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第一章 聖女と竜
第25話 私の匂い!?
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「それで、呪いって結局何? どうして私がキスしなきゃいけないの?」
スピアーって人の姿の時は背がすごく高い。ブレイドも高いけれどそれよりもっと高い。だから、目線がかなり上に向かう。
「呪いは呪いだ。誰にどこでされたかまでオレはしらん。ただ、臭いっつったろ。呪いがエマちゃんからもれてたんだよ。なぁ、ブレイド」
「え……」
ブレイドも知ってたの?
「最初、重苦しい鼻にくる匂いがした。でもエマの匂いとは違うのはあの時――」
「つーわけで、オレがブレイドに呪いだって説明してやったんだ。なのに、といてやるって言ってるオレをエマちゃんのとこに連れて行かないって言ってよ。なら、って飛び出した訳だ。そこにちょーどエマちゃんが走ってきたと」
二人が一緒に喋って、ブレイドが途中で言葉を止めてしまった。今の話だと、とりあえず、私臭かったのよね……。
乙女のハートにかなりのショックを受ける。その匂いって私にかけられている呪いから出ているもので、竜だけが感じる事が出来るのかな?
今も臭うのかしら。気になって腕や手に鼻を近づける。私の匂いしかしない。彼らはどんな匂いを感じているのだろう。
「呪いがからまっとる」
「からまってる?」
「一つやない。三つか四つか。それがかなり複雑に絡まっとるんや。オレはそのうち一つを絡まってないとこだけ抜き取って食べたんや。一番単純なヤツな。太れ太れって言うとったわ。どんな恨み買ったんだよ」
「知らない。だって私と話してた人なんて数人だし……その人達のこともほとんどがあまりよく知らない人達だし」
私恨まれるようなことしてたのかな。毎日毎日、元婚約者のため、国のためと浄化だけをしていた。だから、私の事を知ってる人、私が知っている人はそんなにいなくて……。
一人、脳裏に浮かんだ顔があった。私に会いにこないのに醜く肥え太ったと言った人。
愛しているという言葉も愛している証の指輪も渡すのは人伝いだった、あの人。
ぶるぶると頭をふる。一国の王子がそんな事をするのだろうか。けれど、そう思えるほど私はあの人の事を知らない。知らないけど信じていた。いつかきっと結婚しようって言ってもらえる。愛してもらえるんだって信じていた。結婚式をあげて、愛を誓うキスをして……。そんな想像をしていた。現実はそんなに甘いモノではなかったけれど。
「オレとエマちゃんはいま繋がってるんだ。さっきので。で、太れーいうヤツの呪いはほとんど打ち消し続けとる。ただ、オレが死んだりしたらまた逆戻りするで」
「……え? 何それ」
「だからー、これからよろしくやで」
「え!?」
「ちゅーをしてくれればオレの方もたぶんとけるんだよなぁ」
「……やだ」
それだけは、拒否したい。だって、だって口付けは本の物語で大好きな人とするものだって書いていたんだもの。
「あ、いたいた。って、エマー!? どうした!! エマだよな!? ついに食べられてしまうのか」
ルニアが腕にピンク色のぷるぷるを抱きかかえながら指さしてくる。
「食べられてしまいません!!」
服はぶかぶかのせいで脱げかけ、ほんのり涙目なんて何かあったみたいだけどね!! あ、違う。何かはあったけどね!
スピアーって人の姿の時は背がすごく高い。ブレイドも高いけれどそれよりもっと高い。だから、目線がかなり上に向かう。
「呪いは呪いだ。誰にどこでされたかまでオレはしらん。ただ、臭いっつったろ。呪いがエマちゃんからもれてたんだよ。なぁ、ブレイド」
「え……」
ブレイドも知ってたの?
「最初、重苦しい鼻にくる匂いがした。でもエマの匂いとは違うのはあの時――」
「つーわけで、オレがブレイドに呪いだって説明してやったんだ。なのに、といてやるって言ってるオレをエマちゃんのとこに連れて行かないって言ってよ。なら、って飛び出した訳だ。そこにちょーどエマちゃんが走ってきたと」
二人が一緒に喋って、ブレイドが途中で言葉を止めてしまった。今の話だと、とりあえず、私臭かったのよね……。
乙女のハートにかなりのショックを受ける。その匂いって私にかけられている呪いから出ているもので、竜だけが感じる事が出来るのかな?
今も臭うのかしら。気になって腕や手に鼻を近づける。私の匂いしかしない。彼らはどんな匂いを感じているのだろう。
「呪いがからまっとる」
「からまってる?」
「一つやない。三つか四つか。それがかなり複雑に絡まっとるんや。オレはそのうち一つを絡まってないとこだけ抜き取って食べたんや。一番単純なヤツな。太れ太れって言うとったわ。どんな恨み買ったんだよ」
「知らない。だって私と話してた人なんて数人だし……その人達のこともほとんどがあまりよく知らない人達だし」
私恨まれるようなことしてたのかな。毎日毎日、元婚約者のため、国のためと浄化だけをしていた。だから、私の事を知ってる人、私が知っている人はそんなにいなくて……。
一人、脳裏に浮かんだ顔があった。私に会いにこないのに醜く肥え太ったと言った人。
愛しているという言葉も愛している証の指輪も渡すのは人伝いだった、あの人。
ぶるぶると頭をふる。一国の王子がそんな事をするのだろうか。けれど、そう思えるほど私はあの人の事を知らない。知らないけど信じていた。いつかきっと結婚しようって言ってもらえる。愛してもらえるんだって信じていた。結婚式をあげて、愛を誓うキスをして……。そんな想像をしていた。現実はそんなに甘いモノではなかったけれど。
「オレとエマちゃんはいま繋がってるんだ。さっきので。で、太れーいうヤツの呪いはほとんど打ち消し続けとる。ただ、オレが死んだりしたらまた逆戻りするで」
「……え? 何それ」
「だからー、これからよろしくやで」
「え!?」
「ちゅーをしてくれればオレの方もたぶんとけるんだよなぁ」
「……やだ」
それだけは、拒否したい。だって、だって口付けは本の物語で大好きな人とするものだって書いていたんだもの。
「あ、いたいた。って、エマー!? どうした!! エマだよな!? ついに食べられてしまうのか」
ルニアが腕にピンク色のぷるぷるを抱きかかえながら指さしてくる。
「食べられてしまいません!!」
服はぶかぶかのせいで脱げかけ、ほんのり涙目なんて何かあったみたいだけどね!! あ、違う。何かはあったけどね!
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