さようならを言う前に

ひま

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進んでいく二人と物語

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[コニー!ok ?]

[ok だ!
やるぞ!せーの]

コニーの掛け声と共に私の視界に光が入ってきた。
今までの記憶は全部夢だったのだ。

[......初めてこんなリアルな夢見た。
しかも内容も覚えてる。
コニー。]

目が覚めると前の屋敷に戻されていた。
私がいた場所は豚小屋。
姉が屋敷の中で仲の良い友達と話している姿が見えた。
姉の姿が見えた時には現実逃避はできなかった。
受け入れるしかない。深くそう思った。
 
[あれ~?
誰ここに豚呼んだの?笑っ
何でお前がここにいるんだよ。]

[何でって。
いや。。。
お姉さまの召し使いなのでここにいさせてもらっています。]

[はっ?何言ってんの?
お前はもう要らないって言ったよね?
何でまた戻ってきてんの。]

姉が首をかしげながら聞いてくる。でも、夢だったのにそんなことはあり得ない。
いつもの姉の嫌がらせだろう。
そうじゃないと。おかしいよ。

サッ

[何!?]

急に腕をつかまれてそのまま抱っこしてもらってる。
私は意識を失った。

[。。。ナ!]

[。イナ!]

[レイナ!]

聞き覚えのある声。  
私の名前を呼んでいる。

[コニー?
えっどうしたの?
何でそんなにボロボロなの?
何で。]

[レイナ?驚かないでね。
昨日僕の家に殺人鬼が入ってきて。
お父さんとお母さんが。。。
うわぁ~ーん!]

言葉の最後で泣き出した。
号泣していたその横で、
父と母が殺されたのを聞かなくとも理解できた。
聞くのが苦痛だったから、
声をかけられない。
ただ単に可哀想。
コニーの隣でそう思うばかり。
お母さんが亡くなった日、
死体の横で一日中泣き崩れた。

―私のお母さんが亡くなる前の日―

[レイナ?お母さんのことをずっと好きでいてくれる?]

[うん!もちろん。お母さん大好き!
だから、死なないでね!
私が守ってあげるから。]

[.........わかった。
お母さん。死なないように頑張るね!
レイナ。貴方はずっと笑顔でいてね。悲しいことがあったとしても、お母さんを思い出して、
楽しい思いでを思い出して。
私の横でその笑顔を作ってね。
レイナ。]

一時の間下を向き、喋り初めてから私に顔を見せてくれた。
そして、私の名前を口に出した時にはもう涙がポロポロこぼれていた。

[お母さん。]



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