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42、天空に
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氷剣封殺陣。
その名の通り、俺を取り囲むように作り出された魔法陣から生み出された氷の剣が作る必殺の陣だ。
勝利を確信して高らかに笑うアンドニウスの声と共に、奴と魔氷剣レオベウスの力が作り出した無数の巨大な氷の剣が校庭に突き刺さっていく。
「ふふ、ははは! 見たか俺の勝ちだ! このアンドニウス様のな!!」
校庭を取り巻くように、校舎の傍で俺たちの戦いを見ている上級生たちが声を上げた。
「なんて野郎だ……」
「とんでもない力だ、見ろよ突き刺さったあのデカい氷の剣を!」
「あ、あいつはどうなっちまったんだ? あの新入生は」
「……決まってるだろうが、見てみろよ校庭のあの光景を。あんなの喰らって生きてるはずないだろ」
その声に辺りは静まり返っていく。
そんな中、一人の少女の声が静寂を破るように響いた。
「ロイ! ロイぃいいいい!!」
祈るように声を上げたのアーシェだ。
その時、トーマス軍団の一人が上空を見上げて叫んだ。
「お、おい! 見ろよあれ! もしかしてロイか!?」
その言葉にアーシェがこちらを見上げるのが見えた。
「ロイ!!!」
俺はその時、校庭の遥か上空にいた。
魔力で全身を強化している為に皆の声が聞こえてくる。
そして、もちろん俺の肩の上にいる白いフェレットの声も。
「やるもんだね、ロイ。やっぱり、あんたの目と魔力は特別製だ。あの剣の動きを全て見切って、かわしきるなんてね」
「ええ、流石に死ぬかと思いましたけどね」
あの氷の剣のせいで、せっかく支給された制服がところどころ破れてしまっている。
俺にこの制服を手渡してくれたティア先輩に知られたら、きっとあの圧で睨まれるな。
何しろ昨日手渡してもらったばかりだ、完全に問題児扱いされるだろう。
まあでも死ぬよりはましだ。
赤ん坊の頃から鍛え上げた魔力と、俺のこの目がなければ今ので確実に仕留められていただろう。
この動体視力と魔力の動きを捉える目で、作り出された剣の動きを先読みし全てをかわした。
もちろん魔力で活性化した身体能力がなければとても出来はしなかったけどな。
かわすと同時に地面を蹴ってジャンプをした後、ビビの力で更に上空まで舞いあがり今、地上を眺めている。
「あいつだって、あんなヤバイ剣を使ってるからな。ビビの力を借りるぐらいはご愛敬ってやつだぜ!」
上空に舞う俺の姿を見て、見物人たちが口々に声を上げた。
「おい、あいつピンピンしてるぞ!」
「あり得ねえ、あんな攻撃を受けたのになんで生きてるんだ?」
「嘘でしょ……さっきの攻撃を全部かわしたの? 信じられないわ!」
アンドニウスの目が血走っていく。
そして、狼のように吠えた。
「てめえ! ぶっ殺してやる!!」
必殺の技をかわされたことが逆鱗に触れたのだろう。
奴の魔力に反応して魔氷剣レオベウスに刻まれた氷帝の紋章が強く輝くと、先程と同様に無数の魔法陣がアンドニウスの周囲に現れる。
「氷剣封殺陣!!!」
奴がそう叫んだその瞬間──
俺の背後の天空にも無数の魔法陣が現れる。
奴の作り出した青白い魔法陣ではなく紅に燃えるような魔法陣が。
見物人が叫ぶ。
「おい、空を見ろ! なんだよあの魔法陣は……」
「凄え数だ」
「まさか、あの新入生が作ったのか?」
俺は天空からアンドニウスを見つめると告げた。
「アンドニウス、その技はさっき見たぜ。今度は俺の番だ!!」
その名の通り、俺を取り囲むように作り出された魔法陣から生み出された氷の剣が作る必殺の陣だ。
勝利を確信して高らかに笑うアンドニウスの声と共に、奴と魔氷剣レオベウスの力が作り出した無数の巨大な氷の剣が校庭に突き刺さっていく。
「ふふ、ははは! 見たか俺の勝ちだ! このアンドニウス様のな!!」
校庭を取り巻くように、校舎の傍で俺たちの戦いを見ている上級生たちが声を上げた。
「なんて野郎だ……」
「とんでもない力だ、見ろよ突き刺さったあのデカい氷の剣を!」
「あ、あいつはどうなっちまったんだ? あの新入生は」
「……決まってるだろうが、見てみろよ校庭のあの光景を。あんなの喰らって生きてるはずないだろ」
その声に辺りは静まり返っていく。
そんな中、一人の少女の声が静寂を破るように響いた。
「ロイ! ロイぃいいいい!!」
祈るように声を上げたのアーシェだ。
その時、トーマス軍団の一人が上空を見上げて叫んだ。
「お、おい! 見ろよあれ! もしかしてロイか!?」
その言葉にアーシェがこちらを見上げるのが見えた。
「ロイ!!!」
俺はその時、校庭の遥か上空にいた。
魔力で全身を強化している為に皆の声が聞こえてくる。
そして、もちろん俺の肩の上にいる白いフェレットの声も。
「やるもんだね、ロイ。やっぱり、あんたの目と魔力は特別製だ。あの剣の動きを全て見切って、かわしきるなんてね」
「ええ、流石に死ぬかと思いましたけどね」
あの氷の剣のせいで、せっかく支給された制服がところどころ破れてしまっている。
俺にこの制服を手渡してくれたティア先輩に知られたら、きっとあの圧で睨まれるな。
何しろ昨日手渡してもらったばかりだ、完全に問題児扱いされるだろう。
まあでも死ぬよりはましだ。
赤ん坊の頃から鍛え上げた魔力と、俺のこの目がなければ今ので確実に仕留められていただろう。
この動体視力と魔力の動きを捉える目で、作り出された剣の動きを先読みし全てをかわした。
もちろん魔力で活性化した身体能力がなければとても出来はしなかったけどな。
かわすと同時に地面を蹴ってジャンプをした後、ビビの力で更に上空まで舞いあがり今、地上を眺めている。
「あいつだって、あんなヤバイ剣を使ってるからな。ビビの力を借りるぐらいはご愛敬ってやつだぜ!」
上空に舞う俺の姿を見て、見物人たちが口々に声を上げた。
「おい、あいつピンピンしてるぞ!」
「あり得ねえ、あんな攻撃を受けたのになんで生きてるんだ?」
「嘘でしょ……さっきの攻撃を全部かわしたの? 信じられないわ!」
アンドニウスの目が血走っていく。
そして、狼のように吠えた。
「てめえ! ぶっ殺してやる!!」
必殺の技をかわされたことが逆鱗に触れたのだろう。
奴の魔力に反応して魔氷剣レオベウスに刻まれた氷帝の紋章が強く輝くと、先程と同様に無数の魔法陣がアンドニウスの周囲に現れる。
「氷剣封殺陣!!!」
奴がそう叫んだその瞬間──
俺の背後の天空にも無数の魔法陣が現れる。
奴の作り出した青白い魔法陣ではなく紅に燃えるような魔法陣が。
見物人が叫ぶ。
「おい、空を見ろ! なんだよあの魔法陣は……」
「凄え数だ」
「まさか、あの新入生が作ったのか?」
俺は天空からアンドニウスを見つめると告げた。
「アンドニウス、その技はさっき見たぜ。今度は俺の番だ!!」
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