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第1話:合理主義者は、突然の死すらも分析する
西暦二〇二X年、東京。 深夜二時を回った高層オフィスの会議室は、静寂と焦燥が入り混じった独特の空気に包まれていた。窓の外には東京の夜景が宝石箱のように広がっているが、この部屋にいる人間でそれに目を向ける者は誰もいない。
「――つまり、先方の敵対的買収(テイクオーバー)を防ぐには、現時点での資産売却しかないと?」
震える声で尋ねる初老の社長に対し、私は手元のタブレットを滑らせてデータをモニターに映し出した。
「いいえ。資産の切り売りは延命措置に過ぎません。必要なのは『毒薬条項(ポイズンピル)』の発動、そして不採算部門の徹底的な外科手術です」
私の名は堂島剛(どうじま ごう)。四十二歳。 世間では経営コンサルタント、あるいは企業再建屋などと呼ばれている。 身長一八〇センチ、体重七十五キロ。毎朝五時のトレーニングと、分刻みのスケジュール管理、そして徹底した数値に基づく合理主義。それが私の構成要素だ。 感情論は嫌いだ。ビジネスにおいて、感情は判断を曇らせるノイズでしかない。
「しかし、それでは従業員の三割が……!」 「会社が潰れれば十割が路頭に迷います。三割を切って七割を生かす。それが経営者の責任でしょう」
淡々と告げると、社長は力なく椅子に沈み込んだ。 冷酷だと思われているのは知っている。だが、誰かが泥をかぶらなければ組織は腐る。私はその泥を、高額な報酬と引き換えにかぶるプロフェッショナルだ。
会議を終え、ビルを出たのは午前四時だった。 ハイヤーを待つ間、ポケットから煙草を取り出す。唯一の悪癖だ。 ふと、交差点の向こうに人影が見えた。ふらふらと赤信号の横断歩道へ歩き出す、泥酔したサラリーマン。そして、カーブを曲がってくる大型トラックのヘッドライト。
(……衝突まで、約三秒)
私の脳内で計算が走る。 距離、速度、制動距離。トラックの運転手は気づいていない。このままでは確実に轢かれる。 助ける義理はない。私は合理主義者だ。赤の他人のためにリスクを負うなど、投資対効果(ROI)が合わない。
――はずだった。
体が勝手に動いていた。 長年習得していたクラヴ・マガ(近接格闘術)のステップで距離を詰め、男の襟首を掴んで歩道へと放り投げる。 男の体が一回転して安全圏へ転がるのと同時に、私の視界は白い光と、トラックの無機質なグリルで埋め尽くされた。
衝撃。 痛みは一瞬。 宙を舞う視界の中で、私はどこか冷めた思考で自分の死を分析していた。 ……なるほど。これが走馬灯か。脳内物質のエンドルフィンが過剰分泌されているな。 生涯未婚。資産数十億。仕事だけが恋人。 効率的な人生だったが、最期だけは随分と非効率な選択をしたものだ。 まあいい。それもまた、一興か――。
意識のブレーカーが落ちるように、私の世界は暗転した。
***
次に感覚が戻った時、最初に感じたのは「匂い」だった。 病院の消毒液の匂いではない。 ラベンダーのようなハーブの香りと、少し黴(かび)臭い、古い木材の匂い。
(……集中治療室ではないな)
私はゆっくりと覚醒していく意識の中で、現状のステータス確認を開始した。 全身の痛みはない。むしろ、体が驚くほど軽い。倦怠感も、四十代特有の節々の軋みも皆無だ。 目を開ける。 視界に飛び込んできたのは、無機質な天井ではなく、重厚な天蓋(てんがい)付きのベッドだった。レースのカーテンが微風に揺れている。
「……どこだ、ここは」
声を出そうとして、違和感に気づく。 喉が、細い。 出るはずの低いバリトンボイスではなく、鈴を転がしたような高い声が漏れた。 私は反射的に上半身を起こした。 視線が低い。布団から出た自分の手を見る。 そこにあったのは、血管が浮き出た武骨な男の手ではなく、透き通るように白く、折れそうなほど華奢な子供の手だった。
「……馬鹿な」
合理的に考えれば、これは夢だ。あるいは、死の間際に見ている長い幻覚。 だが、シーツのざらついた感触、窓から差し込む陽光の熱、肺を満たす空気の質感。すべてが「現実」であると、私の五感に訴えかけている。
私はベッドから降りた。 足元はおぼつかない。床までの高さがやけにある。いや、私の身長が縮んでいるのだ。 部屋の調度品はアンティーク調……いや、本物のアンティークだ。プラスチック製品が一つもない。壁には見たこともない紋章のタペストリー。
