神様からの贈り物

二見

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兄妹

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「ねえ、一つ聞きたいんだけど……」

  突然、お母さんが話しかけてきます。

 「何?」
 「これは、一体どういうことなの!?」

  そういってお母さんは手紙を見せてきました。
  これは、私たちがご神木に向かう前に家に置いてきた手紙。その中には……。

 「あなたたち、いつの間にこんな関係になっていたの……」

  その手紙には、私と兄のお互いに対する思いや二人で家を出ていくことなどが記されています。
  それを読んだということは、お母さんも私たちのことを理解しているはずです。

 「二人で決めたことだから。お母さんたちは許してくれないでしょ?」
 「当たり前でしょ! こんなこと、倫理的におかしいわよ……」

  お母さんの表情から、相当参っていることがうかがえます。
  こんな目に合わせている張本人である私が言うのもなんですが、無理もないと思います。突然次々と問題が押しかかってきているのですから。

 「私たちは、どんなことがあっても諦めない。どんな障害があっても、何があっても二人なら乗り越えられると信じているから」
 「……これ以上話しても埒が明かないだろうし、続きはまた後でにしましょう。とりあえず今はお兄ちゃんの回復を待つのみよ」

  そういってお母さんも部屋から出ていきました。

 「お兄ちゃんお願い。無事に帰ってきて」

  私はひたすら祈るばかりでした。
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