どうしてあなただけ幸せなんですか?

ゆん2022

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二通目④※軽い性描写があります。

翌日の金曜日。いつもより少し早め、7時ころに帰宅した秀夫から、夜のお誘いがあった。
久しぶりの行為に、少し緊張する。
ユリも秀夫も、どちらかといえば淡白で、2年、3年と付き合いが長くなるにつれて肌を重ねる回数は減り、一緒にいても何もしない夜のほうが多くなった。
特に秀夫が転勤してからは、お互いの誕生日や連休の小旅行など、何か特別なお泊まりデート以外は触れ合っていない。去年のクリスマス以来の行為だ。
いつも通り、キスと胸への簡単な愛撫の後、ユリが濡れているのを確認して、秀夫がゆっくり入ってきた。痛みは無いが、久しぶりの圧迫感が少し苦しい。
秀夫の息遣いが徐々に荒くなり、かすかに声がこぼれる。絶頂が近い。
ユリの体もだんだん高ぶってきた、その時。
「えっ、ちょっと…何してるの!」
秀夫が自身をいきなり引き抜いた。そのまま、ユリのお腹の上に精を吐き出す。
ユリの頭は一気に冷えた。
二人とも、結婚後はすぐに子供を望んでいたはずだ。今、避妊の必要はない。
「あ、ごめん!つい癖で…」
秀夫が焦った声を出す。
「癖って…」
思わずあきれた声が出る。
秀夫はいつもゴムの使用を嫌い、ユリのお腹の上に射精した。
膣外射精は避妊にならないのはわかっていたが、お互いに常に結婚は意識していたので、子供ができたらそれはそれで、と、あまり深く考えていなかった。
慌てて自身とユリのお腹をティッシュで拭きながら、秀夫はおどけた声を出す。
「いや~、もったいないことしたね~」
その言い方が、カチンと頭にきた。
「こんなことで、ふざけないで!」
一声叫ぶと、シャワーを浴びるためにさっさと浴室に向かう。
体を流しながら、しかしユリもぽつりと呟いた。
「もったいないことしたな…」

土曜日の朝。トーストをかじる秀夫は、すでにユニフォーム姿だ。
「今夜も飲み会?」
「う~ん、どうだろう?集まるメンバー次第だな。飲みがなかったら、たぶん風呂にも行かないから、1時過ぎには帰ってくるよ」
つまり、1時過ぎに戻ってこなければ飲み会ということらしい。
「了解。あまり飲みすぎないでね」
「だから、まだわかんないって」
いたずらっぽく笑いながら、秀夫は出かけていった。
(さて、私はどうしようかな。まずは、朝食の後片づけよね…)
ぼうっと今日の予定を考えていたユリの耳に、玄関ポストに手紙の落ちる音がはっきりと聞こえた。



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