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17、私はティア・ファーレン
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「ちょっと一体誰なの! あれ!!」
食堂の中は、突然現れた『あの子』の噂でもちきり。
私はティア・ファーレン。
この学園の二年生の一人だ。
「ちょっとティア! あんた、あの子に制服渡してたじゃない!! 何か知らないの!?」
知ってても教えるつもりはない。
そう、勝負はもう始まっている。
ライバルに情報をリークするのは、馬鹿な女がすることだわ。
「私もよく知らないわ」
澄ました顔でそう言うと、ポケットに隠したメモがあるかどうか確認した。
必死で覚えたんだから。
あの子の名前と住所!
入学許可書が回収される前に覚えて直ぐにメモをした私って偉い。
「は~ティアみたいに美人だと、興味ないのかなあの子のこと」
(興味が無い訳無いじゃない! 入学前からどうするのって、戦線恐々だったあの氷帝の息子をあんなにあっさり倒したのよ)
相変わらず私は澄ました顔をして、学食のスープを口にする。
けっこういけるのよねこれ。
少なくとも、今食堂にいる女子生徒であの子の事が気にならない子はいないだろう。
「はぁ~もう凄かったのよ。ほらあのアンドニウスの前に立って『いい加減にしないか君! 弱いものイジメは僕が許さないよ』って。もう貴公子って感じ?」
友達の解説には、多少の脚色が入っているけれど私も驚いた。
そして、おずおずと私に入学許可書を出したあの子を思い出してた。
「あ…あの。これでいいですか?」
「え…ええ」
入学許可書を手渡したのに、私が制服を渡してあげないからあの子は戸惑っていた。
だってあんまりにも可愛らしいんですもの。
まるで女の子の様な顔で私を不思議そうに眺める。
(やめて……何だかお姉さん恥ずかしいわ)
あの子に見つめられて、ドギマギしているのを悟れらないように私はクールに制服を渡した。
まあ、制服を手渡すのにクールも何もないんだけれど。
次の瞬間私の心臓は止まりかけた。
「お姉さん、とっても綺麗ですね」
まるで天使の様にそう言って微笑むその子は、天性のジゴロなのかそれともただの天然なのか。
これでぐっとこない女はいないだろう。
とにかく、この子の名前と住所はチェックが必要だわ。
「そういうことは初対面の女性には言わないこと、いいわね」
真っ赤になりそうな顔をなんとかクールに保って私は言った。
これは高得点だと思う。
綺麗で大人のお姉さんって印象を持ってくれるだろうし、これ以上この子が学園の中で人気を集めるのを事前に防ぐこともできる。
ライバルは少ないほうがいいに決まっている。
その時──
「ぐはぁああ!!!」
この子の後ろで手続きをしてる子が、凄い勢いで壁に向かって飛ばされて行く。
私は溜息をついた。
おそらくアイツだろう。
氷帝ドバイン・フォーゲルの息子アンドニウス・フォーゲル。
この学校の生徒達は二つに分かれる。
貴族の子息であるグループとそうでない子達のグループ。
特に学校が決めているわけではないのだけれど、自然に分かれてしまうのが現実だわ。
生徒会の会長を務めるのも代々、位の高い貴族の子息が多いのが現実。
かく言う私もこの国の軍務大臣のファーレン伯爵の娘だって事で、色々面倒なことが多い。
アンドニウスのことも子供の頃から知っているわ。
傲慢でやな奴。
年下のくせに『お前は俺の妻にしてやる』とか上から目線で偉そうなことを言ってたけど思いっきり無視してるわ。
でも同じ新入生にこんなことをするなんて許せない。
わたしは思わず受付の席を立ってアンドニウスに一言いってやろうと前に進み出た。
その時──
「いい加減にしろ……」
(え……)
私は目を疑った。
さっきまで私に微笑んでいたあの天使が、凶暴なアンドニウスの前に立ってそう言っている。
(駄目よ! そいつは君の手に負える相手じゃない!!)
