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世界はとても残酷で(特にご飯が)
そうだ。食器を買おう
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週一回の料理教室は素敵な教室だ。
炊飯器はあるものの、高級家電と化して幼女じゃ手の届かない電化製品になってしまっている。
そのため第一回料理教室では、米を鍋で炊くところから始まった。
土鍋ご飯…美味しいよね…。
葛木さんが炊いたご飯を塩むすびにしただけなのに無言で貪り食べてしまったわ。
白米LOVE。BIG LOVE。
日本の米は世界一…!
葛木さん自家製の味噌で作った味噌汁も習ったけど、あまりの美味しさに味噌売って下さい!と叫んでしまったわ。
ちなみに味噌の材料である麹は健康食品用に使われていて、まだ糀屋が生きてるから手に入るらしい。
ありがとう、健康ブーム。
料理教室だと私は米を研いだり、ピーラーを使って皮むきをしている。
一緒に料理を習っている透子さんは四苦八苦してる。食材を切ったり水の調節したりしているが、なぜ規定量の水がいいのかと言うことが理解できないっぽい。
まあ、炊飯器が無くて土鍋で炊くと言う難度高めの調理だけど。
正解を知らないからね…。
初めて炊いた米はベチャベチャになりました。
料理教室五回目くらいでようやくベストな硬さになり、コレが正解かー!?みたいな表情になったのは面白かったです。
そこで指定された規定量で水分や調味料を入れる重要性に気づいたようだ。
あと嬉しい副産物。
透子さん希釈が上手になりました…!
市販の希釈タイプの飲み物も、原液○ml対して水○mlみたいなのに従うとそれなりに美味いことが判明。
カレーもルーの箱の裏に書かれてる説明に従って作るのが一番美味いっていうもんね。それと同じ。
この世界、カレーのルー無いけど。
どうも透子さん…と言うか、この世界の人は飲食っていうのは補給以外の何者でもないらしい。
季節の野菜や果物を食べて季節感じたり、牛肉を食べて幸せホルモン分泌?なにそれ、お茶?コーヒー?まあ味があれば飲みやすいけど水分補給できればいいよね、って感じ。
なんというか、飲食に対してあまりにも雑だけどそれが一般的。
だから希釈の飲み物も雑だったのね。
ただ、シリアルバーやペーストは栄養の配合なんかは完璧だから、健康的でスタイルのいい人も多い。
ディストピアもある程度余裕があると、人類健康になるんだなぁ…。(困惑)
お家のご飯も、シリアルバーとペーストと料理の半々ぐらいになってきた。
記憶の中のお母さんのご飯や料理好きだったお菓子販売員さんには程遠いけど、まあ食べられるし、食感が違うってだけでも食が進む。
正直、痩せ気味だったみのりちゃんボディはちょっと肥えて来ました。
しかし、人間って欲深いね…。
一つの欲求が満たされるとその先に…。
「透子さん。みのり、お皿が欲しい」
「分かります」
真っ白で無機質なSFに出てきそうなプラスチックワンプレートはもう嫌だ!!!
エネルギーの補給ならそれでもいいけど、食事なら視覚情報も大事にしたいんだよぉ!
葛木さんの料理教室で食器の重要性を改めて認識したね。
ちゃんと食器に盛られた食事の美味しさよ…。白いワンプレートに載せられた食事の味気なさよ…。
しかし、需要と供給があってないからお高いの、お皿…。
百均はあってもお皿は売ってない。
マグカップとグラスはギリギリある。
食器ブランドは軒並みほぼ倒産。
余力のあったロイヤ○コペンハーゲン、マイセ○、ジ○リ、バカ○、○リタケみたいな高級ブランドは生き残ってるみたいだけど、食器は細々。インテリアやアクセサリー、花瓶なんか力を入れている。
食器もあると言えばあるけど、装飾を目的にしたものでちょっと庶民には手が出せませんね!って価格でした…。あと、装飾過多だから料理を乗せにくい。
前世憧れたブランド達が衰退している悲しみよ…。
有田焼や伊万里焼みたいなのも息絶え絶えに生きてるけど、窯元が積極的に陶芸教室を開催したりして頑張って守ってる。
涙ぐましいとはこう言うこと…。
お皿を手に入れるには、陶芸教室に行くべきか。
基本的に皿って不必要なんだよね。
パッケージ破ったらそのまま齧り付くみたいな。
良くて我が家のようなワンプレート。
需要と供給の経済を実感いたしますわ~~~。(ヤケクソ)
ん?不要なもの??
