昔の男〜無知な女

24咲

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ストーカーは突然やってくる

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魔の手はスグそこに

学校まで行く為には電車に30分乗っていなければならない

高二の時だった

一瞬だけ目が合った男の人がいた

別に何でもない、どこにでもある、ちょっと他人と目が合う瞬間

本当にただそれだけだったのにその日からその男の人は毎日、毎日、同じ電車、同じ車両

朝の満員電車

混んでいる電車の中で密着してくる

最初全く気づかなかった

ある日息をかけられた

鳥肌が立つ!

えっ?と見上げるとニヤニヤと気持ちの悪い男の人が立っていた

時間をずらしても、車両を変えてもその男は私の後ろに立っていた

その頃はストーカーなんて言われ方はしていないし、それくらいで警察に相談とかまず頭になかった

1番怖かったのは家から駅まで行く途中に出会った事だ

駅方面から家に向かって歩いてこられたのである

もしかしたら家がバレていたのかも知れない

怖くてすくむ足を動かし人通りの多い駅まで猛ダッシュした

その後を目の端に入れながらゆっくり私を追いかけてくる男

何度も何度も付けられたり待ち伏せされた

ある日男が電車にいなかった!

終わった!そう思ってスゴくほっとして電車の窓際に立って反対側の駅のホームを見た

その瞬間ドクッと心臓の音がなった!

反対側のホームで男が立っていた

私を見てニヤリと笑って手を振っていた

次の日からまた始まった

終わることないストーカー行為

しばらくするとパタリとなくなった!

たぶん半年以上は付きまとわれていたと思う

後から聞いたら家まで来ていたそうでお母さんが娘はアナタと付き合う気はないから諦めろと諭したそうだ

それを知ったのは20歳を過ぎたふとした話しの中で聞かされた

親は知らないところで子供を守ってくれていた

たぶんずっと色んな事がある度に蔭でそっと手助けしてくれていたのだろう

親になって思うがそれが子供に対する無償の愛というものなんだろう

相手は何をするか分からないちょっとおかしな男!
もしかしたら事件になっていたかもしれないような異常者だと私は体験からそう思う

そんな男に母は冷静に対処したのだ!

母は偉大だ!

だが当時の私は両親が嫌いであった

私の抱える悩みを何も知らずに仕事ばかりの親

本気で向き合うことは出来ていなかった

お父さんも家にいて何もしない

そんな父はお母さんに言われるまま居酒屋をオープンした

高校2年の頃だった

その頃スーパーでバイトしていた私は先輩達とよく遊ぶようになっていた

そこで出会った先輩達とはちょっと別タイプの男の子と合コンした

けど来たやつ全て全然タイプでもないし最悪だった

その中でもちょっとだけイケてる感じの男と付き合うかもと思ったけど……

いかんせん唇が黒くて分厚くてちょっとキスは出来ない拒否反応が私を襲う

なので距離をとり連絡を断つようにした

さてそんな感じでなかなか出会いもない毎日の中、ポストに一通の手紙が入っていた

なんと元カレからだった……

彼は日にちと場所、時間指定をして私を呼び出したのだ

けっこう適当な振り方をしたのでちょっと気まずくはあったけど

2年経った彼がどうなってるか気になった

私は逢いに行くことを決めた

地元の駅が彼の言う指定場所だ

近くには懐かしのカフェデートにした珈琲館もまだ存在していた

とりあえず遠くからいるか確認した

彼は小さな駅の橋のある場所に腰掛けていた

ずいぶんと派手……

仕事着?

作業着?

ん?ニッカポッカ?

近寄り難い感じで周りの人は避けていたようにも思うが私は懐かしい彼の姿に嬉しくなった

久しぶりと声をかけた

目が合うと彼は照れたように笑った

どうしたのかと尋ねたら彼は私に家庭の方と学校は落ち着いた?

なんて聞いてきた

適当な言葉を信じ彼は私を待っていたような口ぶりだった

ただ女がいなくなったから誘ってみようと思ったのかもしれない

でも彼はそんなにカッコイイわけではない……

だからといって可愛らしさと見た目の厳つさが当時の私にはドンピシャだった

まぁ今思えばそういうヤンキーみたいな人を好きになる傾向が私にはあった

夜中にコンビニに行くとよく絡まれたし
私の格好もそこそこヤバかったのだろう

でも特に何も起きなかったのはそこまで可愛いわけじゃないからなんだろうと安易に想像ができた

気持ち悪い奴にはものすごく好かれるちょっと残念な女だ

化粧も高校生ならすると思っているだろうけど、お母さんに20歳までしてはダメだと言われていたので律儀に守り何にもしてない

なぜ母に反抗していたのに言われたことを守っていたかというと母は美容師だから何となくその方がいいと思ったし、バイトのお金は全部アニメに費やしていたし、あまりお洒落に興味がなかった

それも彼氏が出来ない原因なんだろうな~と今ならわかる

そうなると元カレとまた付き合う事に抵抗もなかったしもしかしたらストーカーからも守ってもらえるかもしれないし、手紙を渡してきた中学の先輩にもはっきりと彼氏がいると言えるな~ってな感じで再び彼の告白にOKをした

そう中学の時は私から告白したのだがこの時はもう一度付き合ってほしいと言われた

聞けば彼は一人暮らしをしていた

色んな話しをした中でやはりヤバい奴だと言うことが発覚していく事になる

彼は4月産まれで免許取得までもうすぐだと言っていた

私はそろそろ高三になろうとしていたが学校に行っていなかったのでそろそろ進級が難しいと言われていた

とにかく出ないといけない授業に出るために学校へと通い頑張った

何とか進級出来たし、彼とは仕事終わりに会うようになった

すでに車を持っていた彼はドライブデートに連れて行ってくれた

免許を取得してから乗ってたのか取得せずに乗ってたのかは分からないけど学校にも迎えに来てくれた

車の中、制服のままするキスは心地よく
同級生なのに歳上との恋愛のようで楽しかった

仕事をしていた彼はとにかくその辺のチャラチャラしたヤンキーとはちょっと違い真面目に生きていた

まぁ、それは一人暮らしする前に少年院なる場所にいた……

いや、その前段階の場所にいたと訂正したけど、まず間違いなく入っていたんだろうな~

またなんつー場所に!!

何したかとか教えてくれなかったけど親密になるにつれ彼や彼友は色々教えてくれる事になるのだが……

ホントに私はこの人と付き合っていけるのだろうか……

そんな高三の春だった



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