私は心の中でそう叫んだ。
伯爵で高位の魔法使いあの氷帝ドバイン・フォーゲルの息子。
傲慢だがその魔術の腕前は父親譲りだ。
怒らせたら手が付けられない。
「死ね!! フェンリルブリザード!!!」
私はあの子の前に防御壁の魔法をかけようとしたけれど、その前にアンドニウスの魔法が放たれたのを見て思わず心臓が止まりそうになった。
手加減を知らないアイツの魔法をまともにくらったらあの子の命はないだろう。
周囲も思わず凍り付く。
その時、私ははっきりと見た。
あの子が指先に作り出したまるで生きているかのような薔薇の炎が、舞い散るように死へ導くはずの氷の槍を全て打ち落とす光景を。
(え……)
決して同じ色の無いその花びらが舞い散る中、私は天使の様に佇むその姿に瞳が釘付けになった。
同じ魔法使いとして驚愕したのよ。
まさに完璧だった。
美しく咲くその薔薇の花の形、そしてまるで息づくように淡い濃淡がついたその花びら。
そこに込められた強烈な魔力。
そしてその花びらが一ミリの狂いもなくアンドニウスの氷の槍に突き刺さるのを見て、私は完璧な魔法が何なのかって思い知らされた。
それは芸術だ。
天才だけが創り得る真の芸術。
私は震えた。
それになんて動体視力なの?
あの氷の槍の動きを全て見切るなんて。
そして激怒するアンドニウスに、もう一度あの子はその芸術を披露した。
あの凶暴な馬鹿の薄皮だけを切り裂いて、その花びらは華麗に散った。
私の目はもうあの子から逸らす事が出来なかった。
そしてあの子は静かにこう言った。
「まだするかい? それなら覚悟した方がいい。僕は三度手加減するほどお人良しじゃないから」
私は真っ赤に頬を染めている自分を感じて凄い恥ずかしかった。
少年が後ろを振り返った時にその顔を見られたらどうしようってドキドキした。
男の子にこんなにドキドキしたのは生まれて初めて。
流れるようなブロンドに白薔薇の花びら様な唇。
まるで少女の様なその顔立ちからは、想像も出来ない強さと優しさ。
今でもはっきりと脳裏に浮かび上がってくる。
そんなことを思い出していると、クラスメートが口々に言う。
「アンドニウスの奴ざまぁないわね。ほんとに格好良かったわあの子」
「ねえティアだって本当は素敵って思ったんでしょ! ミス・聖ビクトルードの一人として意見を聞かせてよ」
言える訳無いでしょ……
この学園では男子になんか興味がない、クールなティアで通ってるんだから。
この私が、入学して来た新入生のことばっかり考えてるなんて。
でも楽しくなりそうだわ。
(あの子は確かに凄いけど、でも自分の欠点に気が付いてないわ。どうせもう直ぐあのお祭りが始まる……ふふっ、お姉さんが戦いの怖さっていうものを教えてあげる)
炎帝マキシア・ファーレンの娘、ティア・ファーレンとしてあの子とはぜひ一度お手合わせをしてみたい。
そう思ってわたしは残りのスープを冷める前に平らげることにした。
食堂の中は、突然現れた『あの子』の噂でもちきり。
私はティア・ファーレン。
この学園の二年生の一人だ。
「ちょっとティア! あんた、あの子に制服渡してたじゃない!! 何か知らないの!?」
知ってても教えるつもりはない。
そう、勝負はもう始まっている。
ライバルに情報をリークするのは、馬鹿な女がすることだわ。
「私もよく知らないわ」
澄ました顔でそう言うと、ポケットに隠したメモがあるかどうか確認した。
必死で覚えたんだから。
あの子の名前と住所!
入学許可書が回収される前に覚えて直ぐにメモをした私って偉い。
「は~ティアみたいに美人だと、興味ないのかなあの子のこと」
(興味が無い訳無いじゃない! 入学前からどうするのって、戦線恐々だったあの氷帝の息子をあんなにあっさり倒したのよ)
相変わらず私は澄ました顔をして、学食のスープを口にする。
けっこういけるのよねこれ。
少なくとも、今食堂にいる女子生徒であの子の事が気にならない子はいないだろう。
「はぁ~もう凄かったのよ。ほらあのアンドニウスの前に立って『いい加減にしないか君! 弱いものイジメは僕が許さないよ』って。もう貴公子って感じ?」
友達の解説には、多少の脚色が入っているけれど私も驚いた。
そして、おずおずと私に入学許可書を出したあの子を思い出してた。
「あ…あの。これでいいですか?」
「え…ええ」
入学許可書を手渡したのに、私が制服を渡してあげないからあの子は戸惑っていた。
だってあんまりにも可愛らしいんですもの。
まるで女の子の様な顔で私を不思議そうに眺める。
(やめて……何だかお姉さん恥ずかしいわ)
あの子に見つめられて、ドギマギしているのを悟れらないように私はクールに制服を渡した。
まあ、制服を手渡すのにクールも何もないんだけれど。
