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第1話 ビール買いに行ったら、異世界召喚!
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「なんだこいつは!文献に書かれている預言者と違うじゃないか!」
近づいてきた派手な装いの男が、私の顔を見るなり叫んだ。
あれ? さっきアパートの玄関を開けて、一歩入ったら床が抜けて──
あっ‼︎ なんだかよくわからないけど、吸い込まれるように落ちたんだ。
ん? で、ここどこ?
今日はなかなか忙しかったから、仕事終わって一旦家に帰ったけど、どうしてもビールが飲みたくて近所のコンビニに行ったんだよね。
そしたら大好きなカレンさんに会って、「一緒に飲もう」って私の家に行くことになって……。
玄関開けたら、落っこちて──。
カレンさんは?
慌てて周りを見回すと、石造りの床に両手をついて項垂れている……あっ、カレンさん‼︎
「カレンさん!」「大丈夫ですか? 美しい人!」
カレンさんに声をかけようと名前を呼んだ私の声に被せるようにして、さっきの派手な衣装の男が割り込んできた。
「そんな冷たい床から早く移動しましょう。さぁ、僕の手を取って」
カレンさんに手を差し出し、引き起こすように引っ張っている。
立ち上がったカレンさんは、派手な衣装の男を見下ろすと、真っ赤なリップが映える唇をニッと上げた。
「あら、美しい人って私? あなた、見る目あるのね」
低く響くバリトンボイス。言葉を紡ぐたびに動く立派な喉仏。
「うわぁ、なんだ、化け物か? 魔物か!?」
自分より頭一つ分大きいカレンさんに驚いた男は、腰を抜かして尻餅をついた。
「なんなの? 失礼しちゃうわ。ねぇ、真希ちゃん?」
「いやぁ、カレンさん美人さんだけど、迫力あるからね。ほら、今も十センチのヒールでしょ? もう二メートル越えだから、びっくりしたんじゃない?」
「あら、そう? でもこのワンピースにはこの靴がマッチするのよ。真希ちゃんこそ、さすがにその中学生の頃のジャージはないんじゃない? それに、なんで前髪はちょんまげに結ってるのよ。目の下のクマもひどいわよ」
頭の上のちょんまげを手で触ってみる。
「あっ! 帰った時に顔洗うのに邪魔だったから、一旦前髪留めたの忘れてた。ってことは、このまま私コンビニ行ったの?」
「おい、そこのブスと化け物!」
派手な衣装の男が、ローブを纏った人たちの影に隠れるようにして叫ぶ。
「誰か化け物ですって?」
「そうよ、誰かブスだって?」
「お前たちだ! 僕はこのアマール王国の第一王子、アルマだ。預言者を召喚したつもりだったが、なぜかブスと化け物が出てきた。お前たちに用はない。ここから出ていけ!」
「はぁ? 勝手に呼んでおいて帰れだって? あなたたちがちゃんと元の場所に送ってちょうだい。呼んだんだから返せるんでしょ?」
私の訴えに、アルマは鼻で笑って顔を背けた。
「呼び方は過去の文献にあるが、返し方は記されていない」
「おい、こら! いい加減にしろよ!」
ウィッグを床に叩きつけたカレンさんが、キレた。
「カレンさん、ヨシオさん出てますよ」
「いいのよ、こいつらにはわからせないとね」
そう言ってヒールを脱ぎ、胸の詰め物をぽいっと捨てたカレンさん。腕まくりして出てきた二の腕は逞しい。
大股でローブの集団に近づくと、その一人の襟首を掴んで持ち上げた。
持ち上げられた男はバタバタと足を動かして必死に抵抗するが、カレンさんの腕はびくともしない。
そのままポイッと床に投げ捨てると、アルマに迫った。
「返せないんだったら、丁重に扱うべきなんじゃない?」
凄んだカレンさんに、アルマは顔を青くして口をアワアワと動かすだけ。
「カレンさん、後ろ! 危ない!」
カレンさんめがけて、別のローブの男が杖で殴りかかってきた。
すかさず振り返って右の拳を突き出す。
