成長チートになったので、生産職も極めます!

雪華慧太

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356、間取り図

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「知りたい? いいわ、教えてあげる!」

 ララリシアはそう言うと、一同が座る机に手を触れた。
 すると、それに反応したかのように、再び全てのモニターや装置が動き始める。

「私はここにある装置を自由に動かせるの。ほらこんなことだってできるのよ!」

 彼女はそう言うと、目を閉じた。
 するとエイジたちがいる部屋の壁は半透明に変わっていき、そしてついには完全に透明に変化していく。
 まるで壁など存在しないかのように、部屋の中から研究所の全てを見通すことが出来る。
 思わず声を上げるリアナ。

「うわぁ! 見て!!」

 研究所をの中を照らしていた淡い光が光量を増し、しっかりと辺りを照らしていく。
 美しく白い壁、同じ色の床。
 とても太古に作られた施設には思えない程である。

(はは、こりゃあ凄いな。何だか懐かしい光景だ)

 少し未来的ではあるがその外観は、エイジたちの文明に近い気がする。
 ララリシアは皆が驚いてるのを見て嬉しくなったのか、エイジたちに提案した。

「もしここを見て回りたいなら、あ、案内してあげてもいいのよ!」

「本当か? 頼むよララリシア!」

 エイジの言葉にエリスとリアナも大きく頷く。
 その瞳は好奇心に満ちている。

「ええ、私も見てみたいわ!」

「そうね! お願いできる? ララリシア」

 ララリシアは、チラリとアンジェを見つめる。

「貴方は? 興味ないなら来なくてもいいけど」

 アンジェは辺りを見渡して軽く咳払いをする。

「ま、まあ面白そうだからついていってあげるわ」

 それを聞いてクスクスと笑うオリビア。

「頼むわララリシア。私もこんな場所は初めてだもの」

 キーラは少年たちを見つめながら、肘で軽くラエサルの脇をつついた。

「大丈夫なの? 調査団に内緒で、そんなことまでさせて」

「別に構わないだろう? 冒険者の義務として、調査団には協力はした。それ以上の行動を拘束されてはいないからな」

 ラエサルの言葉を聞いてキーラは肩をすくめると。

「まあ、調査団も貴方には強くは出られないでしょうからね。貴方がいなければ、大規模な調査団の護衛は難しくなるもの」

(ラエサルが協力しないなら、私も協力なんてお断りだし。ララリシアだってきっとそうでしょうからね)

「それに、ララリシアには調査団よりも、あいつらのほうが必要だろう?」

 興味津々な顔をして、ララリシアの周りに集まっているエイジたちの姿。
 少し自慢げに、でも嬉しそうに彼らと話すララリシア。
 それを見てキーラは頷くと笑った。

「そうね。あの歳でこんな場所まで来れる子たちになんて、滅多にいないもの。私たちじゃ友達というよりは保護者だものね」

 エイジたちは、ララリシアの案内で研究施設の中を歩く。
 見たことも無い装置や設備に、目を輝かせるリアナ。

「凄い凄い!」

 よく見ると研究所の中には、そこで仕事をする人間達の為の休憩所まで設置されているのが分かる。
 エイジはそれを見て言う。

「へえ、奥には仮眠室やそれに浴室まであるのか! 凄いな」

 それを聞いてリアナが首を傾げる。

「エイジ、どうしてそんなことが分かるの?」

「え? だってここに間取り図があるだろ」

 エイジは休憩所の入り口にある室内の簡易的な間取り図を指さした。
 施設の中が明るくなって、それがはっきりを見ることが出来る。
 エリスもエイジの傍に行ってそれをみると、首を傾げた。

「確かに間取りは分るけど、どうして奥にそんなものがあるって分かるの?」

 ララリシアは驚いた顔をしてエイジを見つめる。

「エイジ……貴方もしかして」
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