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疲れ果てた俺が目覚めると
清々しい顔でベッドに腰掛ける大型犬。
俺、コイツにめっちゃ舐め回されたわ
前から犬っぽいなとは思ってたけど。
「ハルマ様!」
手を取られ、熱い視線を向けられ、そのまま指を甘噛みされた
飼い犬に手を噛まれるとはこの事か。
「もう何なんだよお前ら」
「ごめんなさい、でももう止められない
ハルマ様を守る為なんだ」
「守るって、何から?
俺はお前らから逃げたいよ」
ピクッ
「逃げるの?」
「え?」
「逃げるの?僕の側から消えるの?」
「・・・」
「絶対逃さないけど」
ギラつく狩猟犬を前に、俺は諦めてベッドに倒れ込んだ
10年前
俺はこの異世界に召喚された。
よくある荒れた家庭環境だった。
だからここに来て諦め半分だが、戻る気はなかった。
ホームステイのような形で数カ月ごとに貴族の家に転々とした、昼間は神殿でこの国についての勉強会だった。今思えば素行調査も兼ねていたんだろう
懐かしいな。
「本日からこちらでお世話になります!サイハラ ハルマです!何も分からないふつつか者ではございますがどうぞよろしくお願いします」
「サイハラ殿、どうぞそう堅苦しくならず我が家だと思いお寛ぎ下さい」
「ありがとうございます。お気遣いに感謝いたします」
大公家主は優しそうな人だった
「こちらは私の倅です、若い者同士で仲良くして下さい」
紹介されやってきたのはヤンチャしてます~な見た目の少年、中学生程の背格好だった
「長男のライムです、はるばる此の国までようこそおいでくださりました。父も仰ったようにぜひお寛ぎ下さい」
見た目はヤンキーそのものだがさすが大公家長男、言動に重みを感じる
「はい、よろしくお願いします」
あれ?
ピョコンと長男の後に隠れきれていないちょっとだけライム君より大きい少年がいた
「あ、えと、ぼく、ライチです」
隠れながらチラチラしてる
「え~とライチ君」
「は⁉はい」
「噛まないから大丈夫だよ~ほら怖くない、怖くない」
(なんちゃって~ほんの出来心、リスじゃあるまいし)
出した手を引っ込めようとした時
手を引かれ手首の匂いを嗅がれた
「ひぇ!?」
え、っと
スンスン
あ、あの~
「は、恥ずかしいです、ライチ君」
「好きな匂いがする」
「え!?」
「太陽の光で干した布団の匂い」
それ日本じゃママの香りかダニの死骸の匂いな
キョトンと目を丸くしたライム君。
「珍しいじゃん、ライチが興味持つ人」
えー、なに?
「ほぉ、ライムは活発すぎて困ってましたがライチは引きこもりがちでね、警戒心が強くて人前にあまり出ないのですが・・・」
え、だからこの状況何!?
見知らぬ家で初対面の少年に手首を捕まえられ匂いを嗅がれる俺って!?
「ふーん良かったじゃん」
ヤンキーお兄ちゃん!?
助けろ!!俺!涙目
「仲良くできそうでなにより」
大公家パパまで!?
俺一人パニクってるとスッと手を離され、
少年は部屋に戻った
チラッとこっち見ながら部屋に戻るのなんなん
「あのー、おれ」
「サイハラ殿!ぜひうちの息子の引きこもりを治していただけないだろうか!」
なんだってぇええ!?
清々しい顔でベッドに腰掛ける大型犬。
俺、コイツにめっちゃ舐め回されたわ
前から犬っぽいなとは思ってたけど。
「ハルマ様!」
手を取られ、熱い視線を向けられ、そのまま指を甘噛みされた
飼い犬に手を噛まれるとはこの事か。
「もう何なんだよお前ら」
「ごめんなさい、でももう止められない
ハルマ様を守る為なんだ」
「守るって、何から?
俺はお前らから逃げたいよ」
ピクッ
「逃げるの?」
「え?」
「逃げるの?僕の側から消えるの?」
「・・・」
「絶対逃さないけど」
ギラつく狩猟犬を前に、俺は諦めてベッドに倒れ込んだ
10年前
俺はこの異世界に召喚された。
よくある荒れた家庭環境だった。
だからここに来て諦め半分だが、戻る気はなかった。
ホームステイのような形で数カ月ごとに貴族の家に転々とした、昼間は神殿でこの国についての勉強会だった。今思えば素行調査も兼ねていたんだろう
懐かしいな。
「本日からこちらでお世話になります!サイハラ ハルマです!何も分からないふつつか者ではございますがどうぞよろしくお願いします」
「サイハラ殿、どうぞそう堅苦しくならず我が家だと思いお寛ぎ下さい」
「ありがとうございます。お気遣いに感謝いたします」
大公家主は優しそうな人だった
「こちらは私の倅です、若い者同士で仲良くして下さい」
紹介されやってきたのはヤンチャしてます~な見た目の少年、中学生程の背格好だった
「長男のライムです、はるばる此の国までようこそおいでくださりました。父も仰ったようにぜひお寛ぎ下さい」
見た目はヤンキーそのものだがさすが大公家長男、言動に重みを感じる
「はい、よろしくお願いします」
あれ?
ピョコンと長男の後に隠れきれていないちょっとだけライム君より大きい少年がいた
「あ、えと、ぼく、ライチです」
隠れながらチラチラしてる
「え~とライチ君」
「は⁉はい」
「噛まないから大丈夫だよ~ほら怖くない、怖くない」
(なんちゃって~ほんの出来心、リスじゃあるまいし)
出した手を引っ込めようとした時
手を引かれ手首の匂いを嗅がれた
「ひぇ!?」
え、っと
スンスン
あ、あの~
「は、恥ずかしいです、ライチ君」
「好きな匂いがする」
「え!?」
「太陽の光で干した布団の匂い」
それ日本じゃママの香りかダニの死骸の匂いな
キョトンと目を丸くしたライム君。
「珍しいじゃん、ライチが興味持つ人」
えー、なに?
「ほぉ、ライムは活発すぎて困ってましたがライチは引きこもりがちでね、警戒心が強くて人前にあまり出ないのですが・・・」
え、だからこの状況何!?
見知らぬ家で初対面の少年に手首を捕まえられ匂いを嗅がれる俺って!?
「ふーん良かったじゃん」
ヤンキーお兄ちゃん!?
助けろ!!俺!涙目
「仲良くできそうでなにより」
大公家パパまで!?
俺一人パニクってるとスッと手を離され、
少年は部屋に戻った
チラッとこっち見ながら部屋に戻るのなんなん
「あのー、おれ」
「サイハラ殿!ぜひうちの息子の引きこもりを治していただけないだろうか!」
なんだってぇええ!?
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