次の瞬間私の心臓は止まりかけた。
「お姉さん、とっても綺麗ですね」
まるで天使の様にそう言って微笑むその子は、天性のジゴロなのかそれともただの天然なのか。
これでぐっとこない女はいないだろう。
とにかく、この子の名前と住所はチェックが必要だわ。
「そういうことは初対面の女性には言わないこと、いいわね」
真っ赤になりそうな顔をなんとかクールに保って私は言った。
これは高得点だと思う。
綺麗で大人のお姉さんって印象を持ってくれるだろうし、これ以上この子が学園の中で人気を集めるのを事前に防ぐこともできる。
ライバルは少ないほうがいいに決まっている。
その時──
「ぐはぁああ!!!」
この子の後ろで手続きをしてる子が、凄い勢いで壁に向かって飛ばされて行く。
私は溜息をついた。
おそらくアイツだろう。
氷帝ドバイン・フォーゲルの息子アンドニウス・フォーゲル。
この学校の生徒達は二つに分かれる。
貴族の子息であるグループとそうでない子達のグループ。
特に学校が決めているわけではないのだけれど、自然に分かれてしまうのが現実だわ。
生徒会の会長を務めるのも代々、位の高い貴族の子息が多いのが現実。
かく言う私もこの国の軍務大臣のファーレン伯爵の娘だって事で、色々面倒なことが多い。
アンドニウスのことも子供の頃から知っているわ。
傲慢でやな奴。
年下のくせに『お前は俺の妻にしてやる』とか上から目線で偉そうなことを言ってたけど思いっきり無視してるわ。
でも同じ新入生にこんなことをするなんて許せない。
わたしは思わず受付の席を立ってアンドニウスに一言いってやろうと前に進み出た。
その時──
「いい加減にしろ……」
(え……)
私は目を疑った。
さっきまで私に微笑んでいたあの天使が、凶暴なアンドニウスの前に立ってそう言っている。
(駄目よ! そいつは君の手に負える相手じゃない!!)
私は心の中でそう叫んだ。
伯爵で高位の魔法使いあの氷帝ドバイン・フォーゲルの息子。
傲慢だがその魔術の腕前は父親譲りだ。
怒らせたら手が付けられない。
「死ね!! フェンリルブリザード!!!」
私はあの子の前に防御壁の魔法をかけようとしたけれど、その前にアンドニウスの魔法が放たれたのを見て思わず心臓が止まりそうになった。
手加減を知らないアイツの魔法をまともにくらったらあの子の命はないだろう。
周囲も思わず凍り付く。
その時、私ははっきりと見た。
あの子が指先に作り出したまるで生きているかのような薔薇の炎が、舞い散るように死へ導くはずの氷の槍を全て打ち落とす光景を。
(え……)
決して同じ色の無いその花びらが舞い散る中、私は天使の様に佇むその姿に瞳が釘付けになった。
同じ魔法使いとして驚愕したのよ。
まさに完璧だった。
美しく咲くその薔薇の花の形、そしてまるで息づくように淡い濃淡がついたその花びら。
そこに込められた強烈な魔力。
そしてその花びらが一ミリの狂いもなくアンドニウスの氷の槍に突き刺さるのを見て、私は完璧な魔法が何なのかって思い知らされた。
それは芸術だ。
天才だけが創り得る真の芸術。
私は震えた。
それになんて動体視力なの?
あの氷の槍の動きを全て見切るなんて。
そして激怒するアンドニウスに、もう一度あの子はその芸術を披露した。
あの凶暴な馬鹿の薄皮だけを切り裂いて、その花びらは華麗に散った。
私の目はもうあの子から逸らす事が出来なかった。
そしてあの子は静かにこう言った。
「まだするかい? それなら覚悟した方がいい。僕は三度手加減するほどお人良しじゃないから」
私は真っ赤に頬を染めている自分を感じて凄い恥ずかしかった。
少年が後ろを振り返った時にその顔を見られたらどうしようってドキドキした。
男の子にこんなにドキドキしたのは生まれて初めて。
流れるようなブロンドに白薔薇の花びら様な唇。
まるで少女の様なその顔立ちからは、想像も出来ない強さと優しさ。
今でもはっきりと脳裏に浮かび上がってくる。
そんなことを思い出していると、クラスメートが口々に言う。
「アンドニウスの奴ざまぁないわね。ほんとに格好良かったわあの子」
「ねえティアだって本当は素敵って思ったんでしょ! ミス・聖ビクトルードの一人として意見を聞かせてよ」
言える訳無いでしょ……
この学園では男子になんか興味がない、クールなティアで通ってるんだから。
この私が、入学して来た新入生のことばっかり考えてるなんて。
でも楽しくなりそうだわ。
(あの子は確かに凄いけど、でも自分の欠点に気が付いてないわ。どうせもう直ぐあのお祭りが始まる……ふふっ、お姉さんが戦いの怖さっていうものを教えてあげる)
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