いじわる

TARA

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 まるで人生の最後のようにゆっくりと扉が開く。

これを走馬灯と言うのだろう。

今までの思い出、ルイの顔がぐるぐると頭を巡った。

ゆっくりと開く扉の間から見える人影が鬼の手に見えた。

終わった…と思ったその瞬間顔を見せたのは案の定…鬼だった。

「アキ…誰がババァだって。」
冷たい目で俺のことを見つめながらルイの母親が言う。

"殺される"
そう思った時

「お母さん!!!何してるの!?わざわざアキの家に来なくてもここに居るのはわかってるでしょ!まだ仕事着着てるし早く帰ってゆっくりしたら!…だから早く出てって!もう少ししたら帰るから!バイバイ!」ってルイは邪魔者を追い出すように反論をする隙を与える事なく母親からをまくしたて部屋から追い出した。

そうしてルイは何もなかったように俺の顔を見て「おはよう」と言った。

胸の底からぐわっと湧き上がる何かをぐっと抑えて「起きたなら帰れよ。おばさん帰ってきたし宿題も終わっただろ。」とルイを帰そうとした。
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