部屋の隅に、姿見(鏡)を見つけた。 私はふらつく足取りで鏡の前に立つ。 そこに映っていたのは、おっさんではない。
――天使がいた。
比喩ではなく、絵画から抜け出してきたような美幼女だ。 腰まで届く白銀の髪は、陽光を受けてキラキラと輝いている。肌は陶磁器のように白く、病的なほどだが、それが逆に儚げな魅力を醸し出している。 そして何より特徴的なのは、その瞳。 アメジストのような、深く澄んだ紫色の瞳が、驚愕に見開かれていた。
「……七歳、いや六歳くらいか」
鏡の中の少女が、私の意思に合わせて口を動かす。 状況証拠を積み上げるまでもない。 いわゆる「転生」。サブカルチャー知識として存在は知っていたが、まさか自分の身に起こるとは。確率は天文学的な数字だろう。
私は鏡の中の自分を観察するために、少し顔を近づけた。 整いすぎている顔立ち。だが、表情が全くない。 中身が四十過ぎの男なのだから当然だが、愛想笑いの一つもしようと口角を上げようとしたが、頬の筋肉がうまく動かない。 どうやら、この体は感情表現が苦手らしい。
その時。 ガチャリ、と重い木製の扉が開いた。
「お嬢様……? ああっ! お嬢様がお目覚めに!」
入ってきたのは、クラシカルなメイド服に身を包んだ若い女性だった。手には水差しを持っている。 彼女は私を見るなり、水差しを取り落とした。ガシャン、と陶器が割れる音が響く。
「三日間も高熱でうなされて……もうダメかと……!」
メイドは涙ながらに駆け寄ってくると、私の華奢な体を抱きしめた。 柔軟剤の匂いではなく、石鹸と……微かな焚火の匂いがする。 言語は日本語ではない。だが、なぜか意味が脳に直接響くように理解できる。知識のインストールも完了しているらしい。
脳内のアーカイブが検索を終了し、この体の「記憶」が引き出される。 名前は、リリエラ・フォン・ローゼンベルク。 アグランド王国の有力貴族、ローゼンベルク公爵家の一人娘。 生まれつき体が弱く、屋敷の奥でひっそりと暮らしていた「深窓の令嬢」。 今回の高熱は、流行り病によるもので、生死の境をさまよっていたらしい。元のリリエラの人格は、その熱の中で消え……そして、私が入り込んだ。
(……すまないな、お嬢さん)
私は心の中で、見知らぬ少女に黙祷を捧げた。 だが、感傷に浸っている時間はない。私は生きている。ならば、この状況を最適化(オプティマイズ)しなければならない。
「……苦しい」
私はメイドの抱擁から逃れるために、短く呟いた。 すると、メイドはハッとして体を離し、私の顔を覗き込んだ。
「申し訳ありません! あまりに嬉しくて……。ご気分はいかがですか? まだお休みになりますか?」
彼女の目には、私がどう映っているのだろうか。 私は努めて冷静に、経営者として培ったポーカーフェイス(元から無表情だが)で、淡々と指示を出した。
「水が欲しい。それと、今の状況を報告して。……父上と母上は?」
私の言葉に、メイド――記憶によればマリという名だ――は一瞬、呆気にとられたような顔をした。 無理もない。今まで病弱で泣き虫だった七歳の少女が、突然、取締役会のようなトーンで話し始めたのだから。 しかし、彼女はすぐに居住まいを正した。私の冷徹な眼差しに、何か高貴なものを感じ取ったのかもしれない。
「は、はい! 旦那様と奥様は、王都へ陳情に向かわれています。領地の不作について、支援を仰ぐために……」
陳情。不作。支援。 キーワードが私の脳内でパズルのように組み合わさる。 記憶にある屋敷の風景。すきま風。古い家具。そして、このメイドの服の袖口が少し擦り切れていること。 公爵家といえば聞こえはいいが、実情は「火の車」というわけか。
(やれやれ。前世では企業の再建、今世では貧乏公爵家の再建か)
私は鏡の中の美しい少女を見つめ直した。 フリルのついたネグリジェ姿。戦闘能力は皆無。 だが、私には知識がある。現代社会という過酷なジャングルで生き抜いた知恵と、技術がある。
まずは情報の収集だ。 帳簿、地図、法律、そしてこの世界の力学。 快適な生活環境(スローライフ)を手に入れるためには、この家を富ませ、安全を確保しなければならない。 不衛生なトイレも、硬いパンも、揺れる馬車も御免だ。
「マリ。図書室へ案内して。それと、この家の執務を取り仕切っている者を呼んで」 「えっ? 図書室ですか? お体は……」 「問題ない。歩けるわ」