一瞬、心に何かが引っかかる。
首を傾げてふっと顔を上げればBGM代わりにしていたテレビからCMの軽快な音楽が聞こえてきた。
『買取するなら越前屋へ!』
あまりゴールデンタイムには見かけなくなったお笑い芸人だ。
「買取…リサイクルショップ!フリマアプリ!」
フリマアプリではなく、某オークションサイトを開いたら、食器と入力すればズラッと出てくる検索結果。
ゆ、有名食器ブランドが投げ売りされてる~~~!
え、マイセ○がこの価格でいいの?
あ、コペン○ーゲンさん素敵。これでお茶したい。
あー、この有田焼の色いいなー。
いい、このおそらく美濃焼の藍色の皿しゅき~!
味噌汁は、木製のお椀で飲みたいです!
アンティーク?アンティークの食器が投げ売り??マジヤバいなこの世界…。
うーん、でもアフタヌーンティーは心惹かれる。この世界ヌン活なんてできないしね~~~!!!
有名食器ブランドでも未使用のものがが二束三文で売られていた。
洋食器も和食器もよりどりみどり。
食器使わない食生活じゃ、食器棚の肥やしになっちゃうもんね…。
我が家的には嬉しいけど、それだけ食器文化というものが衰退していて、みんな食事ってものに関心が無くなってることを表しているようで、ちょっと憂鬱になる。
しかし、綺麗な皿を格安で手に入れられるのは嬉しいなぁ!
あ、調理器具や製菓道具なんかもあるんじゃない?
ボールにホイッパーは料理でも使う。
キッチンツールがセットになってるのがある…。卸金もいるよね。焼き魚は大根おろしと一緒食べたい。
百均でお菓子の型なんか売ってないから、買っちゃうのもいいかも?マドレーヌとか、シフォンケーキとか。パウンドケーキ型も必要だよね!
もちろん、クッキー型も必須~。
「透子さーん、これ見てー!」
キッチン周りが充実しますよー!
炊飯器はあるものの、高級家電と化して幼女じゃ手の届かない電化製品になってしまっている。
そのため第一回料理教室では、米を鍋で炊くところから始まった。
土鍋ご飯…美味しいよね…。
葛木さんが炊いたご飯を塩むすびにしただけなのに無言で貪り食べてしまったわ。
白米LOVE。BIG LOVE。
日本の米は世界一…!
葛木さん自家製の味噌で作った味噌汁も習ったけど、あまりの美味しさに味噌売って下さい!と叫んでしまったわ。
ちなみに味噌の材料である麹は健康食品用に使われていて、まだ糀屋が生きてるから手に入るらしい。
ありがとう、健康ブーム。
料理教室だと私は米を研いだり、ピーラーを使って皮むきをしている。
一緒に料理を習っている透子さんは四苦八苦してる。食材を切ったり水の調節したりしているが、なぜ規定量の水がいいのかと言うことが理解できないっぽい。
まあ、炊飯器が無くて土鍋で炊くと言う難度高めの調理だけど。
正解を知らないからね…。
初めて炊いた米はベチャベチャになりました。
料理教室五回目くらいでようやくベストな硬さになり、コレが正解かー!?みたいな表情になったのは面白かったです。
そこで指定された規定量で水分や調味料を入れる重要性に気づいたようだ。
あと嬉しい副産物。
透子さん希釈が上手になりました…!
