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16、聖ビクトルード仕官育成学校
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「でかいな……」
それが初めて俺がこの学校を見たときの素直な感想だ。
入り口の門からしてまるで城壁の様な堅牢性を誇っている。
まさに士官育成学校の名前に相応しい。
門の前には色々な場所からやって来た子供達が馬車から降りて次々にこの門をくぐって行く。
仕官育成の名の下に作られてこの学園の中には入学式と言えども学生と学校関係者以外は入ることが出来ない。
まあこれから国を担う者を選別しようとする学校に父兄同伴でやって来る事は許されないと言う訳だ。
俺も涙を浮かべながら俺を見送るママンを振り切って此処にやって来たのだ。
(まあ、俺は家から通える距離な訳だから。ママンもあんなに心配しなくても夕方には帰るんだけどね)
そういえば珍しくラフィーネ先生がいなかったな…お別れのキスだとか言いそうだと思ったのに。
うん……少し残念な気がするのは先生にすっかり洗脳されている証拠なのかも知れない。
入り口では俺が何処の出身の誰なのかをチェックしている。
学校の入学許可書は前もってそれぞれに届けれられているからそれで身元の確認と言う訳だ。
俺は持参した入学許可書を渡すと代わりに制服を支給される。
青が基調の中々お洒落な制服だった。
渡してくれたのはおそらく上級生だろう、ちょっと年上の綺麗なお姉さんって感じだった。
少し軍服の様なデザインに胸には聖王国ビクトルードの紋章が美しく刺繍されている。
ママンがこれを着た俺を見たらまたウルウルした目で抱きしめてくれるだろう。
それだけでもこの制服には十分の価値がある。
「あ、あれ? 確かに此処にいれたはずなのに!!」
焦ったようにそう言っている声が俺の後ろで聞こえた。
大人しそうな男の子がみすぼらしい服のポケットをごそごそと何かを探している。
恐らく入学許可書だろう。
その時だ──
「どけ!! 邪魔なんだよ汚ねえな! このクズが!!」
大人しそうな男の子はその声の主に蹴り飛ばされる。
「ごほぉお!!!」
凄い勢いで近くの壁に激突したその子は涙を流しながら嘔吐している。
「きったねえなぁ!お前みたいなクズは此処にはいらねえんだよ、消えろよ!!」
腕を組んで男の子を見下ろしている少年はいかにも高価な服を身に着けている。
その後ろにはおそらく取り巻きなのだろう5、6人の少年が同じように笑いながら嘔吐する男の子を眺めいてる。
俺は頭の中にフラッシュバックを感じた。
「消えろよ! お前みたいな奴は学校に来るんじゃねえよ!!」
昼休みの校舎裏でそう言って俺を蹴り飛ばした奴等。
俺の苦悶の顔を見て腹のそこから楽しそうに笑う連中、俺を蹴り飛ばすあの不良どもの顔を俺は絶対忘れられない。
そして手のひらを返すように俺から離れていった連中のことも。
脚がすくんだ。
まるで天国の様な愛に満ちた世界にやって来たと思っていたが
一歩外に出ればこれが現実だ
俺は家に帰りたかった、優しい両親やラフィーネ先生の側に直ぐにでも帰って家に鍵をかけて閉じこもりたかった。
俺を愛してくれる人だけがいる世界に。
決して俺を傷つけない、そんな優しい世界に。
……だからこそ俺はゆっくりその傲慢な顔をした少年の前に進み出た。
一歩外に出れば、そんな世界はありはしない。
俺はもう一度同じことを繰り返すつもりは無いんだ。
「いい加減にしろ…」
声が上手く出ない、低く唸るよな声しか。
「あぁ!?」
その少年は俺に凄んでいる。
脚が震えた
「いい加減にしろと言ったんだ!!」
俺はギッっとその少年の顔を睨みつける。
くそ……身体の震えが止まらない。
少年の後ろにいた取り巻きどもは一瞬俺のその声に怯んだが、目の前の少年は怯む様子は無い。
傲慢な瞳で笑いながら俺を見ている。
「なんだてめえは」
少年の服装からすると貴族の息子に違いない。
しかもかなりの高い身分の。
取り巻きの奴等の高価な服がそれを証明していた。
