凡人高校生

ゆるだら公

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凡人高校生

12話

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__3年1組

「はぁ、ほんとに生徒会居た~、声かけられないかヒヤヒヤだったわ」

「マジそれ。他の子がたくさん注意されてて、なんか罪悪感…」

次々と罠に嵌められていく人たちを、大は教室の窓から眺め、「ドンマイ」と呟いた。

「…ていうか、俺。満なら喜んで草むしりやるかと思ってた」

意外なことに、いつも元気で率先して発表やら色々している満は、今回前へと出なかった。

その問いに、別段深く考える訳でもなく、満は思い浮かんだことを素直に話した。

「だって、放課後俺が草むしりしたら、大ちゃんとの時間減っちゃうだろ?」

「……え」

「ん?どうした、大ちゃん」

こんなに正直な人はいるのかってくらい、満は正直だった。その真っ直ぐな言葉が、大の心に響いた。

「…いや別に」

(…何でそういう恥ずかしいこと素直に言えるかな…)

満の性格と真っ直ぐな心に、大は少しだけ嫉妬した。そして、自分も内側に隠している気持ちをさらけ出したいと、そう思った。



_____✻✻_____



「__で、ここがこうなって_」

(…意外と難しいな)

1時間目が始まり、大は数学の問題を解いていったり、説明を聞いたりしていた。

「……すーー……」

みんなが黒板に目を向けているのに対し、1人、腕を枕にして寝息を立てていた。それは案の定__

(満だな)

大の予想は的中したようで、大の席の斜め前の席で満は寝ていた。数学教師は怒るから嫌いだと言っていたのに、自分から怒られにいっている。

(いつも数学鬼教師のやなぎだーって叫んでるくせに)

ため息をついた後、大は筆箱から消しゴムを1つ取り出した。
先生が後ろを向いた瞬間に合わせて、大はそね消しゴムを、満の頭目掛けて投げた。

「_で、この問題だが、…満、解けるか?」

「ぐー、…ぁ痛ッぁあ大チャ………!」

先生が満を指名したと同時に消しゴムが満の頭に直撃し、バッと立ち上がった。大は「あっ」と小さく声を漏らした。
確実に怒られるだろうなと後ろで見守っていたが、そうでは無かった。

「満正解。これの答えは『大きい』だな。よく出来たじゃないか」

何と、先生が出した問題が、大小どちらか問題だった。驚いて起きた満が、無意識に大チャとまで口にした時に判断したのだろう。

「え、あ、ありがとう、ございます…?」

満も理解出来ておらず、疑問符をたくさん抱えているような感じになっていた。

椅子に座ると満は、チラッと大の方を見てきた。その行動に少々目を丸くした大だったが、からかい外があると、にっこり笑顔を返しておいた。

これで満も集中して勉強に勤しむだろうと、安心していたのも束の間。
満はまた、最初と同じ体勢になり寝始めようと目を瞑っていた。

「……」

大は頭に血が上ったようで、今度は使っていたシャープペンシルを握った。

「…!?」

後ろから悍ましいほどのオーラを感知し、満は眠気が冷めてしまった。仕方が無いので渋々授業に参加した。また寝ていたら、本当にシャープペンシルが飛んできていただろう。
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