう。それを敢えて装備している理由が気になったのだ。
「実は……わた、自分の体形に合う鎧がこれしか無かったであります……」
「あ……」
「自分もこれはあまりにも向かないと思ったでありますが、胸が入る鎧はこれか男物しかなく、男物だとお腹の隙間が開き過ぎてしまって動きづらくなってしまい仕方なくこれを……」
「そ、そうか……悪かった」
アンは顔を真っ赤にしながら答えた。これは我ながら失言だったと思う。まだ駆け出しの彼女は装備を自分専用に特注で作ってもらう費用が無く、防御力に劣るこの鎧をつけるしかなかったようだ。パリッシュ王国への道中、少しでもお金を稼いで彼女に新しい鎧を買った方がいいかもしれない。
そういった会話をしながら草原を進んでいると、草むらから魔物が飛び出してきた。コイツらはケンゲール・ティグサラ。前の仲間と旅をしていた時にも遭遇した魔物。それが2体だ。2体なら俺とアンで倒せるだろうと判断し、俺とアンが1体ずつ、ミリアには周囲の警戒を指示した。
俺が担当したのは2本の片手剣を扱うケンゲール。二刀流で素早く剣を振るってくるが剣術といったものは無くただ剣を振り回しているだけだ。俺は盾で無造作に振るわれる剣を全て受け流し、俺は攻撃の瞬間を見計らってこちらから盾を押し出してケンゲールの体勢を崩して、俺はすかさず剣を突き出してケンゲールの身体を貫いた。
俺は剣に付着したケンゲールの血を払ってからアンの戦いを見る。アンの使う武器は鉾槍の一種。穂先が肉厚な三角形の刃で左右対称の突起があるのが特徴の武器で、穂先の刃が重く鋭いため斬撃、刺突両方で威力を発揮する武器だ。
だがそうなるとますます俺に弟子入りした理由がよく分からない。俺は鉾槍どころか普通の槍すら扱ったことは無い。
彼女と対峙するケンゲールは右手に剣、左手に盾を装備した個体。アンは何度か槍を突こうと牽制し、ケンゲールはその度に引っかかる。そして鋭い突きが飛んでケンゲールの盾を弾き飛ばしたと思えばそのままケンゲールの胴体に刃先が突き刺さる。だが威力が落ちていたようで致命傷には至っていなかったが、それを見るや刃を引き抜いて一閃してケンゲールの胴体を真っ二つにしてしまった。
俺は彼女の戦いぶりを見て思った、(やっぱり俺の指導いらないんじゃないかな?)と。
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