【第4章】🦝ウチで雇ってるバイトがタヌキって言ったら、誰か信じる❓🦝

砂月ちゃん

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第2章 コンビニの訪問者

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私達の前には巨大な木がある。予定通りなら私はもうロープで釣り上げられているはずだったんだけど……


「誰かこの中に木登りが得意な人とか?」

「俺、運動神経はいい方だけどこんな高い木登れねーよ。」


と坂野君…ですよね~。この木、何mあるんだろう?
りくも無理だろうし……
と思いながら、チラッとそっちを見たけど、あっさり否定された。


「俺も無理だな。」

「もっと早く言ってくれれば、トビの知り合いに頼めたのに…… 
もう日が沈んでるから無理だな。」

「徳さんって本当に顔が広いんですね。鳶職とびの知り合いまでいるなんて!」


いや、たぶん徳さん(キツネ)の言ってるじゃなくて、鳥の方のだと思うよ……


「なんとかその人に、頼めないんですか?」

「鳥眼だからなぁ……
暗いと無理なんだよねー。」

「まいったなぁ……
他に使える奴居ないのかよ?早くしないと時間が無くなるぞ!」


坂野君の言う通り、あまり遅くなると三波さんが呼び出しに、応じてくれなくなる可能性がある。


「あれ?そのロープをあそこの枝に引っ掛かけて、こっちに垂らせばいいんだよな?」


今まで黙っていた田口さんが、何か思いついたらしい。


「そうだけど?何かいい方法思いついたんですか?田口さん。」

「【見越し入道】にロープを投げてもらえば良くないか?」


えっ!?ちょっと何言ってるのよ?
そんな妖怪の名前出したら!?


「その見越さんってきっと大きいんですね!」


どうやら薫ちゃんは【入道】はあだ名だと、勘違いしてくれたらしい。
良かったぁ!


【見越し入道】って確か見上げれば見上げるだけ高くなる妖怪だったわよね?
アレから私も、少しは妖怪の事を勉強したから少しぐらいは解る様になったのよ!


「準備出来たら呼ぶから、君達は向こうで田口と一緒に、呼び出しの電話してくれるかな?同時進行でやらないと間に合わないよ!」


確かに急がないと、時間的にマズいと思う。なんとか薫ちゃんと坂野君をその場から遠ざけて、【見越し入道】を呼ばないといけない。


「あ、お嬢ちゃんも向こう行っててね。流石に本来のアイツの仕事と、違う事を頼むんだから会わない方がいい。念の為だけど…… 」


徳さん(キツネ)の言う通り、会わない方がいいのかもしれない。
それに田口さんの、《声帯模写》の方にも興味がある。


「じゃあ、私向こうに行ってるね。」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「お待たせ!どう上手く行きそう?」

「これから電話掛けるところ。皆んな静かにしててねー。」


そう言って、田口さんは三波さんに電話を掛けた。


プルル プルル

「〔こんばんは、三波さん…実は折り入って君に話があるんだ。電話じゃ無くて直接話がしたい……
【寛現寺】の裏の林に7時に来てくれるかな?
待ってるから……  〕」

「××××!」


プツン


「すげぇ!マジで倉本先輩みてぇだ!」

「彼女、来るってさ。凄く嬉しそうだったよ。」

「よく呼び出しに応じたわね。」


という薫ちゃんの疑問に、田口さんは……


「種明かしは後でね。あの様子だと時間より前に来そうだから、準備に掛かった方がいい。」

「そ、そうね!じゃ、皆んな宜しく!」

「任せとけって!行くぞ山根!!」

「了解!じゃあ薫ちゃんも説得頑張ってね!」

「任せといて!」


こうして私達はようやく作戦を決行する事が出来たんだけど……


「「「「「「せーーの!!」」」」」


皆んなで力を合わせて、ロープに繋がれた私を引き上げる。
思ってたより私がぶら下がってる位置が高くて、少しでも風が吹くと揺れて安定しない。


やっとの事で引っ張り上げられたけど、辺りが暗くて不気味なのよね。だからって灯りを付ける訳にいかないし……


直ぐ近くに皆んな居るんだけど、三波さんに見つかるとマズいので、息を殺し気配を消している。


「センパ~イ!何処ですかぁ~?貴方のマサエはココですよ~♪」


あ、三波さんだ!というか、『貴方のマサエ』とか寒っ!!
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