僕とギャングスターの大冒険

アサノっち

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スパイと北村

北村とスパイの正体

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僕は、黄島に「天空」の乗車券を渡され、到着を待っていた。黄島も、一緒に乗ることにしていたが、同じく「天空」に乗る北村との会話が盛り上がっている様子だったので、僕は、そっと見守ることにした。
「黄島には、あんな大きな息子がいたのか?」
北村は、僕を黄島の子と勘違いして、尋ねた。
「剛史とは、たまたま知り合ったのさ。俺は今、他の二人の野郎と生活してるのさ。」
黄島は、素直な答えを北村に話した。
「そういう北村は、結婚とかしねえのか?」
そして、逆に聞き返すと、
「…俺は、バツイチなんだ。」
と、北村は答えた。
「離婚したのか?」
黄島が、再び尋ねると、
「…5年前に事故で亡くしたんだ。」
と、北村は寂しそうに答えた。黄島は、少し涙目になった北村を、暫くそっとした。

その頃、宇宙警察が逮捕状を出した組織が、地球に向けて動き出していた。
「5年前の情報が確かなら、あの星は豊かな財産の根源。必ず、我々の手に掴むのだ!」
その犯罪組織は、5年前に送ったスパイの情報を元に、地球に刃を向けようと試みたのだった。

「天空」の車内では、僕も黄島と北村の仲に混ざって、列車旅を楽しんだ。
「列車旅も良いな。」
黄島が呟くと、
「黄島は、好きで乗ったんじゃないのか?」
と、北村が聞き返した。
「剛史に付き合ったのさ。北村は、鉄道が好きなのか?」
黄島が、逆に尋ねると、
「好きじゃなきゃ、わざわざ乗らないぜ。それに、あいつとの想い出の列車だったからな。」
と、北村は、少しずつ結婚していた頃の話を切り出した。話を聞くと、新婚旅行は国内が良いと相手に言われ、高野山から龍神温泉へ、ドライブのコースを作って旅したとのことだった。

列車旅が終わり、高野山駅に着くと、怪物のような人間が、北村を襲った。
「何だてめえ!?」
黄島は、イエローギャングに変身して、北村を守った。
「貴様、何者だ!?」
怪物が、イエローを指して罵ると、
「誰だって良いだろ?俺の達に手出すんじゃねえ!」
と、イエローが吐き捨てた。しかし、
「こいつが、俺たちの手先だと知ってもか?」
と、怪物は、北村にも分からないことを言い放った。
「どういうことだ!?」
イエローが尋ねると、
「こいつは、スパイ・エヌ・セブンの夫!スパイ、またの名を、菜々子!」
と、怪物は言った。
「まさか!?」
驚いたのは、北村自身だった。
「何だか知らねえが、ここは一旦引いてもらうぜ!」
イエローは、北村を守るために、拳銃で怪物を脅し、僕も一緒に三人で逃げた。

元の姿に戻った黄島を見て、
「黄島、さっきの姿は?」
と、北村が不思議そうに尋ねた。
「さっきのは、俺のリーダーの趣味で手に入れた力さ。」
と、やはり素直に答えた。そして、
「それより、菜々子っていうのは?」
と、黄島が聞き返すと、
「俺が、結婚した相手さ。」
と、予想通りの答えが返ってきた。その時、野々宮からの連絡が入った。
「旅行中すまねえ。北村和真って奴を探すことになってな。」
黄島は、事件の一部始終が、手に取るように分かった。そして、友人を追求しなければならない現実に、苛立ちを覚えてしまった。
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