「馬鹿が!!このお方を誰だと思ってるんだ、フォーゲル伯爵家のご子息アンドニウス様だぞ!!」
取り巻きの一人がそう言って笑っている。
「いい加減にしろだと?上等じゃねえか、口先だけのクズ野郎かどうかこのアンドニウス様が試してやるよ」
氷帝ドバイン・フォーゲル。
目の前にいるガキはそう恐れられる高位の魔法使いフォーゲル伯爵の息子だ
俺の耳に入ってくるぐらいの名前だ、この国で知らないものなどいないだろう。
騒ぎを聞きつけて上級生や一緒に入学をする生徒たちが集まってくる。
中にはこの学校の職員らしい大人も混じっていたが、俺の相手がアンドニウスだと分かるとコソコソと隠れてしまう。
つまりはそれ程の実力者だと言うことだこいつの親父は
俺は背筋に冷たいものを感じた。
今、この大観衆の中に俺の味方は一人もいない。
それを肌で感じていた。
アンドニウスがゆっくりと俺に言った。
「この馬鹿が、父上のことを知らないのか? まあいい、この俺様にでかい口叩いたんだ。この場で死んでも文句はないんだろうな?」
目が残酷に光っている。
口だけじゃないコイツは平気で俺を殺すだろう。
そういうタイプの人間の目だ。
それを察したのか集まった観衆は静まり返る。
俺はアンドニウスの右手の猛烈な魔力の高まりを感じた。
危険を感じて俺はバックステップを踏む。
「我は氷の主たるフロリーズの名において命ず。咆哮せよ! 永遠なる氷土の中より生まれし氷の番犬よ!!」
空気中の水分が霧状に凍りつく。
アンドニウスは勝利を確信したように残酷に笑っていた。
「死ね!!フェンリルブリザード!!!」
一瞬アンドニウスの右腕が狼の形を成したと思った瞬間それは大きく咆哮して、無数の氷の刃へと変る。
それがまるでドリルの様に回転しながら弾丸の様な速度で俺に向かってくる。
その一つでも俺の身体を貫けばただではすまないだろう。
まさに、死の刃だ。
観衆達は息を呑んだ。
奴の氷の刃にではなく、その全てを打ち落として淡く燃える炎に。
「な!!…何だと…」
アンドニウスの顔が驚愕に彩られている。
「貴様……何をした?」
俺は気を抜いてはいない。
この手のやからはこれで手を休めたりしないからだ。
こいつら特有の残忍な目が俺を睨みつけてる。
前世のトラウマが脳裏に蘇ってくる。
くそ震えるな、俺の身体……
アンドニウスの凶暴な顔に怒りの炎が灯ると、同じように奴の右手に魔力が集中する。
10歳の子供とは思えない魔力だ。
だが遅い。
ラフィーネ先生なら、その間に3回は俺に攻撃をしているだろう。
「フィラリーネ!」
俺がそう叫ぶと、まるで一瞬で空中に生まれた可憐な薔薇がその花を開き舞い散るように花びらを撒き散らした。
その鋭い炎の刃はアンドニウスの身体のほんの表面だけを切り裂き、その頬からは鋭い刃に切り裂かれた証拠である赤い血が少しだけ流れている。
そしてアンドニウスを切り裂いた花びらはアンドニウスを通り過ぎた瞬間美しく輝いて消えた。
観衆は固まったようにそれを見ていた。
俺は静かにアンドニウスを見つめると言った。
「まだやるのかい? それなら覚悟した方がいい。僕は三度手加減するほどお人良しじゃないから」
俺は必死の思いでこう言った。
余裕なんてさらさらない。
コイツだってまだ手の内の全ては出してないだろう。
だからこそ、いかにもこちらには余力がある演技をしなければどうなるか分からない。
「よ、よくもこの俺の顔に傷を! て、てめえ……覚えてやがれ。その顔は忘れねえぞ」
アンドニウスは青くなったり赤くなったりした後、そう吐き捨てると取り巻きを連れて校舎の方に歩いて行く。
俺は軽く溜息をついた。
一息つくと俺はアンドニウスに蹴り飛ばされた男の子の所に歩み寄って、ママンに教わった回復魔法をかけた。
そしてその子の胸のポケットから覗く紙を取り出して微笑んだ。
「はい、これ君の入学許可書だろ?」
「う、うん……」
「僕はロイ。ロイ・リンドグルーム、君の名前は?」
俺の笑顔にその子は少しはにかんだ様に言った。
「アーシェ……アーシェ・グリーン」
俺は出来るだけこの子が安心するように満面の笑顔を作った。
