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第2章~新たなる旅立ち~
第3話Part.3~ん?間違ったかな……?~
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少女が取ったまさかの行動に俺が一瞬反応が遅れた時には彼女の唇が俺の唇に軽く触れた。これが俺の初めての口づけとなってしまったのだが、そんな思考に至る前に彼女は俺の口の周りをペロペロと舐めてきたのだ。
最早何が何だか分からないが害意は無いどころか彼女の表情はうれしそうでもあり、当然のことをしているような感じも受ける。
だがこれを間近で見せられているミリアとアンは「ひゃっ!」と声を上げて顔を真っ赤にしている。特にアンの方は目を両手で覆ってこちらを見えないようにしているように見えるが、指と指の間が開いていて明らかにこちらが見えているだろうという姿だった。
ひとしきりこちらを舐めた後、彼女は俺から顔を離す。まるで2人の繋がりが決まったかのように俺の唇と彼女の唇に唾液が糸を引く。
俺はよく分からない状況に呆けてしまい、ただただぼーっと彼女を見るしかなかったが、当の彼女は目を閉じてこちらに柔らかそうな、いやさっき実際に触れたが非常に柔らかかった。そのぷっくりとした唇を突き出して待っている。これは明らかに俺も同じようにしろと言っている。
当然俺には躊躇いがあって視線が落ち着かずウロウロする。その最中にミリアとアンと目が合うのだがどうしたら良いかなど分からず視線を逸らされた。
「ミュ……しよ?」
「そ、それは……」
「ダメ、なの……?ミュ……」
いつまで経っても俺が返してくれないので業を煮やしたのか彼女は目を開いて俺を見つめて、同じことをしてほしいと言う。邪気の全く感じられない澄んだ瞳で見つめられる。
俺は躊躇ってそれは歯切れの悪い返事を返すしかなかった。すると彼女の方は瞳を潤ませて悲しみ、そして絶望すら見えるような目を向けてくる。
この行為はおそらく彼女の生きてきた社会では非常に重要なことらしい。それが何かは分からない。だが俺は彼女を拒絶したいわけではない。他に方法はあるかもしれないが、彼女の気持ちを尊重する以上のことがあるだろうか?俺は意を決し、彼女を抱きしめて彼女の口の周りを舐めた。
彼女の口の周りはさっき食べたマッサオの香りとその味、そして砂や泥にまみれてきたのだろう、少しザラザラとしていたが、舌でそれを舐めとると柔らかく滑らかな肌だと分かってくる。
少しすると彼女も再び舌を突き出してきた。お互いの舌と舌が絡まり、唇と唇がしっかりと重なって彼女の舌が俺の口内に侵入してきた。自然と俺の舌も彼女の口内へ。口と口が繋がって中で彼女と唾液を交換する。
(いや、これは明らかに違うだろう)と俺は慌てて彼女から顔を離した。するとさっきよりもたくさんの唾液がしっかりと糸を引いてタラリと垂れていき、彼女のお腹に着いた。
俺は妙なことになってしまった彼女の顔に目を向けると俺の目に飛び込んできたのは、頬を紅潮させながら目を潤ませそのウルウルとした瞳から少し雫が零れた姿。目の焦点は全くと言っていいほど合っておらず、俺の唾液で口の周りをテラテラと光らせながら小さく痙攣している少女の姿だった。
彼女の口は閉じられることなくだらしなく開かれており、新たに自身から分泌された唾液が口から垂れ出ていた。
おそらく俺は完全に間違えてしまったらしい。
「ミュ……もっと、もっと……」
半ば意識が無かった様子の少女が意識を取り戻したようで、もっとして欲しいと俺に抱き着きながら舌を突き出しておねだりをしてくる。最早完全に趣旨が変わってしまっている。
だがお腹が膨らみ、そして安心したのか眠気が来たようで俺に抱き着いたまま眠りに落ちてしまった。
「ふぅ……一時はどうなることかと……」
「ぶ、ブレイドさん!ルーゲに入って何を……!?」
「え?外で寝かせたら風邪引くかもしれないし、中で寝かせてあげた方がいいだろう?」
「えっ!?あ、そ、そうですよね……」
俺はとりあえず一安心。眠ってしまった少女を抱きかかえてルーゲの方へ歩き始める。するとミリアが慌てた様子で俺を止める。両手をバタバタと動かしながら止める様子はひどく滑稽に見えるが、彼女は彼女なりに心配しているのが伝わる。何と言ってもコトがコトなのでこういった反応になるのは致し方がない。
