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第2章 コンビニの訪問者
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一方その頃、理子の部屋の縁の下では……
「ほほぅ……
お嬢達、面白い事を考えとるのぅ。ここは一つ、ワシらも協力してやらんとなぁ~。」
と、満月が不穏な事を考えていた。豆狸は本来、イタズラ好きな妖怪。昨日化かした事に味をしめた満月は、今日もイタズラしてやろうと、ほくそ笑んでいた。
「コレは《スクモ様》をお救いする為の、歴とした正義の行いじゃ。決してただのイタズラではないぞ!
そうじゃ!皆にもこの事を教えちゃろう♪」
豆狸はイタズラ好きな妖怪です。
大事な事なので、2回言いました。
その日から、三波マサエは世にも恐ろしい体験をし続ける事になった。学校から家まで、迷いに迷ってようやく家に帰ってトイレに入れば団地の中の1室なのに【見越し入道】。
寝ようとしたら、朝まで【小豆とぎ】がして、寝不足。
通学路では、大勢の生徒の行き交う中で誰かに【小豆とぎとぎ】されて大恥をかかされたり……
それが数日続いたかと思うと、今度は夜道で【一本だたら】に追いかけられ、慌てて駆け込んだ店の人達は【普通の人間】。
親や友達に言っても、誰も信じてくれない……
何しろ、見えているのも聞こえているのも彼女だけ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
三波さんは遂に、コンビニのバイトを辞める事になった。
精神的に疲れて、それどころじゃなくなったみたいね。
「なんか最近、三波さん誰かにイジメられてるみたいね。精神的的にかなり参っているみたいよ。今なら《スクモ様》のフリして出れば話しを聞いてくれるんじゃない?」
誰かのイジメ…犯人?は、ウチのタヌキとそのお友達。『《スクモ様》の為だ。』と言う大義名分を掲げて、妖怪に片っ端から声をかけたみたいなの。
でもってそれを口実に、やりたい放題。
その所為で三波さんを怖がらせるのが、最近の妖怪達の娯楽になっている。
《スクモ様》は、そんな三波さんの姿を見て、『もっとやれ!』みたいな事を仰って、喜ばれているそうだけど……
このままだと《スクモ様》が邪神とかにならないか心配。
今朝見かけた彼女は、目の下に隈を作りフラフラしていて、逆に《スクモ様》は生き生きしていらっしゃった。
「それでね…準備も整ったし、そろそろこっちの話を聞いてくれそうだから、明後日あたり仕掛けてみようと思うんだけど、理子ちゃんはどう思う?
もちろん、他の皆んなの都合もあるけど。あ、坂野君はいつでもOKだって!」
「皆んなの都合かぁ~。徳さんと満月は基本暇だから、大丈夫じゃない?
六も夕方なら大丈夫だと思うけど、聞いてみるね。」
「じゃあ、連絡宜しくね。倉本先輩には私から連絡しとくから。」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「次は肥溜めにでも落としてやるのはどうじゃ?」
「この辺りにも、もうそがぁな物無いで…… 」
「そうなんか?つまらんのぅ。」
「前に業突く張りの庄屋を化かした時は、面白かったのぅ!」
私が説明しようとしても、さっきからずっとこの状態で、誰も話を聞こうとしない。
妖怪達の集会所と化した、我が家の庭……
私の周りには豆狸、広島で一番権威のある稲荷狐、小豆とぎ等いろんな妖怪や神様の使いが集まって、まだ悪巧みをしている。
「ちょっと!私の話聞いてた?そろそろ仕上げにかかろうと思うのよ。」
「「つまらんのぅ。もう終わりか?もうちっと遊んじゃあ駄目かのぅ?」」
と、徳タヌキと満月タヌキが声を揃える。やっぱり、コイツら遊びだと思ってたのね!
「駄目に決まってるでしょ!早く《スクモ様》の【銅鏡】を修復してもらって、《スクモ様》を元の場所にお戻ししないといけないのよ!だからお願い、いい加減に辞めてくれないかな?」
「「仕方ないのぅ。」」
やっと解ってくれたのね。そう思って油断した私が馬鹿だった。
「「いい加減で辞めてやるわい!今日は化かし放題じゃ~!!」」
「「「やっふ~♪♪」」」
そう言うが早いか、妖怪達は一斉に
飛び出して行ってしまった。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
「それで皆んな居ないのか……
流石、妖怪…揚げ足取りが上手いな。」
遅れてやって来た六に豆狸達の事を話したら、笑ってるし……
「とりあえず、勝屋さんの計画書を見せてくれるかな?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーー
※1
肥溜めは、伝統的な農業設備の一種。農家その他で出た屎尿を貯蔵し、下肥という堆肥にするための穴または、大きめの水瓶。穴の方の外見は井戸に似ている。 水瓶の方は、素焼きの瓶が多く、口径1~1.5m程度のものを土中に埋め使用する。一般的には、薄める為の水を入れる水瓶と一緒に設置されることが多い。
「ほほぅ……
お嬢達、面白い事を考えとるのぅ。ここは一つ、ワシらも協力してやらんとなぁ~。」
と、満月が不穏な事を考えていた。豆狸は本来、イタズラ好きな妖怪。昨日化かした事に味をしめた満月は、今日もイタズラしてやろうと、ほくそ笑んでいた。
「コレは《スクモ様》をお救いする為の、歴とした正義の行いじゃ。決してただのイタズラではないぞ!