私はよろめきながらも、自分の足で大地を踏みしめた。 小さな一歩だが、これは堂島剛改め、リリエラ・フォン・ローゼンベルクとしての、世界に対する宣戦布告だ。
この非効率な世界を、私が教育(コンサルティング)してやる。
私が不敵な笑みを浮かべたつもりでいると、マリは頬を紅潮させてうっとりと呟いた。
「まあ……なんて凛々しい。女神様のようだわ……」
……どうやら、この顔面の「無表情補正」は相当強いらしい。 私は小さく溜息をつき、新たな人生の第一歩を踏み出した。
「――つまり、先方の敵対的買収(テイクオーバー)を防ぐには、現時点での資産売却しかないと?」
震える声で尋ねる初老の社長に対し、私は手元のタブレットを滑らせてデータをモニターに映し出した。
「いいえ。資産の切り売りは延命措置に過ぎません。必要なのは『毒薬条項(ポイズンピル)』の発動、そして不採算部門の徹底的な外科手術です」
私の名は堂島剛(どうじま ごう)。四十二歳。 世間では経営コンサルタント、あるいは企業再建屋などと呼ばれている。 身長一八〇センチ、体重七十五キロ。毎朝五時のトレーニングと、分刻みのスケジュール管理、そして徹底した数値に基づく合理主義。それが私の構成要素だ。 感情論は嫌いだ。ビジネスにおいて、感情は判断を曇らせるノイズでしかない。
「しかし、それでは従業員の三割が……!」 「会社が潰れれば十割が路頭に迷います。三割を切って七割を生かす。それが経営者の責任でしょう」
淡々と告げると、社長は力なく椅子に沈み込んだ。 冷酷だと思われているのは知っている。だが、誰かが泥をかぶらなければ組織は腐る。私はその泥を、高額な報酬と引き換えにかぶるプロフェッショナルだ。
会議を終え、ビルを出たのは午前四時だった。 ハイヤーを待つ間、ポケットから煙草を取り出す。唯一の悪癖だ。 ふと、交差点の向こうに人影が見えた。ふらふらと赤信号の横断歩道へ歩き出す、泥酔したサラリーマン。そして、カーブを曲がってくる大型トラックのヘッドライト。
(……衝突まで、約三秒)
私の脳内で計算が走る。 距離、速度、制動距離。トラックの運転手は気づいていない。このままでは確実に轢かれる。 助ける義理はない。私は合理主義者だ。赤の他人のためにリスクを負うなど、投資対効果(ROI)が合わない。
――はずだった。
体が勝手に動いていた。 長年習得していたクラヴ・マガ(近接格闘術)のステップで距離を詰め、男の襟首を掴んで歩道へと放り投げる。 男の体が一回転して安全圏へ転がるのと同時に、私の視界は白い光と、トラックの無機質なグリルで埋め尽くされた。
衝撃。 痛みは一瞬。 宙を舞う視界の中で、私はどこか冷めた思考で自分の死を分析していた。 ……なるほど。これが走馬灯か。脳内物質のエンドルフィンが過剰分泌されているな。 生涯未婚。資産数十億。仕事だけが恋人。 効率的な人生だったが、最期だけは随分と非効率な選択をしたものだ。 まあいい。それもまた、一興か――。
意識のブレーカーが落ちるように、私の世界は暗転した。
***
次に感覚が戻った時、最初に感じたのは「匂い」だった。 病院の消毒液の匂いではない。 ラベンダーのようなハーブの香りと、少し黴(かび)臭い、古い木材の匂い。
(……集中治療室ではないな)
私はゆっくりと覚醒していく意識の中で、現状のステータス確認を開始した。 全身の痛みはない。むしろ、体が驚くほど軽い。倦怠感も、四十代特有の節々の軋みも皆無だ。 目を開ける。 視界に飛び込んできたのは、無機質な天井ではなく、重厚な天蓋(てんがい)付きのベッドだった。レースのカーテンが微風に揺れている。
「……どこだ、ここは」
声を出そうとして、違和感に気づく。 喉が、細い。 出るはずの低いバリトンボイスではなく、鈴を転がしたような高い声が漏れた。 私は反射的に上半身を起こした。 視線が低い。布団から出た自分の手を見る。 そこにあったのは、血管が浮き出た武骨な男の手ではなく、透き通るように白く、折れそうなほど華奢な子供の手だった。
「……馬鹿な」
合理的に考えれば、これは夢だ。あるいは、死の間際に見ている長い幻覚。 だが、シーツのざらついた感触、窓から差し込む陽光の熱、肺を満たす空気の質感。すべてが「現実」であると、私の五感に訴えかけている。
私はベッドから降りた。 足元はおぼつかない。床までの高さがやけにある。いや、私の身長が縮んでいるのだ。 部屋の調度品はアンティーク調……いや、本物のアンティークだ。プラスチック製品が一つもない。壁には見たこともない紋章のタペストリー。