「アーシェか、よろしくねアーシェ!」
そう、こうして俺の学園生活が始まった。
それが初めて俺がこの学校を見たときの素直な感想だ。
入り口の門からしてまるで城壁の様な堅牢性を誇っている。
まさに士官育成学校の名前に相応しい。
門の前には色々な場所からやって来た子供達が馬車から降りて次々にこの門をくぐって行く。
仕官育成の名の下に作られてこの学園の中には入学式と言えども学生と学校関係者以外は入ることが出来ない。
まあこれから国を担う者を選別しようとする学校に父兄同伴でやって来る事は許されないと言う訳だ。
俺も涙を浮かべながら俺を見送るママンを振り切って此処にやって来たのだ。
(まあ、俺は家から通える距離な訳だから。ママンもあんなに心配しなくても夕方には帰るんだけどね)
そういえば珍しくラフィーネ先生がいなかったな…お別れのキスだとか言いそうだと思ったのに。
うん……少し残念な気がするのは先生にすっかり洗脳されている証拠なのかも知れない。
入り口では俺が何処の出身の誰なのかをチェックしている。
学校の入学許可書は前もってそれぞれに届けれられているからそれで身元の確認と言う訳だ。
俺は持参した入学許可書を渡すと代わりに制服を支給される。
青が基調の中々お洒落な制服だった。
渡してくれたのはおそらく上級生だろう、ちょっと年上の綺麗なお姉さんって感じだった。
少し軍服の様なデザインに胸には聖王国ビクトルードの紋章が美しく刺繍されている。
ママンがこれを着た俺を見たらまたウルウルした目で抱きしめてくれるだろう。
それだけでもこの制服には十分の価値がある。
「あ、あれ? 確かに此処にいれたはずなのに!!」
焦ったようにそう言っている声が俺の後ろで聞こえた。
大人しそうな男の子がみすぼらしい服のポケットをごそごそと何かを探している。
恐らく入学許可書だろう。
その時だ──
「どけ!! 邪魔なんだよ汚ねえな! このクズが!!」
大人しそうな男の子はその声の主に蹴り飛ばされる。
「ごほぉお!!!」
凄い勢いで近くの壁に激突したその子は涙を流しながら嘔吐している。
「きったねえなぁ!お前みたいなクズは此処にはいらねえんだよ、消えろよ!!」
腕を組んで男の子を見下ろしている少年はいかにも高価な服を身に着けている。
その後ろにはおそらく取り巻きなのだろう5、6人の少年が同じように笑いながら嘔吐する男の子を眺めいてる。
俺は頭の中にフラッシュバックを感じた。
「消えろよ! お前みたいな奴は学校に来るんじゃねえよ!!」
昼休みの校舎裏でそう言って俺を蹴り飛ばした奴等。
俺の苦悶の顔を見て腹のそこから楽しそうに笑う連中、俺を蹴り飛ばすあの不良どもの顔を俺は絶対忘れられない。
そして手のひらを返すように俺から離れていった連中のことも。
脚がすくんだ。
まるで天国の様な愛に満ちた世界にやって来たと思っていたが
一歩外に出ればこれが現実だ
俺は家に帰りたかった、優しい両親やラフィーネ先生の側に直ぐにでも帰って家に鍵をかけて閉じこもりたかった。
俺を愛してくれる人だけがいる世界に。
決して俺を傷つけない、そんな優しい世界に。
……だからこそ俺はゆっくりその傲慢な顔をした少年の前に進み出た。
一歩外に出れば、そんな世界はありはしない。
俺はもう一度同じことを繰り返すつもりは無いんだ。
「いい加減にしろ…」
声が上手く出ない、低く唸るよな声しか。
「あぁ!?」
その少年は俺に凄んでいる。
脚が震えた
「いい加減にしろと言ったんだ!!」
俺はギッっとその少年の顔を睨みつける。
くそ……身体の震えが止まらない。
少年の後ろにいた取り巻きどもは一瞬俺のその声に怯んだが、目の前の少年は怯む様子は無い。
傲慢な瞳で笑いながら俺を見ている。
「なんだてめえは」
少年の服装からすると貴族の息子に違いない。
しかもかなりの高い身分の。
取り巻きの奴等の高価な服がそれを証明していた。
「馬鹿が!!このお方を誰だと思ってるんだ、フォーゲル伯爵家のご子息アンドニウス様だぞ!!」
取り巻きの一人がそう言って笑っている。
「いい加減にしろだと?上等じゃねえか、口先だけのクズ野郎かどうかこのアンドニウス様が試してやるよ」
