劣等生少女と優等生少女

彩魅

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羽伽名ってこんな子

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僕には沢山のSNSで繋がった友達がいる。
でも、その人達のほんのひと握りしか会ったことが無い。
ま、仕方ないよね。
僕にリアルで近づいてくる人達は大人も含めてだし。
もちろん、である。

僕自身を見てくれる人はSNSにしか居ない。
そう思ってたけど…。


羽伽名「希乃?どしたの?」


羽伽名は違う。
僕自身をちゃんと見てくれてる。


希乃「ううん。なんでもないよ」


羽伽名の独り言に口出ししてしまった最初の出会いを後悔したこともあった。
普通の出会い方が良かった。

だって、夏休みが終わればきっと羽伽名は部活に委員会で忙しくて劣等生の僕なんかと遊んでくれなくなる。

考えれば考えるほど暗くなる。


羽伽名「なんでもない割には…」


希乃「?」


羽伽名「苦しそうな顔してる」


希乃「っ!!」


嘘を見抜くのが上手い…
顔色や雰囲気で嘘だと分かると前に
教えて貰ったことがある。

僕は顔には出ないし、雰囲気にも出してるつもりはなかったのに…

羽伽名にはバレてしまう
それが嬉しくも辛い…


希乃「なんでわかるの…」


羽伽名「なんでって言われてもなぁ…」


羽伽名は考えてる。

希乃【素直になれたらなぁ…】

羽伽名「わかった!」



希乃「?」


羽伽名「多分、私従弟がいるからじゃないかなー。嘘見抜くの上手いの」


希乃「どゆこと?」


羽伽名「従弟の家さー結構厳しくてね。わがままとか言えないような家なんだよねーまあ、私の家もなんだけど」


希乃「それが嘘見抜くとどう繋がるの?」

羽伽名「従弟は小3で、ワガママ言いたい時期?みたいなんだけど、言えなくってその時必ず嘘つくんだよね」


希乃「うん」


羽伽名「両親は気づいてないけど。私は見ればわかるって言うか……強がってる、みたいな?」


希乃「…」


強がってる…僕もかな。
僕もだろうなぁ……



羽伽名「ま、そういうわけで嘘言わずに本音をお姉さんに言いなさい!」


希乃「お姉さんって……学年1個しか違わないのに?‪w‪w」


羽伽名「笑うんじゃありません///」


希乃「ごめんごめん‪w」


羽伽名「で、どしたのよ」



希乃「いや……これからも遊んでね」


羽伽名「う、うん…」


羽伽名【なんだ、この可愛い生物は】

希乃「///ほんと、それだけだから!!///」


羽伽名「わ、分かった…夏休み終わっても遊ぼうね(^ ^)」


希乃「うん(^ ^)」


羽伽名って優しい優等生さんだよ(笑)
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