部屋の隅に、姿見(鏡)を見つけた。 私はふらつく足取りで鏡の前に立つ。 そこに映っていたのは、おっさんではない。
――天使がいた。
比喩ではなく、絵画から抜け出してきたような美幼女だ。 腰まで届く白銀の髪は、陽光を受けてキラキラと輝いている。肌は陶磁器のように白く、病的なほどだが、それが逆に儚げな魅力を醸し出している。 そして何より特徴的なのは、その瞳。 アメジストのような、深く澄んだ紫色の瞳が、驚愕に見開かれていた。
「……七歳、いや六歳くらいか」
鏡の中の少女が、私の意思に合わせて口を動かす。 状況証拠を積み上げるまでもない。 いわゆる「転生」。サブカルチャー知識として存在は知っていたが、まさか自分の身に起こるとは。確率は天文学的な数字だろう。
私は鏡の中の自分を観察するために、少し顔を近づけた。 整いすぎている顔立ち。だが、表情が全くない。 中身が四十過ぎの男なのだから当然だが、愛想笑いの一つもしようと口角を上げようとしたが、頬の筋肉がうまく動かない。 どうやら、この体は感情表現が苦手らしい。
その時。 ガチャリ、と重い木製の扉が開いた。
「お嬢様……? ああっ! お嬢様がお目覚めに!」
入ってきたのは、クラシカルなメイド服に身を包んだ若い女性だった。手には水差しを持っている。 彼女は私を見るなり、水差しを取り落とした。ガシャン、と陶器が割れる音が響く。
「三日間も高熱でうなされて……もうダメかと……!」
メイドは涙ながらに駆け寄ってくると、私の華奢な体を抱きしめた。 柔軟剤の匂いではなく、石鹸と……微かな焚火の匂いがする。 言語は日本語ではない。だが、なぜか意味が脳に直接響くように理解できる。知識のインストールも完了しているらしい。
脳内のアーカイブが検索を終了し、この体の「記憶」が引き出される。 名前は、リリエラ・フォン・ローゼンベルク。 アグランド王国の有力貴族、ローゼンベルク公爵家の一人娘。 生まれつき体が弱く、屋敷の奥でひっそりと暮らしていた「深窓の令嬢」。 今回の高熱は、流行り病によるもので、生死の境をさまよっていたらしい。元のリリエラの人格は、その熱の中で消え……そして、私が入り込んだ。
(……すまないな、お嬢さん)
私は心の中で、見知らぬ少女に黙祷を捧げた。 だが、感傷に浸っている時間はない。私は生きている。ならば、この状況を最適化(オプティマイズ)しなければならない。
「……苦しい」
私はメイドの抱擁から逃れるために、短く呟いた。 すると、メイドはハッとして体を離し、私の顔を覗き込んだ。
「申し訳ありません! あまりに嬉しくて……。ご気分はいかがですか? まだお休みになりますか?」
彼女の目には、私がどう映っているのだろうか。 私は努めて冷静に、経営者として培ったポーカーフェイス(元から無表情だが)で、淡々と指示を出した。
「水が欲しい。それと、今の状況を報告して。……父上と母上は?」
私の言葉に、メイド――記憶によればマリという名だ――は一瞬、呆気にとられたような顔をした。 無理もない。今まで病弱で泣き虫だった七歳の少女が、突然、取締役会のようなトーンで話し始めたのだから。 しかし、彼女はすぐに居住まいを正した。私の冷徹な眼差しに、何か高貴なものを感じ取ったのかもしれない。
「は、はい! 旦那様と奥様は、王都へ陳情に向かわれています。領地の不作について、支援を仰ぐために……」
陳情。不作。支援。 キーワードが私の脳内でパズルのように組み合わさる。 記憶にある屋敷の風景。すきま風。古い家具。そして、このメイドの服の袖口が少し擦り切れていること。 公爵家といえば聞こえはいいが、実情は「火の車」というわけか。
(やれやれ。前世では企業の再建、今世では貧乏公爵家の再建か)
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私はよろめきながらも、自分の足で大地を踏みしめた。 小さな一歩だが、これは堂島剛改め、リリエラ・フォン・ローゼンベルクとしての、世界に対する宣戦布告だ。
この非効率な世界を、私が教育(コンサルティング)してやる。
私が不敵な笑みを浮かべたつもりでいると、マリは頬を紅潮させてうっとりと呟いた。
「まあ……なんて凛々しい。女神様のようだわ……」
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