氷帝ドバイン・フォーゲル。
目の前にいるガキはそう恐れられる高位の魔法使いフォーゲル伯爵の息子だ
俺の耳に入ってくるぐらいの名前だ、この国で知らないものなどいないだろう。
騒ぎを聞きつけて上級生や一緒に入学をする生徒たちが集まってくる。
中にはこの学校の職員らしい大人も混じっていたが、俺の相手がアンドニウスだと分かるとコソコソと隠れてしまう。
つまりはそれ程の実力者だと言うことだこいつの親父は
俺は背筋に冷たいものを感じた。
今、この大観衆の中に俺の味方は一人もいない。
それを肌で感じていた。
アンドニウスがゆっくりと俺に言った。
「この馬鹿が、父上のことを知らないのか? まあいい、この俺様にでかい口叩いたんだ。この場で死んでも文句はないんだろうな?」
目が残酷に光っている。
口だけじゃないコイツは平気で俺を殺すだろう。
そういうタイプの人間の目だ。
それを察したのか集まった観衆は静まり返る。
俺はアンドニウスの右手の猛烈な魔力の高まりを感じた。
危険を感じて俺はバックステップを踏む。
「我は氷の主たるフロリーズの名において命ず。咆哮せよ! 永遠なる氷土の中より生まれし氷の番犬よ!!」
空気中の水分が霧状に凍りつく。
アンドニウスは勝利を確信したように残酷に笑っていた。
「死ね!!フェンリルブリザード!!!」
一瞬アンドニウスの右腕が狼の形を成したと思った瞬間それは大きく咆哮して、無数の氷の刃へと変る。
それがまるでドリルの様に回転しながら弾丸の様な速度で俺に向かってくる。
その一つでも俺の身体を貫けばただではすまないだろう。
まさに、死の刃だ。
観衆達は息を呑んだ。
奴の氷の刃にではなく、その全てを打ち落として淡く燃える炎に。
「な!!…何だと…」
アンドニウスの顔が驚愕に彩られている。
「貴様……何をした?」
俺は気を抜いてはいない。
この手のやからはこれで手を休めたりしないからだ。
こいつら特有の残忍な目が俺を睨みつけてる。
前世のトラウマが脳裏に蘇ってくる。
くそ震えるな、俺の身体……
アンドニウスの凶暴な顔に怒りの炎が灯ると、同じように奴の右手に魔力が集中する。
10歳の子供とは思えない魔力だ。
だが遅い。
ラフィーネ先生なら、その間に3回は俺に攻撃をしているだろう。
「フィラリーネ!」
俺がそう叫ぶと、まるで一瞬で空中に生まれた可憐な薔薇がその花を開き舞い散るように花びらを撒き散らした。
その鋭い炎の刃はアンドニウスの身体のほんの表面だけを切り裂き、その頬からは鋭い刃に切り裂かれた証拠である赤い血が少しだけ流れている。
そしてアンドニウスを切り裂いた花びらはアンドニウスを通り過ぎた瞬間美しく輝いて消えた。
観衆は固まったようにそれを見ていた。
俺は静かにアンドニウスを見つめると言った。
「まだやるのかい? それなら覚悟した方がいい。僕は三度手加減するほどお人良しじゃないから」
俺は必死の思いでこう言った。
余裕なんてさらさらない。
コイツだってまだ手の内の全ては出してないだろう。
だからこそ、いかにもこちらには余力がある演技をしなければどうなるか分からない。
「よ、よくもこの俺の顔に傷を! て、てめえ……覚えてやがれ。その顔は忘れねえぞ」
アンドニウスは青くなったり赤くなったりした後、そう吐き捨てると取り巻きを連れて校舎の方に歩いて行く。
俺は軽く溜息をついた。
一息つくと俺はアンドニウスに蹴り飛ばされた男の子の所に歩み寄って、ママンに教わった回復魔法をかけた。
そしてその子の胸のポケットから覗く紙を取り出して微笑んだ。
「はい、これ君の入学許可書だろ?」
「う、うん……」
「僕はロイ。ロイ・リンドグルーム、君の名前は?」
俺の笑顔にその子は少しはにかんだ様に言った。
「アーシェ……アーシェ・グリーン」
俺は出来るだけこの子が安心するように満面の笑顔を作った。
「アーシェか、よろしくねアーシェ!」
そう、こうして俺の学園生活が始まった。
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