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魔物
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カイルは二人の男たちに水を飲ませて落ち着かせてから話しを聞いた。男たちはこの森の近くにある村人で、村から逃げて来たのだという。
男たちの村は農作物を育て、町に売りに行って生計をたてていた。だがある時、畑を荒らすものが現れたのだ。村人たちは罠をはって、畑を荒らしたものを捕らえようとした。
だが、そのものは村人たちの罠にかからなかった。罠を破壊して、畑を荒らし逃げて行ったのだ。ここで村人たちは、畑を荒す犯人は野生動物などではない事を知った。
畑を荒らした犯人は、もっと恐ろしいナニかだった。村の男たちは剣やヤリを手に取り、ナニかと戦う決意をした。だが対じした真っ黒で巨大なナニかは人間ではとても歯がたたなかった。
武器を持った男たちはナニかの前足が当たっただけで吹っ飛んでしまった。二人の男たちは、村から森へ逃げて来たのだそうだ。
カイルは焚き火の火を消すと、うなずいて男たちの後に続いた。リリアーヌはため息をついてカイルに言った。
「もう、この男たちは死んだりなんかしないわ。放っておいても平気よ?」
「こいつらは困っているんだ。放ってはおけない」
「カイルってば結構おせっかいね?」
カイルはリリアーヌの嫌味を無視して男たちを追った。しばらくすると、民家が見えて来た。男たちの村だ。
二人の男たちはカイルを村長の家まで連れて来た。男は村長にカイルを紹介した。
「村長、喜んでください。森で魔法使いさまに会いました。畑を荒らす化け物を退治してくれます」
村長は白ひげの老人だった。村長はカイルに深々と頭を下げてくれた。カイルはこの日村長の家に泊めてもらう事になった。
翌日カイルは畑を調べた。畑は巨大な動物にふみ荒らされていた。どうやら畑の作物を食べていたようだ。男たちの背中の深い傷を見て、てっきり肉食の動物かと思ったのだが、草食動物のようだ。
カイルは昨日ナニかの捕物で、ケガをした村人を治癒魔法で治した。村の男たちはケガをしているものの、死んだ者は一人もいなかった。
夜になり、カイルは一人畑が見渡せる場所で待った。夜空には厚い雲がかかり、月は見えなかった。しばらくすると、獣の息づかいがした。カイルは辺りに神経を集中した。
畑には、クマよりも巨大な毛むくじゃらなナニかがいた。畑に鼻を押し付けてクンクンとにおいを嗅いでいる。カイルはナニかの前におどり出ると、剣を構えた。ナニかはくるりと振り向いてカイルを見た。その目はギラギラと赤く輝いていた。普通の獣ではない。
ナニかはカイルの殺気に反応したのか、カイルに向かってもう突進して来た。カイルは風魔法を身にまとい、大きく跳躍すると、ナニかを飛び越え、背後に着地した。
風が吹いて、夜空をおおっていた雲がはれた。月明かりに照らされたナニかを見て、カイルは驚きの声をあげた。
ナニかは巨大なオオカミだった。真っ黒で艶やかな毛並み、ガーネットのような赤い瞳をしていた。
男たちの村は農作物を育て、町に売りに行って生計をたてていた。だがある時、畑を荒らすものが現れたのだ。村人たちは罠をはって、畑を荒らしたものを捕らえようとした。
だが、そのものは村人たちの罠にかからなかった。罠を破壊して、畑を荒らし逃げて行ったのだ。ここで村人たちは、畑を荒す犯人は野生動物などではない事を知った。
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「もう、この男たちは死んだりなんかしないわ。放っておいても平気よ?」
「こいつらは困っているんだ。放ってはおけない」
「カイルってば結構おせっかいね?」
カイルはリリアーヌの嫌味を無視して男たちを追った。しばらくすると、民家が見えて来た。男たちの村だ。
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翌日カイルは畑を調べた。畑は巨大な動物にふみ荒らされていた。どうやら畑の作物を食べていたようだ。男たちの背中の深い傷を見て、てっきり肉食の動物かと思ったのだが、草食動物のようだ。
カイルは昨日ナニかの捕物で、ケガをした村人を治癒魔法で治した。村の男たちはケガをしているものの、死んだ者は一人もいなかった。
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風が吹いて、夜空をおおっていた雲がはれた。月明かりに照らされたナニかを見て、カイルは驚きの声をあげた。
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