すると、ものすごい風圧がローブの男を吹き飛ばした。
「あら、やだ。まだ何もしていないのに」
「カレンさん、そんな技も使えたの? すごいね」
感心する私に、拳を見つめて首を傾げるカレンさん。
「無意識だったの? もしかして異世界だから魔法が使えたりして?」
ふざけて言った私の言葉に、カレンさんがローブの集団へ手をかざして口角を上げて笑う。
「ファイヤーゲージ」
──またまた、ノリがいいんだから。
そう言おうとした私の目に映ったのは、火柱でできた檻。
その中で、アルマとローブ集団が腰を抜かしている。
「すごいよ! カレンさん。異世界で覚醒しちゃったね! それじゃ、私も魔法が使えたりするのかな」
手のひらを上にしてみる。
ちょっとワクワクしながら、厨二病的な文言を唱えてみた。
「アクアボール!」
……え? 何も出ない。
やだぁ、なにこの恥ずかしい感じ。
真っ赤になってうずくまる私に、カレンさんが残念な子を見るような視線を送る。
「なんでできないの? ほら、ラノベとかってイメージが大事って書いてあるじゃない? 私、しっかりイメージしたんだけどなぁ」
落ち込んで手のひらを見つめる私から視線を移し、カレンさんがアルマに声をかけた。
「そこの坊や、魔法はみんな使えるんじゃないの?」
「誰が坊やだ! 僕はこの国の──」
文句を言いかけたアルマに鬱陶しそうな目を向け、カレンさんがもう一度手を翳して脅しをかけた。
「いいから、早く答えて。また炎の檻に入りたいの?」
ローブの集団に隠れるように後ずさったアルマは、モゴモゴと喋り出した。
「そっ、そんな、魔法なんて使えるわけないだろ。この国で最後に魔法が使えたのは、百年前の賢者だ……」
「あら、私そんなに貴重な存在なのね。それなら、なおのこと大切に扱いなさい。もちろん、私の可愛い真希ちゃんもよ」
言葉は丁寧なのに、凄みが消えないカレンさん。
さすがだわ。
「わ、わかった、わかったから、その手を下ろしてくれ!」
カレンさんが手を下ろすと同時に、アルマは叫んだ。
「僕は関係ないからな! あとは神殿の仕事だ!」
そう言って、走り去っていった。
ローブの集団が頭から被っていた長いローブを脱ぎ出す。
出てきたのは、二十代から五十代までの神官服を着た男性たち。
「なんだか映画の撮影みたいな衣装よね」
私の呟きに、カレンさんが目を輝かせて手を叩く。
「まぁ、いい男!」
その言葉に、彼らの表情が凍りついた。
「カレンさん、この人たちには、まだカレンさんの魅力が伝わってないよ。とりあえず疲れたから休みたいな」
「そうなの? 私の魅力がまだ伝わってない? あら、残念だこと。でも、まぁ今日は疲れたから、また次の機会に私を知ってもらおうかしら」
冗談に冗談を返す私たちに、責任者っぽい男性がおずおずと声をかけてきた。
「あの……よろしければ、神殿内の客室へご案内させていただきます」
シルバーヘアの渋いイケメンに、カレンさんはご機嫌に頷く。
「そうしてちょうだい。あら、あなたがエスコートしてくださるの?」
優雅に右手を出したカレンさんに、渋いイケメンは固まった。
カレンさん、この状況に完璧に怒ってるな……。
わざと、あの人たちに突っかかっていってるもんね。
このままだと埒があかないな。早く休みたいな……。
「カレンさん、もう疲れたから寝たいよ」
「あら、真希ちゃん、顔色が悪いわね」
そう言って私を立たせてくれた。
「歩ける? 抱っこしようか?」
「ううん、大丈夫。ちょっと疲れがピークなだけ。カレンさんの腕につかまっていい?」
「あら、お安い御用よ」
さっと逞しい腕を差し出してくれたカレンさん。
カレンさんの腕にすがりながら、移動を始めた。
「そういえば真希ちゃん、さっきよく私が危ないってわかったわね?」
「ん? だって見えてたから」
なんでカレンさんは、そんなこと言うの?
「あら、真希ちゃんの位置だと、あのローブの男は柱の陰で見えなかったんじゃない?」
えっ? 柱?