そうじゃ!皆にもこの事を教えちゃろう♪」
豆狸はイタズラ好きな妖怪です。
大事な事なので、2回言いました。
その日から、三波マサエは世にも恐ろしい体験をし続ける事になった。学校から家まで、迷いに迷ってようやく家に帰ってトイレに入れば団地の中の1室なのに【見越し入道】。
寝ようとしたら、朝まで【小豆とぎ】がして、寝不足。
通学路では、大勢の生徒の行き交う中で誰かに【小豆とぎとぎ】されて大恥をかかされたり……
それが数日続いたかと思うと、今度は夜道で【一本だたら】に追いかけられ、慌てて駆け込んだ店の人達は【普通の人間】。
親や友達に言っても、誰も信じてくれない……
何しろ、見えているのも聞こえているのも彼女だけ。
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三波さんは遂に、コンビニのバイトを辞める事になった。
精神的に疲れて、それどころじゃなくなったみたいね。
「なんか最近、三波さん誰かにイジメられてるみたいね。精神的的にかなり参っているみたいよ。今なら《スクモ様》のフリして出れば話しを聞いてくれるんじゃない?」
誰かのイジメ…犯人?は、ウチのタヌキとそのお友達。『《スクモ様》の為だ。』と言う大義名分を掲げて、妖怪に片っ端から声をかけたみたいなの。
でもってそれを口実に、やりたい放題。
その所為で三波さんを怖がらせるのが、最近の妖怪達の娯楽になっている。
《スクモ様》は、そんな三波さんの姿を見て、『もっとやれ!』みたいな事を仰って、喜ばれているそうだけど……
このままだと《スクモ様》が邪神とかにならないか心配。
今朝見かけた彼女は、目の下に隈を作りフラフラしていて、逆に《スクモ様》は生き生きしていらっしゃった。
「それでね…準備も整ったし、そろそろこっちの話を聞いてくれそうだから、明後日あたり仕掛けてみようと思うんだけど、理子ちゃんはどう思う?
もちろん、他の皆んなの都合もあるけど。あ、坂野君はいつでもOKだって!」
「皆んなの都合かぁ~。徳さんと満月は基本暇だから、大丈夫じゃない?
六も夕方なら大丈夫だと思うけど、聞いてみるね。」
「じゃあ、連絡宜しくね。倉本先輩には私から連絡しとくから。」
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「次は肥溜めにでも落としてやるのはどうじゃ?」
「この辺りにも、もうそがぁな物無いで…… 」
「そうなんか?つまらんのぅ。」
「前に業突く張りの庄屋を化かした時は、面白かったのぅ!」
私が説明しようとしても、さっきからずっとこの状態で、誰も話を聞こうとしない。
妖怪達の集会所と化した、我が家の庭……
私の周りには豆狸、広島で一番権威のある稲荷狐、小豆とぎ等いろんな妖怪や神様の使いが集まって、まだ悪巧みをしている。
「ちょっと!私の話聞いてた?そろそろ仕上げにかかろうと思うのよ。」
「「つまらんのぅ。もう終わりか?もうちっと遊んじゃあ駄目かのぅ?」」
と、徳タヌキと満月タヌキが声を揃える。やっぱり、コイツら遊びだと思ってたのね!
「駄目に決まってるでしょ!早く《スクモ様》の【銅鏡】を修復してもらって、《スクモ様》を元の場所にお戻ししないといけないのよ!だからお願い、いい加減に辞めてくれないかな?」
「「仕方ないのぅ。」」
やっと解ってくれたのね。そう思って油断した私が馬鹿だった。
「「いい加減で辞めてやるわい!今日は化かし放題じゃ~!!」」
「「「やっふ~♪♪」」」
そう言うが早いか、妖怪達は一斉に
飛び出して行ってしまった。
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「それで皆んな居ないのか……
流石、妖怪…揚げ足取りが上手いな。」
遅れてやって来た六に豆狸達の事を話したら、笑ってるし……
「とりあえず、勝屋さんの計画書を見せてくれるかな?」
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※1
肥溜めは、伝統的な農業設備の一種。農家その他で出た屎尿を貯蔵し、下肥という堆肥にするための穴または、大きめの水瓶。穴の方の外見は井戸に似ている。 水瓶の方は、素焼きの瓶が多く、口径1~1.5m程度のものを土中に埋め使用する。一般的には、薄める為の水を入れる水瓶と一緒に設置されることが多い。
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