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48、先輩からの提案
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「え……ええ、分かりました」
ここで逆らって、今度はここでティア先輩とバトルなんてことになったらヤバ過ぎる。
あの発言が誰に向けられたものかは分からないが、俺とアンドニウスにイラついてることは確かだろう。
校庭の氷の剣を迂回もせずにぶった切って突き進んできたってことは、怒りのボルテージの高さを証明している。
無類のアニメ好きとしては、もう一度あの赤毛のティア先輩を見てみたいという気持ちはあるが、そのせいで今日が俺の命日になっては意味がない。
ここは自重するべきだろう。
「ふふ、いい子ねロイ君」
「は……はは」
今のはいい子にしてないとぶっ殺すわよってことだろうか?
新入生の女子から絶大な人気を誇るその清楚な笑顔も、あの発言を聞いた今では逆に恐怖を掻き立てる。
真面目なタイプほど怒らせると怖い気もするからな。
とにかくもう一度あの剣を抜かせてはいけない。
アーシェが俺の後ろから心配そうにこちらの様子を覗き込む。
その肩の上にはビビの姿もあった。
万が一の時の為に、またアーシェを避難させるべく待機しているのだろう。
その意味では少し安心だ。
「ロイ……大丈夫?」
「あ、ああ、ティア先輩が来てくれたからもう大丈夫さ」
俺は少し媚び気味にそう言った。
ここまで派手にやった以上、今更可愛い子ぶっても遅いとは思うが、やらないよりはましだろう。
それが少しは効果があったのか、ティア先輩は満面の笑みで俺を見つめる。
「ふふ、本当に可愛いのねロイ君は! それに妹さんも、もう大丈夫よ」
「ありがとうございます!」
アーシェは安心したようにほっとした笑顔を見せる。
クールビューティーのティア先輩と、無垢な天使のアーシェ、対照的な可憐さを持つ二人だが今はそんなことは言ってられない。
安心したのかアーシェは一言ボソッと呟いた。
「でも……妹じゃないもん」
「え? なにか言ったかしら?」
「あ、あはは! なんでもないですよ、アーシェも先輩が来てくれて安心してるって!!」
「そう! なら良かったわ」
慌ててフォローする俺にアーシェが少し頬を膨らます。
ごめんね、アーシェ。
俺達二人の命を守る為なんだ。
家に無事帰れたら謝ろう。
ティア先輩は笑顔を見せながらも、周囲を見渡して言った。
「それにしても、まずはこの騒ぎをどうにかしないとね」
確かにそうだ。
ティア先輩の言う通りだろう。
殺し屋のような目で睨まれたトーマスは相変わらず校庭に入ろうと足を踏み入れた姿勢で固まってはいるが、他の生徒たちのざわめきは徐々に広がっている。
それに、元凶のアンドニウスは大の字に伸びているからな。
ティア先輩についていくにしても、このまま放っておいたらどんどん騒ぎは大きくなっていくだろう。
先輩は少し考えこんだ後、俺に言った。
「私に一ついい考えがあるわ。ロイ君、貴方にも少し協力してもらうわよ」
どうやらティア先輩には騒ぎをおさめるいい考えがあるようだ。
もちろん異論があるわけもなく、俺は大きく頷いた。
ここで逆らって、今度はここでティア先輩とバトルなんてことになったらヤバ過ぎる。
あの発言が誰に向けられたものかは分からないが、俺とアンドニウスにイラついてることは確かだろう。
校庭の氷の剣を迂回もせずにぶった切って突き進んできたってことは、怒りのボルテージの高さを証明している。
無類のアニメ好きとしては、もう一度あの赤毛のティア先輩を見てみたいという気持ちはあるが、そのせいで今日が俺の命日になっては意味がない。
ここは自重するべきだろう。
「ふふ、いい子ねロイ君」
「は……はは」
今のはいい子にしてないとぶっ殺すわよってことだろうか?
新入生の女子から絶大な人気を誇るその清楚な笑顔も、あの発言を聞いた今では逆に恐怖を掻き立てる。
真面目なタイプほど怒らせると怖い気もするからな。
とにかくもう一度あの剣を抜かせてはいけない。
アーシェが俺の後ろから心配そうにこちらの様子を覗き込む。
その肩の上にはビビの姿もあった。
万が一の時の為に、またアーシェを避難させるべく待機しているのだろう。
その意味では少し安心だ。
「ロイ……大丈夫?」
「あ、ああ、ティア先輩が来てくれたからもう大丈夫さ」
俺は少し媚び気味にそう言った。
ここまで派手にやった以上、今更可愛い子ぶっても遅いとは思うが、やらないよりはましだろう。
それが少しは効果があったのか、ティア先輩は満面の笑みで俺を見つめる。
「ふふ、本当に可愛いのねロイ君は! それに妹さんも、もう大丈夫よ」
「ありがとうございます!」
アーシェは安心したようにほっとした笑顔を見せる。
クールビューティーのティア先輩と、無垢な天使のアーシェ、対照的な可憐さを持つ二人だが今はそんなことは言ってられない。
安心したのかアーシェは一言ボソッと呟いた。
「でも……妹じゃないもん」
「え? なにか言ったかしら?」
「あ、あはは! なんでもないですよ、アーシェも先輩が来てくれて安心してるって!!」
「そう! なら良かったわ」
慌ててフォローする俺にアーシェが少し頬を膨らます。
ごめんね、アーシェ。
俺達二人の命を守る為なんだ。
家に無事帰れたら謝ろう。
ティア先輩は笑顔を見せながらも、周囲を見渡して言った。
「それにしても、まずはこの騒ぎをどうにかしないとね」
確かにそうだ。
ティア先輩の言う通りだろう。
殺し屋のような目で睨まれたトーマスは相変わらず校庭に入ろうと足を踏み入れた姿勢で固まってはいるが、他の生徒たちのざわめきは徐々に広がっている。
それに、元凶のアンドニウスは大の字に伸びているからな。
ティア先輩についていくにしても、このまま放っておいたらどんどん騒ぎは大きくなっていくだろう。
先輩は少し考えこんだ後、俺に言った。
「私に一ついい考えがあるわ。ロイ君、貴方にも少し協力してもらうわよ」
どうやらティア先輩には騒ぎをおさめるいい考えがあるようだ。
もちろん異論があるわけもなく、俺は大きく頷いた。
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