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新たな依頼
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カイルと元弟子のサイラス、魔物のレッドアイに、カイルにしか見えない天使のリリアーヌ一行は、王都の冒険者教会で新たな依頼を探そうとしていた。
カイルたちが冒険者教会に向かう道すがら、あるこぜりあいを目撃した。ガラの悪そうな二人の冒険者風の男たちが、美しい褐色の肌の娘の手を無理矢理引っ張っているのだ。男たちの足元には少年がかじりついて、娘から手を離させようと必死になっている。少年は大声で叫んでいた。
「お前ら!姉ちゃんの手を離せ!」
男たちは少年の攻撃をものともせず、娘を抱き寄せようとしている。カイルはサイラスに目配せして言った。
「サイラス、娘を」
「ああ」
サイラスはツカツカと冒険者風の男たちに近寄り、娘の腕をつかんでいる男の反対の手をひねり上げた。男は突然の痛みに叫び声をあげた。もう一人の男は、突然現れたサイラスに殴りかかろうとした。
カイルはすかさず殴りかかろうとしている男の正面に入り、男のこぶしをつかむと、小手を返して投げ飛ばした。
男たちはカイルとサイラスに勝ち目がないと見て取ると、捨てゼリフを残して逃げて行った。
おびえていた娘と少年は、ポカンとした顔でカイルたちを見た。カイルは娘に言った。
「大丈夫か?」
「はい、危ない所をありがとうございました」
カイルは娘と少年は、異国の人々かと思っていたが、ガンドル国の言葉を話していた。
娘はエッラと名乗った。少年はエッラの弟で、ドーグといった。カイルはエッラたちを食堂に連れてきた。何かしらのワケがありそうだったからだ。
カイルの横に立つリリアーヌは、またお節介と言ってぼやいた。
カイルたちは、エッラとドーグに食事をとらせながら話しを聞いた。
エッラたちはガンドル国のはしにあるトーノマ自治区からやって来たといった。トーノマ自治区とは、ガンドル国が領土を広げる際、以前から暮らしていた人々の土地だ。
当時のガンドル国王は、トーノマの人々にこれまで通りその土地で暮らすようにと自治権を宣言したのだ。トーノマの人々は、黒い髪と瞳、美しい褐色の肌をした人々だった。
エッラは王都に冒険者の依頼をしに来たと言った。エッラたちはトーノマ自治区で、ガンドル国人たちと一定の距離を保ちながら暮らしていた。
だがある時、いさかいが起こったのだ。そこまで話すと、エッラは口をつぐんでしまった。その続きを、弟のドーグが引き継いだ。
「姉ちゃんとトーマスが婚約したんだ。オレはトーマスが好きだから、嬉しかった。でも父ちゃんと兄ちゃんは、猛反対しちゃって、ついには自治区のある領土内で一触即発の状態になっちゃって」
トーノマ族のエッラと、一帯を治めている領主の息子トーマスが恋に落ちた。二人は一緒になりたいと親に話したが、双方大反対だった。
エッラの父であるトーノマ族の族長は、トーノマ族の男たちと共に武器を持ち、領主の屋敷に行く計画を立てた。それに気づいた領主は、冒険者を雇い、トーノマ族の反乱に対抗しようとしているというのだ。
そこで困り果てたエッラたちは、このいさかいを仲裁してくれる冒険者を探しに、冒険者教会にやって来たのだ。だがエッラの美しさに目をつけた冒険者たちからまれて困っている所にカイルたちが通りかかったのだ。
カイルはうなずいて答えた。
「わかった。エッラ、お前の依頼を受けよう」
エッラは美しい瞳に涙を浮かべて感謝の言葉を言った。カイルの横にいるリリアーヌはため息をついた。
カイルたちが冒険者教会に向かう道すがら、あるこぜりあいを目撃した。ガラの悪そうな二人の冒険者風の男たちが、美しい褐色の肌の娘の手を無理矢理引っ張っているのだ。男たちの足元には少年がかじりついて、娘から手を離させようと必死になっている。少年は大声で叫んでいた。
「お前ら!姉ちゃんの手を離せ!」
男たちは少年の攻撃をものともせず、娘を抱き寄せようとしている。カイルはサイラスに目配せして言った。
「サイラス、娘を」
「ああ」
サイラスはツカツカと冒険者風の男たちに近寄り、娘の腕をつかんでいる男の反対の手をひねり上げた。男は突然の痛みに叫び声をあげた。もう一人の男は、突然現れたサイラスに殴りかかろうとした。
カイルはすかさず殴りかかろうとしている男の正面に入り、男のこぶしをつかむと、小手を返して投げ飛ばした。
男たちはカイルとサイラスに勝ち目がないと見て取ると、捨てゼリフを残して逃げて行った。
おびえていた娘と少年は、ポカンとした顔でカイルたちを見た。カイルは娘に言った。
「大丈夫か?」
「はい、危ない所をありがとうございました」
カイルは娘と少年は、異国の人々かと思っていたが、ガンドル国の言葉を話していた。
娘はエッラと名乗った。少年はエッラの弟で、ドーグといった。カイルはエッラたちを食堂に連れてきた。何かしらのワケがありそうだったからだ。
カイルの横に立つリリアーヌは、またお節介と言ってぼやいた。
カイルたちは、エッラとドーグに食事をとらせながら話しを聞いた。
エッラたちはガンドル国のはしにあるトーノマ自治区からやって来たといった。トーノマ自治区とは、ガンドル国が領土を広げる際、以前から暮らしていた人々の土地だ。
当時のガンドル国王は、トーノマの人々にこれまで通りその土地で暮らすようにと自治権を宣言したのだ。トーノマの人々は、黒い髪と瞳、美しい褐色の肌をした人々だった。
エッラは王都に冒険者の依頼をしに来たと言った。エッラたちはトーノマ自治区で、ガンドル国人たちと一定の距離を保ちながら暮らしていた。
だがある時、いさかいが起こったのだ。そこまで話すと、エッラは口をつぐんでしまった。その続きを、弟のドーグが引き継いだ。
「姉ちゃんとトーマスが婚約したんだ。オレはトーマスが好きだから、嬉しかった。でも父ちゃんと兄ちゃんは、猛反対しちゃって、ついには自治区のある領土内で一触即発の状態になっちゃって」
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カイルはうなずいて答えた。
「わかった。エッラ、お前の依頼を受けよう」
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