市販の希釈タイプの飲み物も、原液○ml対して水○mlみたいなのに従うとそれなりに美味いことが判明。
カレーもルーの箱の裏に書かれてる説明に従って作るのが一番美味いっていうもんね。それと同じ。
この世界、カレーのルー無いけど。
どうも透子さん…と言うか、この世界の人は飲食っていうのは補給以外の何者でもないらしい。
季節の野菜や果物を食べて季節感じたり、牛肉を食べて幸せホルモン分泌?なにそれ、お茶?コーヒー?まあ味があれば飲みやすいけど水分補給できればいいよね、って感じ。
なんというか、飲食に対してあまりにも雑だけどそれが一般的。
だから希釈の飲み物も雑だったのね。
ただ、シリアルバーやペーストは栄養の配合なんかは完璧だから、健康的でスタイルのいい人も多い。
ディストピアもある程度余裕があると、人類健康になるんだなぁ…。(困惑)
お家のご飯も、シリアルバーとペーストと料理の半々ぐらいになってきた。
記憶の中のお母さんのご飯や料理好きだったお菓子販売員さんには程遠いけど、まあ食べられるし、食感が違うってだけでも食が進む。
正直、痩せ気味だったみのりちゃんボディはちょっと肥えて来ました。
しかし、人間って欲深いね…。
一つの欲求が満たされるとその先に…。
「透子さん。みのり、お皿が欲しい」
「分かります」
真っ白で無機質なSFに出てきそうなプラスチックワンプレートはもう嫌だ!!!
エネルギーの補給ならそれでもいいけど、食事なら視覚情報も大事にしたいんだよぉ!
葛木さんの料理教室で食器の重要性を改めて認識したね。
ちゃんと食器に盛られた食事の美味しさよ…。白いワンプレートに載せられた食事の味気なさよ…。
しかし、需要と供給があってないからお高いの、お皿…。
百均はあってもお皿は売ってない。
マグカップとグラスはギリギリある。
食器ブランドは軒並みほぼ倒産。
余力のあったロイヤ○コペンハーゲン、マイセ○、ジ○リ、バカ○、○リタケみたいな高級ブランドは生き残ってるみたいだけど、食器は細々。インテリアやアクセサリー、花瓶なんか力を入れている。
食器もあると言えばあるけど、装飾を目的にしたものでちょっと庶民には手が出せませんね!って価格でした…。あと、装飾過多だから料理を乗せにくい。
前世憧れたブランド達が衰退している悲しみよ…。
有田焼や伊万里焼みたいなのも息絶え絶えに生きてるけど、窯元が積極的に陶芸教室を開催したりして頑張って守ってる。
涙ぐましいとはこう言うこと…。
お皿を手に入れるには、陶芸教室に行くべきか。
基本的に皿って不必要なんだよね。
パッケージ破ったらそのまま齧り付くみたいな。
良くて我が家のようなワンプレート。
需要と供給の経済を実感いたしますわ~~~。(ヤケクソ)
ん?不要なもの??
一瞬、心に何かが引っかかる。
首を傾げてふっと顔を上げればBGM代わりにしていたテレビからCMの軽快な音楽が聞こえてきた。
『買取するなら越前屋へ!』
あまりゴールデンタイムには見かけなくなったお笑い芸人だ。
「買取…リサイクルショップ!フリマアプリ!」
フリマアプリではなく、某オークションサイトを開いたら、食器と入力すればズラッと出てくる検索結果。
ゆ、有名食器ブランドが投げ売りされてる~~~!
え、マイセ○がこの価格でいいの?
あ、コペン○ーゲンさん素敵。これでお茶したい。
あー、この有田焼の色いいなー。
いい、このおそらく美濃焼の藍色の皿しゅき~!
味噌汁は、木製のお椀で飲みたいです!
アンティーク?アンティークの食器が投げ売り??マジヤバいなこの世界…。
うーん、でもアフタヌーンティーは心惹かれる。この世界ヌン活なんてできないしね~~~!!!
有名食器ブランドでも未使用のものがが二束三文で売られていた。
洋食器も和食器もよりどりみどり。
食器使わない食生活じゃ、食器棚の肥やしになっちゃうもんね…。
我が家的には嬉しいけど、それだけ食器文化というものが衰退していて、みんな食事ってものに関心が無くなってることを表しているようで、ちょっと憂鬱になる。
しかし、綺麗な皿を格安で手に入れられるのは嬉しいなぁ!
あ、調理器具や製菓道具なんかもあるんじゃない?
ボールにホイッパーは料理でも使う。
キッチンツールがセットになってるのがある…。卸金もいるよね。焼き魚は大根おろしと一緒食べたい。
百均でお菓子の型なんか売ってないから、買っちゃうのもいいかも?マドレーヌとか、シフォンケーキとか。パウンドケーキ型も必要だよね!
もちろん、クッキー型も必須~。
「透子さーん、これ見てー!」
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