後ろを振り返ると、確かに大きな柱が、私たちを召喚した魔法陣を囲むように四本立っていた。
近づいてきた派手な装いの男が、私の顔を見るなり叫んだ。
あれ? さっきアパートの玄関を開けて、一歩入ったら床が抜けて──
あっ‼︎ なんだかよくわからないけど、吸い込まれるように落ちたんだ。
ん? で、ここどこ?
今日はなかなか忙しかったから、仕事終わって一旦家に帰ったけど、どうしてもビールが飲みたくて近所のコンビニに行ったんだよね。
そしたら大好きなカレンさんに会って、「一緒に飲もう」って私の家に行くことになって……。
玄関開けたら、落っこちて──。
カレンさんは?
慌てて周りを見回すと、石造りの床に両手をついて項垂れている……あっ、カレンさん‼︎
「カレンさん!」「大丈夫ですか? 美しい人!」
カレンさんに声をかけようと名前を呼んだ私の声に被せるようにして、さっきの派手な衣装の男が割り込んできた。
「そんな冷たい床から早く移動しましょう。さぁ、僕の手を取って」
カレンさんに手を差し出し、引き起こすように引っ張っている。
立ち上がったカレンさんは、派手な衣装の男を見下ろすと、真っ赤なリップが映える唇をニッと上げた。
「あら、美しい人って私? あなた、見る目あるのね」
低く響くバリトンボイス。言葉を紡ぐたびに動く立派な喉仏。
「うわぁ、なんだ、化け物か? 魔物か!?」
自分より頭一つ分大きいカレンさんに驚いた男は、腰を抜かして尻餅をついた。
「なんなの? 失礼しちゃうわ。ねぇ、真希ちゃん?」
「いやぁ、カレンさん美人さんだけど、迫力あるからね。ほら、今も十センチのヒールでしょ? もう二メートル越えだから、びっくりしたんじゃない?」
「あら、そう? でもこのワンピースにはこの靴がマッチするのよ。真希ちゃんこそ、さすがにその中学生の頃のジャージはないんじゃない? それに、なんで前髪はちょんまげに結ってるのよ。目の下のクマもひどいわよ」
頭の上のちょんまげを手で触ってみる。
「あっ! 帰った時に顔洗うのに邪魔だったから、一旦前髪留めたの忘れてた。ってことは、このまま私コンビニ行ったの?」
「おい、そこのブスと化け物!」
派手な衣装の男が、ローブを纏った人たちの影に隠れるようにして叫ぶ。
「誰か化け物ですって?」
「そうよ、誰かブスだって?」
「お前たちだ! 僕はこのアマール王国の第一王子、アルマだ。預言者を召喚したつもりだったが、なぜかブスと化け物が出てきた。お前たちに用はない。ここから出ていけ!」
「はぁ? 勝手に呼んでおいて帰れだって? あなたたちがちゃんと元の場所に送ってちょうだい。呼んだんだから返せるんでしょ?」
私の訴えに、アルマは鼻で笑って顔を背けた。
「呼び方は過去の文献にあるが、返し方は記されていない」
「おい、こら! いい加減にしろよ!」
ウィッグを床に叩きつけたカレンさんが、キレた。
「カレンさん、ヨシオさん出てますよ」
「いいのよ、こいつらにはわからせないとね」
そう言ってヒールを脱ぎ、胸の詰め物をぽいっと捨てたカレンさん。腕まくりして出てきた二の腕は逞しい。
大股でローブの集団に近づくと、その一人の襟首を掴んで持ち上げた。
持ち上げられた男はバタバタと足を動かして必死に抵抗するが、カレンさんの腕はびくともしない。
そのままポイッと床に投げ捨てると、アルマに迫った。
「返せないんだったら、丁重に扱うべきなんじゃない?」
凄んだカレンさんに、アルマは顔を青くして口をアワアワと動かすだけ。
「カレンさん、後ろ! 危ない!」
カレンさんめがけて、別のローブの男が杖で殴りかかってきた。
すかさず振り返って右の拳を突き出す。
すると、ものすごい風圧がローブの男を吹き飛ばした。
「あら、やだ。まだ何もしていないのに」
「カレンさん、そんな技も使えたの? すごいね」
感心する私に、拳を見つめて首を傾げるカレンさん。