俺は彼女が風邪などひいたりしないようにルーゲの中で寝かせてやろうと思っただけだった。それを聞いたミリアはさっきよりも顔を真っ赤にしてしまい、「私、何言ってるんだろ……。そ、そうですよね」と両手で顔を覆って下を向いてしまった。
「アン、俺のマントを持って一緒に付いて来てくれるか?」
「は、はい!了解であります」
俺はこんな様子のミリアには頼みごとを出来なさそうなので、アンに俺のマントを持って一緒にルーゲの中に来てほしいと言う。彼女の方も少し困惑していたようで、俺に急に名前を呼ばれていつもの歯切れの良い返事ではなく一瞬言葉に詰まっていた。
ルーゲの中に入り、少女を端で寝かせる。そして彼女に俺のマントを掛け布代わりに掛けてやる。旅の装備は持ちすぎても良くないので代用できるものは代用する。掛け布も当然その対象だ。
「かわいらしい寝顔でありますね」
「ああ、そうだな」
「おやすみなさい」
愛らしい寝顔を見せている少女を見て、俺に話しかけてくるアン。俺も素直にそう思うので同意の返事を返すと、アンは少女の頭を優しく撫でて挨拶をしてからルーゲを出る。俺もそれに続いて出て行った。
「ブレイドさん、あの子は一体どこから来たんでしょう」
「分からないな。ただロデードやランヌなどでは無いのはたしかだろうな。格好も風習も明らかに違う。どこかの少数民族の娘かもしれないし、また別の理由か……」
「どうしましょう」
「ただたどしくはあったが、一応俺たちと同じ言葉を話してはいたから、明日にでも話してみるさ。親元に帰すのが1番だろう」
「そうですね」
ルーゲを出るとミリアがあの少女について尋ねてきた。彼女の様子から立てた推察をミリアに説明する。何にしてもまだ幼い娘なので親元に帰してやるのが1番だと思う。
いつから1人なのかは分からないが、魔物が跋扈するこの周辺で無事な姿で行動できる距離はそう広くも無いと考えられるので、明日起きた時にでも彼女に聞いてみる予定だ。
「俺たちもそろそろ休もう。見張りは2人ずつで行ったほうがいい。朝まで9ワーほどあるから3ワー交代だな。俺は最初起きておくつもりだが、どっちが先に起きておく?」
「それじゃあ私が……。アンちゃんが先に寝て?」
「了解であります!それではお先に失礼するであります」
ご飯も食べ終わったしこれ以上何もすることは無いので俺たちも眠ることにした。今日は野営のため魔物の襲撃に対する警戒を解くわけにはいかないので3ワー交代で俺たちは見張りを行うことにする。まずは俺とミリア、3ワー後にミリアとアンが交代、最後に俺とミリアが交代してという流れだ。
先に仮眠を取るアンは俺とミリアに頭を下げてルーゲの中へと入っていった。
最早何が何だか分からないが害意は無いどころか彼女の表情はうれしそうでもあり、当然のことをしているような感じも受ける。
だがこれを間近で見せられているミリアとアンは「ひゃっ!」と声を上げて顔を真っ赤にしている。特にアンの方は目を両手で覆ってこちらを見えないようにしているように見えるが、指と指の間が開いていて明らかにこちらが見えているだろうという姿だった。
ひとしきりこちらを舐めた後、彼女は俺から顔を離す。まるで2人の繋がりが決まったかのように俺の唇と彼女の唇に唾液が糸を引く。
俺はよく分からない状況に呆けてしまい、ただただぼーっと彼女を見るしかなかったが、当の彼女は目を閉じてこちらに柔らかそうな、いやさっき実際に触れたが非常に柔らかかった。そのぷっくりとした唇を突き出して待っている。これは明らかに俺も同じようにしろと言っている。
当然俺には躊躇いがあって視線が落ち着かずウロウロする。その最中にミリアとアンと目が合うのだがどうしたら良いかなど分からず視線を逸らされた。
「ミュ……しよ?」
「そ、それは……」
「ダメ、なの……?ミュ……」
いつまで経っても俺が返してくれないので業を煮やしたのか彼女は目を開いて俺を見つめて、同じことをしてほしいと言う。邪気の全く感じられない澄んだ瞳で見つめられる。
俺は躊躇ってそれは歯切れの悪い返事を返すしかなかった。すると彼女の方は瞳を潤ませて悲しみ、そして絶望すら見えるような目を向けてくる。
