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プリシラははやる気持ちを押さえられず、すぐさまドウマ国に入ろうとするのをリベリオが止めた。
「プリシラ、待つんだ。ドウマ国には魔力感知の魔法がかけられている。魔力のある者が入ればすぐに侵入者だとばれる」
プリシラはうなずいてから父親の側で不安そうにしているエレナに言った。
「エレナ、この国の人たちに気づかれずに中に入りたいの。お願い」
エレナは不安そうにうなずいてから歌を歌った。
ドアを開けて、三回ノックの音、あなたの笑顔に会いたいの。
後ろにいたリベリオが声をあげた。
「魔力感知の魔法が解除された?!」
「エレナの魔法は特別なの。歌った歌が本当になるの」
驚きを隠せないリベリオにプリシラが説明する。プリシラたちはドウマ国内に入った。
簡素な木造の家が目立った。プリシラたちは静かに行動したが、大所帯のためすぐドウマ国の国民に見つかってしまった。
ドウマ国の国民たちは皆優秀な魔法使いだ。すぐさまプリシラたちに向けて攻撃魔法を放とうとした。ガイオとトビーに守られているエレナはすかさず歌い出した。
武器を捨てて、悲しみの涙はもう見たくないの。
ドウマ国の国民たちが放とうとしていた攻撃魔法が消失してしまった。エレナの歌がドウマ国の国民たちの魔力を奪ってしまったのだ。
「魔法が使えないんじゃ俺たちの敵じゃないぜ」
ガイオはエレナの側から離れ、目にも止まらぬ速さで国民たちを殴り倒していった。エレナの魔法が間に合わない国民にはトビーが風魔法で吹っ飛ばしていた。
チコとプッチは土植物魔法でドウマ国の国民たちをしばりあげ、サラとティアは火攻撃魔法で国民たちを黒コゲにならない程度に燃やしていた。
小さくなったタップを抱き上げたプリシラは、姉の行方を探して走り回った。
「プリシラ!奥の方に石造りの建物がある!お姉さんはあそこにいるかもしれない!」
空を飛んで上空から様子を見ていたリベリオが叫んだ。プリシラも浮遊魔法を使って空に飛び上がり、リベリオの指差す方向を見た。確かに周りの家とは規模が違う。プリシラはタップに大きくなってもらおうとしたが、リベリオが止めた。
「プリシラ、あの建物に乗り込むなら、タップがすぐに攻撃体制を取れた方がいい。俺の魔法で行こう」
リベリオが呪文を唱えると、巨大な水のドラゴンが姿を現した。プリシラが驚いてドラゴンを見上げていると、リベリオはプリシラの手を取ってドラゴンの背中に飛び乗った。
水のドラゴンは石造りの建物に向かってものすごい速さで飛んで行く。リベリオが舌打ちしながら言った。
「あの建物には、この国をおおっている以上に強い魔法制御の魔法がかかっている。もしあの建物の中にお姉さんがいたら、おそらくほとんど魔法は使えないだろう」
プリシラはヒッと声にならない悲鳴をあげた。
「プリシラ、待つんだ。ドウマ国には魔力感知の魔法がかけられている。魔力のある者が入ればすぐに侵入者だとばれる」
プリシラはうなずいてから父親の側で不安そうにしているエレナに言った。
「エレナ、この国の人たちに気づかれずに中に入りたいの。お願い」
エレナは不安そうにうなずいてから歌を歌った。
ドアを開けて、三回ノックの音、あなたの笑顔に会いたいの。
後ろにいたリベリオが声をあげた。
「魔力感知の魔法が解除された?!」
「エレナの魔法は特別なの。歌った歌が本当になるの」
驚きを隠せないリベリオにプリシラが説明する。プリシラたちはドウマ国内に入った。
簡素な木造の家が目立った。プリシラたちは静かに行動したが、大所帯のためすぐドウマ国の国民に見つかってしまった。
ドウマ国の国民たちは皆優秀な魔法使いだ。すぐさまプリシラたちに向けて攻撃魔法を放とうとした。ガイオとトビーに守られているエレナはすかさず歌い出した。
武器を捨てて、悲しみの涙はもう見たくないの。
ドウマ国の国民たちが放とうとしていた攻撃魔法が消失してしまった。エレナの歌がドウマ国の国民たちの魔力を奪ってしまったのだ。
「魔法が使えないんじゃ俺たちの敵じゃないぜ」
ガイオはエレナの側から離れ、目にも止まらぬ速さで国民たちを殴り倒していった。エレナの魔法が間に合わない国民にはトビーが風魔法で吹っ飛ばしていた。
チコとプッチは土植物魔法でドウマ国の国民たちをしばりあげ、サラとティアは火攻撃魔法で国民たちを黒コゲにならない程度に燃やしていた。
小さくなったタップを抱き上げたプリシラは、姉の行方を探して走り回った。
「プリシラ!奥の方に石造りの建物がある!お姉さんはあそこにいるかもしれない!」
空を飛んで上空から様子を見ていたリベリオが叫んだ。プリシラも浮遊魔法を使って空に飛び上がり、リベリオの指差す方向を見た。確かに周りの家とは規模が違う。プリシラはタップに大きくなってもらおうとしたが、リベリオが止めた。
「プリシラ、あの建物に乗り込むなら、タップがすぐに攻撃体制を取れた方がいい。俺の魔法で行こう」
リベリオが呪文を唱えると、巨大な水のドラゴンが姿を現した。プリシラが驚いてドラゴンを見上げていると、リベリオはプリシラの手を取ってドラゴンの背中に飛び乗った。
水のドラゴンは石造りの建物に向かってものすごい速さで飛んで行く。リベリオが舌打ちしながら言った。
「あの建物には、この国をおおっている以上に強い魔法制御の魔法がかかっている。もしあの建物の中にお姉さんがいたら、おそらくほとんど魔法は使えないだろう」
プリシラはヒッと声にならない悲鳴をあげた。
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