「無意識だったの? もしかして異世界だから魔法が使えたりして?」
ふざけて言った私の言葉に、カレンさんがローブの集団へ手をかざして口角を上げて笑う。
「ファイヤーゲージ」
──またまた、ノリがいいんだから。
そう言おうとした私の目に映ったのは、火柱でできた檻。
その中で、アルマとローブ集団が腰を抜かしている。
「すごいよ! カレンさん。異世界で覚醒しちゃったね! それじゃ、私も魔法が使えたりするのかな」
手のひらを上にしてみる。
ちょっとワクワクしながら、厨二病的な文言を唱えてみた。
「アクアボール!」
……え? 何も出ない。
やだぁ、なにこの恥ずかしい感じ。
真っ赤になってうずくまる私に、カレンさんが残念な子を見るような視線を送る。
「なんでできないの? ほら、ラノベとかってイメージが大事って書いてあるじゃない? 私、しっかりイメージしたんだけどなぁ」
落ち込んで手のひらを見つめる私から視線を移し、カレンさんがアルマに声をかけた。
「そこの坊や、魔法はみんな使えるんじゃないの?」
「誰が坊やだ! 僕はこの国の──」
文句を言いかけたアルマに鬱陶しそうな目を向け、カレンさんがもう一度手を翳して脅しをかけた。
「いいから、早く答えて。また炎の檻に入りたいの?」
ローブの集団に隠れるように後ずさったアルマは、モゴモゴと喋り出した。
「そっ、そんな、魔法なんて使えるわけないだろ。この国で最後に魔法が使えたのは、百年前の賢者だ……」
「あら、私そんなに貴重な存在なのね。それなら、なおのこと大切に扱いなさい。もちろん、私の可愛い真希ちゃんもよ」
言葉は丁寧なのに、凄みが消えないカレンさん。
さすがだわ。
「わ、わかった、わかったから、その手を下ろしてくれ!」
カレンさんが手を下ろすと同時に、アルマは叫んだ。
「僕は関係ないからな! あとは神殿の仕事だ!」
そう言って、走り去っていった。
ローブの集団が頭から被っていた長いローブを脱ぎ出す。
出てきたのは、二十代から五十代までの神官服を着た男性たち。
「なんだか映画の撮影みたいな衣装よね」
私の呟きに、カレンさんが目を輝かせて手を叩く。
「まぁ、いい男!」
その言葉に、彼らの表情が凍りついた。
「カレンさん、この人たちには、まだカレンさんの魅力が伝わってないよ。とりあえず疲れたから休みたいな」
「そうなの? 私の魅力がまだ伝わってない? あら、残念だこと。でも、まぁ今日は疲れたから、また次の機会に私を知ってもらおうかしら」
冗談に冗談を返す私たちに、責任者っぽい男性がおずおずと声をかけてきた。
「あの……よろしければ、神殿内の客室へご案内させていただきます」
シルバーヘアの渋いイケメンに、カレンさんはご機嫌に頷く。
「そうしてちょうだい。あら、あなたがエスコートしてくださるの?」
優雅に右手を出したカレンさんに、渋いイケメンは固まった。
カレンさん、この状況に完璧に怒ってるな……。
わざと、あの人たちに突っかかっていってるもんね。
このままだと埒があかないな。早く休みたいな……。
「カレンさん、もう疲れたから寝たいよ」
「あら、真希ちゃん、顔色が悪いわね」
そう言って私を立たせてくれた。
「歩ける? 抱っこしようか?」
「ううん、大丈夫。ちょっと疲れがピークなだけ。カレンさんの腕につかまっていい?」
「あら、お安い御用よ」
さっと逞しい腕を差し出してくれたカレンさん。
カレンさんの腕にすがりながら、移動を始めた。
「そういえば真希ちゃん、さっきよく私が危ないってわかったわね?」
「ん? だって見えてたから」
なんでカレンさんは、そんなこと言うの?
「あら、真希ちゃんの位置だと、あのローブの男は柱の陰で見えなかったんじゃない?」
えっ? 柱?
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