この行為はおそらく彼女の生きてきた社会では非常に重要なことらしい。それが何かは分からない。だが俺は彼女を拒絶したいわけではない。他に方法はあるかもしれないが、彼女の気持ちを尊重する以上のことがあるだろうか?俺は意を決し、彼女を抱きしめて彼女の口の周りを舐めた。
彼女の口の周りはさっき食べたマッサオの香りとその味、そして砂や泥にまみれてきたのだろう、少しザラザラとしていたが、舌でそれを舐めとると柔らかく滑らかな肌だと分かってくる。
少しすると彼女も再び舌を突き出してきた。お互いの舌と舌が絡まり、唇と唇がしっかりと重なって彼女の舌が俺の口内に侵入してきた。自然と俺の舌も彼女の口内へ。口と口が繋がって中で彼女と唾液を交換する。
(いや、これは明らかに違うだろう)と俺は慌てて彼女から顔を離した。するとさっきよりもたくさんの唾液がしっかりと糸を引いてタラリと垂れていき、彼女のお腹に着いた。
俺は妙なことになってしまった彼女の顔に目を向けると俺の目に飛び込んできたのは、頬を紅潮させながら目を潤ませそのウルウルとした瞳から少し雫が零れた姿。目の焦点は全くと言っていいほど合っておらず、俺の唾液で口の周りをテラテラと光らせながら小さく痙攣している少女の姿だった。
彼女の口は閉じられることなくだらしなく開かれており、新たに自身から分泌された唾液が口から垂れ出ていた。
おそらく俺は完全に間違えてしまったらしい。
「ミュ……もっと、もっと……」
半ば意識が無かった様子の少女が意識を取り戻したようで、もっとして欲しいと俺に抱き着きながら舌を突き出しておねだりをしてくる。最早完全に趣旨が変わってしまっている。
だがお腹が膨らみ、そして安心したのか眠気が来たようで俺に抱き着いたまま眠りに落ちてしまった。
「ふぅ……一時はどうなることかと……」
「ぶ、ブレイドさん!ルーゲに入って何を……!?」
「え?外で寝かせたら風邪引くかもしれないし、中で寝かせてあげた方がいいだろう?」
「えっ!?あ、そ、そうですよね……」
俺はとりあえず一安心。眠ってしまった少女を抱きかかえてルーゲの方へ歩き始める。するとミリアが慌てた様子で俺を止める。両手をバタバタと動かしながら止める様子はひどく滑稽に見えるが、彼女は彼女なりに心配しているのが伝わる。何と言ってもコトがコトなのでこういった反応になるのは致し方がない。
俺は彼女が風邪などひいたりしないようにルーゲの中で寝かせてやろうと思っただけだった。それを聞いたミリアはさっきよりも顔を真っ赤にしてしまい、「私、何言ってるんだろ……。そ、そうですよね」と両手で顔を覆って下を向いてしまった。
「アン、俺のマントを持って一緒に付いて来てくれるか?」
「は、はい!了解であります」
俺はこんな様子のミリアには頼みごとを出来なさそうなので、アンに俺のマントを持って一緒にルーゲの中に来てほしいと言う。彼女の方も少し困惑していたようで、俺に急に名前を呼ばれていつもの歯切れの良い返事ではなく一瞬言葉に詰まっていた。
ルーゲの中に入り、少女を端で寝かせる。そして彼女に俺のマントを掛け布代わりに掛けてやる。旅の装備は持ちすぎても良くないので代用できるものは代用する。掛け布も当然その対象だ。
「かわいらしい寝顔でありますね」
「ああ、そうだな」
「おやすみなさい」
愛らしい寝顔を見せている少女を見て、俺に話しかけてくるアン。俺も素直にそう思うので同意の返事を返すと、アンは少女の頭を優しく撫でて挨拶をしてからルーゲを出る。俺もそれに続いて出て行った。
「ブレイドさん、あの子は一体どこから来たんでしょう」
「分からないな。ただロデードやランヌなどでは無いのはたしかだろうな。格好も風習も明らかに違う。どこかの少数民族の娘かもしれないし、また別の理由か……」
「どうしましょう」
「ただたどしくはあったが、一応俺たちと同じ言葉を話してはいたから、明日にでも話してみるさ。親元に帰すのが1番だろう」
「そうですね」
ルーゲを出るとミリアがあの少女について尋ねてきた。彼女の様子から立てた推察をミリアに説明する。何にしてもまだ幼い娘なので親元に帰してやるのが1番だと思う。
いつから1人なのかは分からないが、魔物が跋扈するこの周辺で無事な姿で行動できる距離はそう広くも無いと考えられるので、明日起きた時にでも彼女に聞いてみる予定だ。
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